__さて…今回のインタビュアーを務めますのは私、ヴァレン・パッカーです。
では、まずお名前の方を…
私?私はリンスレット・ウォーカーよ。
名前くらい聞いた事あるでしょ?
漆黒の戦神 アナザー
リンスレット・ウォーカーの場合
__リンスレット……?……もしかしてかの有名な泥棒請負人の……
そうよ、それが私。
__……今回、写真なども撮らせて頂くのですが………
構わないわよ、私変装得意だし。
いまのこの格好も変装よ♪
__そうですか。
では、本題にはいらせていただきます。
どうぞ♪
__「彼」と会った事があると言うお話しを聞いたのですが。
「彼」?……ああ!「彼」ね。
クスクス♪会ったわよ。
__その時の事をお聞かせ願えますか?
そうねぇ……数ヶ月ちょっと前よ。
その時私はいつも通り、仕事の真っ最中だった訳なんだけど……
__ほほぅ、泥棒の真っ最中だった訳ですな?
…………なんか刺ある言い方ね………まぁいいわ。
ちょぉっとしくじっちゃってね、足を怪我しちゃったのよ。
__で、その時助けたのが……「彼」だった訳ですね?
そうなのよ♪
真っ黒な格好してるから、知り合いの野良の黒猫野郎かと思って思わず怒鳴っちゃったのよね。
__ほほう?あの「彼」に?
そうそう。
「なんでアンタがここにいるのよ!」ってね。
__して……「彼」は?
驚いたわよ。
__「彼」が?
違う、私が。
__………どうしてです?
「彼」ったら「すいません!」っていきなり謝りだしたのよ。
__あははは……「彼」ならそう言う行動をとるかもしれませんね。
確かに…
それで、私が人違いしたのに気が付いて。
まぁ、「ゴメン、人違い。」って謝った訳。
__ほぅ…
それで……ともかく盗む物は盗んだ後だから、
「彼」にお姫様抱っこしてもらって、トンズラしたわけ。
__………それだけ?
んなわけないでしょ。
その後「彼」は、私の足の傷を応急処置してくれてね。
何かから逃げてるみたいだから、私の隠れ家に暫く匿ってあげたわけ。
__ほほぅ……その時に何も無かったのですか?
ん〜……無いと言えば無いけど、有ると言えば有るわね。
__!……どのような事が?
まず、自分が「漆黒の戦神」だって話してくれたわね。
__「彼」が自分の事をそう言うとは……珍しいことですね。
私も泥棒請負人やってるって事教えてあげたから、
まぁ、交換条件で聞き出した、って言ったほうが良いかしら?
__なるほど、なるほど。
あとは……少しだけど料理を教えてくれたわ。
__「彼」がですか?
そうよ。
「匿って貰ってる身だから。」って彼が料理作ってくれてたんだけど、
ほら、私も女でしょ?だから男が女より料理が上手いって言うのが少し気に入らなかった訳よ。
__それで「彼」に料理を?
その通り。
「教えなさい!」って命令口調でね。
__あ、それ「彼」を言う事聞かせるのに有効ですね。
ホントにね。
「わかりました!」って直立姿勢で言うんだもの……
ぷっ……くくくく…………思い出しても笑っちゃうわ……あはははははは。
__他には何か?
そうね……あ!
一回だけ迫った事があったわね。
__リンスレットさんが?
「彼」が。
__!!!
ぷっ……くくくく………
うそよ……う・そ♪
__そう……そうですよね……「彼」がそんな事出来る訳無いですし……
私が夜這したのよ、そしたらねぇ……ぷっはははははははは♪
__どうしたんです?
「彼」、どうしたと思う?
__ん〜?
顔真っ赤にして逃げまわったのよ♪
ホンットにもう可笑しくって……あはははははははははははは♪
__…………(やはり、「彼」はこの程度か……私なら有りがたく襲うのに……)
リンスレットさん、そろそろ御時間なので、最後に「彼」に一言。
え?もう終わり?仕方ないわねぇ……
匿って欲しかったらいつでも隠れ家に来て良いわよ。
その代わり、料理はよろしく♪
そ・れ・と♪いつかアンタの心も身体も私、リンスレット・ウォーカーが盗んで見せるからね♪
__本日はどうもありがとうございました。
民明書房刊「漆黒の戦神の軌跡」より抜粋
「アキトさん……
またですか?」「いったい何人目かしら?」
「……リンスレット・ウォーカー……なかなかのやり手よ、彼女。」
「お姫様抱っこされた挙句、夜這ですか。」
「…ルリ……御仕置き。」
「そうですね……ホウメイ・ガールズの皆さん。
アキトさんの捕縛、連行お願いします。」
「ちょ、ちょっと待ってみんな!やめてぇ〜〜〜!」
「嫌なら、これ以上浮気しないで下さい。」
「今回はいったい誰なんだよ〜(泣)」
「リンスレット・ウォーカーさんです。」
「リンスちゃん?!あ……ぎゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
今日もまた、御仕置き部屋からアキトの叫びが聞えてきたそうな……
<軍神の後書き>
ども、軍神です。
戦神アナザーがいっぱいあるんで、つい自分も書きたくなっちゃいまして…
ん〜……一番面白く無い気がする……ので。
ごめんなさい
とりあえず、土下座します。
<漆黒の戦神アナザー>の看板を汚したような気がしてなりません。
でも……読んでくださった皆様。
ありがとうございます。
では……
代理人の感想
まぁごく初期ならこれでもよかったかもですが、
今や漆黒の戦神も押しも押されもせぬ伝統を持つシリーズ。
やはり「ひとひねり」は必要でしょう。
逆に言うと話の筋自体は極々平凡でも、
「ひとひねり」のアイデアがあれば素晴らしく面白い作品になる可能性もあるのです。
具体的には李章正さんの作品等を参考にしましょう(笑)