「(・・・ここは どこだ?)」
周囲を見回しても暗闇ばかり
「北ちゃん、早く構えて!」
背後を見れば見たこともないような服を着た零夜がいた
それはエプロンドレスというものらしい
「構える?」
いつまにか手にナイフを握っていた
これを構えろと言うことらしい
しかし、戦う相手が見あたらない
パッ
いきなりスポットライトとともに
黒いドレスを身にまとった女性が現れる
「(こいつは確か・・・)」
その黒いドレスの女性は
ナデシコの副操舵士のエリナだった
「(こいつ・・・俺を敵にまわして無事で済むと思っているのか?)」
無事に済むわけがない
北斗と戦って無事に済む相手など
宇宙広しと言えど、あの男1人だけだろう
「答えよ・・・」
そんな北斗の心の声を無視して
エリナが北斗に問いかける
「何をだ?」
「ちょっと 北ちゃん! 北ちゃんのセリフはまだだよ」
後ろで零夜が訳のわからないことを言っている
「・・・まだ覚えてないの? 台本見ながらでもいいわ」
エリナも呆れた口調で話を続ける
しかし、北斗は状況が理解できてないようだ
少し離れた所からこちらを伺っていたラピスが台本を持ってくる
よく見れば10人近い人間が周りでこちらのやり取りを見物していた
「なんだ、その服は?」
ラピスは何故かサクラ色の着物を着ていた
しかも、長い髪を後ろで括りポニーテールにしている
「え? 普段着だよ?」
北斗の問いにあっけらかんと答えるラピス
仕方なく北斗はその台本を手にとって見る
「『青い鳥』・・・?」
かなり古い書物にそんな題目があったような気がする
「(なるほど、これを演じろという事か)」
ようやく何をすればいいかは理解できたらしい
何故、このような状況になったかは わからないが・・・
「それじゃ、続けるわよ」
エリナが役に戻る
それと同時に騒がしかった周囲が静まりかえる
「お前の、心から愛する者の名を述べよ」
「は?」
北斗の時が止まった
「(愛する者?)」
確かにエリナはそう言った
「(『青い鳥』ってこんな話だったか?)」
いつか舞歌か零夜が聞かせてくれた覚えがあるが
確かこの場面では戦う理由を問う場面だったはず
「(脚本が変わっているのか?)」
北斗は思わず脚本を開く
そこには
『私は テンカワ アキトを心から愛しています』
と言うセリフが・・・
ハッと周囲を見回すと
そこにいた全員が目を輝かせてこちらを見ている
「・・・・・・(汗)」
「(ワクワク)(怒)」
その視線の中には殺気も混じっているような気がする
「・・・・・・(汗)」
「(ワクワク)(怒)」
しかし、その大半は興味津々と目で訴えている
「・・・・・・(汗)」
「・・・・・・・・・」
北斗はその視線の主の中に
こちらを心配そうに見つめる
アキトの姿を見つけた
ぼんっ!
北斗の顔が瞬間湯沸かし器のごとく一瞬で真っ赤になり
「言えるか〜〜〜〜〜〜〜ッ!!」
と絶叫を残し
ハーリーダッシュも真っ青なスピードで
その場を走り去ってしまった
ナデシコ大戦2
第6話
北斗よ銃をとれ!
「北ちゃ〜〜〜ん!」
零夜はすぐさまその後を追うが
いかんせん スピードが違いすぎるため
零夜が追いついた頃には
北斗の部屋の扉は天岩戸のごとく固く閉ざされてしまっていた
その後、北斗の部屋の前にみんな集まって
北斗を説得しようとしたが
結果はことごとく失敗
仕方なく、劇場のモギリ兼雑用兼コックのアキトの提案で
全員サロンの方に集まる
ここで一度皆を紹介しておこう
この帝国劇場で働く少女歌劇団『ナデシコ組』のメンバー
事務の仕事などを務める少女達だ
実は帝都の平和を脅かす悪と戦うために集められた
華激団『某同盟組』のメンバーでもあるのだが
普段は普通の少女達となんらかわらない生活を送っていた
舞台に立つ女優という時点で普通とは少し違っていたかもしれないが
「うぅ、北ちゃん どうして・・・」
まずは零夜
北斗と一番仲がよい少女だ
帝劇の皆の妹的存在で
いつもヌイグルミを抱きかかえている
そのヌイグルミが北斗に似ているような気がしないでもないが
きっと気のせいだろう
ただ、精神的に不安定で
時折、力が暴走すると釘バット片手に暴れ回るので注意が必要だ
「・・・理由はわかりやすすぎだと思うケド?」
次にラピス
北辰一刀両断流 免許皆伝の剣の達人
花組に入隊するために単身上京してきた少女だ
『霊剣 ダッシュ』の所有者でもある
「もうちょっと がんばってくれると思ったんですけどねぇ」
ラピスの隣に座っているのがサラ
財界を牛耳るファーテッド重工のグラシス会長の孫娘である
しかも、消化器を扱わせたら右に出る者はなく
いつも携帯用の消火器を持ち歩いているらしい
「何だったら 今から私が役をかわりましょうか?」
そしてエリナ
花組のリーダー格で先程はドレスだったが
普段はピチッとスーツを着こなす才媛だ
銃の名手でもある
「とか言って、あのセリフを言いたいだけなんじゃねぇか?」
そのエリナの隣にいるのがリョーコ
エリナと同期の花組の中では古株
空手の達人でもあり子供達のヒーローだ
「まずは北斗の説得に専念しましょ、役者を変えるにしてもそれからよ」
チャイナドレスのスリットが悩ましいイネス
華激団の主力兵器である「エステバリス」の開発者
三度の飯より説明が好きな 説明お・・・ねえさんである
「う〜ん、でもでも どうやって説得するの?」
赤いドレスを優雅に着こなしているのはユリカ
こちらもサラと同じく生粋のお嬢様だ
だが、実体は相当の天然が入っている
これに北斗を加えた8名が『某同盟組』のメンバーだ
ここにはナデシコ組のメンバーだけでなく
帝劇三人娘と呼ばれるメンバーも揃っていた
「そうよねぇ、あの調子じゃ 説得はホネよ?」
こちらは帝劇三人娘と呼ばれる1人
おとなしめの和服の女性、ミナトだ
帝劇内では数少ない「大人の女性」である
「やっぱり原因はあのセリフですか?」
普段は売店を1人で切り盛りしているメグミも
今はサロンでの会議に参加している
「で、アキトくんは どうするのかなぁ〜?」
ヒカルはエレベーターガールのような服を着ている
こういう話題が大好きらしく、目を輝かせている
「いや、どうするって言われても・・・」
モギリ兼雑用兼コックでありながら
実は華激団の隊長であるアキトだが
こればかりは答えることができない
何故ならアキトは例のセリフの内容を知らなかったりする
「あら、皆さんこんな所に集まってどうしたんですか?」
その時、背後からの声に振り向くと
そこに黒いスーツに身を包んだ妖艶な美女が立っていた
「あら、北斗の姿が見えないわね」
名を舞歌という
プロスペクター支配人の秘書という事になっているが
その正体は華激団に敵対する『木連会』から送り込まれたスパイ・・・らしいが
最近はその事を本人が覚えているかどうか疑問だ
「いや、北斗が部屋に閉じこもっちゃってね」
「あら、困ったわね」
表情は「楽しい」と如実に語っている
「とりあえず時間をおいてみたらどうですか?」
舞歌は妥当な案を出す
「・・・それもそうね、時間がたてば北斗ちゃんも落ち着くだろうし」
ミナトがその意見に同意すると
話し合いは一気に収束に向かう
「それじゃ、しばらく様子を見るか、俺も仕事があるし」
「そうですね、いつまでも売店を留守にはできませんし」
「そういや伝票まだ 残ってるんだった」
アキトと帝劇三人娘はそれぞれの仕事場に戻る
彼等はまだ仕事が残っているのだ
「あ、いい事思い付いちゃった♪」
零夜はやおら立ち上がるとサロンから走り去る
他の『某同盟組』のメンバーもそれぞれサロンを去った
結局、北斗を部屋から出すための案は出ず
しばらく様子見という消極的作戦が決行されたのだった
一方その頃、帝劇の地下では・・・
「なんで俺がこんな役を・・・」
「ウリバタケさんは まだマシですよ僕なんか・・」
「女装はアレだよねぇ 同情するよジュンくん」
口々にぼやく三人の男達
帝国華激団非公認組織『某組織組』だ
右から順に紹介しよう
陸軍士官の制服に身を包むウリバタケ
何故か口紅をつけているので
あやしさが普段の三割り増しだ
「こういう役なんだから しょうがねぇだろ」
三割だけというのがスゴイ
次に同じく陸軍士官の制服姿のジュン
しかし、何故かそれは女性用のものだった
「うぅ、どうして僕が・・・」
本編でも女装していただけに仕方のない事だろう
最後に2人と違ってまるで宝塚の舞台に立つような
一言で言えば『エレガント』な装束なのはアカツキ
「これはこれで、まぁいいんじゃないの?」
2人と違い、この人は満更でもないようだ
それそれ衣装に思うところのある3人だが
今の思いはひとつ
「「「でも、あいつが一番不幸だよなぁ」」」
その時
「なんで、ボクばっかり こんな役を〜〜ッ!!」
中庭で飼われている犬のハーリーの遠吠えが帝劇中に響き渡った
「うるさいわよ、ハーリー」
「きゃいん!」
ハーリーは後頭部に零夜の一撃を受けて昏倒する
「また、つまらぬモノを斬っちゃったわ」
釘バットで『斬る』事はできないはずだ・・・たぶん
「まったく、北ちゃんのために花輪を編んでいるって言うのに・・・」
零夜は中庭の花を摘み
北斗にプレゼントするために花輪を編んでいた
「待っててね北ちゃん、すぐに行くから、そして・・・うふふ♪」
異様な笑みを浮かべながら花輪を編む零夜の姿は
『異様』の一言だった
「うふふふふふふふふふふふふふ・・・」
「こ・・・こわい・・・」
満身創痍の身でありながら
その場を逃げようとしたハーリーだったが
「待っててね〜 北ちゃぁ〜〜ん♪(ぶんッ!)」
「げふぅッ!」
真っ赤な顔で釘バットを振り回す零夜の一撃を受け
ハーリーは今度こそ意識を失った
「で〜きたっ!」
零夜は自分の作った花輪を掲げ満足に頷く
「北ちゃん、よろこんでくれるかな〜?」
そのままスキップしながら帝劇へ入っていく
「ゲコっ!?」
途中で何か踏んだような気がしないでもないが
きっと気のせいだろう
「・・・・・・・・・」
後に残されたのはハーリー
『死して屍拾う者無し』というやつである
「どうせボクなんて・・・」
「ハーリーってストレス解消にもってこいだよね」
何故かこの場にいないはずのラピスの声が聞こえた気がした
「うわあぁぁぁぁぁぁんッ!!」
本家ハーリーダッシュで走り去り
そのまま屋根に登って遠吠えする
あれが『負け犬の遠吠え』というやつなのだろうか?
「どうせボクなんてえぇぇぇッ!!」
いや違う
あれは『漢泣き』というやつだろう
閑話休題
零夜が北斗に花輪を渡すために北斗の部屋に行こうとすると
「あれ、零夜ちゃんじゃないか」
仕事を終わらせたアキトとばったり出くわした
「うっ テンカワ アキト!」
零夜が大げさに後ずさる
「そ、そこまで嫌わなくてもいいじゃないか・・・」
さすがのアキトもショックが大きい
その時、アキトは零夜の手にあった花輪の存在に気付いた
「あれ、零夜ちゃんも北斗の所に行くのかい?」
「え・・・ええ、まぁ」
零夜はこのテンカワ アキトという男を苦手としていた
最近、北斗が元気がないのは間違いなくこの男のせいだし
全ての女性を魅了すると言われる『テンカワスマイル』の影響を
受けないようにするのも一苦労だからだ
「そっか、それなら一緒に行こうか? 俺も北斗の事 気になってたし(にこっ)」
テンカワスマイル炸裂!
零夜も一瞬たじろいてしまう
「うっ・・・私は北ちゃんの目、私は北ちゃんの耳、私は北ちゃんの・・・」
零夜はテンカワスマイルの影響を受けないようにと必死に念仏を唱え精神を集中する
ちょっと、念仏が間違っているかも知れない・・・
と言うか明らかに間違っているが、零夜にはこれが一番効くらしい
とは言え、断る理由もないので
2人は一緒に北斗の部屋へ行く事にする
「北ちゃ〜〜ん」
コンコン
零夜が北斗の部屋のドアをノックする
「・・・・・・・・・」
しかし、中からの返事はない
「寝てるのか? ちょっと代わって」
今度はアキトがノックする
「おーい、北斗!」
ドンドン
「・・・・・・・・・」
同じく返事はなかったが
十数秒後
ガチャ
ようやく扉を開き北斗が顔を出す
「あ、北斗!」
「むっ!」
むくれる零夜
ただ単にアキトのノックがうるさかっただけなのだが
自分のノックでは出てこなかったのに
アキトのノックでは北斗が顔を出したというのは
やはり、おもしろくないらしい
「何か用か?」
北斗は憮然とした顔をしている
「ああ、北斗の事が・・・」
「あのね北ちゃん、花輪作ってきたの!」
今度はアキトを押しのけて零夜が前に出る
「花輪?」
北斗の前に差し出されたのは色とりどりの花で作られた花輪
「これを・・・俺にか?」
「うん!」
「・・・・・・本当に俺にか?」
「本当だってば」
「・・・・・・・・・」
正直、自分に似合うとは思えなかった
「きっと似合うよ!」
満面の笑みで勧めてくるので、北斗は仕方なく頭にのせてみる
「北ちゃん カワイ〜〜〜〜〜〜♪」
零夜は大喜びだが、北斗の表情は晴れない
「・・・・・・(チラッ)」
思わずアキトの方を伺う
「よく似合ってるじゃないか」
北斗と目の合ったアキトは
『テンカワスマイル』を炸裂させた
もちろん無意識にだ
ぼんっ!
瞬間湯沸かし器再び
わしっ
北斗は頭の上の花輪を掴むと
バシィッ!!
「うわっ!」
アキトの顔に叩きつけた!
そして
バタムッ!
力一杯に扉を閉めると
再びそこは天岩戸となったのだった
「俺・・・何か悪いこと言った?」
「・・・・・・言ってないと思うケド」
零夜は呆然としながらも答えた
その後、何度ノックしても北斗からのリアクションは無く
アキトと零夜は仕方なくあきらめ
それぞれの部屋へ戻っていった
「フフッ、おもしろい事になってるわね」
影からその様子を伺っていた人影があった事には
アキトも零夜も気付かなかった
その夜
「・・・・・・・・・・・・ふぅ」
北斗はまだ眠っていなかった
その視線の先には先程アキトの顔にぶつけたが
バウンドして部屋の中に落ちた花輪があった
「・・・・・・・・・」
もう一度それを頭に乗せ鏡の前に立ってみる
「・・・・・・・・・ハァ」
そしてため息とともに軽く自己嫌悪なんてしてみる
「(ぜんぜんダメじゃないか・・・)」
そんな事を考えながら目を閉じる
『よく似合ってるじゃないか』
それでも心の中でアキトのセリフを思い出してしまう
にへら
思わず顔がにやける
ごろごろごろごろごろごろっ!!
そのまま顔を真っ赤にして床を転がる
隣の部屋に住んでいるラピスにはいい迷惑だろう
「ホント、かわいいわね〜」
突然、声をかけられる
「!!」
頭で考えるより早く、北斗の体は反応し
声の主に対して身構える
このあたりは流石と言うべきか
「・・・舞歌か?」
そこにいたのは舞歌だった
何時の間に部屋に入ってきたかは知らないが
「フフフッ」
舞歌は妖しい笑みを浮かべる
そして、その手を懐に入れ隠し持っていた何かを掴む
「(・・・銃か!?)」
そう判断するや北斗は先手必勝とばかりに
舞歌にパンチを繰り出そうとするが
「・・・フッ」
その拳は舞歌の眼前でピタリと止まった
「・・・・・・クッ」
同じく北斗の眼前には舞歌の手が
そして、その手に持つのは・・・
モギリの仕事中のアキトの写真があった
客を相手に爽やかな笑みを振りまいている
「・・・貴様、何のつもりだ?」
「真っ赤な顔でそんな事言っても迫力ないわよ」
そう、北斗は精一杯スゴもうと努力したが
耳まで真っ赤にしていてはイマイチ迫力に欠ける
「フフッ北斗、あなたはもう私の術中から逃れられないのよ・・・」
舞歌は空いてるもう片方の手も懐に入れると
「料理中のアキトくんの写真!」
「グッ・・・」
モギリの時と違って真剣な眼差しの横顔だ
「昼寝中のアキトくんの寝顔!」
「ぬぅ・・・!」
先程の真剣な眼差しが嘘のようにあどけない寝顔だ
「これはレアよ、ズバリ! 入浴中アキトくん!!」
「グハッ!」
大きく引き伸ばされた写真
しかもアップのセミヌードは刺激が強かったようだ
どうして、こんな状況を至近距離で撮影できたのか
一度じっくり聞いてみる必要があるだろう
「ほれほれ、まだまだあるわよぉ〜♪」
舞歌は北斗の周りで踊りながら写真をバラまく
実に楽しそうな表情だ
舞歌の懐は四次元にでも繋がっているのだろうか?
そろそろ床がアキトの写真で埋め尽くされそうだ
それに対し北斗は疲弊した表情でガックリと片膝をつく
「これなんか他じゃ見れないわよ〜〜〜♪」
至近距離で口では言えない秘蔵の写真をチラつかせる
「ぐぐぐぐぐぐ・・・」
何とか耐えていた北斗だったが
「うわあぁぁぁぁぁぁぁッ!!」
やがて限界が訪れた北斗は
真夜中にも関わらず帝劇中に響く絶叫を上げる
何の限界かはわからない
その直後
北斗の絶叫に叩き起こされた『某同盟組』のメンバーが
怒り心頭に北斗の部屋に駆けつけたが
そこに北斗と舞歌の姿は無く
ただ、床一面がアキトの写真に埋め尽くされているのみだった
「北ちゃん・・・どこに行ったの?」
「・・・アキトの写真だ」
「アキトの写真がいっぱいだ〜♪」
その写真はナデシコ組のメンバーが
それぞれ気に入ったものを持ち帰る事にしたらしい
ただ、その中に入浴中の写真と秘蔵の写真はなかったのだが
あれば血を血で洗う争奪戦が起きていただろう
ちなみにヤバめの物は全てアキトが回収した
「ん? 揺れてる・・・?」
写真の争奪戦が一段落ついた時
『某同盟組』のメンバーの足下を鈍い衝撃が襲った
「これは地下の格納庫からの衝撃ね」
イネスが冷静に分析するが
「・・・一体誰が?」
「そりゃ、この場にいない・・・」
その言葉が終るよりも早く
「北ちゃんッ!!」
叫ぶやいなや零夜が駆け出す
だが、零夜が格納庫たどり着いた時にはすでに人影は無く
北斗の『ダリア』も忽然と姿を消していた
「やっと来ましたね」
『某同盟組』の面々が着替えを済まし司令室に集まった時
そこにはすでに副司令ルリの姿があった
「遅くなって申し訳ありません」
「早く席についてください、事態は一刻を争います」
ルリに急かされ皆席につくが北斗の席は無人のままだ
「北ちゃん・・・」
零夜の呟きが痛々しい
「え〜 コホン」
ルリが咳払いをひとつ
「北斗さんを拉致った犯人ですが、ズバリ舞歌さんです」
いきなり核心を突く
「えぇ!?」
「そんな、舞歌さんがッ!?」
「信じられないぜ・・・」
舞歌自身が自分がスパイだと覚えているかどうか怪しいのだから
信じられなくても仕方ないのかもしれない
「しかし、副司令はどこでその情報を?」
「それは・・・」
ポロロロ〜ン
どこからともなくギターの音が聞こえてくる
「いやぁ アキト、俺はこんな役をもらっちまったぜ」
「ナオさん!?」
白いスーツ姿でギターを弾き
しかも天井からぶら下がる男
それはナオだった
似合い過ぎかもしれない
「アキト、舞歌が犯人だという証拠がここにあるぞ」
「何だって?」
ナオがパチンと指をならすと
ルリの背後のモニターが映像を映しはじめる
『ほれほれ、まだまだあるわよぉ〜♪』
そこには北斗の周りで踊りながら写真をバラまく舞歌の姿が映っている
本当に楽しそうだ
アキトは何か見てはいけないモノを見てしまったかのように
画面から目を背けた
「フッ、俺がきっちり現場を収めておいた」
「「だったら、その場で助けとかんかいッ!!」」
「げふぅッ!?」
アキトと零夜の怒りの鉄拳が炸裂する
そのままピクリとも動かなくなったナオは放っておいて話を進めよう
「アキト、はやく北斗ちゃんを助けに行こうよ!」
「ああ、早く助けに行かないとな」
「説明全部はしょってもいいわ、急ぎましょ」
『某同盟組』メンバーが口々に言う
どうしてこんなに必死になっているのか?
彼女達は見逃さなかったのだ
舞歌に洗脳された北斗がフラフラになりながらも
写真を2枚懐にしまい込んでいたのを
もちろん、あの入浴中の写真と秘蔵の写真だ
「「「「「「(あの写真はイイモノだ!)」」」」」」
6人の心は一つになった
「(北ちゃん・・・待っててね)」
当然残りの1人は零夜だ
「では作戦を説明します、目的は北斗さんの救出」
心の中では例の2枚の写真の奪還だと思っている
「皆さんはそれぞれ2人ずつで手分けして捜索にあたってください」
キラン☆
6人の目が獲物を見据える
しかし
「アキトさんは零夜さんと2人でお願いします」
「え〜〜〜?」
零夜が嫌そうな顔をする
どうやらルリもアキトがライバルと2人きりというのは嫌らしい
その点、零夜は安心だ
6人の『某同盟組』メンバーも渋々納得する
それよりも今は北斗の所持している写真のようだ
「帝国華激団 出撃せよ!
北斗を必ず救出するぞ!!」
「「「「「「「了解ッ!!」」」」」」」
7人の声が綺麗にハモった
『某同盟組』はそれぞれエステバリスに乗り込み
北斗の捜索に乗り出す
天候は嵐、視界はすこぶる悪い
アキトと零夜は必死に北斗を探すが
その捜索は難航していた
その時
「おーほっほっほっほーーーッ!!」
天に轟く雷鳴よりも大きい高笑いがあたりに響き渡った
「誰だ!?」
アキトが零夜を背に庇うように身構える
高笑いのした方向を見ると
そこにはこれでもかと言うぐらいに露出度の高い格好をした舞歌と
何故かフリフリのドレスを着た北斗がいた
「北斗!!」
「北ちゃん!!」
「フッ・・・どんなに叫んでも北斗には届かないわッ!」
舞歌が胸を反り返して勝ち誇る
そしてその隣に立つ北斗は
「行っくよぉ〜〜〜♪」
やたらとハイテンションな声とともにダリアに乗り込むと
そのままアキト達に襲いかかった
「クッ・・・北斗、やめるんだ!」
「北ちゃん、やめて!!」
降りしきる雨の如く繰り返される北斗の攻撃により
アキトに庇われていたため零夜は無傷だったが
一身に受けるアキトのエステバリスは見る間もなく
ボロボロにされる
「北斗、やめるんだ・・・!」
しかし、モニターに映る北斗から返ってきた返事は
「私は北ちゃんじゃないよ、枝織だよぉ♪」
「し・・・枝織?」
「ゴメンねぇ、アーくんを死なない程度に痛めつけろって言われてるの」
さらりと、とんでもない事を言う
「クッ・・・零夜ちゃん、みんなを呼んで来てくれ・・・」
「えっ でも・・・」
「北斗は俺が食い止める、だから・・・早く!」
零夜はモニター越しにアキトのテンカワスマイルに続く必殺技テンカワアイを受ける
「くっ・・・私は北ちゃんの目、私は北ちゃんの耳、私は北ちゃんの・・・」
また零夜の念仏がはじまる
アキトに興味がなくても効くらしい
テンカワスマイルとテンカワアイ
どちらの方が破壊力があるかは
人それぞれなのだろう
「・・・わかった、北ちゃんをお願い」
それだけをやっと絞り出すと零夜は
他のメンバーを呼ぶために戦列を離れた
「しかし、こりゃキツイな、北斗を傷つけるわけにもいかないし」
口調は呑気だが絶対絶命の状況だ
北斗ではなく枝織だとは言えその実力にかわりはなく
むしろ加減を知らない分、枝織の方が戦士として質が悪い
「・・・・・・・・・」
そして枝織の方も黙り込んでしまっていた
何故なら
『枝織! 止めるんだ!!』
『そんな事言っても私、せんのーされてるもん』
心の中で枝織と北斗が戦っていた
戦いと言っても北斗は身動きがとれず
枝織に戦いを止めるようにと叫ぶだけだったが
『だったら、私に勝ってみてよ』
『お前に・・・勝つ?』
『そう、勝つの♪ でも私も強いよ』
『クッ・・・』
指先すらも動かせない自分が枝織に勝てるのだろうか?
そして丘の上でその戦いを見守るのは
すべての元凶舞歌
「北斗、これは試練よ!」
突然叫ぶ
「獅子は我が子を千尋の谷に突き落とし
這い上がって来た子を川に流すのよ!!」
それは明らかに違う
「・・・このままじゃ、マズイな」
周りの計器が次々に異常事態を報せる
逃げ出せてしまえばどんなに楽だろう
だが、逃げる訳にはいかない
何故なら目の前に北斗を見捨てるわけにはいかないからだ
「北斗・・・!」
そして北斗の戦いも続いていた
『・・・何故だ、何故勝てない!』
『私の方が強いからだよ』
『何故だ、俺のどこがお前に劣ると言うんだ!!』
北斗と枝織、元々は1人の人間だ
『変わらないよ、北ちゃんが比べようとしてる所は』
『俺が比べようとしている所・・・?』
ならばどこが劣っているというのだろうか?
『アキト・・・!』
「アーちゃん、ゴメンねぇ」
モニターの向こうの枝織が急にあやまる
そのあどけない表情が
今、自分を攻撃し続ける目の前の敵の物だとは
アキトにはどうしても信じられなかった
「ホントはこんな事したくないんだけど」
「・・・それなら、もうちょっと手加減してくれないか?」
アキトは何となく言っても無駄のような気がした
「それはダメ、死なない程度にしとくから♪」
こういう時の勘はよくあたるものだ
だが、言葉通り、枝織はアキトのエステが大破しない程度の攻撃を繰り返した
「グアッ!」
アキトは背中を強く打ち付けたらしく
口から血を吐く
エステバリスも、もはや見る影もない
『アキト! どうして反撃しない!!』
『アーくんは反撃なんてできないよ、優しいから』
枝織は悲しそうに首を横に振る
『俺なんか、放っておけばいいものを・・・!』
『本当にそう思ってるの?』
枝織の何もかもを見透かしたような視線が北斗に突き刺さる
『枝織・・・』
『何?』
枝織の攻撃の手が止まる
『アキトに・・・アキトに・・・』
『・・・・・・』
枝織は北斗の次の言葉を待つ
『アキトに手を出すなァッ!!』
『・・・気付いて、北ちゃんに足りないモノに』
そして、枝織は微笑んだ、少し悲しげに・・・
「な、なんだ!?」
急に枝織の攻撃が止んだかと思えば
今度はダリアが赤く輝き出した
「うおおぉぉぉぉぉぉッ!!」
北斗の絶叫が響き渡り
それと同時に光りは失せ
ダリアは煙を噴きながら膝をついた
プシューーーーッ
白い煙を噴き勢いよく開かれたハッチから
北斗が転がり落ちる
「北斗!」
それを見たアキトも
急いでハッチを開けようとしたが
いびつに歪んだエステバリスのハッチは開かず
仕方なしに強引にハッチを蹴りで開くと北斗の元へ駆け寄る
そして北斗を抱き起こすがその瞳はかたく閉ざされたままだ
「北斗! 北斗!!」
「うっ・・・」
すると、その言葉に応えるかのように北斗が瞳を開く
「・・・ア・・・キト?」
北斗が呟く
「北斗・・・」
アキトの目に涙が浮かぶ
自分の方がひどい状態でありながらも
他人の心配ができる
アキトはこういう男なのだ
とさっ
頭の上に何かを被せられる
どうやらそれは、零夜にプレゼントされた花輪だった
「うん、やっぱり よく似合ってるよ」
「・・・・・・・・・・・・ありが・・・とう」
自分が驚く程素直になっているのがわかる
今なら言えるかもしれない
そう思った北斗は勇気を振り絞る
「アキト・・・俺は・・・」
顔を真っ赤にしながらも必死に言葉を紡ぐ
「ず、ずっと言いたかった・・・事がある」
「・・・何だい?」
アキトは優しげな笑みを浮かべて北斗を見つめている
「俺は・・・お前を・・・」
ずっと言いたかったセリフ
ずっと伝えたかった想い
「あ、愛して・・・・・・いる」
それは脚本の台詞などではない
北斗の心からの言葉だった
北斗達を丘の上から見つめている舞歌に
不意に背後から声がかけられる
そこには、わざわざ前線まで出向いてきたらしい
ルリの姿があった
「やってくれましたね」
「あら? 何の事かしら」
舞歌はその背後の気配に対し振り向く事なく答えた
背後の気配、ルリは舞歌の態度を気にせずに話を続ける
「いったい、北斗にどんな術をかけたのです」
「大した事じゃないわ、きっちり解けるようにしといたし」
「あの場面で解けたのは必然だと?」
「いいえ、あの術はね・・・」
舞歌の説明によると、あの術は
北斗のアキトへの愛が枝織のそれを上回った時
解けるようにしていたらしい
どういう理屈かはわからないが
そのあたりは気にしてはいけない
「クッ・・・強力なライバルがまた1人現れたという事ですか」
ルリの言葉は正確ではない
何故なら北斗の中には強力なライバルがもう1人いるのだから
そして、見つめ合う2人
アキトは動かない、そして目をそらさない
北斗は動けない、目をそらすこともできない
アキトの瞳の中の自分と目が合う
『やっと、言えたね♪ ホント素直じゃないんだから』
心の中で枝織がからかう
『うるさいッ!』
『素直になるの手伝ってあげたんだから、これぐらいは許してね♪』
『何?』
スッ・・・
北斗の手がアキトの頬に触れる
彼女は気付いていなかった
今の自分が「北斗」と「枝織」とで
とても不安定な状態にある事を
アキトがその手に注意をそらしたスキに
「!!!!!」
北斗の唇がアキトのそれと重ねられた
アキトの目が驚きに見開かれる
「!★◇▽◎※♪■?」
それ以上にショックの大きいのが北斗
思考は完全にフリーズしてしまう
アキトも同様だ
2人仲良く固まってしまった
『やったね☆』
どうやらこの戦いは枝織の一人勝ちのようだ
運がいいのか悪いのか
零夜が他のメンバーを集め
北斗を助けるため釘バット(エステバリス用)を
振り回しながら駆けつけたのは
ちょうど、その時だった
「「「「「「「あっ」」」」」」」
7人はその光景を見て固まった
アキトと北斗がそこにいる
それはいい
しかし、舞歌の姿は見えない
それも些細な事だ
ダリアとエステバリスがズタボロの状態で転がっている
これもまぁ、よしとしよう
どうして、アキトと北斗はキスをしているのだろう?
それだけがわからない
「北ちゃん不潔よおぉぉぉぉッ!!」
零夜の叫びが嵐の空にこだました
その後の事は語るまい
ただ、零夜を取り押さえるために発生した被害は
下手な戦いよりも、よっぽど大きかったとだけ言っておこう
「・・・とまぁ、こんな夢を見たんだが」
「ふぅ〜〜ん」
北斗が舞歌に相談をもちかけるというだけでも珍しい事だが
その内容も北斗らしからぬモノだった
「北ちゃん不潔よおぉぉぉぉッ!!」
零夜が夢の中と同じシャウトを残して走り去る
「古来より、夢と言うのは何らかの意味を持つという」
「夢判断というやつね」
「ならばあの夢にも何か意味があるのだろうか?」
「北斗、それはね貴方の心の奥底にある願望なのよ」
「俺の・・・願望・・・」
舞歌は優しい眼差しで北斗の疑問に答えてやる
「そうか、俺の願望か・・・」
北斗はぶつぶつ言いながらブリッジを出ていった
「舞歌様」
今まで無言で静観していた千紗が舞歌に声をかける
「何かしら?」
「昨日の夜2時頃、舞歌様はどこで何をしていましたか?」
「あら、そんな時間の女の行動を知ろうなんて いやらしいわね」
「それでは、質問を変えましょう」
「ええ、いいわよ」
「北斗様の夢と、昨晩 舞歌様が北斗様の枕元で
『私は テンカワ アキトを心から愛しています』
と繰り返し囁いていた事に因果関係はないのですね?」
舞歌の額に汗がタラリと流れる
まさか見つかっているとは思ってなかったようだ
だが・・・
「・・・ごめんなさい、よく聞こえなかったわ」
「ですから!『私は テンカワ アキトを心から愛しています』と」
カチッ
「・・・何ですか? その手に持っている物体は」
「あら、知らないの? これはボイスレコーダーと言ってね」
「それは わかっています!!」
舞歌はころんでもタダでは起きない
「千紗もライバルだったのね、北斗も大変だわ〜・・・私もだけど」
「たっ確かに、私は「テンカワ アキトを愛しています」と言いましたが、それは・・・!」
「千紗ったらそんなに何度も大声で愛していますなんて・・・」
「あうあうあうあうあう・・・」
結論、舞歌には誰も勝てない
「おもしろいから、これナデシコの方に送っちゃいましょ♪」
「そっ それだけはやめてくださいっ!!」
「ごめんなさいね、もう送っちゃったわ」
「な なんて事を・・・」
その後、ナデシコで
アキトが某同盟におしおきされたり
某組織の某会長が黒い会長様になったりしたが
それは また別の話である
少なくともシャクヤクは
今日も平和であった
「平和じゃありませんッ!!」
「私の北ちゃんがあぁぁぁぁッ!!」
「感情に従って生きるは、人として正しい生き方、か・・・フッ」
『その通りよ、北ちゃん♪』
・・・極々一部を除いて
おわる
あとがき
勢いにまかせてこんなモノを書いてしまいました
実はこのSS
レニ・・・北斗
水狐・・・舞歌
これで、水狐がレニを洗脳するシーンをしたらどうなるだろう?
という思い付きだけで書いてたりします
アキトの写真をバラまきながら踊り回る舞歌
はっきり言ってヘンです
次に北斗ちゃんSSを書くときは
もう少しオイシイ役にしてあげようかと思ったりしてます
今でも別の意味で「オイシイ」役なんですけどね
今回はナデシコのキャラに
サクラ大戦のキャラをやってもらったのですが
そのチョイス理由を紹介しておきましょう
元ネタ知らない人はゴメンなさいね
真宮寺 さくら・・・ラピス
実は元々ルリがこの役になるはずだったんですよね
ただ、カギとなるこの単語
『北辰一刀流』
この瞬間、さくらはラピスになったんですよ
当然、流派名は『北辰一刀両断流』になりました
神崎 すみれ・・・サラ
まず絶対条件として
いいトコのお嬢さんである事ってのがあったんです
候補にあがったのはサラ、アリサ、ユリカ、ルリの4人
ただ、すみれは設定に「携帯用の長刀を持ち歩いてる」
というのがあるので
こうなったらサラしかいないんですよね
長刀ではなく消火器ですが
マリア タチバナ・・・エリナ
これは、すんなり決まりましたね
クール、というのはあえて無視して
理知的という部分で見たらエリナしか
いなかったんですよ
アイリス・・・零夜
↑のエリナより早く決まったのが零夜です
レニが北斗という前提条件があったので
レニと仲の良いアイリスは
零夜しかいないんですよね
李 紅蘭・・・イネス
これは意外だという方が多いかもしれませんね
でも、『科学者』、『実験好き』と
要素は揃ってるんですよね
桐島 カンナ・・・リョーコ
これもあっさり決まりましたね
アリサも候補だったんですけど
そうすると、サクラ大戦本編のカンナとすみれの
ライバル関係を考えると
アリサ、サラとうまい具合に並んでしまい
メインの北斗達を差し置いて目立っちゃそうなんで
あえて外しました
ソレッタ・織姫・・・ユリカ
すみれ以上のお嬢様という事で
候補はアリサ、ユリカ、ルリ
アリサはカンナの時と同じ理由で除外
そして、もう一つの理由から
ルリを外し、ユリカに決まりました
その理由は↓の方で・・・
こうして考えるとアリサって
ことごとく『消火器』に負けてるんですよね
藤井 かすみ・・・ミナト
結構、落ち着いた大人の女性とくれば
ミナトさんしかいないでしょう
これもあっさり決まりましたね
榊原 由里・・・ヒカル
実はキャラとしての個性、特徴はあんまり似てません
ただ、明るい性格とイメージが重なったんですよね
あ、後ろのはねた髪型も近いかも
高村 椿・・・メグミ
悩みました、本当に
ただ、椿はサクラ大戦2で結構いい役をもらったために
音声付きのセリフが多かったという印象があったんですよね
そこで『声』と言えばメグミしかいないだろう
と、決めたところで
あ、ソバカスっていう共通項があったって気付いたりもしました
藤枝 かえで・・・ルリ
ここで 織姫がユリカになった理由が出てくるんです
かえでは副司令という責任ある役職なので
艦長である、ユリカとルリが候補だったんですが
どうしても私の中でかえでとユリカが重ならず
ルリをかえでに、そして同じくユリカかルリかで迷っていた
織姫をユリカと決めました
・・・と言っても
今回は北斗メインなんで
こんだけ考えても
イザ出てきたらみんなワキ役になっちゃいました
でも、こういうのを考えるのも
結構楽しかったりするんですけどね
次はナデシコifでお会いしましょう
次回 case.2のヒロインは
ユキナを予定しています
ネタの出方次第ではカグヤになるかも知れません
でわでわ
管理人の感想
別人28号さんからの投稿です!!
前々から別人28号さんが宣言されていた作品です!!
やはり、北斗はこうなる(?)運命なのでしょうか?(爆)
しかし舞歌の壊れ具合も凄まじいですね〜(苦笑)、
あと、あの某組織の三人が何と言うか・・・似合いすぎ(核爆)
零夜も暴走しつつ、アキトの攻撃(ニヤリ)に必死に耐えてるし(苦笑)
それでは、別人28号さん投稿有難うございました!!