機動戦艦ナデシコ

兄弟で行こう!!

早すぎる「さよなら」!・・・・さらば、ムネタケ



「ちょっと!!

私は連合宇宙軍少将のムネタケ・サダアキなのよ!!

こんな事してただで済むとおもっているの!?」


なにやら、キノコが五月蝿いが、無視して縛り上げ部下達と一緒にコンテナに詰めていく。


前回はこいつらの脱出の際にガイが撃たれて死んだので、さっさとご退場願おうという事である。


プロスさんや皆にはキノコが胞子をばらまいて繁殖でもしたら困るというと、皆直ぐに納得してくれた。


んで、コンテナには無線機に水や食料等数日間過ごすのに必要なものだけいれて、さっさと落としてしまう。


さらば、キノコよ。


・・・・・出来れば帰ってくるな!!


ホント頼むから!!



・・・あ、それより早く厨房に行かなきゃ。











キノコを追い出してから約3ヶ月が経った。


ちなみにその間はクルーの錬度を上げる為、地球上の様々な場所に行っていた。


そのついでで、補給の時にホウメイさんは各地の材料やスパイスなどを集められて喜んでいた。


そして、俺は今、ブリッジに居る。


何で居るかと言うと正月なので御節などの出前の為である。


「明けまして、おめでとーございます!!」


『『『『『おおっ!!』』』』』


『フジヤマ!!』 『ショーグン!!』  『ゲイシャガール!!』 『ハラキリー!!』


軽い!!


軍のお偉方がこんなんでいいのか!?


・・・だからか、木連に負け続けてるのは。


というよりユリカお前、着付けなんかできたのか!?


・・・・しょうがない、こう言う時はミナトさんに聞こう。


「ミナトさん艦長って着付けとか出来たんですか!?」


「ああ、あれ?私が手伝ったのよ。

艦長が「振袖着たい!!」って駄々こねたからね。」


「はぁ、そうなんすか。」


……いい歳して駄々なんてこねるなよな、ユリカ。


「で、ついでにルリルリとラピスちゃんにも着せてみたんだけど、どう思う?」


「似合ってます、アキトさん?」


「どう、アキト?」


と、どこか期待するような目で問いかけてくる二人。


「ああ、二人とも良く似合ってるよ」


何時いかなる場合においても女性の服装においては褒めておいたほうがいい事を過去の経験から俺は学んでいた。


それにお世辞ではなく、二人とも本当に良く似合っているからな。


「良かったね!!ルリルリ、ラピスちゃん!!」


「ええ!!」


「うん!!」


「それじゃ、お手柔らかに」


等と会話をしている間にユリカは軍にケンカを吹っかけ終わったようだな。


さぁ〜てと、これから忙しくなるな!!


久しぶりに軍と真正面からの喧嘩だし!!


丁重におでむかえをするとしますか!!








ドォォォォォォォン


あ、また、ミサイルが当たりましたね。


ま、ディストーションフィールドが効いているので艦にこれといった被害は無い筈ですが。


今、私達は自分達の部屋にいます。


ブリッジの方にはラピスが居るので問題無しです。


それにしても、アキトさんと二人っきりでお茶を飲むというのも久しぶりですね♪


それにお茶請けの手作りクッキーも最高です♪


クッキーを作っているアキトさんは本当に楽しそうでした。


やっぱりアキトさんにはああいう顔の方が似合ってますね。


あとでラピスにも分けてあげましょう。


・・・・前の世界ではアキトさんの手料理なんて食べた事は無いでしょうから。


「ふう〜、全くなに考えてるんだ、軍の連中は?

効かないミサイルを撃ってくるなんて。

大体、迎撃のミサイルだってタダじゃないんだぞ?

それとも自分達の財布じゃないから気にしてないのか?」


とアキトさん。


まぁ、確かにそうなのかもしれませんね。


「ま、このままだと無事に第4防衛ラインは突破できるだろうな。

・・・すると残りの問題は第3防衛ラインのデルフィニュウム部隊か。

ま、カイト兄さんのいい練習相手にはなるか」


相手の軍人さん達が聞いたら怒り狂いそうな事を平然といいますね。


ま、アキトさんにとっては楽勝な相手なんでしょうが。


・・・・・ちょっと相手になる軍人さんたちに同情してしまいますね。


「そういや、なんでジュンの奴は置き去りにされたんだ?

というか、なんでトビウメから脱出する際に自分で付いていかなかったんだだろうな?」


「たぶん、存在感が薄くてユリカさんたちは気づかなかったんじゃないでしょうか?

後、アオイさんって、不測の事態とかに弱そうじゃないですか?

きっと呆然としてる内に置いてかれたんですよ」


「・・・子供か、あいつは?

・・・・・まぁ、置き去りにしたユリカたちも悪いか。

それに、あいつにはユリカのサポートをしてもらわないと困るからな。」


「ユリカさんのサポートなら私でも出来ますが?」


伊達で最年少艦長をしていた訳ではありませんからね。


「そうなるとあいつの雑務とか全部押し付けられる羽目になるよ?

・・・それでも良いの?」


そんな事になったらアキトさんとラブラブな時間が取れなくなってしまうじゃないですか!!


駄目です!!


そんなの許せません!!


「アキトさん!!

何としてでもアオイさんには乗ってもらいましょう!!」


「・・・あ、ああ、そうだね〈汗〉

最初からそのつもりだし、それに説得するのは俺じゃなくカイト兄さんだしな」


ドォォォォォォォン


「・・・・・・・全く、本当にしつこいな。

この情熱を無人兵器にでもぶつければいいのに。」


「きっとユリカさんの所為ですよ。

本人は説得したつもりなんでしょうが、あんな言い方をされれば喧嘩を売っているとしかとれませんからね。

通信なんかしないでさっさと行けばよかったのに」


「ビックバリアーを破壊すると壊れている間に来るチューリップを素通りさせる事態になるし、大規模な停電にもなるから、一応連絡入れたんだろ。

・・・・・もう少し言い方というものがあるとは思うけどね。」


「ま、ユリカさんらしいと言えば、ユリカさんらしいですね。」





・・・そして、少しの沈黙の後



「ねぇ、ルリちゃん。・・・・前から疑問に思ってたんだけど。

なんでアイツは俺の事を王子様、王子様って呼んで追いかけたのかな?

はっきし言って、子供の時の俺はとてもじゃないけど王子様なんて柄の子供じゃなかった。

・・・可愛げの無い子供だったし、喧嘩も頭もそんなには良くはなかった。

・・・・・・いいとこ中の上てとこかな?

なのに、あいつはいつも俺を追いかけてた、何故だ?」


「それはアキトさんが初めてユリカさんをユリカさんとして見た初めての人だからじゃないんですか?」


「だろうね。

・・・逆に言えば、初めてユリカをユリカとして見た人間が他にいれば、俺が王子様である必要はなかった。

そして、王子様でない俺は、ユリカに必要とされなかっただろうね。」


「そ、それは・・・」


違いますとは言えません。


・・・・・たぶん、アキトさんが言っているのは本当の事だから。


「アイツはね、俺じゃなくて、アイツの中の王子様っていう存在に恋してただけ。

自分を自分として見て、どんな時でも自分を肯定してくれる便利な存在にね。

だから、ユリカはいつも俺がアイツが好きという根拠のない自信を持ってられたんだろうね。

自分を肯定するはずの存在が、自分を否定するはずがないから。

・・・・・・ま、この事に気がついたんだから、俺も多少は大人になってるのかな?」


「じ、じゃあ何でユリカさんと結婚したんですか?」


「子供だったんだろうね。

・・・・相手が想ってくれてるんだから、それに答えなきゃいけないって思ったからかな。」


「そ、そんな!!」


「・・・・・失望した?

俺がこんな人間だって知って?」


「・・・私の事はどう思ってるんですか?」


「・・・・ルリちゃんの事は」


「最初に言っときますけど、女性としてですよ?」


「・・・・ルリちゃんの事は最初は妹としか見てなかったよ。

・・・でも、今は一人の女性として見てるよ。

・・・・・・・・・・・とても、魅惑的なね」


「嬉しいです」


顔が真っ赤になるのを止められません。


「・・・・でも、俺は自分の復讐の為に多くの人を殺したテロリストだ。

・・・幸せになんかなる資格はないんだよ。」


「・・・そんな人はこの世界には居ませんよ?

私の目の前にいる人は、お人よしのコック兼パイロットです。

・・・ここは前の世界とは少し違いますけど、それでもやり直すチャンスを手に入れたんです。

だから、やり直しましょう?

罪の意識から逃げられないのはしょうがないです。

でも、時間は沢山有ります。

少しずつでいいから克服していきましょう?

大丈夫です。その為なら、いくらでも私は手伝います。」


「・・・ありがとう、ルリちゃん」


「私が好きでやりたいだけですから気にしないで下さい」


「それでも、ありがとうだよ」


「だったら、お礼を下さい」


「お礼って?」


「キスです。

・・・今回は額で許してあげます」


「え?」


「してくれなきゃだめですよ?」


悪戯っぽく微笑むとアキトさんは顔を真っ赤にしちゃいましたね。


・・・少し可愛いです。


そして、観念したのかアキトさんは右手で私の前髪を上げて、唇をゆっくりと近付けて


ヴィーン、ヴィーン、ヴィーン、ヴィーン


と敵の襲撃をつげるアラームが鳴りました。


くっ、かなりいい雰囲気だったのに・・・アオイさん・・後で「お仕置き」です!!


「・・・・・っと時間的に、第4防衛ラインを抜けて第3防衛ラインだな。

ってことは俺達の出番か。ルリちゃんもブリッジに行ったほうがいいよ?」


と慌てて言うと、そのままアキトさんは格納庫の方へ行ってしまいました。


ちなみに私はアオイさんにするお仕置きを考えていた為に少しブリッジにいくのが遅れました。











俺達はもうすでにエステバリスに乗り、艦の外に出て迎撃準備は万全である。


カイト兄さんはどうやら、今度の相手が人間相手で乗り気ではないようだな。


逆にガイの奴はゲキガンガーの歌を歌って、やる気満々て様子だ。


さっきから五月蝿くてしょうがない。


・・・・ちなみにガイの骨折はもうすでに完治している。


レントゲンを見せてもらったが綺麗につながっていたから驚きだ。


・・・・完全骨折をこの短期間で治すとは一体どんな生命力をしてるんだか(汗)


『アキト、デルフィニュウム九機がもう直ぐ来るよ。』


「そっか、ありがと、ラピス」


と俺がお礼を言うと嬉しそうな様子のラピス。


やっぱり、ナデシコに乗せて正解だったな。


最近、感情が豊かになってきて良かったよ。


・・・・・悪い影響の方も心配なんだが(汗)


『カイト、アキト!!

今回はお前たちに出番は無い!!

俺にグレートな作戦があるからな!!』


グレートな作戦ね。


・・・・・・・どんな作戦何だか。


名づけてガンガークロスオペレション!!

敵はこちらが丸腰だと思って油断してくる。

そこですかさずスペースガンガー重武装タイプとドッキングして、ゲキガンフレアーで敵を一気に殲滅させるって言う方法だ!!」


だからか、ウリバタケさんが止めたにも拘らず丸腰で来たのは。


それにしてもスペースガンガー重武装タイプって一体何なんだろう?


あと、その作戦には致命的な欠陥があるな。


・・・一応指摘しといてやるか。


それに、そのスペースガンガー重武装タイプって奴がなくなると困るかもしれないからな。


どんなフレームだろうと有るのと無いのではこれからの戦いに差が出てくる。


「その作戦には無理があると思うんですけど」


『何だと!?』


「敵が射出されたそのスペースガンガー重武装タイプとかって奴と簡単にドッキングさせてくれるとは思えませんけど?」


『・・・・・・・・・・・・・・・・・・』


あら〜、黙っちゃったよ。


「作戦失敗ですか?」


『ち、ちくしょう〜!!』


と叫びつつ、デルフィニュウムに向かっていく、ガイ。


九対一じゃいくら機体性能差があったって危険だって!!

と思ったが、流石にプロスさんがスカウトしてきた事だけの事はあり、九機のデルフィニュウムが放ったミサイルと銃弾をかわし、

見事デルフィニュウムの懐に入り


『喰らえ!!

ガァイ、スゥーパァー、ナッパァァァァァッ!!


と叫びつつディストーションフィールドを纏ったパンチで殴り、バランスを崩させ落としていく。


『ふっ、見たか!!

俺様の実力を!!』


等と言っている間に囲まれて残った敵から一斉射撃を受けてるよ。


・・・・・・アホか?


何とか攻撃を避けきっているけど、残り何秒位持つかな等と不謹慎な事を考えていると。


『お〜い!!

早く助けに来てくれ!!

親友のピンチだぞ!?

このままでは落とされてしまう!!』



・・・・しょうがないな、助けるとしますか。


「兄さん、助けるよ!!」


『解ってる!!』


そして、俺はガイのエステを捕まえようとしていた1体を遠距離からラピット・ライフルでスラスターだけを狙い撃墜していく。


兄さんの方は機体に当てただけだが、それでもあれだけの距離から外さないのは相当凄い。


半壊状態のデルフィニュームはステーションに帰っていくみたいだな。


・・・・・この3ヶ月間で兄さんの腕も大分上がったな。


これだけ離れていても外さないなんて。


俺も心を鬼にして、地獄の特訓をしたかいがあるってものだな、うん。


「オウ、助かったぜ!!

カイト!!アキト!!」


・・・・全く心配させるなよな、ガイ。


んで、敵さんから通信が来たと思ったら、


『テンカワ・カイト!!

僕と闘え!!』



おお!!

ジュンが普段の態度からは考えられないほど燃えている!!


『僕に勝ったら、ナデシコをこのまま通してやる』


おい!?一前線指揮官がそんな事決めちゃっていいのか!?


『くっ〜!!燃える展開だぜ!!』


『経済的な面からも賛成しますよ』


『7対3で闘うよりかは分がいいな』


『カイト、またユリカのために闘ってくれるのね♪』


どうやら、皆はこの決闘に賛成みたいだな。


『おい!!勝手に決めるな!!

アキト、お前の方からも何か言ってやってくれ!!』


と、カイト兄さんから救援を求める通信が来たが、俺は無慈悲にも千尋の谷に突き落とした。


「大丈夫、大丈夫♪

機体性能に差があるから同じ素人同士なら負ける訳無いって!!

それに同じ素人同士ならいい練習相手にはなるだろうしね。

今の兄さんの腕なら負けるわけないって。

ということだから、頑張ってね♪

ルリちゃん、これから兄さんは決闘だから全部の通信を切って!!」


『お、おい!!アキト!?』


『解りました。』



と五月蝿いので、とルリちゃんが通信を切るのと同時にジュンが増槽を切り捨てて、兄さんに向かって突っ込んでいく。


が、兄さんはそれを何とか回避運動をしてかわす。


最初の一撃は不意を突かれたからドタバタとしていたが、その後は完全に見切って避けてるな。


ふむ、これならジュン如きなら、十分に勝てる!!


『隊長!!』


『おおっと!!

男と男のタイマンに水は差させないぜ!!』


「そうそう、兄さんの練習の邪魔はさせないよ。」


俺とガイは決闘(?)の邪魔をさせないためにも残りの6機のデルフィニウムの相手をする。


ガイが1機に突っ込み、


『ゲキガァン・パーンチ!!』


と叫びつつ、先ほどと同様の手段で1機倒す。


そして、俺は残りの敵が撃ったミサイルを全て紙一重でかわすと、残りの5機のスラスターだけをライフルで狙い落としていく。


・・・・・・・ま、この高度なら死なないよな。


俺達の戦いは1分以内に終わってしまったために、今はカイト兄さんとジュンの決闘(?)の見学中である。


・・・・ジュンの奴、本当に燃えてるよな〜。


ま、ユリカのトビウメでの爆弾発言のせいなんだろうけど。


その相手が目の前に居るとなれば平常心を保てなくても仕方が無いか。


・・・・・それにしても、ジュンの奴は気付いてないのかね?


自分以外はもう戦線離脱してるって言う事に。


・・・・・ま、知らぬが仏って言う諺もあるしな。


黙っとくか。武士の情けだ。


等と考えてるうちに高度はもう直ぐ500キロメートル、第二防衛ラインからミサイルが来るよな。


まだ、ジュンの説得は終わってないみたいだな。


・・・・・仕方ない関わりたくないが通信するとしますか。


俺は迫熱した追いかけっこをしている2機に嫌々ながらも近づいてワイヤーを射出し、お肌のふれあい回線を使う。



これなら、ブリッジに会話を聞かれることはないな。


「お〜い、もしもし、やっほ〜。

・・・・・・・聞いてます?

もう直ぐその機体の活動限界がきますけど?」


『な!?・・・君は確かテンカワ・アキト君!?

これは当人同士の問題なんだ!!

口出しはしないでくれ!!』


・・・・・・・出来れば俺もしたくないんだけどね、他人の痴話喧嘩になんか。


でも、しない訳にもいかないんだよな。



はぁ……思わずため息ついちゃうね、俺。



「アオイさんに最初に言っときますけど、兄さんと艦長は本当になんでもないですよ?

勝手に艦長が一人で騒いでいるだけでね。

幼馴染といったって最後に会ったのが10年以上も前の事なんですよ?

さらに、昔に結婚の約束をしたというのは艦長の妄想です。」


『そう、そう!!

俺はあいつとそんな約束をした覚えは神に誓っても無い!!

昔からあいつには迷惑以外掛けられた事が無いいんだ!!

それにそんなにあいつを守りたいんだったら、ナデシコに乗って守ればいいだろう!?』


「ナデシコに乗っていれば副長として、艦長にいいところを見せられるかもしれませんよ?」


「うっ!!・・・・・・・・・だけど!!」


俺達の説得に揺れてるけど、最後の踏ん切りはまだ付いてないみたいだな。


・・・・たぶん大見得切って敵対したもんだから迷ってるんだろうけど。


・・・・・・・・・しょうがない奥の手といきますか。



俺はブリッジに通信を入れるとユリカを呼び出し


「艦長はアオイさんに来て欲しいですか?

それとも、来て欲しくないですか?」


『ジュン君が来てくれたら嬉しいな♪』


『ユ、ユリカ!!』


というわけでジュンがナデシコに乗るのが決まった。


・・・・ジュン、お前って結構、いや物凄く単純なんだな。


等と考えながら俺達が帰還しようとした矢先、


『アキトさん!!

迎撃の大型ミサイルが147発がもう直ぐ来ます!!

早く戻ってください!!』


ちっ!!

前回よりもミサイルが来るのが早い!!

それとも、兄さんとジュン決闘に時間を掛けすぎたか!?


「ルリちゃん、ナデシコのディストンション・フィールドは耐えられそう?」


『・・・・・真空中ならまだしも、大気中ではちょっと無理ですね。』


という事は方法は一つしかないか。


「兄さん、ライフルを貸して!!」


『お、おい!!

まさか、ミサイルを撃ち落す気か!?

いくらなんでも無茶だ!!』


「これしか方法が無いんだ!!

ナデシコが落とされない方法は!!

・・・・・それに俺は出来ない事をするつもりは毛頭ないよ!!」


『・・・・・・・・・解った。

でも、約束しろよ?必ず生きて帰ってくるって!!』


「了解!!

ルリちゃん、悪いんだけどオモイカネとサポートよろしく!!」


『解りました。

・・・・でも、その代わり後でご褒美くださいね?』


『アキト、私にも頂戴ね?』


うっ!!(汗)


何故だろう、とてつもなく嫌な予感がする!!


しかし、サポート無しじゃブラックサレナならまだしも、ノマールのエステではきつい。


・・・・・・・・仕方ないか。


「・・・・・・・わ、解ったよ(涙)」


と俺は泣く泣くルリちゃんとラピスの要求を受け入れる。


・・・・・・・・・はぁ、こんな会話している間にもうミサイルの光が視認できるほど近づいてるよ。


死にたくないから久しぶりに真面目にやるとしますか!!






約4分後、俺が147発目のライフルの弾を撃つと、空中に147発目の華が咲いたのを確認してからナデシコに帰還した。


そして、俺達は地球を脱出する際にビッグバリアを破壊してしまった為に、地球の皆様に大規模な停電などの多大な迷惑をかけながら

宇宙に向うのであった。


ところで、ビッグバリアの修理費って誰が出すんだろうな?







・・・・・・・・・んで、その日の夜・・・・・・・・


「すー、すー、すー」


「くー、くー、くー」


「・・・・ね、眠れん!!」


俺達は今、一つの布団の中に3人で寝ている。


何故かと言うとルリちゃん達にご褒美として要求されたからだ。


子供の体とはいえ、一つの布団に3人もいれば、かなりの密着になる。


そうなると当然ながら。


あ、ルリちゃんの髪っていいにおいだな・・・・・・・・じゃなくって!!


・・・・・・・何か他の事を考えなければマズイ!!


このままでは俺の理性が弾け跳んでしまうぞ!!


くっ!!何か別の事、何か別の事、何か別の事を!!


ああ、ラピスの体からも石鹸のいいにおいが・・・・でもなく!!


ええい!!煩悩よ、去れ!!煩悩よ、去れ!!煩悩よ、去れ!!


くっ、神よ!!


これも許されざる罪を犯した俺に対する罰なのか!?


それとも、精神面を鍛える試練なのか!?


どちらにしても早く朝になってくれ〜!!



翌日、ナデシコでは目の下に隈を作ったアキトとご満悦という様子のラピスとルリが見られたと言う。


さらにその日副長を見かけたもの誰もいなかったが、存在感が薄いため誰も気にしなかったという。




後書き
な、何とか3話目です。毎回書くのに苦労してます。
その割にはド下手なのはご勘弁を!!
今回はTV版では全話を通じてジュンが唯一目立った話しです。と言うか、これ以外では目立っていない!!
・・・・・不幸面ではダントツで目立っていたけど。
果たして彼はこのSSにおいては目立つ事が出来るのだろうか?
・・・・・多分、無理だな。というか、絶対に無理!!
アキトの陰謀の第二の犠牲者になっているあたりでもうナデシコ内で不幸度NO1だなジュン。
しかも、カイト君の練習相手としか見られてないし。
ところで、TVでは直ぐに宇宙に向かったと思われているが実はそうではない
劇場版のパンフの後ろの暦を見ると10月に出航しているのに地球を脱出したのはお正月。
この約3ヶ月間何してたんだろ?・・・で考えると多分クルーの錬度を上げていたと思われる。
・・・それにしても、TV版では3ヶ月間もキノコを倉庫に放置していたのか?
だったら、アキトがカイト君を鍛える時間は山ほどあった筈。
多分アキト君のパイロットとしての腕が上がらなかったのは、いい師匠が居なかった為と一日中ユリカに追い回されていた為と後、自分は
コックであるから、パイロットの訓練をしたくなかった為と思われる。
しかし、このSSではアキトが問答無用でカイト君を鍛えまくれば、かなりの腕になると作者が勝手に決めた為。
現在のカイト君の腕はTVの最後の方のアキトよりかは上と言う設定です。
さらに、アキトとユリカの関係を崩してルリと一気にラブラブに持っていこうと強引に話を持っていきました。
王子さまに恋してるだけというセリフもいい加減使いまわされていますね。・・・私も使いましたけど。
皆さんの質問にあった13歳のアキトの身体は機動戦のGに耐えられるか?という質問にはここで私的な言い訳をいいましょう。
まず、プロローグのアカツキとのシュミレーターではアキト機は全ての戦いで一歩も動いていません。
銃口を向けただけです。
つまり、アカツキはアキトの攻撃を避けるので精一杯で反撃出来なかったんです!!
その様子を伝えるために最初の戦闘を書いたんですけど、伝わらなかったみたいですね。済みません。これは反省です。
後で改訂しないと・・・管理人さん・・・・迷惑掛けます。
そして第一話の戦闘では何の訓練もしていない一般人の18歳が耐えられるGなんだから、13歳の鍛えたガキなら耐えられると踏んだん
ですけど、あまかったでしょうか?しかも、また射撃戦メインだし。
今回の戦闘でもアキト機はあまり動かずに射撃戦メイン、しかも遠距離からです。これなら、13のガキでも大丈夫のはず!!
・・・と作者は思ったんですけど。違う!!んなわけあるか〜!!と思う人はメールください。
ただしウィルス付きは辞めてください。作者はパソコンの初心者なんです。
後、意見は今後の展開に反映させて頂ます。・・・・長くなって済みませんでした。
んで、毎回のことながら、懲りずにキャラ紹介

ラピス・ラズリ
チビ逆行者の一人。肉体年齢は6歳。ナデシコのサブオペレータとして乗り込む。
ウィルスやハッキング等、コンピューター面の破壊工作の技術はルリも舌を巻くほどの腕前。
多少、一般社会に対する常識が無い。
アキトの考えには基本的に賛成する。
こっちの世界に来てアキトに笑顔が戻ったのを素直に喜んでいる。

 

 

 

代理人の個人的な感想

小学生に欲情するのかお前は。

 

と、一応突っ込んでおいて感想。

 

つくづく主人公が性格悪いですね〜。

もう、この作品の中ではブッちぎりで好感度最下位(爆笑)。

・・・いるんですよねぇ、能力はあるのに人格は人間の屑判定、ってひと。