『時の流れに』アフターストーリー

運命の友

 

 

 

木星と地球、この両者で行われた不毛な戦争は一人の英雄の活躍によって終結を迎えた。      

……其の名は、テンカワ・アキト。またの名を『漆黒の戦神』…。  

だが、彼の事を語るにはあの2つ名を忘れるわけには行かないだろう。  

『稀代の女たらし』  

…恐ろしい事にその気はなくとも女の方から寄って来るという…

有る意味で余りに人間離れした特殊能力の持ち主。  

全世界の女の敵であり…それ以上に全宇宙の男の敵であった。  

彼に敵対する勇気有る…もしくは無謀な男たちが多数現れたとしても、まったく可笑しくは無い。  

『某組織』  

そう言われる一団がある。

結成当初は数十人の集まりであったこの組織は、

わずか数年で正規会員十万人、協力者を合わせると全宇宙の独身男性+年頃の娘の居る親父さんの

およそ70%を占めるほどになっていた・・・。  

…ちなみにその中に入らない男たちの9割以上はアキトの親戚になるのを願っていたり、

後はグラシス中将みたいな人達だったりする。  

 

…。  

 

そんな、世界の話題の中心にある人物、テンカワ・アキトが失踪してからおおよそ1年が過ぎようとしていた…。  

『某同盟』の全勢力を注ぎ込んだアキト捕獲計画…

『オペレーション、ローゼス・チェーン』は見事なまでに失敗に終わり、

現在は彼を匿う可能性が最も高い『某組織』古参組、最高幹部数名が『お仕置き』を受けていた…。  

 

ウイ−−−−ン…ききキキュイーーーーーーーーーン…ズガ−ン、グサ…。

自白剤! 急いで!

プシ…チュ−。…。

き、効かない!?

パン…パン…ズタタタタタタタタタタ…くッ…しぶとい!

めらめらめら…ポイッ…。…次!、ヒョイ…スタスタスタ。

ザッパ−ン…ゴポゴポゴポゴポゴポ…プクン…しーーーん。  

 

それから数分後…。  

「だめです。…本当に知らないのかも知れません。」  

「クッソー、どうなっていやがる!!」  

「リョーコさん、落ちついて!」  

「私の薬が効かなかったですって!!」  

「…アキト。」  

…うえから ルリ リョーコ メグミ イネス ラピス (敬称略)  

…ここはピースランド地下。

『某同盟』の現在の本拠地である。  

「オモイカネに引っかからない以上、可能性は2つです。」

「範囲外に居るか…オモイカネが匿っているか…だね。」  

マシンチャイルド×2の金色の目が怪しく輝くのを見ておびえるオモイカネ。  

『知らないよ−−−−!』  

「本当ですね…?オモイカネ。」

「ここでの偽称は・・・命にかかわるよ…。」  

『アキトからの連絡はまったく無いよ。』  

「…当然です。何のために私達が24時間体制で見張ってると思ってるんですか!?」

『ご、ごもっともだね…ルリ。』  

「…後、過去とか未来とかへの干渉は?」  

『まるっきり無いよ。』  

…場は『重苦しい雰囲気』に包まれた…。  

 

…。  

 

……。  

 

そんなある日。  

「ルリさーん!」  

ギン!

「…煩いですよ。ハーリー君。」  

寝不足の目を擦りつつハーリーを睨み付けるルリ。  

「…うっ。でも!」  

ギン!!!!  

「「「「「「「「「「「「「「「「うるさい!」」」」」」」」」」」」」」」」  

皆、気が立っているようだ…。  

「…えーと。…アキトさ」

「「「「「「「「「「「「「「「「何!?」」」」」」」」」」」」」」」」  

「おい!テンカワは何処だ!答えろ!!」  

一番に飛び出した北斗がハーリーをつかみあげ、振り回す。  

常人なら即死必死の地獄のシェイカーだがハーリーは気にも止めずに言った。  

「異次元です!」  

「「「「「「「「「「「「「「「「は?」」」」」」」」」」」」」」」」  

「どうやらアキトさんは異世界へのボソンジャンプを可能にしたようです。

 同行者数名と共にジャンプした跡が有りました!」

「…そんな、異世界なんてどうやって探せば…。」

「ご心配なく!…事実を掴んで2ヶ月の間、『ルリさんの為』に探し出しておきました!!」

「ハーリー君…。」  

「ルリさん…。」  

なんだか、怪しい雰囲気だ…。  

なでなで

「よしよし、ハーリー君お手柄ですよ。」

ルリは、ハーリーの頭を撫でた。  

「では皆さん!アキトさんを捕獲…もとい迎えに行きましょう!!」  

「「「「「「「「「「「「「「「「おー!!」」」」」」」」」」」」」」」」  

…誰もいなくなった部屋で無言でハーリーは泣いていた。正に男泣きである。  

「…良いですよ…別に…何時もの…事。…ううっ」  

 

……。

 

ハーリー、いと哀れ。  

 

…。  

 

さてその頃、問題の異世界では…。  

「アキトー!こっちは大丈夫だ!」  

「テンカワ君。こっちもだ。」

まだ逃げているアカツキ…。

(第1作『アカツキの場合』参照)  

「…大丈夫か?」  

「はあ、有難うございます。」  

ここは使用されなくなったとある地下道…聞き覚えのない声が聞こえる。

アキト達は、ここで似たような境遇の少年を匿っていた。

…他人事だとは思えなかったのだ。  

 

その時、  

 

「アキト!大変だ!!『同盟』がやって来た!!」  

「おい、移動だ!!」  

…少年は左手をじっと見ている。

顔を上げると  

「だめです!ここは皆に囲まれてて、今でてったら…。」  

 

…。  

 

「…テンカワ君。彼には悪いがここは置いていこう。このままでは僕達も!」

 

…。  

 

「…ん?通信…。中村?・・・。」  

Mr,Bより伝言。

…両同盟は提携を結んだ。

…以上。  

「…なんだこりゃ?」  

「暗号か?」  

「…その前に、なんだこいつらは?」  

少年…速水は言った。  

「…友達…なんだけど。」  

「…やっぱり舞の靴下は効果絶大だなあ…。」  

…意味不明の言葉である。  

「…で、どう言う意味」  

 

カッ!!  

 

サーチライトがアキト達を照らす。  

「こう言う意味です…。アキトさん。年貢の納めどきです。…さ、帰りましょう…。」

「アーキート!(怒り)」

「…テンカワ、稽古に付き合ってもらおうか…。・・・たっぷりと、な!」

…以下多数の声が上がる…。  

逆側からはナデシコではなじみのない声が…。  

「速水…お主は我がカダヤで有ろうが…(怒)」

「メーなの!」

「…嫉妬ぶかいから…って言ったわよね。」

「不潔です!!!」

こちらもまだ続く。この速水…1日何回くらい『謝る』を使ってるかな?  

 

…。  

 

で、  

 

「有難うございます。貴方方のおかげでアキトさん他数名を連れかえる事が出来ます。」

「何、例には及ばぬ。こちらも厚士を捕まえ…発見できた。礼を言おう。」  

「…所で貴方達の使う兵器は凄いわね…。数百年前の文明でここまでの物が出来るなんて・・・。」  

イネスさん?  

「うむ。…だがやれぬぞ。お主らの船だとて、おいそれと構造を教えてなどくれまい?」  

「そうですね。では…お別れです。」  

…かくしてナデシコは異世界を飛び立つ。

アキトも乗せて…。      

 

だが!  

 

グワー−−ン!!  

ビーッビーッビーッビーッビーッビーッビーッ!!  

「何事ですか!?」  

「ぎ、銀色の機動兵器が…アキト!?」  

「…アリサさん!?」  

「私はここに居ます!!」  

「…なんなの、あれ?」  

 

・・・。  

 

ザザザザ…ピー  

「おう、悪いな!だけどダチを見捨てるわけにはいかないんでな!!」  

「だ、誰です?」  

「魔装機神サイバスター操者、マサキ・アンド−だ!こっちはシロとクロ。」  

「「よろしくニャ」」  

「何のようです!」  

「いや、アキトにはこないだリューネとウェンディさんに・・・。て、どうでもいいだろ!

 …とにかく、アキトの奴はまだ帰る気じゃ無いみたいだから連れてくぜ。じゃあな!」  

…あっという間に彼らは行ってしまった…。  

「…なんだったの?」  

「…迂闊でした。アキトさん、協力者を見つけてたみたいですね。」  

 

ダダダダダ…。  

 

「大変よ!!捕まえてた会長達がいないわ!!」  

「!!アキトさんですね!」  

「通信、入りました!」  

「速水の奴がおらん!…そちらにおらんか!!」  

「…そちらもですか?」  

 

…。  

 

追いかけっこは、まだ終わらない…。  

 

−−−その頃−−−  

「…恐ろしい奴に育ったな、ハーリー。」  

「僕はただテンカワさんがかわいそうになっただけ…それだけ。ですけど?」  

「…だから同じ境遇のダチを紹介してやった…か。」  

「あと、異次元移動用のジャンプ法の開発ですが。

 …極秘だったのにまさかテンカワさんが盗んで行っちゃうなんて…ねえ。」  

「…お、善行から…通信だぜ。」  

 

ザザザザザザ…  

 

「どうも、奥様戦隊代表…善行です。この度は風紀を乱す輩を追い出す手伝いをして頂いてまことに・・・。」

「堅苦しいのは抜きでお願いします。…司令殿?」  

「ふふ、全ては『殴る』を覚えた上、使ってしまった速水君が悪いんです。」  

「そうですか、まあ…あの人達なら良い友達になるでしょうしね・・・。」  

 

プツン・・・。  

 

「…さ、同盟の主要メンバーが出払ってるスキに組織を強化しましょう。」  

「「「「「「「……「おおーーーーっ!!」……」」」」」」」  

 

…漢たちは不必要なほど暑かった…。      

 

 

::::後書き::::

お詫び…ガンパレード・マーチとスーパーロボット大戦を知らない人にはもうし訳ありません。

知ってるならそこそこ楽しめるかと…。  

では、気を取りなおして…BA‐2です。

連載はなんか暗い感じになってきたので短編は明るくいきたいです。

設定の間違い、キャラが違う等はあるでしょうが暖かく見守っていただけると有りがたいですね。

…どうしても書きたかったんです。すいません…。

こんな駄文ですが、よろしければ感想を送ってください。

 

 

 

 

管理人の感想

 

 

BA-2さんからの投稿です!!

まだ逃げてるのかアキト(笑)

しかも異次元まで・・・

もう、手段を選んでないね、コイツ等(爆)

で、異次元で同胞を見つけると・・・

確かに、ラ・ギ○スは異次元か(苦笑)

ガンパレードは面白いと聞いたので、また遊んでみようかな?

 

ではBA-2さん、投稿有り難う御座いました!!

次の投稿を楽しみに待ってますね!!

 

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