ウルトラマソ
「ねぇ、聴いてください!」
某組織の所有する一室。
そこに、ハーリー君ことマキビ
ハリが駆け込み一番、そう言った。
「どうしたんだい、ハーリーくん」
「いや、それよりもお前、本当にハーリーか?」
その場にいたアカツキとウリバタケが、不審そうな目つきでハーリーを見た。
ハーリーがハーリーダッシュをしてきたのは問題ない。
いつものことだし。
だが。
もしも彼が泣いておらず、笑顔を振りまいていたとしたら?
ハーリー偽物疑惑が出てきてもおかしくない。
というか、説得力ビンビンである。
「ルリさんが、ルリさん達が、僕を主人公にした特撮を作ってくれたんです!!」
「「・・・・・・・・・・・・」」
アカツキとウリバタケは顔を見合わせると、大爆笑した。
「「わぁーっははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは」」
「なっ、何がおかしいんですか!!」
顔を真っ赤にして怒り出したハーリーに、笑いながら二人が謝った。
「いや、すまない・・・クク・・・・・・
だけど、そんな話、信じられると思うかい?」
「思えやしねぇよ・・・・・・
冗談以外の何だってんだ? そりゃ」
ハーリーは、悠然と微笑んだ。
「フフ・・・・・・やっぱりそんなことを言いますか。
でも、証拠があるんですよ。
毎週土曜日、午後六時、UWT系テレビです。
そして、土曜日の六時になる。
アカツキとウリバタケはとある一室で、テレビを付けた。
チャンネルを合わせると、ちょうどオープニングが始まった。
『胸ぇーえに、付けーてる♪
マーぁクは三つ子星♪』
『自慢(じまーん)の、ダぁーっシュが、唯一(ゆーいいつ)の武器さー♪』
『不ー幸(ふーこう)の星から脱ー出(だぁーっしゅつ)して♪』
『来ーたぞ、不幸(ふこうー)の♪』
『代名詞(だいーめーいしー)♪』
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」」
「なぁ、アカツキ」
「何だい、ウリバタケくん」
疲れた顔の二人。
「ハーリーのヤツさ、馬鹿にされてないか?」
「馬鹿にする以外の意図が見えないね・・・・・・」
《ルリさんのバカぁーーっ》
とかいう叫び声が、ナデシコ中に響き渡ったとか響き渡らなかったとか。
後書き
何の脈絡もない短編。
コスモスの映画、オリジナルがオンエアー記念SSと言うことで。
この替え歌、結構前から考えてたんですよね。
なんか、今まで書かなかったけど。
>『胸ぇーえに、付けーてる♪
マーぁクは三つ子星♪』
三つ子星=ハーリー&アカツキ&ウリバタケ
と言うことなので、今後アカツキやウリバタケを歌う不幸の歌がお目見えするかも・・・・・・?
それでは。
コメント代理人 別人28号のコメント
・・・こんな短いのにどうコメント付けろと?
どーも SS1本にしていい量じゃないと思うのですが
ま、最近話題なった「ウルトラマン、恐喝、傷害容疑で逮捕」ってニュースを聞いた時
とうとう宇宙怪獣に訴えられたかと思いましたが
どうせなら ハーリーにもこういうオチを期待します