西暦208年、中国、襄陽城

「舞歌様、舞歌様、どこにおられるのですか(涙)」

泣きながら自分の君主『曹操舞歌』を探しているのは『張遼千沙』

「千沙どうしたの?」

なきながら走っている千沙に声をかけたのは『李典京子』

「舞歌様が仕事をしてくれないのよ、急いで劉備を追わなきゃいけないのに(泣)」

「仕事なら京也殿がしてくれているでしょう?」

先程名前が出てきた京也とは・・・『荀ケ京也』内政の仕事を極端に嫌う舞歌の副官として働いている人物である

「内政は問題ないけどそろそろ出陣しないと江陵に逃げ切られちゃう可能性があるのよ(泣)」

「千沙、少し落ち着いて・・・、たしかにそろそろ出陣しないと逃げ切られる可能性もあるわね」

「そうなのよ、江陵に逃げ切られたらこちらも相当の被害を受けることになるわ」

「そうね・・・あの人に頼みましょうか」

「え・・・・確かにあの人なら舞歌様を説得することも可能だろうけど・・・」

「なに、千沙、まさか妬いてるんじゃないでしょうね?」

「ど・・・どうしてそんな話になるのよ!!」

「だって彼は貴方の元君主でしょ?」

「そ・・それはそうだけど・・・・」

「ま、どっちにしてもいいからいきましょう。舞歌様を説得してもらわないと」





千沙と京子が向かったのは一軒の小さな家だった

「おじゃまします」

「あら、千沙に京子、どうしたのここにくるなんて」

「舞歌様!!何でこんな所にいらっしゃるのですか!!仕事をしてください!!」

「あら、私はここに仕事をしにきたのよ」

「内政の仕事の方を優先してください!!」

「あれ、誰かと思えば千沙さんと京子さんじゃないか、どうしたのこんな所に?」

ぼさぼさ頭でエプロン姿(この時代にあるのか?)の男が厨房の方から出てくる。

「あ・・・アキトさん、ちょっと舞歌様を探していたんですよ・・・・」

「そうなんだ、ちょうどいい、今から昼食にするつもりだったから食べていきなよ」

「お兄ちゃん、今日は何を作るの?」

「今日はラーメンにしようと思うけど・・・何か食べたい物あるアイちゃん」

「お兄ちゃんの特製ラーメンが食べたい」

「ははは、了解、千沙さん達もそこで待ってて、今から作るから」

そう言うとアキトは再び厨房に消えた

ここで詳しい説明をしておこうアキト・・正式な名を『呂布アキト』世界最強と謳われる武人である

しかし彼は野望の為に動くことはしなかった、そこで彼の軌跡を書いておこう

まず義父丁原(ていげん)が死んだ時浮き足立った部下を守る為董卓義雄(ヨシオ)に投降

その後同郷の少女『貂蝉アイ』を守る為に董卓を殺害しそのまま放浪にでる・・・・

その後、徐州の『劉備ユリカ』と結び、陶謙を守る為兄を殺され復讐に燃えていた舞歌の本拠を攻撃、陶謙を救う

その後、本拠を取り戻そうと攻撃してきた曹軍の包囲を抜け徐州の劉備の元に身を寄せる

その後、悪政をおこなっていた袁術サダアキを劉備とともに撃破

その隙を突いて攻めてきた曹操舞歌の軍から劉備ユリカを守る為に単軍で突撃を仕掛け捕らえられ今にいたる

ちなみに千沙はその突撃に従った忠臣の一人だ



「はい、おまたせ」

全員の目の前にラーメンがおかれる

「あれ?多くありません?」

「ああ、もうすぐくる筈だけど「アー君、おそくなっちゃった♪」ほらね」

今きた少女は『高順枝織または高順北斗』呂布アキトとまともに打ち合える将の一人である

「いただきます」×全員

その後は全員静かにアキト特製ラーメンを味わった





「ご馳走様(でした)」×アキト以外

「はい、御粗末様でした」

アキトは笑いながら全員の食器を片付ける、そしてそれを千沙が手伝う・・・・・

このパターンはアキトが千沙の君主であった時代から続いている物だ(舞歌もたまに乱入してくる)



「それで、どうしたんですか急に尋ねてくるなんて」

アキトの顔が先程までと違い急に凛々しくなる、この顔がアキトの戦場での顔『漆黒の戦神』とまで謳われ恐れられる顔だ

「劉備軍のことよ・・・」

アキトの顔が僅かに曇る、千沙の顔にも微かに動揺の色が見える、北斗(食事中に入れ替わった)はまるで顔色を変えていない

「ま・・その表情からしてわかるわ、戦うのがいやなんでしょう・・・

かつて裏切りの呂布とまでいわれていた自分を暖かく迎え入れてくれた人たちと戦うのが・・・」

「はい・・・けど、いつかくるべきときだとは思っていました・・・・

舞歌さんに仕える様になったときから・・覚悟はできています」

「そう、悪いとは思ってるわ、でも本当の仇であった袁紹春樹を滅ぼした以上

もう私達の軍に逆らう勢力は北には存在しない・・・

南下するにしても呉の水軍とまともに戦えるほど我が軍は水上戦になれていない、

西には馬騰の軍があるし、益州を攻めるには相当の戦力を割かなきゃいけない・・・・・

今一番攻めやすく、重要な拠点はここ、荊州しかないのよ

そして荊州を治める上で一番厄介なのが劉備ユリカ・・・それはわかるでしょう?」

ちなみに袁紹春樹には二人の猛将、文醜北辰、顔良義政が仕えていたが北斗、アキトの両名に討ち取られている

「それで・・・俺に何をしろと?」

「親衛騎馬兵五千を率いて先発隊として劉備軍を追撃して欲しいの・・・・」

「・・・わかりました、民間人には手を出しませんよ、それは承諾してもらえますね」

「ええ、私もむやみに血を流させたくはないわ」

「わかりました、明日には出発します、北斗、千沙の両名を副官として連れて行っていいですね?」

「ええ、それはかまわないわ」

「久々の戦か・・・・、楽しめそうだ」

「北斗殿、むやみな殺生はいけませんよ」

こうして曹操舞歌軍は最強の猛将たちを劉備ユリカ軍に向けることとなった・・・・・







逃亡中の劉備ユリカ軍

「ふえーーー疲れたよーーージュン君、まだ江陵には着かないの?」

「まだまだだよ、それに疲れているのは皆同じなんだ、そろそろ曹操も追撃隊を出してくるころだと思うから注意した方がいいよ」

劉備ユリカを諌めているのは『伊籍ジュン』能力は高いが活躍の場が少ない影の薄い人物である

「そうですよ艦長、いくらリョーコさんやルリちゃんが援軍を頼んでくれたといっても油断は禁物ですよ」

ジュンに続いてユリカを諌めたのは『張飛アリサ』劉備ユリカの義妹である、

『関羽リョーコ』と共に万夫不当と謳われている猛将である

そして先程出てきた名前、ルリの正式な名は『諸葛亮ルリ』『徐庶チハヤ』の推薦により

ユリカ自ら三度家をたずねてやっと登用に成功した稀代の知将である

「そうですよ、ジュンさんの言う事は正しいんですよ」

アリサの後をチハヤが継ぐ、

徐庶チハヤ・・・最初はユリカを見限って曹操舞歌の陣営に仕官しようとしたが。

ジュンの必死の説得(告白ともいう)でそのままユリカの陣営で働くことになった

ちなみに・・・・・今、ジュンとは婚約関係にある



「ふぇーーん、アキトーーー会いたいよーーーー」

「無茶だよ・・・今の彼は曹操舞歌の親衛隊長になってるんだからね」

「アキトさん・・・を守る為にあの時特攻をしてくれたんですよね・・・・・

その結果がこれだなんて・・・・・神様はなんて残酷なの」

やや顔を赤らめながら自分の世界に没頭する張飛アリサ・・・

「ちょっとアリサ!!アキトは後続軍を率いていたのために突撃をしたのよ!!」

アリサの言葉を聞き捨てならないと猛抗議したのは『趙雲サラ』苗字は違うが張飛アリサの姉である

「ちがいます!!アキトさんは私のために戦ってくれたんです!!

確かに後続の軍は助けられましたが。

それも『アリサちゃんのお姉さんを殺すわけにはいけない』からアキトさんが助けてくれただけです!!」


「ちがいます!!アキトは私の王子様です!!」

二人の喧嘩にさらにユリカが参戦する

「はあ・・・また始まったよ・・・・今回はどうやって止めようかな・・・」

「止めなくていいんじゃないですか、いつものことですし

それに・・・ジュンさんに危険な目に会って欲しくありません」

「チハヤちゃん・・・・」

「ジュンさん・・・・・・」

逃亡中だというのに喧嘩をしてる三人と急に雰囲気を変えるバカップル達、しかし民衆はまるで動じていない

一言聞いてみると『これは一種の名物みたいなもの』らしい

・・・・・・・・・・・こんなんで本当に大丈夫なんだろうか?











揚州、呉

ここに江東を征した『小覇王』と謳われている人物がいた

その名を孫策じ『ガイだ!!』・・・・『孫策ガイ』、その恐れを知らない戦い方はまさに烈火の如し

しかし、極端にいうと突撃命!!な戦法である為敵対勢力がない状態ではとてつもなく暇なようだった・・・・

「かあーーーー、暇だな・・・・・なんか面白いことでもねえかな・・・・」

「暇なのは平和な証だろう、いずれ舞歌殿の軍と戦わねばならんのだ、今はゆっくり休むべきだろう」

孫策ガイの言葉に返事を返したのは『大喬万葉』、ガイの妻である(核爆)

「といってもなあ・・・・・よし、あれを見るか!!」

ガイは急に立ち上がったかと思うと特別倉庫に入っていった



「ゲキガンフレアーーー!!」

すでにそこには先客がいた

「おお、九十九に源八郎じゃねえか、お前らもここに来てたのか?」

「おお、ガイか」

「ああ、やはり激願我亞(ゲキガンガー)は最高ですな!!」

激願我亞(平たい話が作り物の話である)を見て感動していたのは『周喩九十九』『黄蓋源八郎』である

「そう言えば九十九、この間ユキナちゃんとミナトさんがお前のこと聞きに来てたぞ」

「そうですか・・・久しぶりに家に帰った方がいいのかもしれませんな」

「そうだ九十九、お前は少し働きすぎだ」

ちなみに先程でてきた人の正式な名前は『小喬ミナト』『陸遜ユキナ』である

小喬ミナトは周喩九十九の奥さん、陸遜ユキナは妹である

「そうだな・・・それはともかく、ガイ殿、ガイ殿は舞歌様の軍が攻めてきた場合どうなさるおつもりで?」

「無論、戦うに決まってるだろ!!」

「となると・・・・・劉備軍には逃げ延びてもらわないといけないな・・・・・」

「確かに、この呉だけでは少々難しい相手だからな」

周喩九十九、黄蓋源八郎の望みどおり劉備軍は逃げ切れるのか・・・・・・

呉の命運はそこにかかっている・・・・・・

「ジョーーーーー!!」

・・・・・・・・当人たちはまるで気にしていないようだが・・・・・・・・











あとがき

三国志in時ナデ・・・・・はっきり言いましょう、電波(たぶん猛毒)を受信しました(激爆)

一応連載の形ですが・・・もう読んだ方はわかるでしょうが歴史というものを無視しています!!

三国志戦記をしたことのある人はちょっとわかる部分があるかもしれません(呂布の軌跡)

後、呂布のたどった道はもしアキトなら・・・・という感じで考えてみました

次回は・・・・皆さんお分かりかと思いますが長坂の戦いです

次回更新予定は・・・電波の受信感度次第です

では・・・・気長にお待ちください

追伸 電波次第で他のキャラの配役が決まりますので誰がどれになるかはまだまだ不明です、

もしこのキャラはこの人物がいいんじゃ・・・という意見がありましたらどうかメールにてご連絡ください

もしかするとその意見通りの配役になるかもしれません、よろしくお願いします

 

 

代理人の個人的感想

アキト呂布・・・また無茶な設定を(爆)。

後一つ言って置きたいんですが・・・・カッコいい事だけじゃ面白い話になりませんよ?