機動戦艦ナデシコ アナザーストーリー
世紀を超えて
第63話 ギルガメス降臨
〜フィールドランサー秘話〜
…木星蜥蜴…誰が初めに呼んだかすら分からないが、それは地球に攻め込んでくる…。
…時に2195年…ナデシコ出航まで後一年…。
…。
西欧方面…ここにもまた、『謎の無人兵器』が出没する様になっていた。
全ては、あの…火星での戦いの所為だ…。
…連合軍は、唯一人のエースパイロットと、伝説の機体の働きにより、何とか勝利をもぎ取った。
だが…ユートピアコロニーへのチューリップの落下により、結局…防衛ラインは後退…。
…勝利の意味は露と消えていた…。
そして…それから直ぐの事だ。
世界中にチューリップと呼ばれる無人兵器どもの『巣』が降り注ぎ始めたのは…。
…。
今も…俺たちの目の前で、あの憎たらしいチューリップが無人兵器を吐き出し続けている…。
だが…俺は悲観してなど居ない。
そして…少なくとも俺の手元に居る連中だけは無駄死にさせたりはするまい…。
それに…さっき、義理の息子から連絡があった。
…奴さえ来てくれりゃ、負けることは無いだろう…。
西欧方面軍少佐…オオサキ・シュンの手記より抜粋。
…。
…西欧方面軍・混成第一師団…。
とは言っても、全滅しかかった各部隊を寄せ集めただけの集団である。
…木星蜥蜴の進行速度は思ったよりもずっと早く、また…戦力も強大であった。
今までの最新兵器…特にレーザー等は、彼らには全くと言って良いほど効き目が無い。
…恐ろしい事に、最大の戦果を上げているのが旧式の戦車隊であると言う体たらくである…。
…。
各戦線はあっさりと崩壊し、主力戦艦群は的の様に沈んでいく…。
…そんな時である。…ひとつの朗報が飛び込んできたのは…。
「アリサ…聞いてる?…ネルガルが遂にやったみたいよ!」
「ええ、アイシャ…でも、ようやく100年前のレベルに持っていったってだけ。」
「でも、これでようやく本当のエステに乗れるって物じゃない。」
「そうね…これで少しは戦況も良くなるかも…。」
彼女たちは、かの部隊でもトップクラスのエースであった。
アリサ・ファー・ハーテッド
アイシャ・バーナード
この二人のコンビが、戦線に与えた好影響は計り知れない…。
100年前…戦乱の最中に失われた兵器・エステバリス。
…今までそれを再現するためには、まさにハンドメイドで無くてはならなかった。
何故なら…部品に、呆れかえるほどの精度(かの時代において)が必要となるからだ…。
だが…ネルガルはようやく…しかし、歴史通りにその量産に成功する。
…。
後に、「白銀の戦乙女」と呼ばれる事となるアリサ・ファー・ハーテッド。
だが…その手にはまだ、聖なる槍は握られていない…。
…。
そんなある日…アリサ達、エース一同はネルガルから到着した最新機を受領した。
初期生産型100機限定の内に入れた事が、彼女たちへの期待の大きさを表している…。
「…でもさ…これはチョット…。(汗)」
「まあ…仕方ないんじゃないかしら、アイシャ…。」
…彼女達の目の前には金色のエステバリスが置いてある。
シリアルナンバー100を記念したそうだ…。
無論、性能が変わる訳ではない。
だが、彼女達の上官は結構乗り気だったりする。…不利な戦場では士気を維持するものが必要だったのだ。
…故に、アリサの機体も本人の知らない所で銀色に塗られていたりする。
そして…現に彼女達の居る戦場の士気は上がっていた。
…金と銀の機体が戦場に舞う時、木星蜥蜴は尻尾を巻いて逃げ出す…とまで言われた程だ…。
だが…誰も気づかなかった。その脆さを。…伝説が崩れた時の…逆効果に…!!
…。
…アリサは焦っていた。
いや、正確にはアイシャの焦りが彼女も焦らせていたと言っても良い。
「…全く…ふざけないでよね!」
「ふざけてるのは貴方!…突出しすぎよ!!」
「黙っててアリサ…。金メッキ呼ばわりされて…黙ってられないわ!!」
「そんなの無視すれば良いでしょ!?」
…だが、無視されたのはアリサの呼びかけの方であった。
アイシャの駆る金色の機体は、前へ、前へと突き進んでいく…。
…。
…事の起こりは、先日の不可解な出来事である。
アイシャ以外の、金色のエステが現れたと言うのだ…。
…しかもその機体は、戦場を横切って行っただけなのだが…それでも数十機の無人兵器を破壊し、
あまつさえ…チューリップをも崩壊させていったと言う…。
…それは、一見何の脈絡も無い噂話だと思われた。
だが…チューリップの残骸がその話の信憑性を保障してしまった…。
…口さがないものが言う。…無論、唯の冗談であるのは間違い無いところだが…。
「金色ならあれ位やって欲しいもんだな。」
「ああ、…ま、所詮金は金でも…金メッキ?」
「ふはは…おもしれぇなそれ!!」
…それが…本人の耳に入るのに、大した時間は必要なかった…。
無論…彼女は傷ついた。…必死に出した結果をコケにされたのだ。…当然だろう。
そして…次の日からの彼女は…鬼気迫るものがあった…。
…普段の倍近い数の敵を討ち、…特にチューリップに突っかかる様になっていた。
…それは…彼女の意地であったのだろう。…だが…それは脆さを伴う『無茶』であった。
…そして…人には必ず存在する、『限界』の時が来た…。
「アイシャ!?…囲まれてる!?」
「えっ!?」
ズガァァアアン…ズズーン!!
「きゃあああああっ!!」
…戦艦からの直撃を受け、金色の機体は地面に叩きつけられる!!
しかも…それは予想外の波及効果を産んでしまった…。
「ああ!!…アイシャ中尉が落とされたぞ!?」
「う、嘘だろ!?…もしや…今日の敵は強いのか?」
「嫌だ!!…死にたくねぇ!!」
…蜘蛛の子を散らすように、周囲の味方が逃げ出していく…。
これも、彼女達の強さが強調されすぎた結果であった。…精神的な柱を失った人間は脆い…。
そして…我先にと逃げ出す仲間を見て、敗走は…じわじわと全軍に広がりを見せていた…。
「嘘…なんで…!?」
アイシャ・バーナード…彼女には何故だか分からなかった。…まあ、無理もあるまい。
…だが既に、彼女を援護しているのはアリサだけになっていた…。
「アイシャ…機体を捨てて!!」
…友の言葉も彼女には届かない。
「馬鹿な事言わないでよ…この体たらく…どの面下げて戻れって言うの?」
「…このままじゃ死んでしまうわ!!」
「別に…これ以上恥はかきたくない…。」
「何言ってるの!!」
その時…アリサが倒しそこねたバッタの一匹が、アイシャ機に張り付く。
…アリサは他の相手で手一杯だ…!
「アリサ…もう良いから行って。…さよなら。」
「そんな…!!」
「あーあ…恋の一つもしたかったな…。」
「では…生き残って、恋でも何でも自由にすれば良いではないですか?」
「「…誰!」」
…答えの代わりにレールカノンが撃ち出され…アイシャ機に張り付いていたバッタが吹き飛ぶ!
「凄い…アイシャの機体には傷一つ付いてないなんて…。」
「一体…誰なの…ああっ!!」
そこには…アイシャと同じ金色の機体が居た…!!
「あなた…貴方が噂のエース!?」
「…あなたが…皮肉なものね…よりによって。」
「…確か…アリサさんとアイシャさんでしたね?」
「は、はい。」
「…そうです。」
「ここは、私が引き受けましょう。…その機体では無理です。基地に戻ってください。」
「な…無理なのは貴方ですよ!?…その機体…半壊してるじゃないですか!!」
…アイシャはこの時初めて気づいた。
謎のエースの機体は…あちこちが損傷し、半壊している…。
「…チューリップまで破壊するエースでも、避けるのは苦手みたいですね?」
…アイシャは、我が事ながら何でこんな皮肉が出るのか判らない。
だが…向こうはまるで気にした様子も無く、淡々と切りかえした。
「さ、早く…何時まで抑えていられるか、判りませんよ?」
…。
10分後…アイシャは機体ごとアリサに背負われていた。
…既に自分の機体は動ける状況ではない。…だが。
「ねぇ…アリサ。…お願いがあるの。」
「何?…戻りたいって言うのなら駄目よ。」
「う…でも…半壊した機体一機に任せておくのもどうかなって思うんだけど…。」
「動かない機体と、それを背負った機体で何が出来るのかしら?」
「…あのまま見殺しにするのも…。」
「戻ったら死体が二つ増えるだけよ…。」
…そこまで言われれば、普通諦めるものだが…何故だか彼女は、この戦いを見届けなければならないような気がしていた。
…そう。それはある種の直感だったかもしれない…。(注:恋は始まりません)
「いいわ、私の機体は置いていきましょう。…アリサのに同乗させてもらうわ。」
…。
…だが…戦場に舞い戻った彼女たちが見た物は、
苦戦する黄金の機体でも、破壊された金色の機体でも無かった…。
「嘘…。」「…。」
…そこには…一面に広がる無人兵器の残骸。…そして…。
…バシュ!!…ドォォォォン!!
…敵小型戦艦「カトンボ」が、レールカノンの一撃で破壊される姿だった…。
…。
…アリサ達は岩陰から見守る事しか出来なかった。
…バッタの体当たりを軽くいなすと、ハードパンチで叩き落す!
更に胸部に仕込まれたマイクロミサイルが一発も外れず無人兵器達に吸い込まれていく…。
…敵の攻撃など、正に何処吹く風。
あの損傷は一体なんだったのかと疑いたくなるほどだ…。
「…凄い…格が違うわ…。」
「…。(ああ…そうか。…私、嫉妬してたんだ…)」
そう…アイシャはその事実に…その時、初めて気が付いたのであった。
そして彼女は…心のわだかまりが解けていくのを感じていた…。(でもやっぱり恋は始まらない)
…。
「さあ…これで最後ですね!」
…金色の機体を駆る『彼』は弾の切れたレールカノンをしまう。
…目の前に居るのは、最後に残されたチューリップ。
「…でも彼…レールカノン無しでどうやって戦う気かしら?」
「助けに出る?」
…だが、それは要らぬ心配だった。
彼は大型ショルダーアーマーから、アリサ達が見た事も無いような槍を取り出す。
「…フィールドランサー…バッテリーOK!!」
…ズザザザザーーーーッ!!
「破あっっ!!」
ずん!!
…最初の一撃で、既にチューリップは半壊状態にまで持っていかれる!!
「…フィールドを…中和してる!?」
「なんなのあの槍!?」
…更に一撃!!
ズン…ドゴァァァァアアアン!!
「た、たったの二突きで…チューリップが!?」
「…ほんと…格が違ったのね…。」
…無人兵器の残骸だけが残る空間…。
そこに立ち尽くす黄金の機体に、銀色の機体が近寄っていく。
「お見事…です。…素晴らしい戦果でしたよ。」
「…!…まだ残っていたのですか?」
「ええ、それでお聞きしたいことがあるので…!!」
だが…その時…地面が割れ、中から無人兵器が湧き出してきた!!
「…ええっ!!」
「…な、なんで地面から!?」
「やはりですか…恐らく、以前から地面に埋めていたのでしょうね…。」
…見ると、逆方向からもう一機のチューリップが迫ってきていた…。
「くっ…これは困りましたね。…そうだ!!」
がしっ…!!
アリサは突然手渡された槍に驚いた。
「えっ!?」
「それなら、チューリップでも落とせる筈です。…増援だけは避けねばなりませんから…。」
「まさか…。」
「はい、向こう側から飛んで来たチューリップはお願いします!…私は埋まったのを破壊します。」
「無茶です!!」
「では、時間だけでも稼いでくれませんか?…貴方も西欧きってのエースでしょう?」
…それだけ言うと、彼は地面から湧き出す無人兵器の群れに向かっていった…。
「アリサ…彼…行っちゃった…。」
「…分かってるわ…良いでしょう…やるしかないみたいだし!!」
…事実、この戦域には彼女たち以外は誰も居ない。頼れるのは自分達だけなのだ…!!
…。
…向こうから迫っていたチューリップはある程度の距離で止まると、無人兵器を吐き出し始めた。
…このまま数で押し切るつもりなのだろう。
「ふう…冗談じゃないわね…。」
「…死ぬかしら…?」
「ま、普通ならね…。…ええっ!!」
…斬!!
…無造作に槍の穂先で切り払っただけだが、目の前に迫っていたバッタがいともアッサリ爆散する。
「…嘘…。」
「予想以上にとんでもない代物みたいね…。」
…斬!…斬!
…槍の穂先が触れるたび…無人兵器たちは爆散していく…。
だが、バッタやジョロに使うのはもったいない気もする。
…突!!…ズゥゥゥウウウン!!
…無人兵器の群れをなぎ払いつつ、チューリップに向かうアリサ機。
だが、その時である!
「…アリサ…バッテリーが!」
「何、アイシャ?…えっ…こんなに早く無くなる訳無いわ!!」
…無論、フィールドランサーのお陰である。(苦笑)
どうやらこのタイプは、機体のバッテリーで動いていたらしい。
…タイプによっては、専用のバッテリーパックを持つものもあるが…。
…。
…動きの鈍くなっていく機体。
…だが、敵は容赦などしてくれない…。
「…駄目かしら?」
「…みたいね…時間稼ぎも出来ないなんて…。」
…そして…完全に動きを止めた機体に、バッタ達がミサイルの照準を合わせた途端…!
「ゲキガン…フレアーっ!!」
…凄まじいまでのディストーションフィールドを纏い、黄金の機体が突っ込んできた!!
…そしてそのまま敵陣に突撃、チューリップごと敵部隊を壊滅させる…!!
…。
「申し訳ありませんでした、遅くなって。」
…彼の第一声はそれであった。
「いえ…。」
「私達が時間稼ぎする必要なんて…無かったんじゃ…。(汗)」
…後ろには、ハードパンチだけで破壊された地下のチューリップの残骸が、所狭しと飛び散っている。
「いえ…精神的に楽なんですよ。…では、急いでいるので…!!」
…そういって、彼は何処かに飛んでいった。…そして、取り残される二人。
言いたい事は山ほどあったが
…何一つ質問できなかった…。
「…何だったのかしら…。」
「さあ?…って、ああっ!!」
「どうしたの、アリサ…ってああっ!!」
((槍…返すの忘れてた!!))
そう…傷ついた銀色の機体の手には…まだ、あの槍が握られていたのであった…。
…。
それから暫くしてからの事である。
アリサが「白銀の戦乙女」と呼ばれる様になるのは…。
…。
…とあるキャンプ。…あの、黄金の機体は現在ここにあった。
そして…月夜を背景に、それを眺める男がいた。
「…カズシか?」
「はい。…コウの奴は傷が酷いですね…寝かせておきました。」
…そう、オオサキ・シュン隊長と、副官のカズシさんである。
「…全く…アイツにあれだけの手傷を負わせるとは…並みの相手じゃないな…。」
「ええ…素手でバッタを落とすような奴なのに…。」
「そういえば…覚えてるか?…アイツと初めて会った時の事」
「はい、…アレも無茶苦茶な話でしたね…。」
…数年前のその日、シュンとカズシらは、
クーデターの準備(時の流れに・参照)を終え、遂に決行の時を迎えていた。
…残念な事に、今回オラン中佐はその事実に気づいていない…。
「…妻と子の敵…取ってやるよ…。」
「隊長…。」
…意気込んで出かけた彼らだが…その予定は突如取り止めのやむなきに至る。
何故なら目の前に…異形の蟲が現れたからだ…。
「何だーっ!?」
「うわーっ!!」
…この日の為に集めた仲間達は、アッサリと消されていく。
…後に分かることだが、これは木星蜥蜴の偵察部隊であった。
見つかった彼等は、目撃者の抹殺にかかったのだ…。
…公式な記録にはもちろん載ってなど居ない。
だが、これが木星蜥蜴とのファーストコンタクトであった…。
「クソッ…ばれてたのかよ!!」
「隊長…逃げて下さい!!」
ガン!
無論…ピストルごときでは傷一つ付かない!
だが…。
「…馬鹿な事を!!」
ゴスッ!!
…突然現れた黄金の機体が、鋼鉄の蟲を叩き潰した!!
「なっ?…エステバリスか!?」
「…どういう事ですかね…。」
「あの…ご無事でしょうか!?」
…そして、その中から出てきたのは…年端も行かない少年であった…。
…。
…シュン達の保有する、とあるガレージ。
彼等は少年をここに連れてきていた。
…少なくとも、あの機体は外に置いておけたものではない。(苦笑)
「…ま、取りあえず助かったぜ…。」
「しかし…君は何者なのかな?」
「は、はい…私は………こ…コウと言います。」
…そうして、少年は語り始めた…。
どうやら、彼は親の死を契機に武者修行に出たらしい。
そして…ここに辿り着いた所、あの現場に鉢合わせたと言う…。
「ほお…しかし…この機体は?」
「ああ、知り合いの方が私の為に…と作って下さった物です。」
「で、身寄りは?」
「…この地球上に、一人も居ませんね…。」
…そこまで聞いて、シュンは何か考えていたが、ポンと手をたたく。
「よし、じゃあお前は今日から『オオサキ・コウ』だ。」
「は?」
「…身寄りが無いんじゃあ、色々不便だろう?…ま、恩返しだと思ってくれ…。」
「…いえ…そんな…悪いですよ…。」
「それにな…世間知らず!…こんなデカブツで移動するつもりか!?」
「え、駄目なんですか!」
「…当たり前だーっ!!」
「えーと、じゃあお世話になります…。」
「親父と呼べ。」
「了解しました。シュンの…親父…さん。」
…こうして、彼の家に、『オオサキ・コウ』と言う名の少年が加わることになる…。
…。
「…今思えば、あそこで止めとかなかったら、我々は今こうして生きてられなかったでしょうね。」
「そうだな。…あの時は正直、あんまり怪しかったから身柄を確保しておきたかっただけだったが。」
…そうして二人は苦笑した。
「…ま、家に居付かない奴ですけどね…。」
「ああ、気づいたら傭兵なんぞになってたしな…。」
「しかし…当初から半壊した機体で…一体どれだけ落としたんだか…。」
「さあな、少なくとも軍の手柄じゃないから数字には出ないだろ…。」
そして…急に顔が厳しくなる。
「…にしても…木星蜥蜴には、コウの奴をどうこう出来る程の連中は居ない筈…。」
「ああ…何も言わないが…奴は何かを隠している。…ま、敵ではないと断言できるがな。」
「…しかし…何者なんでしょう?」
「考えるな、カズシ…俺はこれ以上…家族を失いたく無い。」
「そうですね、あの…アースヴァグランツのメンバーを、家族割引で安く雇えるんですし…。」
「そう言う事だ。…無駄にやぶ蛇をする必要など無い。」
…そして、シュンはニヤリと笑った。
少なくとも、彼にとって…息子は自慢であるらしい…。
…。
…暗闇の中…黄金の機体は時折輝く。
…それが、自己再生するナノマシンの輝きである事を知っている者がいかほど居るであろう?
リモニウム4号機『ネモフィラ』
…その金色のボディはレールカノンの直撃すら平然と耐え抜くと言う。
…だが…何故…それがここにあるのであろうか?
そして…傭兵団アースヴァグランツの一員でもある『オオサキ・コウ』…。
黄金の騎士・ギルガメスの称号を持つ者…。
…彼は何者で…何の為に戦っているのだろうか…。
謎を残し…物語は進んでいく…。
「私はあの時…流星に誓った。…彼女との誓いは…必ず…。」
青年、コウの…謎の台詞すら残して…。
続く
::::後書き::::
BA−2です!…先ずは一言!
黒貴宝さん…「アイシャ・バーナードの場合」の設定を一部、使わせていただきました!!
…ご許可くださり有難う御座います!!
…さて、今回は新キャラ登場と、フィールドランサーの登場時期が早まった理由のお話。
だって、TV本編での出番って遅かったですよね、確か…。
…さて、今回のオリキャラ、『オオサキ・コウ』君です!
口調は丁寧な好青年。…でも熱血系です(笑)
さて…その正体は…って、わかる人には一発ですね。…機体の色も色だし…。
そして、リモニウム4号機『ネモフィラ』…。
今までの3機は基本性能がエステカスタム並でしたが、これだけはスーパーエステ級です。
…胸部のミサイルでお分かりかも知れませんが…。
では!
代理人の感想
「ゲキガンフレアーッ!」の時点で一発でしょう(笑)。
にしても金色で熱血・・・金色で熱血かぁ。
何かイメージがわかないな(爆)。
必殺技撃つ時に金色になるならともかく(核爆)。
金色ってどう考えても「ライバル(『影の主人公』でも可)の色」だし(笑)。
まぁ、最近では一見クールでもお笑い系or壊れ系の色という説もありますが(爆笑)。