今日も忙しい草壁の執務室
そこへ今日もヒマな北辰が慌てた様子で駆け込んできた
「大変だぞ 草壁!」
「ん? 北辰か どうした娘の写真ならもういいぞ」
「そうではない! これを見ろッ!!」
そう言って北辰は 一枚の紙を見せる
どうやら 今度は写真ではないらしい
「なんだこれは?」
「よく見ろ!」
その紙は 昔の地球に関する資料のひとつらしく
大きな文字で一言 こう書かれていた
「愛は地球を救う」
草壁、北辰による愛談義
「・・・して、北辰よ」
「ん?」
「『愛』とは何だ?」
しかし、草壁はわかっていなかった
「それは・・・地球を救えるのだ 強大な威力を持った兵器ではないか?」
北辰もわかっていなかった
「うぅむ、地球にはそんな兵器があるのか・・・」
「いざ、地球を攻め落とす時に 我々の前に立ち塞がるのは間違いあるまい」
そんな2人が集えば行き着く先は1つである
そう、ボケの海という 無知の大海へ・・・
「やはり 木連艦隊を一撃で屠るような威力を誇るのだろうなぁ」
そんなわけない
「ナデシコのグラビティブラストなど『愛』の前では豆鉄砲なのだろう」
だから違うって
「いや待て、ナデシコは『愛』に満ちているとか言う報告を受けた事があるぞ」
「『愛』に満ちている? どういう事だ?」
ほら 歪んできたぞ
「ナデシコのような小型船にも搭載できるような大きさの兵器なのかも知れん」
「そんな大きさで 木連艦隊を屠ると言うのか!?」
「恐るべし・・・『愛』」
「ああ・・・」
そして、歪みはさらに大きくなる
「いや、待て 北辰」
「どうした?」
「「満ちている」という単語を考えてみろ」
「・・・言われてみれば 武器を数えてるって感じではないな」
少しは軌道修正できたか?
「もしかしたら 『愛』というのは昴気のようなものなのかも知れん」
「なるほど オーラの一種か ナデシコの強さの秘密はそれか!?」
やっぱりダメだった
「北辰よ とても重大な問題が1つあるぞ」
「問題?」
「その『愛』とやらは 木連でも開発可能かどうかだ」
無理です
「もし無理でも それに対抗しうる手段を用意しておかねばな」
「ああ、『愛』について 早急に調査せねばならん」
「よし すぐさま調査にあたろう」
「頼んだぞ 北辰・・・・・・いや、非常事態だ 私も手伝おう」
「助かる」
結局 歪みを修正する事はできなかった
「・・・ふぅむ、『愛』というのは死人すら蘇らせるのか」
「ますます わからなくなってきたな」
何の資料を見ているのだろう?
「む、『愛』とは人の精神に直接作用するモノなのか」
「どういう事だ? 敵の戦意を失せさせるとでも言うのか?」
「いや、逆に味方を死を恐れぬ狂戦士にするのかも知れん」
「流石は草壁、鋭いな」
「フッ まぁな」
鋭くない
32時間経過
「み、見よ草壁! この資料には『愛』を用いての戦争に勝利する方法が記されているぞ!」
「何? これか・・・でかしたぞ 北辰!」
「うむ、これなら すぐにでも開発は可能だろう」
「直ちに開発に取り掛かろう」
そして、時は流れ・・・
「閣下! 前方に地球連合艦隊ですッ!」
オペレーターが敵発見を告げる
だが、草壁はすでに勝利を確信していた
何故なら・・・
「フッ・・・『愛』が科学と融合した呪術的儀式だとは思いもしなかったが
偉大なる力を手に入れた今、地球連合艦隊など塵芥よッ!!」
「閣下、出撃命令を!」
「うむ、全軍 地球連合艦隊を殲滅せよ 私は皆を勝利へと導く儀式を私自ら執り行う!」
「ハッ!」
「偉大なる私の姿をホログラムで投影し 儀式を執り行う
さすれば 兵の士気は天を突き、愚かなる地球連合艦隊も私の偉大さに気付き
涙を流し、己の愚かさを悔いて私の指揮下に入るだろう
この衣装を再現させるのには苦労したが・・・」
そして、草壁は この儀式のために作られた装置の前に立つ
「では、ミュージックスタート」
(以下、検閲削除)
あとがき
皆で叫びましょう
サン、ハイ♪
「やっく・でかるちゃーーーッ!!」
という訳で 私は逃げます
当初の予定以上に短くまとまってしまいましたが
この長さでこそキレがあるとごまかしてみようかと思ってます
代理人の思わず作ってしまった替え歌
(「ボルテスVのうた」の節で)
たとえ口泡吹こうとも たとえ魂萎えるとも
漕ぎだそう オオボケの海へ 飛びこもう お笑いの渦へ
見詰め合う瞳と瞳 間違いを信じ合う 二人の仲間
木連技術の 全てをかけて やるぞ 正気の尽きるまで
彼らの 夜明けは もう来ない
しかし、どれだけの人がわかるんかな、このネタ(笑)。
管理人の感想
・・・いや、スーパーロボット対戦αをしたばっかりだからさ、笑えるけど(笑)
代理人、こんな所まで替え歌を披露するとはな(苦笑)
まあ、あらゆる意味で明るいだろう・・・木連の未来はよ(爆)