『時の流れに』アフターストーリー

問題・・・大有り

 

 

 

 

木星と地球、この両者で行われた不毛な戦争は一人の英雄の活躍によって終結を迎えた。      

 

 

 

……其の名は、テンカワ・アキト。またの名を『漆黒の戦神』…。  

 

が、今は時空の逃亡者達の組織…『自由への脱出』のリーダーである。  

戦艦ラー・カイラム改を旗艦とし、各種のエキスパートの集まった至上最強の武装集団である。

(個人戦力としては)・・・が、  

構成員はさまざまな理由で、自らの世界に居られなくなった連中であり、

我らがテンカワ・アキトを筆頭とした『女の敵』一門が、その主力を占めている。  

 

だが…その人選は、『取りあえず同情できたら連れ出す』であり、敵の強大化をもたらし…

結果さらに返りずらくなるという悪循環に陥っている。      

 

 

例、その一  

 

逃げ惑う『一条輝』『ロイ・フォッカー』の2名を助けた為に  

 

超時空要塞マクロス   

 

全体を敵に回したり・・・。  

 

・・・。  

 

…何した?二人とも。  

 

・・・。  

 

と、言うわけで今回も『同盟』との壮絶な追い掛けっこが続いていた・・・。  

 

西暦2015年。第3新東京市・・・。  

腐れ外道が支配する、建前の上では平和な都市である・・・。  

が・・・この町はそれ自体が『使徒』と呼ばれる・・・割には神聖さとは程遠い

(一部例外有り)謎の生命体との戦いの場なのであった・・・。  

 

ここは某マンション。  

 

「この・・・馬鹿シンジ!!」  

 

ずぐゎっ!   ずざーーーーっ・・・。  

 

いきなり少女(一見かなり可憐)が少年(15歳)を蹴り飛ばす!  

 

「痛いなあ・・・アスカ!・・・何するんだよ・・・。」  

 

ぼごっ・・・!  

どさっ・・・。  

 

少年の反論は…少女の一撃で粉砕された。  

 

「何が、何するんだよ…ですって?」  

 

びしっ…と少年に指を刺しながら少女は続ける。  

 

「お弁当!アタシの分はどうしてくれるのよ!!」  

 

・・・。  

 

「アスカ。しょうがないだろ。昨日はシンクロ試験が遅くまであって…。」  

「しかしもカカシも無い!

 …いい、シンジ。アタシは先に学校行くから、アンタ…お弁当作ってから来なさい!!…忘れたら。」  

「忘れたら・・・?」  

 

ニヤリ・・・と少女は笑った。  

 

トットット・・・。  

 

行ってしまった少女…アスカを尻目に少年…シンジはお弁当の支度を始めた。  

…後が怖かったからだ。  

 

・・・しかし、哀れな図だ。アキトでもこうは行かない・・・。  

 

「遅刻か…まあいいや。」  

 

…なんか…慣れてない?君。  

 

「あーあ、アスカのお弁当作りから逃げ出したいな…もう使徒も居ないんだし…さ。」  

「…いや、逃げちゃ駄目だ…逃げちゃ駄目だ。…後が怖い。」  

 

…その考え自体、何処か逃げてるような…?      

 

が、神は・・・彼の願いを聞き届けた・・・最悪の形で。      

だって、彼・・・使徒殺してるもん。      

 

 

・・・。  

 

同時刻。ネルフ本部  

 

ウイ−−−ン・・・ウイ−−−ン  

 

「突然上空に大きいエネルギー反応!…パターン・・・不明!?」  

「・・・実体化しました・・・黒い・・・ロボット・・・で・・・す!?」  

「司令!」  

 

・・・。  

 

「現時刻より対象を第一九使徒と認定・・・。」  

「・・・碇。使徒はもう居ないぞ。」  

「・・・。」  

「問題無い」  

 

・・・。  

 

(((絶対嘘だ!)))  

 

で・・・。  

 

シンジ・・・。

「ふう。出撃か・・・お弁当作る必要が無くなって良かったなあ。」  

アスカ・・・。

「ふふふ。腕が鳴るわ・・・久々に大活躍よ!」  

レイ・・・。

「出番が無いわ。・・・だって・・・零号機・・・無いもの。」  

 

・・・。  

 

ん?  

 

・・・初号機、大気圏脱出。(映画にて)  

シンジ、出撃不能・・・。  

 

「おい・・・碇。」  

「問題・・・無い。」  

(((ホントか?)))  

 

…宮仕えの辛い所。オペレータ3名は心の中だけでツッコミを入れていた。  

 

・・・。  

 

「エヴァンゲリオン弐号機・・・リフトオフ!」  

 

・・・。  

 

そして・・・対峙。  

 

「ふうん。・・・40mのエヴァに比べたら随分ちっちゃいのね。」  

「アスカ…敵の戦力は完全に未知数よ!・・・今までの経験は役に立たないから気をつけてね!」  

 

・・・。  

 

「ミサト…。今まで、『前回の経験』が役に立った事って…有った?」  

「うぐ!」  

「そう言えば、殆どの戦いはエヴァ自身の性能に頼っていたような…。」  

「…正確に言えば・・・暴走。」  

「ミサトさんの指揮が役に立った事?」  

 

・・・どうやら考えてはいけなかったらしい・・・。  

 

が・・・。  

 

向こうはそれどころでは無かった!  

 

「…訳わからん所に出てしまったな。」  

 

我らがアキトである。  

 

「…イメージが『俺の知らない場所』だったからな・・・。」  

「!ホース粒子。」  

 

周囲が明るくなった・・・と思ったら!  

 

「見つけたぞ!テンカワ!!」  

 

・・・ダリア、登場  

 

「ふふ、最近少し鈍っていてな。…少し相手をしてもらうぞ!」  

 

言うが早いかいきなり襲いかかる!  

 

ズッ・・・ガ−ン!・・・。  

 

「ぐ!ホントに鈍ってるのか?」  

「俺の渇きを癒してくれるのは…やはりお前だけだ!テンカワ!」  

 

・・・。  

 

「な・・・なんか、同士討ち始めたわよ。」  

「・・・そうね。」  

「問題無い」  

「・・・しかし、碇。」  

「問題無い」  

「既に町の70%が瓦礫に。」  

「問題無い」  

 

プチ・・・。  

 

「いい加減にしろォ!・・・お前と言う奴はァァ!!(大激怒)」

 

冬月・・・ぶち切れる。・・・血管ごと。  

 

「ふっ、シナリオの修正は・・・。」  

「・・・不可能だ・・・碇。(激怒)」  

 

血まみれで話す冬月・・・それ以前になんのシナリオだ?  

 

・・・。  

 

「まあ、良いわ。ワタシを無視した事・・・存っ分に後悔させてやるわ!」  

 

ドドドドドドドドド・・・。  

 

ガッ・・・ズザザーーーーーーーーーーー−−−−・・・。  

 

・・・あっさり敗退。ま、仕方ないか。  

 

・・・。  

 

だが、そのお陰で・・・周りに気づくアキト。  

 

「ぅ・・・北斗。一時休戦だ・・・ここの連中を巻き込んだらしい。」  

「・・・何!…逃げるな!」  

 

・・・。  

 

そして、またジャンプしたアキトは…。  

 

・・・。  

 

帰り道のチルドレン達。  

 

「結局・・・何だったんだろうね?」  

「・・・なんだって良いでしょ。この馬鹿シンジ!」  

 

ボカ!・・・八つ当たりだ。  

 

「弐号機パイロット・・・狂暴。・・・サル。」  

「喧嘩うってるの・・・アンタ。」  

 

無視して

 

「碇君。・・・サルは良いから・・・明日から私のお弁当・・・。」  

 

・・・あ。  

 

「あーー!…そうだシンジ!今日のお弁当!・・・まさか。」  

「ゴメン。」  

 

バキィ!  

 

「良いからさっさと作りなさい!」  

 

・・・で。  

 

ジュージュー・・・。  

 

「なんで、アンタも居るのよ。」  

「碇君の料理は美味しい・・・。」  

「・・・良いじゃない。誰が居たって。」  

「…問題なのはアンタよ…鋼鉄女。」  

「…勘違いされそうな言い方は止してよね。…私には霧島マナっていう立派な名前があるんだから。」  

「だーかーら、どうしてここにアンタが居るのよ。」  

「…ほとぼりも冷めたし…そろそろシンジと同棲生活でも…って思ってね。」  

 

ピシ・・・。  

 

「・・・んですって?」  

「敵・・・。」  

 

パリン・・・。  

 

「良いじゃない!…アスカだってやってるんだから。」  

 

パリパリ・・・・・・。  

 

「そうね・・・弐号機パイロット。」  

 

喧々囂々・・・。      

 

・・・。  

 

「あ・・・あ・・・あ・・・ぁ。」  

 

覗いていたシンジ…精神崩壊の危機。      

 

「「シンジ!」」「碇君!」  

 

・・・。  

 

「…あ…カヲル君。…迎えに?悪いね・・・。」  

 

なんか・・・とんでもない者と交信しているようだ・・・。  

 

が・・・無意味な物では無かった!  

 

ガバァッ!  

 

「君がシンジ君か!?」  

 

アキトが窓から顔を出した!・・・ってここ何階だ!?  

 

「はいっ!…あ、お迎えの人?」  

「…話は彼(誰?)から聞いている!…いくぞ!」  

 

ドタドタ!…ブワアァ…。…スタ!

 

スタタタタタ・・・・・・。  

 

「シンジ…?」   「碇君・・・逃走。」   「追うわよ!」  

 

ドタドタドタ…。  

 

・・・。  

 

それから十分後。  

 

「・・・何とか逃げ切れそうだ!」  

「ハイ!」  

「だが…このが君に耐えられるか?」  

「ここよりはマシでしょう。」  

「…よし!」  

 

・・・。  

 

ズザザザザ…!  

 

「何が『良し』ですか?・・・アキトさん。」  

 

ルリ…登場!  

 

「テンカワ…ここに長居しすぎたな?」  

「ぐっ・・・。」  

「幾ら貴様でも。…ブローディア無しでダリアに勝てるか!?」  

「アキトさん。さ…帰りましょう。『合同結婚式』の準備は整ってます。」  

「後は貴様らが居れば良いそうだ。」  

 

・・・。  

 

アキトの居ない間に・・・既に・・・話はそこまで?  

 

「・・・ここまでか?」  

「ええ。それはもう。」  

「シロッコ・カミ−ユに続く3人目の捕縛者が貴様とはな・・・。」  

「さ・・・行きましょう。」  

 

アキト…ピーンチ!  

 

しかも・・・。  

 

「居たっ!」

「シンジ!」

「碇君・・・。」  

 

あーあ、来ちゃったよ…こっちも・・・ん?  

 

「・・・私と一つになりましょう・・・。」(ヲイ)      

 

・・・。      

 

キラッ  

 

《駄目よ−−−!未だ早いわー−−−!》  

「な?」

「なに?」

「…まさか。」  

 

グゴワァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!  

 

大音響と共に・・・エヴァ初号機!息子の危機に…大宇宙から帰還!(苦笑)  

 

そして・・・。  

 

1時間後・・・。  

 

「・・・あなた方のせいです。(怒)」

「なんなんだ・・・あの化け物は?」  

「なんで初号機が来るのよ。」

「シンジ…何処行ったの?」

「碇君…お母様が…連れてった。」  

 

どうやら二人は逃げ延びたらしい。  

追いかけっこは未だ続く…。  

 

−−−ネルフ本部−−−  

 

・・・。  

 

「碇…良いのか。行かせて・・・。」  

「問題無い」  

「しかし、副指令。あの剣幕をどう抑えろと?」  

「…碇。」  

「問題 無い」  

「レイまで行ってしまったぞ。」  

 

「・・・問題・・・大有りだアアアアアアァァァ…!」  

 

「凄い…司令が叫ぶのって…2回目だ。」  

「しかし・・・どっちもレイちゃんがらみなんだよな。」  

 

ちゃんちゃん  

 

:::後書き::::

BA−2です。

BBSでの反響が凄いので半日夜勤明けですが1本書きました。

・・・どうでしょうか?

良ければ応援よろしく!

 

 

管理人の感想

 

 

BA-2さんからの投稿です!!

ついにきましたエヴァ!!

でも、弐号機ではさすがにあの二人の戦いに参戦できませんでしたか(笑)

まあ、機動力も違いすぎれば・・・破壊力も桁違いだもんな(苦笑)

でも、劇場版の後の世界なんですね。

・・・リツコさんは登場しなかったけど(ニヤリ)

ユイさんも宇宙から帰還しましたし、今後の逃走で活躍される事でしょう!!

 

ではBA-2さん、投稿有り難う御座いました!!

次の投稿を楽しみに待ってますね!!

 

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