『時の流れに』アフターストーリー
許されざる暴挙
木星と地球、この両者で行われた不毛な戦争は一人の英雄の活躍によって終結を迎えた。
……其の名は、テンカワ・アキト。またの名を『漆黒の戦神』…。
このエピソードは洒落にならない事が多い逃亡集団『自由への脱出』の行動としても極めて異例の事態であり、
アキトにとっても忘れられない事の一つであった。
後にアキトは語る。
彼との旅は数日間だけの物だった。
…が、これを忘れる事は絶対にありえない…。
何故なら…。
自分の思い出と理想を
一度にぶち壊してしまったから…。
…と。
(許されざる暴挙…。と言ってもガンダムネタではありません。あしからず)
・・・。
…さて、我等が戦神、アキト君は困惑していた。
いきなりなんだと言われても困る。
とにかく困っていたのだ。
原因は横を飛ぶ戦闘用ロボット。
…今回の奴を助けて良かったのかと心底後悔していた。
…ナオは資金稼ぎで不在。
…ヤマダは行方不明。
…白鳥は…浮かれていた。
「…白鳥九十九…お前がちょっかい出すから…。(怒)」
…アキトが怒っている。
「…いやあ、良い事した後は良い気分ですなテンカワさん!」
白鳥は上機嫌だ・・・。
「…やっちまったな。」
「ははは!憧れのヒーローをこの手で助けられるとは!感激です!!」
「…俺は今ほど時間移動による人命救助を恨めしく思った事は無いぞ。」
「良いじゃないですか!」
「…第一、彼のピンチを作ったのは俺達なんだぞ?」
「でも、ほおって置くのは木連の人間として…!」
「なんか、今日のお前…変だぞ。」
「…気分が高揚してますからね!!」
…横を飛ぶロボットのパイロットから通信が入った。
「済まない。俺の為に…。」
「…。いえ…。」
アキトには最早こう言うしかない…。
「ロクロウさんやアクアマリンを助けてくれた君達には感謝の言葉が見つからない。」
…!?
「…俺達のピンチの時、必ず駆け付けてくれた!!…今回も…!」
…まさか、全てがアキト達にとって1日に満たない時間の中で行われたとは思うまい。
…ねえ?
………天空ケンさん!!
…今回、アキト達は偶然迷い込んだこの世界で身を隠していた。
すると、現れたのはメカ怪獣…。
気づかずに戦ってしまったのが運の尽きで、
その後、主に白鳥の主導で『ゲキガン救済計画』が発動。
アキトが知らないうちにゲキガン世界の救済が行われてしまったのだ…。
・・・。
当然アクアマリンも無事…。
…当然巻き起こるナナコVSアクアマリン!
…熱血かつ鈍感なケンにそれをどうこうする力があるわけも無く…。
・・・。
「…追っ手だ!!」
…現在に至る。
…39話登場の一人乗りゲキガンガー3に乗る天空ケン!
「ナナコさん!!アクアマリン!!…俺の話を!!」
「「…却下ぁッ!!」」
「うおおおおっ・・・・・!!(男泣き)」
…アキトの美しい思い出…。
心の奥に残る、ヒーロー…ゲキガンガー像は…、
…音を立てて崩れ去ろうとしていた。
・・・。
…最悪なことに遂にこの世界にも『某同盟』の手が回ったらしく、追撃が厳しさを増してきた…。
…そして、現在アキト達はそれぞれの機動兵器に乗り、逃亡作戦を決行中なのである。
…現在、最強の盾であるエヴァ初号機は別行動。
何時もの作戦は使えない。
幸い、テツジンとゲキガンガーは似ているので(当然だが)
囮作戦で逃げ延びている。
…同盟の本隊が来る前に何処か落ちついて飛べる場所を確保出来なければ、アキト達に待つのは…。
…バラ色の鎖…だな。うん。
…しかも特定多数。
…。
アキトとしては、そんな無責任な真似はしたくない…。
…逃げてるのとどちらが無責任かは知らないが…。
…。
そうこうして居るうちに、追っ手が来た!!
ゲキガンガーVとジェミニロボ…。
しかもゲキガンガーを操縦しているのは16話で搭乗した3人。
即ち、ナナコ・ジュンペイ・テンサイ。
…正規のパイロット達はと言うと…。
海燕ジョー…縄で縛られた上に地下深くのロッカーに閉じ込められる。
朝目が覚めたらこの状態なので何がなんだか解っていない。
大地アキラ…自室のベッドの上でデカイたんこぶ作って気絶中。
足元には血染めの棍棒。
竜崎テツヤ…(28話以降Vの方に乗っていたパイロットらしい。)
猿ぐつわをはめられた上、逆さづり…。
…対友情パワーはばっちりの様だ。
流石は某同盟…。(汗)
罪無き三人の冥福を祈ろう…。(爆)
…。
そんな訳で戦友達の助けも受けられず、次第に追い詰められていく…。
…そして、遂にゲキガンガー3が捕まった!!
それを見て…すかさず離脱を図るアキト達…結構薄情である。
・・・。
「何ですか…これは?」
…テツジン…しかも無人…。
「…だまされたの?」
…その通り!
…。
「…ふふふ…。」
…あの…アクアマリンさん?何笑って…アアッ!!
…。
…その頃、アキト達は遂に某同盟の本隊と戦闘を開始していた…。
「…り、リョーコちゃん!!落ちついて!!」
「テンカワあっ!!とにかく帰って来いィッ!!」
「…し、白鳥!…彼は…逃がしたか!!」
「…い、今…戦闘空域をりだ…ヒッ!?」
ドゴォ−−ーン!
白鳥はマジンに乗り換えていた…。
…しかし、早速被弾する!
「…これ以上は!」
「よし!ジャンプ!!」
…そして、アキト達はまた消える…誰も知らない何処かへと…。
…本家のゲキガンにはジャンプフィールド発生装置がついていない為、逃げる時間を稼いでいたらしい…。
…しかし…、
ガシャン!!
「…アクアマリン…君はさっき振りきったはず…。」
「…あれは姉です。」
「…くうっ。(漢泣き)」
かくして『某同盟』のコーディネートにより一組のカップルが誕生した。
…かなりいびつな『一組』だが…。
…。
…一説では、自分たちの合同結婚式の予行演習も兼ねていたらしい…。
−−−その頃のヤマダ−−−
「…ここは何処だぁ?」
ヤマダは皆とはぐれ、何処かの森の中に居た。
無論、アキト達の居た世界とは別世界である。
(ヤマダのガンガーにはジャンプフィールド発生装置搭載済み)
「…しかし、腹減ったなァ…。」
そして…流石の彼も空腹に耐えかね、森をさ迷っていたのだ…。
「…たまには、ヘビやトカゲ以外のも食いたいなァ…。」
・・・すたっ。
「じゃあ、ボクの顔をお食べ!」
ぶち・・・。
…突然空から人が降って来たかと思うと、いきなり顔をちぎり取る!
「…大丈夫か?お前…。」
流石に唖然とする。
「さあ、お食べ!」
…どうやら、平気なようだ。…よく見ると顔がパンで出来ている。
「…顔、食っても良いのか?」
「…ボクは大丈夫!さあ!」
「…じゃあ、頂きます!」
ガバ…ッ…。
「え?」
…もっく…もっく…モグモグ…ゴクン。
「…ぷはぁ・・・うまかった…アンパン、アリガトな…じゃ!」
こうしてヤマダは満腹になって、また旅立っていった。
…後にはアンパンの欠片をもった首無し死体が倒れていたと言う…。
::::後書き::::
BA−2です!!
はっはっは、またやってしまいました!
今度はゲキガンネタ!…如何でしたか!?
…異世界逃亡中ならあっても可笑しくないエピソードだと思っています。
…勿論個人的に。
…こんな物で良ければ応援宜しくお願いします!
追伸:最後のは『ヤマダ迷惑劇場』。異世界逃亡中にアキト達からはぐれたヤマダが、
全時空のあちこちで迷惑行為をしていくお話です。
今後、他のアフターSSの最後に時々つくかも知れません。
BA-2さんからの投稿です!!
・・・まあ、確かにその可能性は有りますよね。
しかし、九十九の張り切りようが凄いですね(笑)
大切な仲間は縛りつけられてるし(苦笑)
今後はヤマダの冒険も楽しみですね!!
でも、ヤマダって・・・A級ジャンパーじゃないですよね?
ではBA-2さん、投稿有り難う御座いました!!
次の投稿を楽しみに待ってますね!!
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