われわれは現在だけを耐え忍べばよい。

過去にも未来にも苦しむ必要はない。

過去はもう存在しないし、未来はまだ存在していないのだから。

エドガー・アラン







劇場版機動戦艦ナデシコAfter                   
星界へ続く道























「すーすーすー」

ユリカが寝ている。

アキトの隣で。

望まぬ別れ、そして再会。

大人になった少女は二人の邪魔をしないように別で部屋に寝ている。

少女になった妖精を抱き枕にしながら。

そして

「今夜だけですよ。」

と、にこりとしながら呟く。









「奇跡だね。」


と、アカツキ。

ネルガルの月面支部の談話室に一同が集まっての第一声である。

別の銀河から来たお客人を会議室などという殺風景なところで迎えるわけには

いかないと判断したため、談話室でと言うことになった。

3人掛けのソファーにはコリュール、アキト、ラピスが座り、その向かいの3人掛けには

ユリカ、ルリが座っている。

上座にアカツキが陣取り、その回りにはその辺から持ってきた椅子に座っているイネス、

エリナがいる。

総勢9名が入ると少々窮屈な感を否めないが会議室の殺風景さよりはましであろう。

コリュールは端末腕輪(クリューノ)から延びているイヤホンを着けている。

残りの8人も似たような装備である。

互いに言葉の分からない為の装備である。


「何が奇跡なんですか?」


ユリカが疑問を提する。

奇跡だねと言われても何が奇跡か分かったらそれはそれで怖い。

その場にいる皆も同じ事を思ったであろう。


「何って、別の銀河に似たような生物がいることがだよ。」

「それのどこが奇跡なんですか?」

「いや、なに、宇宙は広いから知的生命体はいくらでもいるだろうけど、まさか炭素系の生命体で、

同じ人型をしているんだよ?そんな生命体にたまたま最初にアキト君が接触したんだから。」

「そんな言葉、アカツキ君から聞くとは思わなかったわ。

 でも、さらに言えば同じ精神構造で大気を介して意志を伝達する手段、言葉、までも同じね。」

「はっはっは、これからは哲人アカツキと呼んでおくれ。」

「大関スケこましのアカツキは返上ですか?」

「はっはっは、ルリ君もきついね。」

「でもね。そうでもないのよ。アキト君、これ覚えてる?」


イネスがそう言うと白衣のポケットから一枚の銀色のプレートを出した。

そう、遺跡でアイから受け取ったプレートである。


「あ、それってイネスさんがアイちゃんから受け取ったやつですね。結局何だったんですか?」

「それを今から説明してあげるわ。簡潔かつわかりやすくね。」


事情を知らないコリュール以外は引きつった顔をした。

関係者なら誰でも知っているイネスの性癖、そう説明好きな事である。

同じ科学者たるコリュールは気にしないかも知れないがそれはイネスの説明が終わるまでには分かることだ。


「これはね、情報を記憶させておくものだったのよ。まぁ、これが分かるまでに2年もかかったけどね。

 だって、全く未知の物質だし予備があるわけじゃないから破壊するわけにもいかないし。

    ・
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    ・
 というわけで、早い話がこれは古代火星人がこれまで通ってきた航路図ね。昨日コリュール君に

 見せてもらったアーヴの航路図と同じような場所がここ。そしてアメノオシホの航行データを元に

 私たちの銀河はここ。古代火星人たちは立ち寄った銀河にそれぞれ自分たちと同じ姿形をした

 生物を残していったみたいね。そしてそれぞれの生物が独自に進化していって今に至る。この図から

 想像すると、それぞれの銀河に1カ所だけそう言ったものを置いていったみたいよ。で、アーヴは私たちより

 2000年は早く古代火星人が立ち寄った場所みたいね。私たちより高い技術力を持っているのも当たり前ね。

 そちらにも遺跡はあるのかしらね。そちらにボソンジャンプがないところを見ると遺跡を利用した科学者は

 いないみたいね。」


ようやく説明は終わったようだ。

イネスは自前のホワイトボードを片づけている。

コリュール以外の皆は疲れ切った様子だ。

軽く2時間は経っている。エリナがお茶を入れ替えること3回。

3回目に入れたお茶も冷めている。

コリュールは一人考え込んでいる。


古代火星人は何の目的で宇宙を放浪していたのであろうか。

この航路図からすると宇宙の中心部に向かっているように見える。

しかし、とてもじゃないが宇宙の膨張速度に追いつく速度で移動しているようには思えない。

これだけの科学力があるなら平面宇宙の存在は知っているだろう。

相転移機関という無限のエネルギー源があるのだからそれで平面宇宙を航行すれば

チューリップを亜光速で移動させるより遙かに早く移動できるはず。

相転移機関は平面宇宙では使えないのか?

どうなのだろう。これは調べてみるしかないか。


「コリュール。どうしたの?難しい顔して?」


難しそうな顔をしているコリュールにラピスは話しかけた。

アーヴの帝都、ラクファカールから月に来るまでの1週間、ラピスとコリュールは友情を結んだようだ。

コリュールはアメノオシホを相手にいろいろ調べる為、ラピスに協力を仰いでいた。

最初こそ人見知りしていたがそのうちに慣れ、懐いたようだ。

3日ぐらいするとラピスは協力する代わりにアーヴについていろいろコリュールから話を聞いた。

生活形態、食習慣、平面宇宙、アーヴの生まれなどジャンル問わずにいろいろと。

情報としては知っていることではあるが、それをさらに肉付けするに足る事であった。

おそらく、ラピスは地球側で最もアーヴを理解している人間であろう。


「いや、ちょっと考え事をね。古代火星人の目的はなんなのかな〜ってね。」


ちょっと心配そうな顔で自分を見ていることに気が付いたコリュールは

ラピスの頭を軽く撫でそう答えた。

ふにゃ〜とでも言いそうな顔で撫でられているラピス。


「それはこれから調べてみないとね。まだまだこのプレートの全容が分かった訳じゃないからね。」

「あ、その前にイネスさん、力を貸してもらえないだろうか。」

「なによ。やっときっかけが出来てこれからって時なのに。」

「いいじゃないか。ボクのおかげできっかけが出来たんだから。」

「それもそうね。」


トントン

すると、アカツキが二人の間に割り込むようにテーブルをタップした。


「イネス君、雇用主の僕を置いてそう言う話はしないでよ。」

「じゃぁ、許可頂戴。あ、解雇でもいいわよ。」

「だめよ!今やってる研究はどうなるの!?相転移エンジンの小型化の研究は!」

「あ、あれね。あれはカイトに任せとけば出来るわよ。私ほどじゃないけど、彼は天才だから。」

「じゃ、そのプレートの解析は!」

「それこそどこでも出来るわよ。コンピューターとこのプレートさえあればね。そもそもね、私は死人よ。

 まだ戸籍を回復させてないんだし。ネルガルは死人を雇えるのかしら?あ、そうだ。戸籍を作りましょう。

 イネス・テンカワの戸籍をね♪お兄ちゃん♪」


さりげなく爆弾を放り込むイネス。

勿論被害者はテンカワアキト氏。

ユリカとルリの絶対零度の視線にさらされ震えている。


「イ、イ、イネスさん(汗)。俺にはユリカが・・・。」

「2号さんでもいいわよ。」

「だめです。2号さんはルリちゃんなんだから。」

「「えっ?」」


突然のユリカの発言。

ニュアンスの違うふたつの「えっ?」。

片方はアキト。

何のことか良く理解していない。

もう一つはルリ。

イネスの2号さん発言でどきっとしたところに、突然のユリカの発言でビックリ。

瞬時に理解し、顔を真っ赤にして俯く。

ルリのファンクラブの会員がこれを見たら卒倒ものである。


「ま、ま、そ、そ、それは置いておいて、アカツキ、イネスさんを連れて行くのはまずいか?

 相転移エンジンの詳しい人間を連れて行くという話を付けてきたんだが。」

「ボクは構わないけど、エリナ君がね。」

「2000年の技術の差。その技術がこっちにフィードバックされるなら構わないわよ。

 長期出張扱いにしておくわ。」


端からアーヴの技術のフィードバックを考えていたエリナはあっさりとイネスの協力を認めた。

将来の会長夫人、又は会長としては一社員が自分の進退を自分勝手に決めることは認めたくなかったのだろう。


「さてと、相転移機関の協力者も得たし後は研究三昧の日々だ。」

「そうね。」

「「ふふふふふ」」


二人の不気味な笑いに他に人は引いている。

そして思った。

こいつも狂科学者(マッド)か、と。





「ところで一つ聞きたかったんだけど、2号さんてなに?」

「えー、知らないんですか?愛人の事ですよ。」

「愛人?あぁ〜、そうか。ここだと結婚とか言う制度があるんだね。

 ボクたちアーヴにはそう言うのがないからピンとこないね。」

「結婚制度がないんですか?」

「そうだよ。アーヴって200年も若いときの姿で生きるからね。

 生涯一緒に過ごす結婚という制度は合わないって知り合いの人類学者がいってたよ。」

「年取らないんですか!?」

「そうだよ。生まれる前に、受精卵の状態で遺伝子を調整してそういう風になるようにしてあるんだ。」

「では、あなたは何歳なんですか?」

「アーヴ歴、まぁ一年が365日の暦でだいたい50歳ぐらいだったかな?ちょっと待ってね。今調べてみる。

 ・・・・えーと、53歳みたいだね。」

「みたいだねって、コリュール、自分の年ぐらい把握しておけよ。」

「ははは、なんせ年がら年中研究室に閉じこもっているからね。そういった感覚はないんだよ。

 あ、そうそうアキト君。どの子が本命なんだい?」

「コリュール!」

「はははははは、子爵様の君なら10人や20人ぐらい余裕で養っていけるでしょ。」

「「「「「「・・・・・・子爵様?」」」」」」

「そう、子爵様。」

「「「「「「「誰が?」」」」」」

「アキト君が。」

「「「「「「・・・・・・・・・」」」」」」

「アキト君。話してなかったの?」

「昨日着いたばっかりでそんな余裕いつあった。」

「それもそうか。」


エリナが身を乗り出して、問いつめる。


「アキト君!子爵ってどういうこと!」


エリナの疑問も当然と言えば当然である。

地球から明確な特権階級と呼べる物がなくなって早100年。

歴史と物語の中でしか存在しない物・・・貴族。

その呼称の一つとして子爵がある。

銀河系の半分を支配する種族の貴族。

その富、力がいかに強大かが想像できればこの慌てようも理解できるというものだ。


「いや、まんま貴族だけど。星界軍に協力することで貰った。」


たんたんと答えるアキト。

まだ貴族として実感がないためか他人事のように答える。

そして次にアカツキが身を乗り出して


「領地とかってあるのかい!?」

「ああ。」

「カワサキシティーぐらいかい?」

「いや」

「トウキョウポリスぐらいかい?」

「いや」

「太陽系ぐらいだよ。」


きりがないと思ったのか横からラピスが答えた。 

そう、アーヴの世界で言う爵位は星系の領主を指す。

勿論例外も存在する。

大きな功績を挙げた者に与えられる名誉としての爵位。


「子爵って地位はね、人が住める可能性のある惑星がある星系を治める領主に与えられる地位なんだよ。

 ちなみにアキト君の領地は後10年ぐらいで人が住めるようになるよ。移民を募って人口が一千万ぐらいになったら

 今度は伯爵に格上げだよ。後30年ぐらいで伯爵にはなれるかな?人口が一億人を越えた辺りで侯爵かな?

 根元二十九氏族でないアキト君が公爵になるのは無理だけどね。

 あ、そうそう。アキト君の貴族としての正式名称は、テンカワ・スューヌ=メトク・シュルギュリューニュ子爵・アキト。

 黒薔薇の国の名を冠する星系の領主様さ。

 あ、ラピスちゃんはテンカワ・スゥーヌ=メトク・シュルギュリューニュ公女・ラピス・ラズリ。

 正式にアキト君の後継者として認められているからね。」

「テンカワ・スューヌ=メトク・シュル・・・・舌咬みそうな名前だな。

 俺はそんな話聞いてないぞ。」

「あれ?言ってなかったっけ?ま、いいか。そういうわけだからよろしく。

 それはそうと、えーと、ホシノルリさんでしたっけ?」

「はい、なんでしょう。」

「遺伝子、調べさせてもらえる?」

「コリュール!!」

「いや、彼女の姿形がアーヴっぽいからどうなのかな〜って。今何歳?」

「17ですけど。」

「やっぱそのぐらいか。年の割に成長が遅いと感じたことはないかい?」

「・・・・・・はい。」


アーヴは200年の長寿を誇る。

15歳ぐらいまで普通に成長し、そこから25年を掛けて10才分外見上の年を取る。

その後は死ぬまで老けない。

肉体の細胞はいくらでも再生するように造られているが、神経細胞はそうはいかない。

神経細胞が再生すると人格や記憶に致命的な混乱をもたらす。

神経細胞が擦り切れ、知性が破壊されるまでの200年から250年が平均的なアーヴの寿命となる。

また、そうなるように遺伝子を調整してある。


「うんうん。その青系の髪の毛に成長が遅い。まさしく遺伝子操作の結果だね。

 そういえばユリカさんも髪青いね。遺伝子いじった?」

「私ですか?私はそういうことないと思いますけど。」


軍人の名門であるミスマル家。

地球において、遺伝子をいじることの禁忌。

先天的な疾患においてのみそれが許される。

そんな名門の家柄の一人娘を髪の色を変えるために遺伝子をいじるはずがない。

人間が青い髪で生まれる可能性が0であることはまだ地球の科学では知られてない。


「う〜ん。遺伝子いじらない限り青い髪は出来ないはずなんだけどなぁ〜。」

「火星生まれだからじゃないですか?」

「火星生まれ?」

「はい。火星はナノマシンによって人が住める環境にしましたのでその影響かと。」

「ふむ。ついでに調べさせてもらっていいかな?」

「何するんですか?」

「遺伝子調べるだけだから髪の毛1本もらえればそれでいいよ。」

「それならどうぞ。」





「さてと、話はまとまったようだね。でだ。アキト君。いつ出発だい?」

「明日にでも出発しよう・・・・。」


と、アキトは言いかけたがコリュールの恨めしげな視線に気が付いた。


「と、思ったが1週間後ぐらいにしよう。それでいいんだろ?コリュール。」

「ボクの気持ちを察してくれてありがとう。異文明の文化を堪能したいからね。」

「そりゃ、そんな恨めしい目つきされれば嫌でも気が付くさ。と、いうわけだ。アカツキ準備は頼む。」

「はいはい。どうせ食料積むだけだしね。で、あっちに行くのは君とラピス君とコリュール君とイネス女史と、他は?」


ぱっ、と手を挙げる二人。

もちろん、ユリカとルリである。

この二人が行かないわけはないのを知っていてのアカツキの言である。


「了解。ナデシコCは持って行ってね。見つかるとヤバイから。」

「やばいって、ユリカ、何したんだ!」

「えーと、あはははははははー・・・・・・


応接室にユリカの乾いた笑いが響き渡る。

もちろん何をしたかと言えば地球政府に喧嘩を売ったことである・・・・・















つづく


後書き

たいへん長らくお待たせしました。
ようやく5話です。
書くのやめたんじゃないかとか思っていた方。
期待を裏切ってすいません。
後何話で終わるか読み切れないけど、きっちり書ききります。
そう、あのシーンを書くまでは・・・
どのシーンかは最終話まで待って下さい。

今後は細かいシーンはガンガン省いていって、さくさく書く予定です。
細かいところは外伝か何かを書いて補完する形を取らせていただきます。
設定を全部出し尽くそうとすると・・・終わりそうにないので。

さてさて、ようやくユリカ&ルリの新テロリストコンビがアーヴの世界に飛び込みます。
はっきり言ってこの二人があちらに行く必要は全くないです。
イネスさえ行けば事足りちゃうので。
次回はおそらくイネスとコリュールの二人で物語を進めることになるでしょう。
ようやくブラックサレナとナデシコを改造できる!!
これがやりたかったんだよ!
アレを付けてコレを付けて・・・・へっへっへ。

さて、ジントとラフィールをどこに出そう(汗
期待している方が多いのでどのシーンにねじ込むか考え中・・・
おそらくは外伝扱いで書くことになるかな。
私のアキトは人間磁石(女性限定)ではないのでラフィールとくっつくことは無いです。
というか、ラフィールって書きにくい・・・・






星界シリーズ豆知識

社交的階位について
上から順に
大公爵
公爵
侯爵
伯爵
子爵
男爵
が大まかなところ。
貴族以外は士族と呼ばれる。
皇族、貴族、士族。
この3つが人類帝国の主な構成員である。
皇族:数百人
貴族:十万人
士族:三千万人
約三千万人で銀河の残り半分(四カ国連合:併せて一兆一千億人)と戦っている。

大公爵は根元二九氏族で大金持ち・・・?
公爵は根元二九氏族。
侯爵は一億人以上の人口を持つ惑星を持つ星系の主。
伯爵は一億人以下の人口を持つ惑星を持つ星系の主。
子爵は惑星改造をすれば人が住めそうな惑星がある星系の主。
男爵は惑星改造をしても人が住めそうにない星系の主。

根元二九氏族はアーヴの先祖となる二九人の直系。
皇族のアブリアルを入れると30人となる。
この30人がアーヴの大元となる。

「アーヴによる人類帝国」の総人口は9000億人。
そのうちアーヴは10億。
ここでいうアーヴは人類帝国に所属している者のことである。
地上出身者を除いたアーヴの人口は3000万人。
そのうち貴族は10万人。
残りは士族。
この10万は貴族の親類縁者を含めた数である。

アーヴの支配体制は帝国と言うだけあって独裁である。
頂点に帝国皇帝、その下にはその他のアーヴということになる。
皇帝を補佐する役職などはあるがそれは世襲でなく、能力によって選ばれる。
アーヴ種(青髪美形長寿の純粋なアーヴのことをこの場合は示す。私独自の呼称であるのであしからず)でなくとも
皇帝を補佐する役職には問題なく就ける。
現にラマージュが現役皇帝である状態での宰相は地上人形質者である。

貴族が支配するのはそれぞれが与えられた領地である。
領地の住民は領主の民であって、皇帝の民ではない。
領主の民は領民、皇帝の民は臣民。
領民は臣民の下にあるというわけでなく、ただその領地の領主の下にあるだけ。
臣民が上、領民が下、といったことはない。

領民が勉強をして臣民になることも可能である。
身分が上がったというわけでなく、ただ支配者が変わるだけ。
また、臣民が地上人として生きるために領民になることも出来る。
そのためには現地の政府(領民政府)の許可が必要。

あ、言い忘れていたことが。
領主は例外なくアーヴ貴族である。
ただ、直接支配はせずにその領地の長を決めるだけ。
その長を決めるのも現地の人々に任せる。
決まった長を領主が承認するだけ。
日本の天皇みたいな存在と思えばいい。
アーヴは地上には興味がないのだ。
だから、地上の支配体制は民主国家だったり独裁国家だったり宗教国家だったりする。
ただ、アーヴはそれらをまとめてこう呼ぶ。
領民政府と。

領主の収入源は地上でなく、宇宙にある。
安定した需要のある「反物質燃料」
他星系との貿易。
自星系内の小惑星などから取れる鉱物資源をそれがあまり取れない星系に売ったり、
領地で取れた物、農産物や情報(宇宙は広いため、おいそれ他の星系の情報は手に入らない)など
を正当な対価を払って領主が買い上げ、それを他星系に売ったりする。
また、他星系から買って自分のところで売る。
こんな所が領主の特権と言えることである。
男爵、子爵領は反物質燃料を売るくらいしか収入源がない。
それでも莫大な金にはなる。
人を数十人雇って、自分の住処(地上でなく宇宙に家を持つ。機動力のない宇宙船みたいな感じ)
を維持して、豪奢な生活をしてもあまりある収入。
星界軍に入ったばっかりの士官の俸給の数千倍は軽く収入がある・・・・はず。

ちなみにアーヴの通貨はスカール。
首都たるラクファカールで4人家族が普通に過ごすのに必要なお金は30スカール。
1スカール1万円って感じだろうか。
そう考えるとラフィールは・・・・「軍に入る前に父から貰ったお金が3000スカールほどあるぞ」と
おっしゃってましたからね・・・
流石皇族。


なんか意味不明みたいな文章だが気にしないでください。
投稿する前に適当に書いた後書きなので。


○ラフィールファンに悪いお知らせ。
「〜続く道」ではラフィールは出ません
名前ぐらい出るかも知れないけど。
外伝か何かで書きますのでしばしおまちを・・・いつになるのやら。
構想だけは出来ているので大丈夫・・・だと思う。

 

 

代理人の感想

ユリカとルリに何をさせる気でしょうかこの人は。

テロリストとはっきり言ってるくらいだし、まーどーせロクなことではあるまいなのですが(笑)。

 

>青い髪

原作では「アーヴの先祖は人間に有り得ない青色の髪を与えられた」とあるんですが

「ブルーブラック」って髪はあるらしいのでひょっとしたら可能性はゼロではないのかも、と思ったり(笑)。