機動戦艦ナデシコanother 楔 kusabi  〜 第3話





「うわっ、かわいいっ〜!」

 ユリカのその声に驚いたのか、5、6歳ぐらいの二人の子供が、懸命に走って通信士の座席の背に隠れた。

 怯えた二対の視線が、ユリカの顔に注がれている。

 ユリカは、その原因に思い当たり、顔から灰色のバイザーを外した。

 色素の薄くなった、蒼銀の瞳が、その下からあらわれる。

「これでいいかなぁ? 怖くないよ、こっちおいでよ」

 ユリカは、その全身を、たけの長い純白のコートで包み、ナデシコCの艦長席で微笑んでいた。

 緑なす黒髪も、今ではシルバーに近い色に変化している。

 遺跡に融合された後遺症は、色素欠乏という形で、ユリカに襲いかかっていた。

 すでに自力で立ち上がることもできない。

 その彼女の横にたたずむ、黒いバイザーと黒いマントのアキトとの対比は、中世の皇女とそれを守る騎士の関係を彷彿とさせた。

「おいで〜」

 少女のほうが、少年より先に勇気を出したようだ。

 おずおずと、座席の背後から顔を覗かせると、上目づかいの視線を、ユリカに送っていた。

 金色の瞳と、淡い桃色の髪。

 それは、アキトの背後にいるラピスと、瓜二つのものである。

 その少女は、とととっ、とユリカに駆け寄ると、その脚にひしと抱きついた。

 その後ろに、少女の服の裾を掴んだ少年も続いている。

 蒼い瞳と、黒い髪。

 どこにでもいそうな子供だったが、あまりにも無口で、感情があるのか疑問ですらある。

 ユリカは、二人の子供を抱き上げ、膝の上に座らせた。

「ん〜〜〜〜んっ、もう! ムッチャクチャかわいい!!

 この子達が、ラピスちゃんとハーリー君に成長するなんて、絶対ウソ!!」

 さりげなく失礼なことを言いながら、ユリカは二人に頬ずりしていた。

「そうだなぁ。コラピスちゃんと、コハーリーちゃんでいいかな。わかりやすくていいよね」

「おい、ユリカ。そりゃ、酷いぞ」

 アキトが呆れたような声で反論する。

「なんでぇ? かわいいよ。ね、コラピスちゃん?」

 ニコリと笑う少女。

「ほらほら、いいって! かわいい、かわいい!! もう、このまま、ここで育てちゃいたい!」

 大喜びするユリカの横顔を見ながら、アキトは複雑な笑みを浮かべていた。

 それが叶わぬ望みであることは、二人にもわかっているのだ。

 アキトとユリカは、そう遠くないうちに死ぬ。

 その二人が、子供を育てていいはずがなかった。

 それはもちろん、ラピスにも言えることだ。

 だからアキトは、ラピス、コラピス、コハーリーを、ナデシコに委ねる決断をしたのだった。

 コハーリーは終戦後に育ての親の元に送られることになるのだが、それまでのあいだ、ネルガルのラボで育つよりは、ナデシコ預けた方がましというものだろう。

「でも、この二人まで、戦争に巻き込んでいいのかな。

 どこか平和な場所で、静かに暮らさせてあげてもいいのに」

「そうもいかないさ。成長したこの二人が、大きな働きをすることを、俺たちは知っている。

 この世界でその時が訪れたとき、この二人がいない影響がどうでるか、俺には想像できない。

 この二人は、戦いを知っておくべきなんだ」

「ホントにそうなのかな」

 ユリカはそうつぶやきながら、二人の子供の髪に、優しく指を絡めていた。

「これがハーリー君ですか?」

 ブリッジに姿をあらわしたルリが、開口一番にそう言った。

 すたすたと早足に歩いてくると、ユリカの膝に乗るコハーリーを見下ろす。

「うーん、なんか偽物っぽいです。ハーリー君、こんなにかわいくありません」

 首をかしげながら自分を見ているルリを、コハーリーはわずかに怯えた瞳で見上げている。

 ルリは、ポンと手を打つと、おもむろにコハーリーの両側のほっぺたをツマんだ。

 引っ張ると、面白いように、むにょーんと伸びる。

「あ、ハーリー君です。確認しました。ほぼ間違いないです」

「あの、ルリちゃん……?」

 ルリはそれに答えず、ひたすらコハーリーの頬を引っ張りつづける。

 これで泣き出さないコハーリーの根性は、相当なものだった。

 ルリは悔しそうに、

「コハーリー・ダッシュを見て、最終確認をしたかったのですが」

 などと、のたまう。

「あの、もしもし、ルリちゃん……?」

 ユリカは、冷や汗を浮かべていた。

 コハーリーにぐりぐりと「ウメボシ」をかますルリと、それにじっと耐えつづけるコハーリー。

 コハーリーの眼に、「ボク負けない!」という決意の色があった。

 ちなみに、コラピスのほうは、ラピスと鏡合わせのように、お互いの顔を向きあわせている。

 ぺたぺたとお互いの顔を触りながら、その頭の上にクエスチョンマークを乱舞させていた。

「アキトぉ。やっぱり、ヘンだよ、この子たち〜」

「……だな」

 微笑ましい光景かどうか、じつに微妙なところだ。






 メインスクリーンに艶やかな晴れ着姿のユリカの姿がある。

 ここは、地球連合統合本部。

 その大会議場で、ナデシコの扱いに関して各国代表が意見を交わしていたまさにその時、いきなりナデシコからの通信が割り込んできたのである。

 ユリカが、わずかに身動きするごとに、大会議場のあちこちから、「ビューティフル!」だの「エクセレント!」だのという声がなんどもあがる。

 気をよくしたユリカは、振袖の袖を広げて、柄がよく見えるようにしてから、くるりと回ってみせた。

 大会議場はやんややんやの大喝采である。

 ときどき、歪んだ日本観をもつ感想も出るようだが、概ね好評だった。

「うむ、立派に育ったな、ユリカや」

 極東圏の代表としてその場に参加していたミスマル提督は、感涙の涙を滝のように流しながら悦に入っていた。

「ユリカ……いいっ!」

 こちらも感極まった様子で、コブシを握りしめて涙しているのはジュンである。

「そうだろう、アオイくん!

 いつの間にあんなに立派になったのやら、とくにその、胸のあたりがな……」

「そう! そうなんです、提督! ボクもそう思います! 立派になったね、ユリカ!」

 お互いになにか通じるものがあったのだろう、ガシッと抱き合うと、男の友情を確認していた。

『……それでですね、ユリカ、お願いがあるの』

「お年玉なら、いくらでもあげるぞ、ユリカぁ〜」

 とは、ミスマル提督の弁。

 しかし、ユリカの『お願い』は、そんなものではなかった。

『これからナデシコは、火星に向かいます。だから、ビックバリアが邪魔なの。

 あれ、ちょっとだけ、停止してくださいませんか? ホントにちょっとでいいんです』

『ちょっと』だけ、指の隙間をあけて、その間からユリカがお願いしている。

「ふざけるな!!」

 議長席を拳で殴りつけ、大会議場を一気に沈静化したのは、この会議の議長を務める、南アメリカ代表の男だった。

 若さに満ちた、強靭な意志をもつ眼が、ユリカを正面から見据える。

「貴様、なにを言っているのか理解しているのか!?

 貴様らナデシコは、地球すべてに敵対しようとしている、そう受け取られても仕方がないのだぞ!」

『そんなつもりはありません。だから、ちょっとだけですってばぁ〜』

 ぜんぜん悪びれた様子のないユリカは、大物なのか、ただの鈍感なのか。

 どうも、後者のような気がするのは、ジュンだけではないようだった。

「なんといわれても、ビックバリアの停止はできない!

 ナデシコは、ただちに連合宇宙軍に投降し、艦載機ともども、その指揮下に入れ!

 要請ではない、命令だ!!」

 火を噴くような怒声だった。

 しかし、ユリカはまったく気にしていない。

 やはり後者だということを、ほとんどの人間が納得して、やっぱりなという感じで、うなずいていた。

『もう、なんで怒るの。ユリカ、ぷんぷん!』

 そのユリカの声から、いきなり温もりが失せた。

 瞳の中に、切れるような鋭い輝きが走っている

『――しかたないですね。なら、ナデシコは、ビックバリアを実力で突破させていただきます。

 それで、よろしいですね』

 さしもの議長も、一瞬言葉を失った。

 どこまでが演技で、どこまでが本音なのか。

 この一言で、すべてがわからなくなってしまったのだ。

「き――貴様……。ナデシコは、地球に敵対する、そういうことだな……」

『ちっがうも〜ん! ユリカのお願いをきいてくれないからいけないんです! べぇ〜だ!』

 ユリカの映像は、見事なアッカンベーを残して消えた。

 おおぉ〜、というどよめきと共に、どこからともなく拍手が沸いたのは、いったいなんなのだろうか。

「ミスマル提督! あの艦長は、貴方の御息女でしたな!?」

 議長は、好きなだけ引っ掻き回したあげく、一方的に通信を切ったユリカへの怒りの矛先を、その父親に向けた。

「どんな育て方をなされば、あんなのが育つのですか! 責任は取っていただきますぞ!」

「私にもわかりませんな。どうしてあんなに立派に育ったのやら……

 このへんがドカン! で、こっちはキュッ! ですからな。

 いやはや、女の子の成長は早いですなぁ」

 うんうん、と各国代表の首が同時に縦に揺れた。

「そんなことはきいておらん! あの娘を止めろと言っているのだ!」

 ミスマル提督は、天を仰ぎながら、ぶわっと涙を流し始めた。

「それがですな……ああなったユリカは、もう誰にも止められんのですわ。

 私も、あの娘が、こ〜んなに小さい頃から、なんどもなんども止めようとしてきたのですが、

 いやもう、ガンコなのなんのって……」

 さめざめと涙を流すミスマル提督の横で、ジュンも腕を組んで、首を縦にふっている。

 頭の中に、いろいろな苦い思い出が蘇っているのだろう。

「ならば――」

 議長は、うってかわった冷たい声で言った。

「ナデシコは撃沈する。よろしいな」

「――私に、それを決定する権限はないですからな。御随意に」

 それに応えたミスマル提督の声も、感情を抑えた冷たいものであった。

「ミスマル提督! ナデシコを撃沈していいはずがないでしょう!

 なにを言っているんですか!?」

 ジュンが悲鳴のように、それでも声を抑えながらミスマル提督に詰め寄る。

 ミスマル提督は静かに答えた。

「これから先のことを、よく見ておきたまえ、アオイくん。

 君をここに同席させたのは、そのためだ。

 ハゲタカどもの本性を、よく憶えておくんだ。

 それが、ユリカの身を守ることにつながると、ワシは信じているからな」

 いったいなにを――そう言おうとしたジュンの耳に、信じられない言葉が飛び込んできた。

「――ナデシコを撃沈するのはよろしい。

 しかし、撃沈した艦体の所有権は、どこにあるのでしょうな。

 ネルガルは、一企業にすぎない。事は地球全体の存亡に関わっていますからなあ」

 粘着質なその言葉は、同じ極東圏代表の一人から発せられたのだった。

 ジュンは驚愕していた。

 ――何の話だ!? 撃沈したナデシコの所有権ってなんだよ!

「あれには、驚くべき技術が詰まっていますしね。

 ネルガルなどという、得体の知れない企業に独占させておいていいはずがありませんわ。

 すべては地球のため。どなたも反論はないでしょう?

 大事なのは、どの国が、そのリーダーシップを取るに値するかということですわね」

 すでに、その論議は、ジュンの理解を超えたものだった。

 仮にも地球連合の代表が集まった会議なのだ。

 なぜその場に「国」などというものが関わってくるのか。

 ありえるはずがないという思いが、ジュンの中で渦巻いていた。

「地球連合など、表面だけのものにすぎんのだよ、アオイくん。

 まだまだ、地球は心の国境で分断されておる。これが、真実の姿なのだ。

 それぞれの国を代表していると信じている者どもが、自国の利権を求め争う。

 地球連合はそういった場を提供しているだけにすぎんのだ。哀しいことだがな」

 ミスマル提督の言葉に、力がこもった。

「この姿を、よくその目に焼きつけておけ。

 次世代の君たちこそが――ユリカや、アオイくん、君たちこそが、

 真の地球の代表たりえる存在なのだ。ナデシコは、ワシの希望でもある。

 ――なあに、ワシの娘が、そう簡単に負けるものか。

 君は、これからのことをよく考え、自分の信じるもののために行動しろ。

 ワシが教えてやれることなど、これぐらいのものだからな」

 ジュンは混乱した眼で、ミスマル提督の顔を見ていた。

「ボクたちが、地球の代表? そんなはずないじゃないですか。

 だって、ボクは、地球連合こそ正義だと信じて――」

「そうではないのだよ。正義なんてモノはどこにもない。もしあるとすれば、それはここだ」

 ミスマル提督は、その太い指先で、ジュンの胸の真中を叩いた。

「よく考えるのだな。――ユリカを守ってやってくれ、アオイくん」

 自国の優位性を声高に主張しあう怒号と罵声の渦の中、ジュンの心は、散り散りに乱れていた。






 ジュンの右手の甲に、パイロット用のナノパターンが浮き出ている。

 重いヘルメットのバイザーを通し、ジュンはじっとそれを見つめていた。

「アオイ少尉。デルフィニウムは、基本的に、思ったとおりに動くはずです――」

 整備班の男が、コックピットに顔を突っ込み、ジュンになにごとか説明しようとしていた。

「ボクはさ――」

「えっ!? なんですか、もう少し大きな声でお願いします!」

「ボクは、正義の味方になりたかったんだ」

 相手に聞かせるための言葉ではなかった。

 ただ自分のためだけに、その言葉は続けられている。

「だから、連合宇宙軍に入隊した。ユリカが一緒だったから、うれしかったよ。

 ユリカとなら、正義を貫ける、そう信じていたんだ」

 ぎゅっと拳が握りしめられる。

「でも、違ったみたいだ。ボクが信じていた正義は、正義じゃなかった。

 ――なら、ユリカの正義はなんなんだ? なんでナデシコで火星に行こうとするんだよ」

「アオイ少尉! どうかなさいましたか!?」

「確かめなきゃ。ボクの前をユリカが歩こうとしているのなら、

 どこに行くのか確かめなきゃいけない。

 そうしなくちゃ、ボクはナデシコに戻れないんだ!」

 ジュンのナノパターンが光り輝いた。

 デルフィニウムの制御コンピュータとのリンク。

 思考パターンが解析され、ジュンへの最適化が開始される。

 思考パターンと各駆動部の対応づけが次々とクリアされ、収束率が規定値を突破した。

 ジェネレータの出力が、スタンバイレベルから、ノーマルにまで引き上げられ、ジュンのデルフィニウムは、戦うための準備を終える。

「大丈夫なんですね、少尉。

 デルフィニウムには、増槽をつけてあります。

 ベクトルを失敗しなければ、一時間は確実に飛べますから」

「ありがとう」

「それじゃ、頑張ってきてくださいよ!」

 その言葉を最後に、ハッチが閉じられた。

「がんばれ……か。みんなボクに、そう言うんだな」

 どこか自嘲気味に、ジュンは言葉を洩らした。








「ア〜キ〜ト! 見て見て!」

 ガイとアキトの相部屋に、何の前触れもなく、ユリカが入ってきた。

 艦長権限を乱用して、ロックを強制解除している。

 相手のことなどお構いなしである。

 キ○ガイに刃物状態のユリカは、ズカズカと部屋に突入すると、まわりの確認もせずに、振袖を見せびらかした。

「ふふ〜ん♪ どう、どう? 地球連合の高官さん達にも大盛況だったんだから!

 いいよね、いいでしょ、GOODよね!!」

「ガイ、ありがとう! ありがとう! こんなに素晴らしいものを、オレに見せてくれて!」

「そうだろうとも!! おまえなら、この素晴らしさがわかるはずだと信じていた! 我が心の友よぉ!」

 だくだくと涙をこぼしながら抱き合っている二人の男の前で、ユリカは恥ずかしそうに身をよじっている。

「やだぁ、アキトったら! 素晴らしいだなんて、誉めすぎ! ――でも、ガイってなに?」

 袖で口元を隠し、イヤらしい笑みを浮かべていたユリカは、目の前の光景に気づき凍りついた。

「アキっ……アキっ……そんっ……うそっ!」

 おいおいと泣き続ける二人の男は、さらに強く抱き合う。

「……これは悪い夢……そうよ、夢なんだわ!

 ――ああっ! でも今日はお正月! こんな初夢なんて、そっちも、ぜっっったいにイヤぁっっ!!」

 夢に逃げることもできず、進退きわまったユリカは、パニック状態で悲鳴をあげた。

 その声に、ようやくアキトは、ユリカの存在に気づいたらしい。

「ユリカ、どうしたんだ、おまえ」

「だって……だって、アキトが、ヤマダさんと……だっ……抱きっ……イヤぁぁぁっっ!!」

 耳をふさいで、その絶叫をやりすごすと、アキトは口を開いた。

「あれだよ、あれ。ゲキガンガー3」

 そう言って指差す先のスクリーンには、夕日をバックにした、血だらけの海燕ジョーの姿が映っていたのだ。

「オレのゲキガンガーが死んじまったんだ! なんでだよ、ジョー!!」

「あれが、男の死に様よ! 男はああでなくちゃいけねぇ! そうだろう、心の友よ!」

 ふたたび、がしっ!! と抱き合い、二人の男は、号泣きした。

「ジョーっっ!!」

「心の友よっ!!」

 ユリカは、自分の振袖姿と、ゲキガンガー3の映像を見比べてぼやいた。

「なんで、お正月に、こんな、あつくるしいモン見てんの……?」

 御説ごもっともである。

 そのとき、遠い振動が、三人の足元から響いてきた。

『艦長。艦長。第三次防衛ラインに突入、軌道上に敵デルフィニウム部隊を確認しました。どうしましょう』

 ユリカのコミュニケから、ルリの声が流れる。

 緊迫感ゼロの声だったが、ユリカは瞬時にその危険度を悟っていた。

「数はどのくらい、ルリちゃん」

 ルリではなく、答えたのはハーリーだった。

『3機編成のフォーメーションで、24グループ。72機です。

 第二次防衛ラインのミサイル衛星をバックに、広範囲をカバーしています。

 このままの進路で交戦した場合、予想される敵の最大戦力は13グループ、39機。

 10分以内に有効射程内に入るミサイル衛星が8です。

 連合宇宙軍の人たち、本気みたいですね』

 その手馴れた報告は、ルリの比ではなかった。

 臨時で雇いいれたはずのサブ・オペレーターが、なぜここまで精度の高い報告ができるのか、わずかでも疑いを持ったのはプロスペクターのみである。

 外見は10歳そこそこ、しかもネルガルにとっては、身元がしっかりしているはずのマシンチャイルドなのだ。

 疑いを持つよりも、才能という言葉で片付けてしまって当然だった。

「わかりました。エステバリス隊を先行させます。

 ナデシコは相転移エンジンの出力が安定する高度まで戦闘を最小限にとどめ、

 あくまでエステバリスの援護に務めること。

 私もすぐにブリッジに行きます!」

 了解、という声に続き、号泣するアキトとガイのまわりに、ルリのウィンドウが飛び回り始める。

『テンカワさん、ヤマダさ〜ん。艦長のご指名ですよ〜。

 泣きながら抱き合ってないで、働いてくださ〜い』

 そこにもう一つ、メグミのウィンドウが加わって、その場の光景を確認した瞬間、ざざっと後ろに引いた。

『ちょ、ちょっと、テンカワさん! なんてことしてるんですか!? 不潔! 不毛です!

 ――そうか、夢なんだ、これは悪い夢なんですね!? そうだと言ってください、テンカワさん!!』

「メグちゃん。今日は、お正月なの……」

 答えたのは、辛そうに視線を背けたユリカだった。

『うっ! そんな――イヤぁぁぁっっ――!!』

『――メグミさん、ブリッジから退出。どうしましょうか、艦長』

「そっとしておいてあげて、ルリちゃん……」

 一粒の涙とともに、ユリカはそう言った。






 青をパーソナルカラーとしたエステバリスと、ピンクをパーソナルカラーにしたエステバリスが、重力波カタパルトに移動していた。

 それぞれ、ガイとアキトのエステバリスである。

 空戦フレームに換装した両機の武装は、ラピッドライフルのほかは、イミディエットナイフとワイヤードフィストだけだ。

 この装備で40機近いデルフィニウムと戦うのは、自殺行為なのかもしれない。

 しかしパイロットの二人の顔には、そんな悲壮感はまったく存在していなかった。

「アキト、今日は俺がトップを張るからな! 後衛を頼んだ!」

『燃えてるな、ガイ』

「あたぼうよ! いつまでも、おまえばかりにいいカッコさせておけないからな。

 正義のヒーローの戦いぶり、じっくりと拝ませてやるぜ!」

 嫉妬している暇があれば、一歩でも前に進む、それがガイの出した答えだった。

 それが彼にとっての、理想のヒーロー像だったのかもしれない。

「うっしゃ、行くぜ! レッツゴー、ゲキガンガー!!」

『ワケわかんない機体、発進どうぞ』

 ルリのその通信とともに、重力波カタパルトに輝きが走った。

 ガイのエステバリスが、ナデシコから射出される。

 高高度。

 眼下に青い地球。

 つと視線を上げれば、そこには黒い宇宙。

 そこは、生と死の狭間を、そのまま結晶化したかのような世界だった。

 前方にデルフィニウム小隊が3、計9機いた。

「おらおらおら! まずはおまえらからいただきだぁ!!」

 デルフィニウムの発射したミサイルをかいくぐり、ガイのエステバリスは、高機動を保ったまま、一機のデルフィニウムに取り付いた。

「っらぁ! まず、ひとぉーーつ!!」

 ワイヤードフィストのIBS(インパクトブレーカーシステム)が、デルフィニウムの頭部を粉砕。

 ガイは、その機体を足場に、エステバリスの加速性能以上の速さで、次の敵に突っ込む。

「ふたぁーーつ!! ゲキガン・フレアぁぁっっ!!」

 拳にまとったディストーション・フィールドが、デルフィニウムの増槽をぶち抜き、二つに引き裂く。

 誘爆したデルフィニウムから、コックピットブロックが切り離されて飛び去った。

「ゲキガン・シュゥっっ!!」

 火を噴くラピッドライフルは、確実に敵機の急所――この場合は、その増槽――に命中し、いくつもの火球を生み出す。

『やるじゃん、ガイ!』

「当然! 実力だ、実力! わはははっ!!」

 大笑いしながらも、戦果は確実に増えていた。

 この空域に集まろうとする別のデルフィニウム隊は、アキトの牽制により集結できずにいる。

 デルフィニウム隊にとっては、数に頼んだ戦法が最も効果的であったが、この状態では、その真価を発揮できないのだ。

「ジロウくんも、けっこうやるわねぇ」

 ナデシコのブリッジで、ミナトが感心したように言った。

 プロスペクターは特に興味なさそうに、電卓をいじりながら解説してくれる。

「まあ、彼も養成学校ではトップクラスの実力者でしたからね。

 あの性格さえなければ、今ごろはトップ部隊に配属されて、我々の敵になっているところです。

 ああ見えても、天才肌なんですなぁ、彼は」

「人は見かけによりませんね。私、驚いちゃいました」

 ユリカがそう言うと、ブリッジクルーの全員が、ツッコミを入れたそうな目でユリカを見た。

「え、え!? 私、なんかヘンなこと言いました?」

「天才と、天然って、一文字違いなのね」

 ミナトの言葉に、ユリカ以外の全員が、大きくうなずいた。

「なんか、さりげな〜く、失礼なこと言いませんでしたか、ミナトさん」

「べつに〜。気にしすぎよ、艦長」

 そうかなぁ、とユリカが首をひねっていると、メインスクリーンに、外部から強制通信が割り込んできた。

 強制割り込みが可能な通信コードを知っているのは、ナデシコクルーでもごく一部である。

 メインスクリーンに映っていたのは、そのうちの一人、ジュンであった。

 デルフィニウムと直結されたヘルメットの下で、その目が炯炯と輝いている。

『ユリカっ!!』

 あごの下に指を当てて、ユリカはしばらく考え込んだ。

「……えっと、誰さん?」

 スクリーンの向こうで、ジュンがバイザーを上げる。

『ボクだ、ジュンだよ』

「あっれぇ、ジュンくん! いつのまにそんなとこに? さっきまで、ここにいたのに」

「ムネタケ副提督の反乱のあとから、ずっといませんでしたよ。艦長」

 冷静にルリが突っ込んだが、他のクルーは、ジュンと視線を合わせないように、床を向いたり、鼻歌を歌ったりしている。

 半泣きでジュンは続けた。

『いいんだ、べつに。慣れてるから。――慣れたくないけど』

 同情の渦の中、ジュンは表情を引き締めた。

『ボクは、そんなことのために、ここに来たんじゃない。ユリカ、君に聞きたいことがある!』

「なあに♪」という、えらく軽い返事。

『なんで、ユリカは火星に行くんだ! 

 答えによっては、ボクはナデシコの――ユリカの敵にならなきゃいけない。

 教えてくれ、ユリカ。なんでなんだ!?』

「なんでって、スキャパレリ・プロジェクトが――」

『そうじゃない! なんでユリカが行くのか、それを教えて欲しいんだ!』

 ユリカの答えは単純明快だった。

「アキトのため!」

 ブリッジに静寂が満ちる。

 ユリカだけがニコニコと自慢げに胸を張っていた。

 プロスペクターが、たまりかねたのか、口をひらいた。

「そのですな、艦長。ジュンさんが訊ねているのは、そういった俗物的なことではなく、

 艦長自身がどのような考えをお持ちになっていらっしゃるのか、ということなのではないかと……」

「えぇ〜。アキトのためじゃ、ダメなの?

 火星に行って、生き残りの人たちを救出できれば、アキトが喜ぶし、そうしたら私も嬉しいもん。

 それじゃダメ?」

 不満そうにユリカが言う。

 ミナトが、ルリにひそひそと話しかけた。

「ルリルリ、あたし、ちょっと先行き不安になってきちゃった」

「私もです」

「ユリカさんって、こんな人だったのか」

 ハーリーが、感慨深そうに呟いた。

 しばらく呆然としていたジュンだったが、立ち直るとバイザーをおろし、決然と宣言する。

『……そうか。ならばボクは――ナデシコを落とす!!』

 通信が切れ、静寂が戻ったナデシコのブリッジに、ミナトの一言が響いた。

「あ〜あ、ジュンくん、キれちゃった」

「わ……私がいけないんですか!?」

 ユリカを見て、うん、とうなずくブリッジクルー。

「ヤマダ機、ジュンさんのデルフィニウムと交戦に入ります」

 ルリの言葉通り、デルフィニウムの一機に突撃していく、青いエステバリスの姿があった。

『くぉら、ジュン! 敵に回るなんざ、美味しすぎるぞ! 俺とかわれぇ!!』

『うるさい! 熱血バカにつきあってられるか!

 ボクは、ボクの正義を貫く! たった今、そう決めたんだ!

 ジャマをするな!』

 激烈な火花を散らし、二機が正面から激突した。

 IBS全開でパンチを叩き込むガイのエステバリスと、破片を撒き散らしながらそれを受け止めるジュンのデルフィニウム。

 ジュンは増槽を切り離すと、機体重量を軽くした。

 稼働時間は落ちるが、そのぶん機動力は上がる。

 ジュンは本気だった。

『ボクは、地球を守りたかった。だから連合宇宙軍に入ったんだ!

 でもそこに正義なんてなかった。おまえにボクの気持ちがわかるか!?』

『そんなときは、ゲキガンガーだ! 正義のなんたるかは、すべてそこに詰まってるぜ!

 おまえに足りないのは熱血だ!! もっと叫べ! 吼えろ! 魂を燃やせ!

 この俺のように!!

 ガイはデルフィニウムを蹴り放すと、一声高く叫んだ。

いくぜっ!! ゲキガン・フレアぁぁっっ!!

『負けるかぁっ!!』

 ディストーション・パンチを正面から受け止め、ジュンのデルフィニウムと、ガイのエステバリスが絡み合った。

 力と力が、正面からぎちぎちと音を立ててぶつかりあう。

「あうあう……ヤマダさん、ジュンくん、やめよ。ね? ケンカはよくないよ」

 ユリカは、あたふたと仲裁しようとするが、どう考えても、お門違いである。

『止めるな、ユリカ!』

 アキトだった。

 その瞳は、感涙の涙に濡れて、光っていた。

『男と男の闘いに、女のユリカが口を出すんじゃない!

 意地と意地、魂と魂のぶつかりあいの果てに、友情は生まれるんだ!

 二人を止めないでやってくれ!

 そうだろう、ガイ!!』

『その通りだ、アキト!

 ジュン! おまえの中でくすぶっている、熱血の炎、この俺が燃え立たせてやるぜ!!』

『まて、おまえら!! なんか話がヘンだぞ!? ボクを、そんな世界に巻き込むな!!』

「なんか、この人たち、ヤです」

 めずらしく露骨にイヤそうな声でルリが言ったが、それよりさらにショックを受けていたのがハーリーだった。

「テンカワさんまで、こんな人だったなんて……

 艦長、ボク、なにを信じればいいか、わからなくなってきました……」

 そんな面々を無視して、ガイとジュンの決闘は続いた。

 ちなみに、その他のデルフィニウムは、とっくの昔にアキトの手で殲滅されている。

 第二次防衛ラインのミサイル衛星の有効射程範囲まで2分。

 ガイは最後の一撃に賭けた。

『やるじゃねえか、ジュン。みなおしたぜ!

 だが、もう時間がねえ。次の一撃に俺の全てを込める、受け止めてみやがれ!!』

『来いっ――!!』

 なんだかんだと言いながら、けっこうノリノリなジュンである。

『喰らいやがれ!! ガァイ――スゥパアァー・ナッパアぁぁっっ!!!

『このぉっ!!』

 足元から伸び上がるように打ち込まれるディストーション・パンチを、ジュンは左腕で受け止めながら、打ち降ろしの右を放った。

 デルフィニウムの左腕を正面から突き破り、エステバリスの右腕はその頭部に直撃した。

 しかし、ほぼ同時にデルフィニウムの右も、エステバリスの頭部にヒットする。

 格好はあいうちだったが、機体性能差が、明暗を分けた。

 頭部を潰され、活動を停止したのは、ジュンのデルフィニウムだけだったのだ。

 火花を散らしながら回転するデルフィニウムの中で、ジュンは呆然と虚空を見つめている。

「負けちゃった……か。これから、どうすればいいのかな、ボクは」

『もちろん――』

 がくんとデルフィニウムが揺れ、回転が止まった。

『ナデシコに戻るに決まってんだろうが!』

 アキトとガイのエステバリスが、デルフィニウムを両側から支えていた。

「ボクはナデシコの敵になったんだ。いまさら戻れないさ」

 ガイの顔がモニタに表示された。

『小せえこと言ってんじゃねえぞ、ジュン。

 ライバルとの対決、そして芽生える友情。ともに手を取り、真の敵と闘う!

 これが熱血ってもんよ!!』

 ジュンは吹き出した。

「やめてくれよ、そのノリ。

 ――わかった、ボクの負けだ。

 帰ったら謹慎処分だろうし、大人しくゲキガンガーでも見てるさ。

 見せてくれるんだろ、ガイ?」

『おーよ、当然だぜ! 全39話、バッチリ貸してやる!』

『あっ、ちょっとまて、ガイ!

 オレだって、まだ27話までしか見てないんだぞ!? それはないだろ』

『わははっ、まかせろ! マスター、サブ、予備、保存用の4セット揃っているからな。

 続きは好きなだけ見れるってもんだ!』

 そんな、どうしようもなくあつくるしい会話を交わしながら、三人の機動兵器は、ナデシコのカタパルトにランディングした。

 ナデシコのブリッジでその通信を聞きながら、

「うんうん。男の子ね、三人とも」

 と、一人納得するミナトであった。

「私、少女でよかったです」

「ボク、男の子ヤダ……」

 というのは、ルリとハーリーのコメントであった。








 同時刻。

 ナデシコ展望台にて。

「テンカワさん……そんなこと不潔です……」

 すっかり黄昏れているメグミが、膝を抱えて、そんなことを呟いていた。








 やはり同時刻。

 反乱を鎮圧されて以来、倉庫の一つに閉じ込められていたムネタケ副提督と、その部下の兵士達は、脱走の準備を着々と進めている。

 ムネタケ副提督の自信に満ちた狡猾な笑いは、その準備がほぼ整いつつあることを示しているのだった。








 相転移エンジンの出力が臨界を突破したナデシコは、ディストーション・フィールドを展開し、ビッグ・バリアを突破した。

 もう連合宇宙軍からの追撃は無い、そう確信し、夜間シフトに移行したナデシコの艦内は、最低限の照明だけに照らし出され、“夜”という雰囲気を作り出している。

 その薄暗がりの中を、調子っぱずれの鼻歌を歌いながら、ガイが機嫌よく歩いていた。

 戦闘の影響で骨折が悪化したらしく、松葉杖を突く音が、けたたましく鳴り響いている。

「ふふふ〜ん♪ レッツゴー・ゲキガンガースリー♪ と、くらあな。

 いやあ、今日は暴れた暴れた。撃墜数8たあ、俺もやるもんだねぇ。

 くぅぅ! アキト、待ってろ、おまえに追いつく日も近いぜ!」

 上機嫌で格納庫に乗り込んだガイが目指すのは、自分のエステバリスであった。

 撃墜マークの代わりに、ゲキガンガー・シールを自分の愛機に貼ろう!

 夜中に、いきなりそう思いつき、ベッドから飛び起きたその足で、ここまで来たのであった。

 誰もいないはずの格納庫に灯りがあった。

 何人かの足音もする。

 ガイは灯りに近づいていった。

「およ。あんたら、なにしてんの――」

 乾いた銃撃音。

 ガイの胸のあたりに、奇妙な衝撃が走った。

「ありゃ、なんだ――こ、れ――」

 世界が、よこざまに倒れていく。

 いや、倒れているのはガイだった。

 したたかに床に全身を叩きつけたが、すでに痛みは無い。

 ――あれ?

 それがガイの感じた、最後の思いだった。








 ムネタケ副提督とその部下達が、小型艇に乗り、ナデシコから脱出した直後、大量の血だまりの中に倒れ臥したガイのそばで、青い光が輝き、人の形へと収束した。

 黒いバイザーに黒いマント。

 死神のような男が、ガイを見下ろしていた。

「ごくろうさん、ガイ」

 そう言いながら、ガイの首に手をあて、脈を確かめる。

「……死んだか」

 無情な声だった。

 血だまりの中から、ガイの遺体を抱きあげる。

 その二人の体を、携帯型ディストーション・フィールドの白い光が包み込んだ。

「賭けだな」

 そんな言葉を残し、蒼い光とともに、二人の姿が消え去った。






 同時刻。

 地球のカワサキ・シティ。

 パイロット養成学校の武道場で、一人の少女が激しく体を動かし、汗を流している。

 すでに日は落ち、とっぷりと闇につかった武道場で、ロウソクのわずかな光だけを頼りに、彼女は、なにかの武術の基本型を、繰り返し、繰り返し練習していた。

 漆黒の絹のように、きめのそろった長髪が、激しく動くたびに光を反射してきらめく。

 整った顔立ちに秘められた強い意思が、彼女に忘れがたい美しさを与えていた。

 イツキ・カザマ。

 胴衣の帯に、そんな名前が刺繍されている。

 彼女は無限に続けるかと思えた練習を終え、一息ついた。

 建物の中でも、汗に火照った体には、夜気が気持ちいい。

 満足げな表情で腰をおろし、手ぬぐいで、ひたいと首筋の汗をぬぐう。

 ――ふうっ

 吐き出す熱い吐息が闇に飲み込まれ、わずかにその周囲に温もりを与えた。

 その彼女の体を、蒼い光が包み込んだ。

 光はゆらゆらと揺らめきながら、人の形に集まっていく。

 しかし、それは完全に人の姿にはならなかった。

 おぼろな輪郭のまま、それでも彼女を“見て”いると感じる。

 ――幽霊

 彼女が真っ先に考えたのは、それである。

 しかし、その蒼い人影からは、恐怖よりも、むしろ深い憐憫を感じる。

 なにかに愁い、彼女にそれを伝えるために現れた、そんな感覚だったのである。

 蒼い人影は、右手を伸ばすと、握っていた指を開いていった。

 その手に握られていたのは、金色の輝きを放つ、指の先ほどの大きさの石片。

 蒼い人影の口元が、何かを伝えようと動いている。

 しかし、彼女にそれを聞き取ることはできなかった。

 そのまま蒼い人影は、光が散るように消え去っていく。

 金色の石片が、硬質な音を立てて、武道場の床に転がった。

 蒼い光の粒子が最後の一粒まで闇と同化しきったとき、ようやく彼女の身を縛っていた呪縛は解けたのだった。













あとがき


大事な回なので、それなりに力を入れていたのですが、どうも、できがイマイチです。
ギャグが苦手みたいです。書けば書くほど滑り落ちていく感じですね(^^;
ギャグは書けないのかなぁと、すこし落ち込み気味です。


以下は、勝手に作った設定の補足とか、いろいろです。
◆白ユリカについて
 もう一人のユリカと書き分けできる自信がなかったので、外見だけでも別人になってもらいました(笑
 ついでに、勝手に歩き回らないように、立ち上がることも禁止。
 プリンセスとナイトのイメージを狙っていたので、まあ、その線ではあるかな、と。
◆IBS(インパクトブレーカーシステム)
 エステは武装のバリエーションが少ないので、勝手に追加しました。
 ひとことで言えば、零距離で作動するワイヤード・フィストです。
 人間に置き換えると、寸勁。
 役に立つわけないですが、絵的にカッコいいので採用してます(笑
◆アキトとジュン
 すでにオリキャラではないかと思うほど、あつくるしい性格です。
 そして、ジュン君には、今後、さらに熱血してもらいます。
 ガイ退場の穴を埋めるのはキミだ!


以上です。
よろしければ、次回以降もお付き合いください。
ではでは……。

 

 

 

代理人の感想

何ィーッ!(爆)

 

いやもう何から驚けばイイやら。

連合の会議場での醜態か、

アキトが原作以上にゲキガンガーにはまったことか、

やっぱりガイが死んだことか、

それを黒が回収したことか、

あるいはジュンがアレになっちゃったことか(爆)。

 

何はともあれ二転三転して息をつく暇もありませんでした。