「ねえねえ、しりとりしようよ〜。」


「・・・・・お子ちゃま・・・」


「ぶぅ、枝織お子ちゃまじゃないもん!!」


「・・・・・お子ちゃまお子ちゃま。」


「・・・うぐぅ。」


「泣く?泣くの?」


「えーちゃあん、ラピちゃんがいじめるよ〜!!」


「ラピス、枝織ちゃんをいじめたらダメだって言ってるでしょ!」


「あんた達、何でこの状況でそんなふざけてられるんだよ!!」


「まあ、いつもの事だし。」


「姉さんの言うとおりですね。」


「・・・・・こんなクラブ辞めてやるぅ〜!!」

 

 

 

 

 

 

ナデ

嗚呼、文化系!!

『起転結』

 

 

 

 

 

 


謎の灰ビルの一室・・・・・


「あんた達今の状況がわかってんのか!!」


「誘拐ね。」


「姉さん、拉致・監禁もですよ。」


「はぁ、何でオレこんなクラブに入ったんだろう?」


アキトは大きな溜息を1つすると自分の状況を整理してみる。


「確かみんなで自己紹介してたんだよな。そしたら、いきなり煙が出てきて眠くなって・・・・・


気がついたらここにいたんだよな。」


「まあ、犯人は大体わかってるわ。」


「誰なんですか?」


「反総研連合、通称〈ナデシコ〉・・・・ミスマル・ユリカを中心に参謀をIQ.180のホシノ・ルリ、


その他にも優秀な人材を有した強力なクラブよ。」


「ゲッ、ミスマル・ユリカだって!?」


「知ってるの?」


「ダメだっ!あいつにだけはかかわりたくないんだ!!」


「ふ〜ん、そのことは後でゆ〜〜〜くり聞かせてもらうとして、そろそろここを出ましょうか。」


「どうやって出るっていうんだよ?たった1つのドアもカギがかかってるんだぞ。」


エリナ達のいる部屋は窓もなく、4面全てコンクリートで囲まれていた。当然ドアにはカギが


かかってる。


「そうね・・・アリサさん、お願い。」


「しょうがないですね・・・・・」


アリサはなにやらわっかのような物を取り出す。


「おい、あんなので何する気だ?」


「いいから黙って見てなさい。」


アリサはそれを中央に構えると、瞼を閉じて精神を集中させ始める。


ゴクッ


アキトは、これから何が起こるのかと緊張しながらそれを見つめていた。


「「「「「「・・・・・・・・・・・」」」」」」


沈黙と共にアリサの精神の集中が最高点に達した・・・


「天明らかにして・・・」


ガタッ


アキトが盛大にずっこける。


「・・・中略・・・来来、北斗!!」


ぴっかー


先程のわっかから人が出てくる。


「あ〜、北ちゃんだ〜!!」


「むっ、枝織・・・ということはまた貴様らか。どうやらそろそろ人生に終止符を打ちたくなった


ようだな。」


ポキポキと指を鳴らしエリナに迫る。


「あら、可愛い妹と可愛い親友のピンチだってのにそんな事言っていいのかしら?」


「ふん、笑えん冗談だ。可愛くもなければ親友でもないな。」


ムカッ


「だ〜れ〜が〜可愛くないですって?この花も恥らう


女子高生に向かって!!」


「それも今年いっぱいの運命だろう?まあ、せいぜい楽しむんだな。」


「まあまあ、2人ともケンカは止めてください。」


「そうよ、今はそんな事してる場合じゃないでしょ。」


アリサとサラが慌てて止めに入る。


「そうだよ〜。あっ、そうだ!北ちゃん北ちゃん、枝織新しいお友達が出来たんだよ!!」


「ん?そうか、それはよかったな・・・で、どんな奴なんだ?」


「ほらほら、アー君ってゆーんだよ!!」


そう言ってアキトの腕をひっぱって北斗の前に出す。


「むっ、男!?・・・・・エリナ、うちの枝織に悪い虫をつけるなと言った筈だぞ。」


凄まじいプレッシャーと共に北斗の周りが朱色に輝き始める。


「あら、悪い虫と断言するには未だ早いんじゃないかしら?」


「どういいう事だ?」


「こういう事よ。・・・・・アキト君、未だ紹介してなかったわね、こちら枝織ちゃんのお姉さんの


北斗よ。」


「どうも。あっ、オレ、テンカワアキトって言います。よろしく。」


そう言って北斗に笑顔を向ける。


どっきーん


北斗の頭の中・・・・・

(がらがら・・・コトッ


 からんから〜ん 大当たり〜!!


 1等、グアム・サイパンハネムーン八日間の旅〜!!)


べちっべちっべちっべちっべちっべちっべちっ


「はいはーい、さっさと戻ってきなさい。」


「はっ、オレは今何を!?」


エリナのおうふくびんたでようやく正気を取り戻す北斗。


「どう、悪い虫だったかしら?」


「ま、まあ、悪い奴ではないようだな。」


北斗の顔はほんのりと朱色に染まっている。


「いいだろう。枝織と新入りに免じて今回は助けてやろう。で、どうして欲しいんだ。」


「とりあえず、ここから出して欲しいんだけど。」


「お安い御用だ。」


足音もさせずにドアに近づくと、


「はあっ!!」


気合の掛け声と共に前ゲリ(893キックとも言う)でドアを吹き飛ばす。


「見張りはいないようだな。」


アキトはそんな北斗を見てしきりに感心している。


「へぇー、北斗ちゃんってすごいんだね。格闘技とかやってるの?」


「い、いや、そんなたいしたものでもない。」


アキトに褒められて紅くなる北斗。


「たいしたことあるって。カッコよかったよ。」


かーーーっ


ますます紅くなる。


「か、帰るっ!おい、銀髪!」


「一応アリサという名前があるんですけどね。」


ぴっかー


北斗が例のわっかに吸い込まれていく。


「枝織〜、門限は守るんだぞ〜!!」


「北ちゃんバイバーイ。」


完全に北斗の姿が消える。


「あ〜あ、行っちゃいましたね。」


「ふふっ、さっきの顔・・・写真に撮っておけばよかったわ。」


「ダメよエリナ。いじめたらかわいそうよ。」


「北斗さんて男性に対して免疫ありませんからね。」


「まったく、ウブな生娘じゃあるまいし・・・」


「ラピス・・・・・そんな言葉誰から聞いたの?」


「・・・・・アカツキ。」


「あのスケコマシが!あとでお仕置きね!!」


「そんなことより早くこっから出たほうがいいんじゃないか?」


「そうね、みんな行くわよ!」

 

 

ビル内をのんきに歩く6人。


「そこまでだ!!」


〈ナデシコ〉実行部隊、リョーコ、ヒカル、イズミ登場。


「あら、リョーコさん。今日はユリカさんはいないのかしら?」


「あいつなら『今日はお父様とお食事なの』って言ってたぜ。」


「だからルリルリもいないんだよ〜。」


「お食事・・・・・鯖かしら?」


「「「「「「「「・・・・・・・・・・」」」」」」」」


「とりあえずそこをどいてくれないかしら?」


「ダメだよ!今日こそ部室を返してもらうんだから!!」


「そんなこと言ったってアイちゃんが改造しちゃったからもう返せないわよ。」


「それくらいどって事ないもん!マン研はアタシの青春なんだから!!」


「ま、オレ達は友情出演って事で。」


目の前の3人の手にはエアガンと思われる銃が握られている。


「北斗を返したのは失敗だったかしら。」


「もう1度呼べばいいじゃないか?」


「アキトさん、それは出来ないんですよ・・・」


「どうして!?」


「え〜と・・・・・」


きょろきょろ


辺りを見回すアリサ。


「・・・あっ、ありました!アレを見てください。」


アリサの指差す方向には1つの画面が浮かんでいた。


アリサ
HP120
MP3
ま:35


ガタッ


またもや盛大にこけるアキト。


「北斗さんって結構MPかかるんですよね。」


ちなみにアキトは踊り子(笑)らしい。


「あの子ワガママだから・・・・・仕方ないわね、サラさん、ラピス・・・懲らしめてあげなさい!」


「うらみはないけど許してね。」


「・・・たまにはエリナも働くべき。」


「私は裏方担当なのよ。」


サラは近くにあった「
消火器」を、ラピスは何処からか取り出した「赤い槍」を装備している。


「よ〜し、ヒカル、イズミ、行くぜっ!!」


「アイアイサー!!」


「・・・・・あいあいさ〜・・・」



戦闘シーン・・・・・有害な表現が含まれるため(
難しいからとも言う)省略します。



「・・・・・・・・・ひ、ひでぇ・・・」


「あいかわらず姉さんもラピスちゃんも加減がありませんね。」


「う〜、ラピちゃん怖いよ〜。」


「ハイハ〜イ、そのぐらいにしておきましょう。」


「いいの?」


返り血を浴びながら振り返るサラ。その手には血まみれの消火器が・・・・・


「またつまらぬ物を斬ってしまった・・・」


ラピスはさらに紅くなった槍を肩に担いでそう言った。


「まあ、この話ギャグだし・・・そのうち復活するでしょ。」


床には3体の見るも無残な骸が転がっている。


「さて、さっさと行くわよ。」

 

 

 

 


哀れ3人組・・・次なる犠牲者はいったい?















【ちょっとあとがき】

ども、アリサが魔法使いでアキトが踊り子・・・他の3人はなんでしょうか?ちなみにエリナは

プレイヤーです(
)。

ではでは。

by. Chobi

 

代理人の感想

 

・・・・オーソドックスにいくと「ラピス=盗賊」「サラ=戦士」「枝織=僧侶」かな? 

 

#ちなみに北斗は「バトルマスター」ないし「ゴッドハンド」でしょう。

#レベルの差がかなりありそうだし(^^;

 

まあ、それは置いておくとして・・・・おおおおお!

三人娘がコテンパンにやられている!

ギャグとは言えリョーコ達がここまで無惨に屍をさらしたSSは多分初めてですよ(笑)!

これまた斬新!

さて、次回はどんな趣向で楽しませていただけるんでしょうかね(笑)?