機動戦艦ナデシコ

白銀と紫炎の双天使

 

第3話 集中砲火

 

 

 

 

戦艦ナデシコの格納庫…

 

「イツキ=カザマ、着任しました。」

 

「スバル=リョーコ、着任しました。」

 

「アマノ=ヒカルで〜す♪着任しました〜♪」

 

「マキ=イズミ、着任……着任………だめ、出てこない……不調ね……」

 

一応、軍ではないが軍人のような形式であいさつする4人。

(二名ほどおかしかったりするが…)

 

「ご苦労様です、私が艦長のミスマル=ユリカです、よろしく♪」

 

ユリカはそう言って挨拶を返す。

 

「それでさ、艦長、ここにパイロットって何人いるんだ?」

 

「え〜っと……アレク君、ガーネットちゃん、アキト、ディオさん、サブロウタさん………

それと後一人いたような……」

 

ユリカはう〜んと唸る。

 

俺を忘れてるぞ艦長!俺はダイゴウジ=ガイ!ナデシコのエース・パイロットだ!

 

ギプスだらけの男が一人大声でそう言う。

 

「あ、思い出した、彼がさっき忘れてたパイロットのヤマダ=ジロウ……」

 

ヤマダ=ジロウは世を忍ぶ仮の名前だ!俺の名前はダイゴウジ=ガ……

 

ゴスッ!

 

……どこからか飛んで来たスパナがヤマダの頭に食い込んだ。

 

「五月蝿い……ジロウ……」

 

どうやら投げたのはディアボロスの調整をしていたアレクらしい。

食い込んだスパナを抜き取って、血を払う。

 

「アンタ達が、新しく来た人?」

 

「あっ!さっき援護してくれた人?」

 

「ガキじゃねぇか!」

 

ヒカルとリョーコが言う。

 

ヒュンッ

 

リョーコの顔の横を何かが通った。

 

「ち、外した。」

 

おいおい…(汗)

アレクはガキと言われたのにカチンッと来たらしい、

ヤマダに投げたスパナをリョーコの顔目掛けて投げたのだ。

 

「…………」

 

リョーコは何も言えずに真っ青である。

 

「二度とガキって言わないように……」

 

コクコクとリョーコが操り人形のように顔を縦に振る。

 

「俺はアレクサンドラ=アンブローシア……

名前の事気にしてるから“サンドラ”をつけて呼ばないように……アンタ達は?」

 

「イツキ=カザマよ、よろしく……アンブ……」

 

「アレクで良い。」

 

「よろしく、アレク君。」

 

イツキはそう言って手を出す。

 

「よろしく、カザマさん。」

 

アレクも手を出して握手を交わす。

 

「私はアマノ=ヒカル、よろしくね♪」

 

「マキ=イズミ………」

 

「スバル=リョーコ……」

 

ヒカル、イズミ、リョーコがそう言う。

 

「よろしく。」

 

[アレク!喋ってないでとっとと調整して!]

 

「……へいへい……」

 

ディアボロスのサポートAIのディーネが割って入って来る。

ディーネはフォログラムによって姿があり、声も出る。

 

「え〜っと……貴方は?」

 

イツキがいきなり目の前に現れたディーネに問う。

テレビを付けたようにいきなり現れたものだから驚いてる。

 

[ディーネ、あそこの紫色の機体のサポートAIです。]

 

ディーネはそう言って、姿を消す。

 

「AI?!」

 

リョーコが驚く。

 

「ディーネさんて……出て来れたの?」

 

ユリカもフォログラムの事は知らなかったので驚いてる。

 

「ちょっと前にね、面白いからプログラムを書き加えたんだ。」

 

「パイロットとしてでもなく、プログラマーとしても……」

 

「一流ね。」

 

イズミがシリアスに言う。

 

「んじゃ、俺は調整があるから。」

 

アレクはそう言ってディアボロスの所に行く。

そこでリョーコ達は気付く、ディアボロスがエステバリスとまったく違う事に。

 

「それじゃあ、艦内を案内……」

 

「艦長!あの紫と白のはなんだ!ゼロGエステが最新型じゃあ……」

 

「あの機体は、アレク君と双子のお姉さんの私物ですから、知りたいなら本人に聞いて下さい、

さて、艦内を案内しますからついて来て下さいね。」

 

ユリカはそう言って、格納庫を出て行く。

頭を陥没させて泡を吹いてるヤマダを踏みつけて(ヲイ)

 

 

 

 

ヤマダ……死ぬなよ……(合掌)

 

 

 

 

トレーニング・ルーム

 

「……判断が遅いな。」

 

「クッ!」

 

ディオとサブロウタが組み手中。

サブロウタが膝を付いて荒い呼吸をしているにもかかわらず、ディオは汗どころか呼吸すら乱れてない。

ディオはいつもの黒づくめ、黒のインナースーツとマント、バイザーと言う格好。

サブロウタは白い胴衣だ。

 

「……速くて参考にならないな……」

 

アキトは胴衣を着て観戦中、鍛えるだけでなく、見る事も訓練の一つと言う事らしい。

 

「ディオ、がんばれ♪」

 

ラピスが応援してたりする。

ヒスイは自室で睡眠中、ハーリーとルリはブリッチで仕事中である。

ちなみにサブロウタの応援はいない。

 

「ちぃっ!木連式体術!」

 

「無駄な力が無くなったな………だが、まだまだ……」

 

サブロウタの蹴りがディオに届く前に、ディオの拳がサブロウタの腹に決まった。

 

「ぐぁ………う……」

 

サブロウタは膝を付いてダウンする。

 

「ほぇ〜……ディオさん強いんだ……」

 

入口にユリカがいた。

 

「あ、っと、ここがトレーニング・ルームです。

格闘術なんかの練習とか、運動したいときに使って下さいね。」

 

「へぇ……広いんだ……」

 

ヒカルがそんな事言ってたりする。

 

「その4人……サツキミドリの?」

 

「あ、サツキミドリで合流したパイロットの人達です。」

 

「イツキ=カザマです。」

 

「スバル=リョーコだ今度手合わせしてもらいたいもんだな。」

 

「アマノ=ヒカルだよぉ〜ん。」

 

「マキ=イズミ…」

 

ユリカの言葉に続いて、4人が名乗る。

 

「俺はディオ、ダウンしてるのがタカスギ=サブロウタ、それと……」

 

「ラピス=ラズリ…サブオペレーター…」

 

いつのまにかディオの後ろに隠れてるラピス。

 

「俺の義娘だ……人見知りが激しいだけだから、気を悪くしないでくれ。」

 

ディオが言う。

 

「コック兼パイロットのテンカワ=アキト……どっちも見習いだけどね。」

 

アキトがそう言う。

 

「よろしくね、ラピスちゃん。」

 

イツキがしゃがんでラピスと顔の位置を合わせて、微笑む。

 

「あ……うん、よろしく。」

 

ラピスはそう返した。

イツキ、どうやら子供好きらしい、ミナトと同類(?)のようだ。

そう言えば、いつのまにラピスがディオの義娘になっているかと言うと、ナデシコに乗りこんだ時だ。

こっちの世界での戸籍が無いため、偽造する際にそうなった。

 

「さぁ、今度はブリッジです。」

 

ユリカがそう言って、トレーニング・ルームを出て行き、4人もそれに着いて行く。

 

「ユリカが絡んでこないのは珍しいな……」

 

アキトが言う。

 

「ふっ……問題無い、シナリオどおりだ。」

 

何がだっ?!……はっ!いかんいかん……私とした事が……

ディオよ、そのセリフ、作品がまったく違うぞ、某アニメのヒゲ司令のセリフだ。

 

「何か言ったんですか?」

 

「仕事中にアキトと戯れたら、丸々二日書類整理の刑………そう言った。」

 

「なるほど……」

 

ユリカはどうやら書類整理は苦手らしい。

 

「もしそうなったら、部屋から出れずに椅子に座り、報告書やら航海日誌やら、

必要無い書類だが、丸々二日整理しなければならない……これは俺でも嫌だぞ。」

 

ディオがそう言った。

って言うかやった事あるの?

 

「……聞くな……」

 

ナレーションに突っ込んだらダメだよ、ディオ。

 

 

 

 

パイロット4人が合流して数日。

医務室の主と言われるようになっているヤマダ=ジロウ。

医務室を抜け出そうとするたびに、アレクのスパナ投擲で三途の川を見ているらしい。

現在昏睡中。

 

「フェザーは………全部使える?」

 

[どこも支障はありませんね、いつでも出れます。]

 

「ふぅ……疲れた……」

 

[御疲れ様です。]

 

ディアボロスの武器を整備いていたアレクが屈伸する。

 

「ルシフ、そっちも大丈夫か?」

 

[オール・グリーン、使えるよ。]

 

ディーネとルシフがホログラムで姿を出す。

さっき容姿について語るのを忘れていたので記そうと思う。

まず髪の色はプラチナグリーン、目の色はスカイブルーこれはディーネ、ルシフ共通してる。

髪の長さは、ルシフは短くショート、ディーネは腰まであるロング。

体型はルシフは男の性格なので男の体、引き締まっていて細いようで太い、そんな感じ。

ディーネは女の性格なので女の体、もう出るとこは出て、

引っ込む所は引っ込んでる、まさに女性の理想体型と行って良いだろう。

身長はルシフは180ぐらい、ディーネは168ぐらいだ。(これでも普通よりは高い方)

 

「アレク、そっち終わったんなら手伝ってよ。」

 

ガーネットがげっそりとした顔でそう言って来る。

そう言えばこの双子の容姿をお教えしただろうか?

髪の色はブラウン、目の色はダークグリーンで髪の長さはも同じで肩まである。

アレクはポニーテールのようにしてあり、ガーネットはヘアーバンドをして、

前髪が視界の邪魔にならないようにしてある。

体型はアレクはルシフ、ガーネットはディーネと言って良いだろう。

身長はアレクが168、ガーネットが159で、体重は……

 

ゴスッ!

 

………双子の方が怒っているようなので控えます……

 

「まぁいいけど……パーツと部品ある?」

 

「無いから色々と代用品使ったりしてるんだけど………どうもねぇ…」

 

この二人、パイロット、整備員、医療班の3つを掛け持ちしている。

っと言うか土星ではこれが当たり前だったらしい。

 

「あ〜……これやばいだろぉ………これならまだこっちの方がましだ……」

 

「だよね……でもさ、それをそうしちゃうとこっちが……」

 

まぁ双子だからというか何と言うか……次から次へと言葉のドッチボールを交わした。

 

 

 

 

我々は〜、断固ネルガルに抗議する〜!!

 

っとまぁ、もうこんな時期に……

主犯は整備班班長、ウリバタケ=セイヤ、パイロットのリョーコ、ヒカル、イズミの4人。

イツキは加わっておらず、操舵席のミナトさんの横で苦笑してる。

 

「なっ?!ど、どうしたんですかっ?!」

 

ユリカがいきなりだったので驚いてる。

ちなみにブリッジにいるのは、ウリバタケ、リョーコ、ヒカル、イズミ、イツキ、ミナト、

ルリ、ヒスイ、サブロウタ、ラピス、ディオ、ユリカ、ジュンの13名。

 

「(もうそんな時期か……)」

 

「(ディオ……あの4人どうしたの?)」

 

「(見てればわかる。)」

 

ディオとラピスはリンクでそう会話してる。

 

「これを見てみろよ艦長!」

 

ウリバタケがそう言ってネルガルの契約書をユリカに見せる。

 

「これが?」

 

「良く見ろよ、ここの小さいの。」

 

リョーコが抗議理由の文章を示す。

 

え〜!!男女交際は手を繋ぐまで〜!!

 

ユリカが悲鳴じみた声を上げた。

 

「そう言う事だ、お手手繋いで……ってここはナデシコ幼稚園か?!」

 

ウリバタケは幼稚園の御遊戯のようにリョーコとヒカルの手を取って少し踊る。

 

「「調子に乗るな!」」

 

リョーコとヒカルの肘がウリバタケの腹に決まる。

 

「お……俺はまだ若い……」

 

そう言うウリバタケ……って言うかアンタ既婚者だろ?

 

「若いか?」

 

「ウリバタケさんが若いかはともかく!!何でこんなのが契約書に書いてあるの!?」

 

ユリカが言う。

 

「良い年した男女が手ぇ繋ぐだけで済むかっつぅの!」

 

だから、ウリバタケ……お前は既婚者だろ?

そんなに浮気したいのか?

 

「肩を寄せて近付く唇、そしてそのまま重なる身体ぁ〜!」

 

「そのエスカレートが困るんですよねぇ……」

 

プロスペクターがブリッジに来て言う。

 

「そうなってしまいますと、結局は結婚、出産と……ここは戦艦ですから……それに出費も……」

 

プロスは言う。

 

「だからってこれは横暴だろ!」

 

「良く読まずにサインしたのが悪いでしょ、ちなみに私はその部分横線引いたから、アレクの分も。」

 

ガーネットとアレクがブリッジに来た。

後ろにはアキトもいる。

 

「なんだと!こんな細かい所まで読む奴はいない!」

 

「だから、私は読んだってば。」

 

「俺も読んだぞ。」

 

サブロウタが言う。

 

「私も読みました。」

 

「俺も読んだ。」

 

ヒスイとディオが言う。

 

「それに隠れてすれば済む事だろ?もしヤったって避妊とかも責任持ってするだろうし。」

 

「ディオ……それはヒワイ過ぎるぞ。」

 

アレクがディオに言う。

 

「ディオ……ヤるとか避妊って何?」

 

「あ……」

 

ディオが固まる。……自爆したな……

 

「ラピス……それを知りたいなら、もう少し年を取れ。」

 

「?」

 

「ラピスって今何歳?」

 

「……11……」

 

「じゃあ、後3、4年待ってな……異性に興味を持ったとき知るべきだ。」

 

アレクはそう言う。

つまり思春期がきたら自分で知るだろうて事だ。

 

「うん……わかった。」

 

ラピスは頷く。

 

「すまん。」

 

「自爆だね……クスクス。」

 

ガーネットは笑ってる。

 

「隠れてするのもいけませんなぁ……」

 

プロスが言う。

 

「でも見付からなきゃお咎め無しだろ?」

 

「まぁ……そうですが………」

 

ドオオオオオオオオオオオオオオンッ!

 

「おわっ!」

 

突然ナデシコが大きく揺れた。

 

「(ちっ!もう!)」

 

「きゃぁっ!」

 

「!」

 

ディオが見た時イツキがバランスを崩して後ろの階段のほうに倒れて……

 

「(まずい!あのままじゃ、頭から!!)」

 

反応していたのはディオだけだった。

他の皆は自分のバランス制御で精一杯。

 

「くっ!」

 

ディオはすぐさま地を蹴って、イツキを抱くようにする。

 

「(よし、このまま受身を……)」

 

受身を取ろうとするディオだが一つ失敗があった、落ちる場所が階段と言う事である。

 

ゴッ!

 

「がっ……」

 

見事に段差の角に頭をぶつけた衝撃で気絶。

普段なら気絶しないだろうが、気を抜いていた所為だ。

 

「これは……木星蜥蜴の攻撃ですね、今までと比べ物にならない。」

 

「迎撃が必要です。」

 

ヒスイとルリが言う。

 

「じゃあパイロットの皆さん出撃して下さい、この話しは保留です。」

 

ユリカが言う。

 

「ちょっと待って!ディオさんが!」

 

「えっ?!」

 

イツキさんの方にみんなの視線が集中します。

 

「ちょっとゴメンね……ふむ……脳震盪……あまり揺らさない様に医務室運んで、

それと、俺とガーネットは出ないからね。」

 

アレクがそう言う。

 

「なんで?」

 

「俺、ディオ、ガーネットは強力だけど、もしここからいなくなったらどうするの?って事。」

 

「私達に頼り切ってたから負けました、なんて言われたんじゃたまりません。」

 

アレクとガーネットはゴートとプロスに運ばれて行くディオに付き添って行くさいにそう言った。

 

「……パイロット出撃、アレク君の言うとおりです。」

 

ユリカが言う。

後から来たイツキ、リョーコ、イズミ、ヒカルも3人の強さを、

シュミレーションで何度も見せられていた様で、何も言わずにブリッジから走って出て行く、

もちろんアキトとサブロウタも。

 

 

 

 

 

 

<作者の後書き>

ども、軍神です。

実はナデシコのアニメ、たまに見ていただけで、全話見てません。

っと言う事で、本当のストーリーがさっぱりだったりします。(ヲイ)

 

他の作者様の作品を参考にしたりしてますから、どこか似ている所も合ったりするかも……(汗)

 

………見逃して下さい。(土下座(m(_)m)

 

しっかし……飛びすぎてる気が……

 

 

ではでは……