機動戦艦ナデシコ系SS・テンカワアキトのレトロゲーで逝こう!
アキト最期の日
火星の後継者蜂起より一年…。
アキトはまだ逃げ続けていた。
そして…親しき人たちの前から姿を消したアキトが再び姿を現す。
だが、そのとき彼は…。
…。
「…。丁度今年で4回忌でしたね。」
「去年と同じ場所で現れるなんてねぇ…。」
…一年前、劇場版でルリとミナトが墓参りに来た時と同じような光景が広がっていた。
違うのはネルガルSSも北辰達も出てこなかったということくらいか。
「この一年、一体どこに居たんですか…?」
「知らないほうが良い。」
…アキトはあの時のままの姿でそこに居た。
あの時…ルリ達の前に姿を現した日と同じように…。
「もう、そろそろ帰ってきても良いんじゃないですか?…ユリカさんも待ってます。」
「…君の知っているテンカワアキトは死んだ。」
「…相変わらずカッコつけてます。」
「そうよねぇ…もっかいビンタ食らいたいのかしら?」
「違うんだよルリちゃん…。」
「また同じ台詞です。」
「…つーか、私は無視?」
…。
そしてかつてと同じようなやり取りが続く中…アキトは再度口を開く。
「山崎達に弄られた後遺症でね…。」
「顔が光るとか舌が使い物にならないなんて関係ないですから…。」
…だが、アキトは首を横に振り、こう答えた。
「…今の俺…スペランカーなんだ。」
…。
「コウモリの糞が当たっただけで死んでしまう…マンガだろ?」
「…はい?」
…むしろゲームだ。(爆)
「もう君にラーメン作ってやることも出来ない。…油が跳んだら死ぬかもしれないし。」
「…もしもーし。」
…酷く悲劇的に語るアキトだが、傍目には喜劇にしか見えない。(爆)
なお、油が跳んだだけでスペランカーが死ぬかは不明だ。
…そしてついでに言えばルリは話についていけて無かったりする。(ヲイ)
…。
「で…だ、さっきも言ったように君の知っているテンカワアキトは死んだ。」
「じゃあ今ここに居るのは誰なんですか。(汗)」
「…君の知っているアキトは残機数を増やすべく乗り込んだ洞窟で…。」
「…。」
「最初のエレベータから降り損なって死んだ。(爆)」
「…はい?」
…知らない人に解説しよう。
彼のソフトで、主人公は最初(恐らく)地上からエレベータで降りてくる。
だが、この時きちんと横軸をあわせても実は僅かな隙間があり落っこちて死んでしまう。(爆)
そう、この時横ジャンプで降りなければならないのだ…。
…多分ここが地球上で一番スペランカーが死んだ場所であると思われる。(汗)
…。
「ま、そんな訳だ。…じゃあ、俺は急ぐから。」
「…。(呆)」
…ズダダダダダダダ…。
そして、アキトは凄まじい勢いでその場を走り去る。
…目が点状態のルリ&ミナトを残したまま…。
しかし…当初のシリアス気味の雰囲気は何だったんだろうか?(汗)
…。
「…あー、逃げるから追いかけるのみです。…だってあの人は…あの人は…。」
「…あー、ルリルリ?」
…どうやらアキトは大切な人から削除されたようだ。(汗)
だが、それでもルリはアキトを追いかけ走り出す。
…もっとも、こんなに自分自身を叱咤しながらなのは初めてだったろうが。(爆)
そして…寺の石段に辿り着いた時…。
アキトは空中で点滅していた。(爆)
「えええええええええっ!?」
「なに?…何なの!?」
− 真相 −
スペランカーは自分の身長以上の段差から飛び降りると死んでしまう。
…そして、下り坂で横ジャンプをした際、
稀に(?)その限界を超え死亡してしまう場合があるのだ!
…。
…ガクッ
余りの事に思わず膝を付くルリ。(どう言う意味なのやら)
「そ、そんな…アキトさんが…。」
「…うそ、嘘よね…まさか彼が…。」
…だが、応える者は居ない…。
こうして、アキトは短い生涯を終えることとなるのであった…。
…。
そして…それから数時間後。
ルリ達も帰り、人気のなくなった暗い墓地に二つの人影が存在した。
「…アキト、ホントに良かったノ?」
「ああ、ラピス。…もう、俺にまともな人生は望めないからな。」
…アキト…そしてラピス。
…どうやら残機が残っていたようである。(爆)
「でも、もう残機が無いから地下洞窟で探して来ヨ。」
「ああ、そうだな。…さよならルリちゃん。」
…つまり、今までの事はルリ達の捜索を諦めさせるための策略だったと言う事だ。
「…じゃ、アキト…行こうヨ。」
「うん、行こうラピ…ぐぅ!?」
テントテントテントテントツッテンテー♪(死亡音)
「…アキト!?」
…叫ぶラピス…。
だが、既にアキトの身体は点滅し…そして、
GAME OVER(爆)
「…って、何でー!?」
「…説明しましょう!!」
…ズザザザーーーッ
突然現れた不審人物に思わずしりもち状態のまま後ずさるラピス。
…だが、それは良く見るとイネスだった。
「イネス!?…どうしてここガ!?」
「ふっ、説明を求める心があるならば…って、それより問題はアキト君よね。」
…コクコク
首を激しく縦に振るラピス。
「…アレ見て。」
「…?」
…ひゅー…。
見ると飛んで行く人魂が一つ…。
「…スペランカーは…。」
「…判ってる。…幽霊にぶつかるだけで死んじゃうんだよネ…。」
…。
ケロケロケロケロ…。
最早一言も話す事無く立ち尽くす二人…。
…こうして、アキト最期の日…そして最後の夜は静かにふけていくのであった…。
おしまい
::::後書き::::
BA−2です。如何でしたでしょうか?
この間久々にやったファミコンで、これを思いつきました。
…因みにスペランカーはファミコンソフト。
現在の観点からいえば結構超絶難度のアクションと言えるでしょう。
…まあ、ク〇ゲーレビューの常連と言うのが「何だかなぁ…」ですけど。(爆)
知らない方には何の事やらわからなかったかも知れないと言うのが今後の課題ですが…、
…ともかく、こんな物にお付き合い頂き感謝しております。…短かったのは勘弁してくださいね。(汗)
では!
代理人の感想
ぶはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははあははははははははははははははははははははははは!(爆笑)
あ〜、懐かしい(しみじみ)。