嫌だってば奇行戦艦ナデ死コ
-また、やちゃった編-





ずばっと参上〜♪
ずばっと登場〜♪

怪傑ズブァァァァァァァッッッッットッ!!


「ハーリーボンバィエ!ハーリーボンバィエ!」

さて、
今回の生贄、もとい主人公は様々な作者様のもとで、虐め…違う違う試練を受けているマキビ・ハリ君である。因みに前作の主人公アオイ・ジュン君はまっする計画に無理矢理快く頷かせ頷いた。

ぷしゅうーっと、ドライアイスからでる煙であたりが霞む。
そして、至る角度からスポットライトがドライアイスの煙に包まれた影に当たる。






まっする
ハーリー参!!











「ハ、ハァリィ…」

愕然としながらサブロウタが元の姿と形の面影が全く見受けられないハーリーを見た。

「お久しぶりです!サブさン」



むきっ。








上腕筋をあっぴーるしながらステキに爽やかにハーリーが白い歯を輝かせる。
思わずサブロウタは口元を押さえた。昼時に食べたゴーヤーチャンプルーが逆流しそうになったのだ。そんなサブロウタを後目にハーリーはくるんっと背中を向け己の美しい筋肉をあっぴーるする。



ぴくぴく。



背筋をぴくつかせ、爽やかにハーリーは微笑んだ。因みに歯はステキに輝いている。

「ボクは生まれ変わったンです!見て下さい。この
筋肉の美しい事と言ったら…。
 
盛り上がる、胸筋!せり上がる上腕二頭筋!
くっきりと形が浮かび上がるこの脹脛!

 どれをとっても…
至極美麗也!!



一言一言あっぴーるしながらハーリーはステキに白い歯を輝かせる。

むき!

きらり。

むききっ!

きらりん!







「…うっぷ」

すでに喉にゴーヤーチャンプルーが上ってきている。
ハーリーの童顔にぼでぃびるだーの鋼的肉体。股間を隠す
ピンク色のビキニは申し訳程度の大きさしかない。
むしろ、
はみ出してやがる。






「げふぅっ!」







サブロウタ昇天。

「サブさン!サブさン!」

ゆさゆさとまっするハーリーがサブロウタを揺さぶる。
オイルで小麦色のステキな肉体がテカる。スポットライトの光を一身に受け止め、
怪しく美しくテカる!
その騒ぎを聞きつけたのか、数名のクルーが駆けつけてきた。






「どうしたんだい!?マキビくン!」






真っ先に
まっするジュンがハーリーに近づく。勿論、ジュンもビキニだ。



「サブさンが!サブさンがいきなり倒れたんですっ!」





「ああ、彼は爪楊枝みたいに細いからね。僕達のように
まっすりゃーになれば良いンだよ」





ジュンはそう言いながら無意味にあっぴーるする。しかし、顔はあくまで爽やかで悟りを開ききったかのように輝いている。




「ジュンさン…。
否!ニィサン!!」




「マキビくンっ!ボクをそう呼んでくれるのか!!」



感動したハーリーはサブロウタを垂直落下式ブレンバスターで屠ると、がしぃっとジュンに抱きつく。









「「青春ッ!」」









漢抱きをする二人を見ながら遠巻きのクルー達は毒気にさらされる。



アオイニィサン…素晴らしい胸筋です…



マキビくン君の背筋こそ素敵だ









「がふぅっ!」


「ぎゃーっ!逝くな!逝くんじゃない!!逝ったら死んじまうぞ!」


「げふっ…。ば、ばぁちゃん…」











あたりの喧噪など知った事ではないと言わんばかりに二人の世界に入ってゆく。

「そうだニィサン!見て下さい!!」

ハーリーはくるんっとジュンに背を向けると華麗なあっぴーるをしながら爽やかに歯を煌めかせる。

「尻筋を限界まで鍛え上げ、ボクはガンダニウム合金すら曲げる事を可能にしたのです!」

ハーリーはそう言うとどこからかガンダニウム合金を取り出した。ビキニの股間部分でなにやらごそごそ取り出してしたのは気のせいであろう。





















「憤破ッ!!」






















グニャ!!
ハーリーの尻力によってガンダニウム合金は形を変えた。そしてハーリーは得意気に尻筋をぴくつかせる。

「どうですか!?
(ぴくぴく)ボクの尻力はッ!(ぴっくんぴっくん)



「素晴らしい!素晴らしいよマキビくン!」



ジュンは感涙しながらハーリーに駆け寄るとガシィッと抱きついた。
ビジュアル的に凄く
キショい美しい。まさに漢と漢の合体である。だが、その場に忍び寄る一つの影があった。






「まだまだ貧弱!所詮は童顔。顔と体のバランスが崩れておるわッ!」




漢達の熱い熱気に誘われたのか、元祖ナデシコまっするSP、ゴート・ホーリーが空中で無意味にキリモミ回転をしながら登場した。




そんな彼の姿は




無論、
赤フン(赤いフンドシ)だ。
ひらひらと風を受け、赤フンが揺れる揺れる。因みにゴートに話しかける者は誰もいない。
何故なら、まっするを通り越し、いや…人すらも凌駕しているからだ。
人であったと言う事を通り越してすでに
肉そのものになってしまっているのだ!
よって、誰もそれがゴートとは気付かない。それどころか、卒倒して幽体離脱する者が続出する始末だ。



「ゴートさン…。遂に進化したのですね」



ジュンがやけに熱っぽい視線でゴートを見る。因みにハーリーはゴートの偉大な美姿を目の当たりにし、感動の滝涙で前が見えない。



「アオイニィサン!筋肉は素晴らしいです。僕は!僕は筋肉をッ!筋肉を美しく育てるために生を受けたのかも知れないッ!」






「そうだ!僕達は正義だッ!」






ジュンとハーリーが感動し、語り合う。その後ろでゴートだったかも知れない肉塊は感涙しながら頷いている。



「有り難う…僕の筋肉。頑張ったね筋肉。さぁ、みんな!!」



そう言うが早く、ジュン、ハーリー、ゴートの三人は顔を見合わせこくんっと力強く頷いた。















「「「俺を(僕を)見てくれェェェェエエエッ!!!」」」


















もう見るのが嫌になるくらい熱い。熱苦しいを通り越してムサ苦しい。
三者三様思い思いのポージングを決めながら、漢気を放出しまくる。体から立ちこめる熱気は湯気となり、辺り一面をサウナ状態にするに至るほどの熱気を誇る。まっするゴートを中心とし、右にジュンが配置され脇を隠しながら悩ましげなポーズをとる。左のハーリーは尻をくいっと差し出し、尻力をアピールせんが如く、ぴくぴく尻筋を微妙な速度と優美なバランスで蠢かせる。
そして中心のゴートは無駄に歯を輝かせながら、テンカワスマイルを遙かに凌駕する
まっするスマイルで表情を飾る。
まっするスマイルにより、多くのクルー達が殉職してゆく中、ハーリーがぼそっと一言漏らすのだった。



「ああ、ルリさんに僕のこの
美しく気高く誇りある優美な肉体美を見て欲しいです。
 もう、お子さまなんて言わせはしない。もう僕は、軟弱で頼りにならなかったあのころとは違うんだ!
 今の僕は、
まっするハーリー!今の僕だったら貧弱なテンカワさんにも必ず勝てると書いて!
 必勝出来る筈だっ!!」





それに答えるかのように、ジュンも頷き自慢の胸筋をぴっくんぴっくんさせると、天を仰ぎ悩ましいため息とともに呟く。





「僕も生まれ変わった。やっぱり僕は、僕達は正義だ!筋肉こそが全て!そして、この僕の自慢の筋肉を育て上げたのはユリカへの真実の愛!
 嘘偽りなき、真実一辺倒の
筋肉色愛ッ!!!
 ユリカはベルゼブブじゃなかったんだ!ユリカは、ユリカは
ハウメア(※)だったんだ!!」



阿鼻叫喚の地獄絵図の最中、ジュンの思い人ミスマル・ユリカが騒ぎを聞きつけ乗り込んできた。そして、天を仰ぎ悦に入って意味不明な言動をとっているジュンを見て思いっきり引いた表情と恐れおののいた仕草で一言…呟いた。





「ジュン君…キショい。本当に…キショい」





ポタン…。

ジュンの瞳から一筋の雫が流れ落ち、地面に到達するよりも早くジュンは疾風とともに掛けぬける。
ハーリーが必殺逃走猛進術ハーリーダッシュを修得していると同様、ジュンも奥義・激震爆裂逃走活劇アオイダッシュΩを会得しているのだ。










「うわぁぁぁぁぁぁぁぁああああああんっ!!」





どばきぐしゃっ!
















因みにユリカはジュンの奥義・呪縛連鎖回転壊死地獄アオイダッシュΩをまともに直撃し、吹き飛ぶ。先程の打撃音はユリカが吹き飛んだ音なのだ。





「みろうめっ!?」





ユリカは爆風に巻き込まれ、吹き飛ぶ。
吹き飛んだ時に頭を強打したのか目を回して意識を失ってしまったユリカだった。
そしてハーリーは逃げ去ったジュンを見損なったと言わんばかりに悲しそうな表情見送ると大きく咆吼する。
それはまるで自分の心に生まれた、恐怖と焦りをかき消さんばかりの、魂の雄叫びだった。





「ニィサン…。貴方は脆弱な精神を持っていたのですね。だが、僕は負けはしないッ!僕は貴方とは違うッ!!
 僕はそんな生やさしい仕打ちを受けて来たわけじゃない!例え、ルリさんに卑下されようと!例え、それが元で挽肉にされようと!
 僕は負けるわけにはいかないんだァァァァァァァァッ!!!」



大きく咆吼するハーリーの背後から聞き慣れた思い人の鈴の鳴るようなコロコロとしたくすぐったい声が聞こえる。






---間違いない。ルリさんだっ!






そう直感したハーリーは声のした背後を振り向いた。

「ハーリー君…煩い。いい加減にしてください。
このネズミ野郎」






ルリの姿を見て、いつものルリの辛辣な台詞を聞き、それでもハーリーは動じなかった。
いや、動じなかったと言うのは適切な表現ではない。動けなかったのだ。ルリから発せられる殺気に押されて、動く事すらままならなかったのだ。



そして、今再びハーリーの時が始動し始めた。
だが、ハーリーの目からはぽたぽたと涙が溢れかえりハーリー自身も弱く後ずさりながらどうにか口を開いた。



「うっぎゃあああぁぁぁぁぁぁあああ!!」



どうやら、負けたらしい。それも盛大に、だ。先程の咆吼はどこへ姿をくらましたのかと問いただしたくなるような見事な逃げッぷりを披露する。
ハーリーの最終奥義・爆散超烈風轟ダッシュ・オブ・ザ・ハーリーが炸裂するに至るその衝撃波でルリ以下その他クルーも甚大な被害を被る結果となった。因みにゴートは肉そのものを通り越して壁に付着する
肉片と相成った。










無論、ハーリーの奥義炸裂により皆
アフロだ。









「けほっ…。全く何なんですか」




ルリは軽く咳き込みながら制服に付いた埃をぽんぽんと叩く。
因みにユリカはハーリーの逃走劇の衝撃により意識を取り戻し、ルリの声を耳にしてルリに近寄った。





「ルリちゃん!だい、じょ…ぅ…………
ぶばっ!!(吐血)」


ユリカ再び意識不明。意識を失ってゆくユリカの目にはルリの姿が焼き付いて離れなかったという。































はいぱー・まっすルリ光・臨!!


























「馬鹿ばーっか」





無論、ルリもアフロだ。





絶対、続かせない。











(※)ハウメア
ポリネシアで伝えられている人食い女神。とにかく人肉を食らいまくる食人鬼。



後書き





嫌系失敗作…




くっそぅ…本気で自信あったのにぃ(血涙)



負けたぜッ!脱帽だよ…。嫌系むずかすぃヨ>みんな

どちくしょおォォォォォォッ!!!

 

 

 

 

代理人の感想

むう・・・・微妙な所で「嫌」ではないですな。

「嫌」にそれほど通じてる訳ではないのでどこがどう、とは言えませんが。

 

取り合えず某雑記帖の掲載作品を百回ずつ朗読。