機動戦艦ナデシコ
兄弟で行こう！！
「テンカワ・アキト、エステバリス零Ｇ戦Fb出る！！」
俺は今ウリバタケさんが改造を施したエステで出撃している。
姿は何でもウリバタケさんの秘蔵のライブラリからヒントを得たらしいが、…あまり趣味に走らないで下さいね。
このエステはジュンが乗って来たデルフィニュームのスラスターやらバーニアやらを増設したものらしい。
しかし、デルフィニュームを勝手にばらしちゃって良かったのかね？
一応、あれって軍の持ち物だろう?
ま、軍から請求が来たとしてもネルガルにいくだろうし、泣くのはプロスさんだし俺には関係ないか。
いや、改造したのはウリバタケさんでも頼んだのは俺だから少しは俺の責任だな。
・・・後で詫びにプロスさんには自費で買った強力な胃薬でも渡そう。
きっと役に立つだろう。
それに、ウリバタケさんの改造のおかげでこの機体は通常のエステのスピードの１．２倍ほど出るらしいしな。
これだけのスピードなら入射角を計算しなくても十分戦艦を落とせる！！
なにやら、ガイがさっきから通信で
「何でアキトだけが新型なんだ〜！！
そういうのはヒーローである俺の役目だろう！！」
と五月蝿いが当然、無視である。
ふぅ、それにしても凄い数だな、これは。
全くなかなかhotな歓迎だよ。ま、少々熱すぎだけどね！！
ホント、ナデシコは無人兵器に愛されちゃってるね〜。
さて、取り敢えず皆が来るまで雑魚の数を減らしておくとするか。
俺はブリッジに雑魚の相手をしながら通信を繋ぐ。
ピッ
お〜お、皆、騒がしいね。
・・・しかし、これはしょうがないか。
初めての本格的な戦闘なんだから。
でもこれくらいの敵で騒いでいる場合じゃないんだけどな。
これから起こるだろう激戦を考えると。
「ルリちゃん、敵さんの数は？」
「戦艦タイプが５。護衛艦タイプが２０。
起動兵器は・・・数えるのが面倒ですね。」
ま、雑魚ばかりだから気にしなくてもいいんだけど。
・・・・・さてどうするか。
早めに戦艦は落とさないとナデシコがヤバイだろうしな。
「アキト、どうするんだ？
……って何じゃその格好は〜！？」
とリョーコちゃんは叫びながらも雑魚を相手している、流石だな。
ちなみに俺はあの戦闘服を着ている。ついでにバイザーも着用だ。
これはナデシコ出航直前にアカツキから渡されたものだ。
防弾・防刀の繊維で作られており、IFSを通じて電気と磁力により身体のツボを刺激することで一時的に筋力の力を最大までさせるという代物だ。
言うならちょっとしたパワードスーツだな。
さらに、これを着ると気分が引き締まるんだよね、うん。
それにこれを着ているのには訳がある。
今回は今までのエステとは違い相当なGにさらされると考えた為にこれを着ている。
因みに右の腰に有る小さいポシェットみたいな物が小型ディストーション・フィールド発生装置である。
これにより身体全体に掛かる加速時のGを少なくしているのだ。
これでエステで今までとは違い積極的に近接戦が出来る。
・・・それにしてもやっぱりなんか変な感じだな。
俺がリョーコちゃんに指示を出すなんて。
過去じゃ考えられなかったことだな。
「ウリバタケさん！！あれは出来てますか？」
『おう、勿論、ばっちり出来てるぜ！！
・・・でも人数分は残念ながら出来てない。数は２本だけだ。』
「だったら、兄さんとリョーコちゃんに射出してください。」
『おい！！お前は使わないのか！？』
「俺ならそれ無しでも十分戦艦を落とせます。
でも他の皆にはきついでしょうからね。」
『・・・解った！！無理はするなよ！！
お〜い、カイト、リョーコちゃん、新兵器だ！！
ちゃんと受けとれ！！』
というとフィールドランサーを武器穴から射出する、ウリバタケさん。
二人は敵の攻撃を避けながらも、ちゃんと受け取る事に成功する。
『おい、ウリバタケ！！単なる槍じゃないか！！』
『甘い！！甘すぎるほど甘い！！
単なる槍をこのウリバタケさまが作る訳ないだろうが！！
そいつはなフィールドランサーって言ってな、一時的にだがディストーション・フィールドを中和出来る代物よ！！
それさえあれば簡単に戦艦を落とせるようになるぜ！！
発案・設計テンカワ・アキト、創作ウリバタケ・セイヤ及び整備班一同という一品だ！！
こんな事もあろうかと思って作っといたものよ！！』
ウリバタケさんは何やら物凄く嬉しそうだな。
「ま、そう言うわけなんで。
カイト兄さん、リョーコちゃん戦艦を落としに行くよ！！
残りの皆はバックアップの方をよろしく！！」
『アキト！！
何故、俺が戦艦を落とす役じゃないんだ！！』
はぁ・・・・全くこの男は。
貴重なフィールド・ランサーを特攻したがる馬鹿に誰が渡す！？
「ガイ、仲間の後ろを守るのはヒーローの役目だろう？
それとも、仲間を信じられないのか？
・・・・・・そんなんじゃヒーロー失格だぞ！！」
『な、何っ！！・・・そう言えば、そうだな、うん。
よし、アキト、後ろは任せとけ！！
大船に乗ったつもりでいいぞ！！』
………泥舟の間違いじゃないことを祈るよガイ。
『ブリッジ聞こえてる？
そう言うわけなんで、ちょっと戦艦に突っ込むけど心配しないで！！
・・・・これよりテンカワ・アキト少尉、突貫します！！」
（（（（（何時、少尉になったんだ！？）））））
これを聞いたブリッジの全員の思考が初めてシンクロ率１００％を叩き出した瞬間である事を俺はまだ知らなかった。
一隻目は圧倒的なスピードで俺は戦艦に近づきエンジン部分にディストーション・フィールドを纏った一撃を直撃させ一発で仕留める。
ドゴォォォォォン
結果は見ずに反転する。
そして、二隻目に向かい機体を爆発的な加速をさせる。
途中に存在する雑魚はライフルで撃破するか面倒なのでディストーション・フィールドを纏った体当たりで撃破していく。
２隻目は砲門を俺の方に向けようとしているが
「遅いよ！！」
戦艦の反応速度では捕らえきれんよ、このエステはさ！！
………ってナニ考えてるんだよ俺は！？
……火星に帰ってきたから思考が好戦的になってるんだな……多分。
そう火星に帰ってきたんだよな。
俺が俺の望む未来を作る為に。
俺自身は信じているが、俺のやろうとしている事は正しいとは限らない。
だけど、止まるわけにはいかない！！
その為に火星よ！！私は帰ってきた！！
………いい加減、この思考から離れよう。
そして俺は少しブルーになりながらも一隻目同様の方法で２隻目を落とす。
さて、三隻目は・・・・・そろそろ時間がないのでリミッターを解除して落とすとしますか。
「決めさせて貰うよ！！」
俺は今までの加速よりもさらに早い加速で三隻目に向かう。
敵艦が放つレーザーやミサイルは最小限の動きで避け、ディストーション・フィールドを展開し終わる前にエンジン部分に直撃させて、
置き土産とばかりにライフルの一斉射のプレゼントもしておき、気体を反転させその艦から急速離脱する。
そしてその直後、
ズドゴォォォォォォォン
周りに存在する護衛艦を幾つか巻き込みながら爆発。
ふむ、残りの戦艦は・・・・どうやら、無事に二人とも落とせたみたいだな。
よし、それじゃ残りの敵も落としますか。
ふぅ、艦にはこれと言ったダメージはありませんね。
グラビティーブラストの広域発射で残っていた無人兵器を全て撃破。
それにしても流石はアキトさんですね。
フィールド・ランサー無しで戦艦３、護衛艦１３、機動兵器３６７（戦艦の誘爆等を含む）を一人で出すんですから。
……でも、まだ本当の実力を隠していますね。
ちなみに、リョーコさんは戦艦１、護衛艦４、機動兵器１３７、カイトさんは戦艦１、護衛艦３、機動兵器１１２。
残りの４人の皆さんとナデシコは機動兵器の合計６５７と言う数字です。
ユリカさんはさっきからブリッジの上部で騒いでいて五月蝿いですね。
カイトさんの活躍の所為なんでしょうけど。
アオイさんがブリッジの隅でいじけているのにも気付いていません。
もう少し静かに出来ないんでしょうか？・・・ま、無理でしょうけど。
そして今、現在ナデシコは火星の衛星軌道上に移動中です。
「・・・・思ったよりかは赤くないな」
「「「「……………………」」」」
・・・ゴートさん前回も思いましたが、本気で言ってるんでしょうか？
それとも場を和ます為のジョークでしょうか？
・・・・だとしたら、ちょっぴりお茶目さんですね。
でも笑えませんよ、それ？
「ねぇ、今の冗談だよね？」
「ゴートさん、火星はナノマシンの散布によって、地球の大気に酷似した物に変質したんだよ。
だから、現在の火星は赤く見えないんだよ？」
とラピスが説明します。
「そ、そうなのか？」
・・・どうやら、あの慌てぶりを見ると前者みたいですね。
「グラビティ・ブラスト、スタンバイ！！」
「もう終わってるよ、ユリカ」
「どうして、今更グラビティ・ブラストの準備をするの艦長？」
「火星の地表近くの敵の第二陣を殲滅します。」
「経済的にもナデシコに損傷が無くて理想的ですな。」
と電卓を叩きながらプロスさんが嬉しそうに言います。
プロスさん、たまには損得勘定無しにしませんか？
ま、確かに相手からの反撃を喰らわずに遠距離からの殲滅というのは理想的ですね。
「ルリちゃんはチューリップの位置のサーチを。
ミナトさんはルリちゃんの指示した位置に艦を移動させてください。」
「ミナトさん、この位置に移動してください。」
「了〜解！！」
そして、ミナトさんが艦首を下に向けようと船を傾け始めた瞬間。
ぴっ
かなり慌てた様子のアキトさんが個人通信をしてきました。
『る、ルリちゃん、ユリカは多分艦の重力制御を指示してないと思うんだけど、お願いだからしといてね。
いくら鍛えてると言っても１３歳の身体で大人の身体を支えるのはきついからさ。』
そういえば、前回は重力制御を忘れていた為に大変な事になりましたっけ。
「あ、はい。ちゃんとしときますね。」
『うん、ありがとう。
後、俺達がブリッジに行くまで絶対に火星に降りないで。』
「解りました。
早く来て下さいね？」
『うん、今から皆を連れて行く。』
そして、地表で待ち構えている敵の第２陣をグラビティーブラストで倒すとユリカさんが
「ミナトさん、降下準備よろしく
ルリちゃんとラピスちゃんは火星の降下のルートの計算を」
と指示しますが、そこですかさず私とラピスが声を揃えて
「「駄目（です）！！」」
と言います。
「え〜、なんで〜！？（涙）」
と半泣きでユリカさんが訊いてきます。
プシュー
ブリッジのドアが開き入ってきたのはアキトさんとパイロットの皆さん達。
「それについては俺が説明します。」
「納得いく説明をしてくれるのかい、アキト君？」
とアオイさんが説明を求めます。
ま、士官学校の出のアオイさんとしては上の命令は絶対と教えられてきたでしょうから、納得いかないんでしょうね。
「その前に……艦長、副長、当然の事ながら自分の艦の性能位把握してますよね？
なんせ艦長と副長なんだから。
だったらこのナデシコの弱点位、即答出来ますよね？
時間は５秒、ナデシコのの弱点を何でもいい、一つ挙げよ。………５」
「「え、え、え！？」」
いきなり、問題を出されて２人が驚いている間にさっさとカウントしてしまうアキトさん。
「………４………３………２………１………０。
はぁ、やっぱり言えなかったか。
ホントに大丈夫かね、この船は？
・・・こんな艦長と副長で？」
と辛辣に言い放ちます。
「じ、じゃあ、アキト君、弱点って何？」
と完璧に半泣き状態のユリカさんが尋ねます。
「一つ目は答えは相転移エンジンの仕組みにあります。
簡単に説明すると真空を低い層にする事で生まれるエネルギーを取り出す事でこのナデシコは動いています。
つまり、真空中なら１００％の力を引き出せますが、大気中では引き出せません。
さらに、サセボドックでの戦闘で解っていると思いますが大気中で相転移エンジンの反応も下がるって事は大気中ではグラビティ・ ブラストの連射が出来ないって事……Ｄｏ you understand?」
「………うん。」
「続けますよ？二つ目は火力だ。
強力なグラビティーブラストだけど砲門が前方にしかないというのも問題だ。
なんせ前にしか撃てないんだからな。
当然、ナデシコは横や後ろからの攻撃には弱い。
ミサイルがあるけどそれだけじゃね。
後、俺達パイロットが支えるという方法だけどそれでも限界が有る。
機動兵器は所詮は機動兵器対機動兵器をコンセプトに作られてるからな。
艦対用の切り札であるフィールド・ランサーは２本しかないし。
もしも、３６０度敵の艦に囲まれたらあっという間に撃沈されるだろうな。
他にも色々あるけど……以上の二つは艦長、副長として即答できなければいけないいんじゃないの？
ミスマル・ユリカ、アオイ・ジュン………今あんた達がやっているのは何？」
「……ナデシコの艦長さん。」
「………ネルガル重工所属のナデシコの副長。」
「………艦長、副長一つ訊きたいんだけど、ナデシコが出航してから何してたの？
このナデシコは従来の艦とは違い新しいシステムを積んでる実験艦……当然、長所、短所だって従来の艦とは違う。
艦長として、そういう所をちゃんと調べておいて、作戦を立てる時に役立てなきゃいけないんじゃないの？
それなのに、艦長はカイト兄さんの尻を追いかけてただけ、副長は艦長の後をおいかけてただけか。
………無様だな。」
「「…………………」」
「まーまー、アキトさん、艦長も副長も反省しているでしょうから、そこまでにしておきましょう？
それよりも先程の副長の質問に答えてください」
とブロスさんが二人を見かねたのか助け舟を出します。
「今の火星の現状は皆さん知っての通り、敵の占領下です。
つまり、火星中にチューリップが山ほどあるって事。
何時チューリップから敵さんの増援が来るのか解らない以上、自分達の戦力を下げるのは自殺行為でしょうね。」
「でも、敵の増援が来たとしても全部蹴散らせていけば良いんじゃないか！？」
「そう、正義は負けない！！」
リョーコさんが言った事は口にこそ出さないもののここにいる皆さんが思っている事なんでしょうね。
ヤマダさんに関しては・・・馬鹿としか言えませんね。
「はぁ…………ガイ、正義が負けないのはアニメの中だけだよ？
現実は厳しいんだ。
現実の戦場では力が無ければ、例え自分に正義があったとしても負けるときは負ける。
所詮、戦場では思想なんて役にはたたないんだからな。
実際の戦場で役に立つのは純粋に力だけなんだよ？
敵に力が及ばなければ死ぬだけなんだから。
………それに、正義なんてものは見方によっては悪になる。
絶対の正義なんてこの世には存在しないよ？」
「ぐっ、な、なんだと！！」
「だって、実際そうでしょう？
………じゃあ、例でも挙げてみようか？
ある所に二つの国があるんだ。
この二つの国はたった一つしかない水源をめぐって争っていたんだ。
普通なら話し合いでもして共同で使えばいいんだろうけど、残念ながらこの水源は一つの国の住民を支えるだけの量しか無い。
さてこの争いではどっちが悪いんだろうねガイ？」
「…………………ぐっ」
「……………そう、どっちも悪くない。
双方に譲れない事情があるんだから。
自分や自分の家族、仲間が生き残る為には相手を倒すしかない。
両方に正義があり、両方が悪でもある。
さっき言った事はこう言う事だよ。
だから、自分が何の為に闘うのかをもう少し考えた方がいい。」
「………じゃ、お前は何の為に闘っているんだ！？」
「俺が闘う理由は自分の大切な人たちを守る為。
……いや、違うな。俺自身の信じたものの為かな？
結局、力なんてものは自分の為に使うものだから」
次はリョーコさんの方に向き、
「リョ−コちゃん、一つ言っとくけど、ナデシコが今まで勝ててこれたのは相手が本気じゃなかったからだよ？
多分、今までの戦闘はナデシコの性能を見るための様子見。
そして、そろそろ解析が終わって相手も本気を出してくる。
さらに、火星は宇宙ほど広くないんだ。
俺達が目の前の敵を相手にしている内に火星に有る他のチューリップは増援を出し続けるでしょうね。
そんな事になったらこのナデシコは火星で敵に３６０度囲まれて簡単に破壊されるのがオチだよ。
ここではっきし言っておきます。
………ナデシコ一隻じゃ絶対に火星を取り戻すことなんか不可能だ！！
今まで楽勝だったからってこれからも勝てるなんて思うな！！
それに皆、ナデシコの性能を過信しすぎてる！！
そんなんじゃほんとに死ぬぞ！！
戦場では自分の力を過信したり、敵を侮るとすぐに死なんだからね！！」
「「「「「……………………」」」」」
今、ブリッジには普段からは考えられない程の怖いくらいの静寂に包まれています。
皆さんはアキトさんの言葉に返す言葉もありません。
皆、心の何処かでナデシコなら木星蜥蜴に絶対に勝てる・・・そう考えていたでしょうから。
それなのに、その天狗になっていた鼻をおもいっきし叩き折られたんです。
これで落ち込むなという方が無理です。
ユリカさんとジュンさんは顔をうつむかせているので私の席からでは表情が解りません。
リョーコさんとメグミさんは何か反論したそうですが、黙っています。
ヒカルさんとヤマダさんは呆然としてます。
イズミさんは何考えているのかがわかりませんが・・・シリアスな顔をしています。
カイトさん、イツキさん、ミナトさんはアキトさんの事を心配しているみたいですね。
……ナデシコ内でアキトさんが孤立するのではないかと。
フクベ提督はアキトさんに視線を向けていますが、表情からは何を考えているのかはわかりません。
アキトさんはそんな雰囲気などまるで無視して、プロスさんと今後の事を話します。
「プロスさん今後の予定は？」
「……ええ、オリンポス山に向かう予定です。
我が社の研究施設は一種のシェルターになっているんです。
一番生存者のいる確立が高そうですからな。」
「あと、ユートピア・コロニーも探した方がいいですね。」
「ちなみにその根拠は？」
「ユートピア・コロニーの地下シェルターは結構強固に出来てるんです。
それに生活物資も沢山有るでしょうから。
生存者がいる可能性が高いと思われます。」
「・・・解りました。
ユートピア・コロニーも探索しましょう。」
「それじゃ、ナデシコは火星の衛星軌道上で待機して、揚陸艇ヒナギクで火星に向かいましょう。
ユートピア・コロニーの探索にはエステバリスで俺、カイト兄さん、イツキお姉ちゃん。
オリンポス山にはヒナギクの護衛として、リョーコちゃん、イズミさん。
ナデシコの防衛にガイ、ヒカルちゃん。
パイロットの組み分けはこれでいいですね、プロスさん？」
「ええ、まぁ」
「それじゃ、探索開始は・・・・さっきの戦闘でのエステの点検とかを考えると３０分後ってとこですか。
それまでは自由でかまいませんね？」
「はい。」
「それじゃ、探索開始まで俺は休みますんで。」
プシュー
まるで何ごとも無かったのごとくアキトさんはブリッジを出て行きます。
「何もあんないい方しなくてもいいじゃない！！」
とメグミさんがアキトさんが出て行ってからヒステリック気味に叫びます。
確かにきつい言い方でしたが、あんな言い方をされければ現状が解らなかったんじゃないですか、メグミさん？
メグミさんをこの中ではもっとも大人であろうミナトさんが宥めます。
「………メグミちゃん。
私達はアキト君に感謝するべきこそあれ、責める資格なんてないわよ？
下手したら、私達の墓標が火星に建つ事になったのかもしれないんだから。」
「でも………だからって！！」
「そうね、確かに少しキツイ言い方だったかもしれないけど、あの位の言い方じゃなきゃアキト君の言うことなんか誰も相手にしなかったんじゃない？
アキト君の言う通り私達はナデシコの力を過信しすぎてた。
そんな中で１３歳のアキト君の忠告を聞いたとしても、誰も本気にしなかったでしょうね。
だからこそ、あんな言い方をしたんじゃないのかしら？
それに、誰も好き好んで嫌われ役になりたいとは思わないでしょうね。
私達の目を覚ますのに誰かがしなきゃいけなかった役……それをしたのよアキト君は。
それにしても情けないものね……本来なら私達大人が気が付かなきゃいけないのにアキト君に指摘されるまで気が付かなかった。
だから、アキト君は１３歳の子供らしく振舞えなかったんじゃないかしら？
私達がもっと現状を理解していれば、アキト君は１３歳の子供らしく振舞えたのに。
…………今更悔いても遅いか。しかも、嫌な役まで押し付けてしまった。
………これじゃ、どっちが大人なのかわからないわね。」
「「「「「……………」」」」」
ミナトさんの話しを聞いているクルーは返す言葉もありません。
そうでしょうね、だから皆さんもっとしっかりして下さい。
そして私ももっとしっかりしなければ。
………アキトさんにこれ以上の負担をかけさせない為にも。
俺達はエステでユートピア・コロニーを目指して爆走中である。
火星の人たちを助けられるかどうかは時間との勝負だからな。
そんな中イツキお姉ちゃんとカイト兄さんが話しかけてきた。
ピッ
『ねぇ、なんでアキト君はあんな事を言ったの？』
「さっきの事ですか？
何度も言うように……」
『違うわよ！！言った内容じゃないわ！！
何でその事をあなたが言ったかって事！！
確かに驕っていたみんなの目を覚ます必要はあった。
でも、貴方が嫌われ役をする必要なんかなかったんじゃない！！
せめて私達くらいには一言ぐらい相談してくれても良いんじゃない？
それとも、私達はそんなに頼りない！？』
『そうだ！！
この兄にくらい相談してくれても良かっただろうが！！！
たった一人の肉親なんだからな！！』
「・・・・違いますよ。
もしも、相談したらイツキお姉ちゃんやカイト兄さんはその役をしたでしょう？
それが嫌だった・・・・・それだけです。」
『……今回はそれで納得してあげる。
………でも、次からはちゃんと相談してね？
これでも一応、姉代わりのつもりなんだから。』
「………解りました。
済みません、心配をかけて」
『うん、素直でよろしい♪
・・・それにしても、艦長は大丈夫かしら？』
そう、３０分後にブリッジに行った時にはユリカは未だ落ち込んでいた。
あれじゃ、今回の救出では指揮は執れないだろうな。
……仕方ない、俺が指示を出しますか。
『ま、艦長としてのプライドをズタズタにされたんだから仕方ないかもな。
変に思い詰めなきゃいいんだけど』
「ま、ここのままずっと艦長が落ち込んでいるだけだったら………所詮ミスマル・ユリカという人物はそれまでの人物。
ナデシコと言う艦の艦長と言う器の人間ではなかった。
・・・・そういう事でしょう？
俺達が気にしててもしょうがないですよ。
これは艦長自身で一人で結論を出すべき事ですから。
それに、今は艦長の事より火星にいる生き残りの人達です。
敵さんの増援が来る前に助け出さないと…」
『そうね。』
そして、さらにエステを走らせるとユートピアコロニーに、いや元ユートピアコロニーがあった場所に着いた。
チューリップの直撃を喰らったんだから、当たり前と言えば当たり前だが。
やっぱり何にもない、相変わらずの廃墟だな。
何度見てもそう思う。
それにしても、墓参りに花束くらい持ってくるべきだったかな？
とは言えあまり感傷に浸っている暇は無いな。
すまない、皆。今度来る時にはちゃんと持ってくるからな。
「それじゃ、降りますか？」
『ええ。』
『解った。』
「まるで、チューリップが大きな墓標に見えるわね。」
「確かに。」
イツキお姉ちゃんとカイト兄さんの会話が聞こえるが、俺はそれどころじゃない。
確かこの辺だった筈だよな。
……ん？ここだけ周りと違うな。
…ってことは！！
俺は地面に向けて、全体重を載せた渾身の踵落としを地面に叩きつける！！
ドカッ！！
思ったとおりに地面に穴があき、俺はその中に吸い込まれていく。
ドンッ！！
前回は無様に着地したが、今回は見事着地に成功！！
「あら、凄い身のこなしね。」
とそこに現れたのはバイザーにマントと言う怪しさ大爆発の人・・・もといイネスさんの登場。
………俺って傍から見るとこんな怪しい格好してたのか？
しかも１０.００というプラカードまで持ってるよイネスさん。
一体何処から取り出したんだろう？
質問したいがイネスさんの説明の餌食にはなりたくないな（汗）
それにそんな時間も無いしな。
「火星の生き残りの人たちですね。」
「ええ、そうよ。
で、貴方は何処から来たのかしら？」
「俺はネルガル重工所属の戦艦ナデシコのコック兼パイロットのテンカワ・アキトです。
貴方達を救出しに地球から来ました。」
「貴方みたいな子供がパイロット！？」
もうその反応には慣れたけどね。
「ええ、そうですよ。
子供がパイロットをしてはいけない訳じゃないでしょう？」
「ま、まぁ、そうね。
それより、ナデシコは完成したの。」
「おーい、アキト大丈夫か！？」
「大丈夫アキト君！？怪我とかしてない！？」
と俺が開けた穴から、カイト兄さんとイツキお姉ちゃんが見ていた。
「俺は無事だよ。
それよりも火星の生き残りを発見したよ。
二人とも悪いんだけど降りてきて。」
「「解った（わ）。」」
そして、俺が穴の真上から離れると降りてくる二人。
イツキお姉ちゃんは綺麗に着地したが、カイト兄さんは……無様にも着地に失敗し顔面から地面にスライディング。
「「「…………………」」」
「・・・・・あー、痛かった。」
…………カイト兄さん、何で無傷なんだ！？
「な、なんか信じられないようなものを気がするけど。
ま、いいわ。それよりも私達はナデシコに乗らないわよ。」
「あ、そう言うと思ってました。」
と俺があっけらからんてな感じで言うと流石のイネスさんも驚いたみたいだな。
………ちょっと優越感が。
「な、何で貴方はそう思うのかしら？」
「まず、貴方達は自分達を助けてくれると信じていたのに見捨てた軍を信用してない。
さらに言うならナデシコ一隻では火星からの開放どころか脱出もままならない。
そう考えてるんじゃないですか？」
「ええ、そうよ。
火星の先兵隊を倒して英雄気取りかと思ったのに違ったようね。」
「つい三十分位前までは皆そうだったんですけどね。
ま、んなことより、悪いんですけど貴方達がここに残るという選択肢は最初から存在しません。
貴方達にはナデシコに気絶してでも乗ってもらいます。」
「「「なっ！！」」」
おーお、皆驚いてるね。
「理由としては俺の我侭ですから抵抗してくれてもかまいませんよ？
俺としては穏便にナデシコに乗って欲しいんですけど。」
「無茶苦茶の事を言わないでよ！！」
うん、言った本人の俺でさえそう思ってるんだけどさ。
悪いんだけど、これは譲れないんだよね。
俺自身の為にもさ。
「言ったでしょう？………俺の我侭だと。
ナデシコに乗るのが嫌なら俺を倒せばいいんです。
ま、倒せれば……ですけどね。
あ、言っときますけど俺は強いですよ？
自慢じゃないですけどね。」
「「「…………………」」」
三人ともあまりの展開に呆然としているな。
「あ、それと今のナデシコ状況を言っときますね。
これを聞いたあとで乗るか………と言うより気絶するかどうかを判断してください。
今ナデシコは大気中にいません。
火星の衛星軌道上で待機しています。
ここの周りにあるチューリップを軌道上から殲滅してから貴方達の救出はシャトルでやるつもりです。
人数にもよりますけど２，３回に分ければ全員乗れるでしょうね。
移動中は危険ですけどエステバリスで護衛しますから安心してください。
その後急いで火星から出来る限り戦闘を回避して地球に向かいます。」
「へぇ、ちゃんと考えてるみたいね。」
「聡明そうな貴方の事だからこのまま火星に居る事とナデシコに乗る事、どっちの方が生存確率が高いか解っていると思います。
裏切られたという気持ちは解りますが、いつまで拘っているつもりですか？
過去に拘るのが悪いとは言いませんけど、拘りすぎると未来を見失いますよ！？
それに物資だって残り少ないんじゃないですか！？
火星に残ってもいずれ物資が切れて死にますよ！？
だったらナデシコに乗った方が何倍もマシでしょう！！」
「……………降参、貴方の言う通りね。
それに従わなきゃ気絶させられんだし。」
と両手を挙げながら苦笑しながらイネスさんは言う。
「じゃ、じゃあ！！」
「ええ、乗るわ、ナデシコに。
今から住民達を説得してきてあげる。」
・・・良かった。
誠心誠意の説得が効いたな、うん。
もしも、自分の意思で乗ってくれなかったら真面目な話気絶させて、力づくで乗せるつもりだったからな。
鬼と呼ばれようが、俺の目的の為には手段を選んでられないからな。
さて、これから頑張んないと！！
「カイト兄さん、これから忙しくなるよ！！
イツキお姉ちゃんはナデシコに連絡！！
シャトルをこっちに向けさせて！！
あと、俺の合図と同時にチューリップをグラビティーブラストで殲滅するようにって伝えといて！！」
「「了解！！」」
そして、火星の人たちの救出作戦が始まった。
シャトルに住民を乗せ始めるのと同時に近くのチューリップを衛星軌道上からのグラビティーブラストで消滅させていく。
これで当面は敵の出現を気にしなくてすむな。
とは言え、今頃はそこいらじゅうのチューリップから増援をだしてるんだろうけど。
その敵がここに来る前に避難を早く終わらせないと。
まず第一陣には女性や老人そして子供という人から優先的に乗ってもらう。
因みにシャトルの護衛は俺、カイト兄さん、イツキお姉ちゃん、ヒカルちゃんである。
第一便は問題なく終わった。
そして住民全てが第二便に乗り、離陸し始めたところで
『アキトさん！！敵が３６０度から、そっちに向かっています。
こっちの方で数を減らしてますが、それでも数がおおすぎます！！
・・・・・どうしますか？』
とルリちゃんから緊急通信。
「ここに一番近いやつからグラビティーブラストを広域発射で撃破していって！！
戦艦タイプは無視してもいいよ。
どうせ鈍足だからね、こっちには追いつけない。
足の速い機動兵器を重点的に！！
多少撃ちもらしてもこっちで片付けるから心配しないで！！
とにかく、時間を稼ぐんだ！！
後、悪いんだけど、シャトルがそっちにつくまで後何分かかる？」
『３０分くらいですね。
因みに敵の第一波がそこに到着するのがオモイカネの計算だと２０分後です。』
つまり俺達はシャトルをかばいながら、十分間も闘わなきゃいけないのか。
リョーコちゃんたちをこっちに呼べばナデシコの防衛が手薄になる。
…………このメンバーでやるしかない！！
「皆、聞いての通りだよ。
とにかく時間を稼いで！！
そして、敵をシャトルに近づけさせないで！！
十分間シャトルを守りきれれば俺達の勝ちだよ！！」
『ふえ〜、しんどそうだね〜』
『それでもやるしかない！！』
『ここで火星の人たちを見捨てるわけにはいかないしね』
皆、気合は十分だね！！
………そして２０分後………
最初は一機、二機だけだったが、ものの数分で大軍になった。
残りナデシコに着くまで５分。
何とかして守りきないと。
ナデシコの方も充電が終わるたびにグラビティーブラストを広域発射して敵を減らしてくれている。
「ちっ、うじゃうじゃとしつこいんだよ！！」
俺はライフルで遠距離の敵を確実に倒し、シャトルに近づけさせない。
ここで撃ちもらすわけにはいかない。とはいえ、ライフルの弾にも限りがある。
……こうなったら、やるしかないな！！
俺はディストーション・フィールドを前方にだけ張りバッタの層に突っ込み、倒していく。
抜けるとすぐさま反転し、敵が密集しているところに吸着地雷を投げ纏めて倒す。
そしてまたディストーション・フィールドを前方にだけ張り同じ方法で倒していく。
全体の約２割を撃破、そうすると敵のAIは俺を一番危険と判断し第一目標に設定したみたいだな。
これでシャトルは安全のはず！！
『おい、馬鹿！！何やってる！！』
『無茶です！！アキトさん！！』
とカイト兄さんとルリちゃんが怒鳴ってくる。
「これで良いいんだ！！さっさと今の内にシャトルを避難させて！！
俺なら大丈夫！！」
そう叫び通信をきる。
……残り３分……
俺はシャトルを巻き込まないためにも少し離れて闘っている。
さっきからディストーション・フィールドを纏った体当たりをしたり、イミディエットナイフで纏めて切ったりと大忙しだな。
・・・・皆の方も疲れがたまってきている。
さっきからイズミさんだろう超遠距離からの正確な射撃のおかげで助かってはいるが、焼き石に水だな。
本当にこのままじゃやばいか？
でも、諦める訳にはいかないんだよ…！！！
……残り２分……
もう全身、汗だくである。
すでにナデシコは見えてきた。
俺の機体は被弾は０、損傷は極軽微だが、他の皆の機体はほとんど中破の状態。
皆、もう少しだ、頑張ってくれよ！！
『おい、皆！！大丈夫か！！』
『ヒーローの出番だぜ！！』
『ふざけてる場合じゃないよ！！』
助かった、味方の増援がきたか！！……でも、ナデシコの防衛が。
いや、ここまで来たなら大丈夫か。
何かあってもここなら直ぐに戻れるしな。
これで一気に有利になったか。
そして、戦いの流れはこちらに来た。
……残り１分……
今は無理はせずにシャトルの防衛に徹する。
といっても敵の第一目標は俺であるから囮になっている。
そのおかげでシャトルは無傷で無事である。
このまんま無事であってくれよ！！
そして、
「アキトさん！！
射線軸から逃げてください！！」
グォォォォォォォォオオオオオオンンンンン！！！
ズガァァァァァァンンン！！
ドゴォォォォォォォンンン！！
バゴォォォォォォォォ！！
ナデシコから発射された黒い奔流が俺達を追いかけていた全ての無人兵器を飲み込み破壊していく。
そして、俺達はシャトルを先頭にしてナデシコの格納庫に入っていくのであった。
今回も何とかなったな、辛かったけど。
とはいえ少し・・つか・・れ・た・・・な・・・
俺は安堵の為に意識を漆黒の中にてばなした。
ふぅ、火星の人たちは全員無事に収容出来たし、皆も無事みたいで良かった、良かった。
さてと、さっさとコックピットから降りてアキトに説教でもしますか。
全く、アイツは直ぐに無茶するんだから、一度こってりと絞らなきゃ解らないのかね？
と思いつつコックピットから出るとイツキが物凄い勢いでこっちにやってきた。
「カイト！！アキト君がアサルトピットから降りてこないのよ！！」
なっ！！まさかさっきの戦闘で、どこかに怪我でもして降りれないのか！？
くっ、だからあれ程無茶をするなといったのに！！
そして、俺達はアキトのエステバリスに向かって急いでいく。
ちょうど、アキトの機体に着いたときにウリバタケさんがコックピットを開けるところだった。
中にいたアキトはピクリとも動いていなかった。
俺の頭に一瞬、最悪の予感が走る。
いや落ち着け、カイト！！
その可能性は無いはずだ！！
さっきまでアキトはエステを動かしていたんだから！！
「ウリバタケさん！！アキトは！？」
「大丈夫だ。脈も呼吸もしっかりしている。
過労と火星の人たちを助けたので気が緩んで眠っているだけだと思うんだが。
急いで医療室に運んだ方がいいな。」
「俺が背負って行きます！！」
「ああ、そうした方がいいだろうな。」
「私も行くわ！！」
俺はアキトを背中に背負うと急いで医療室に向かう。
それにしても久しぶりにアキトを背負ったけど相変わらず軽いな、アキトは。
こんな身体でよくナデシコや皆を守ってこれたよな。
多分、相当無茶してきたんだろうけど。
頼むからこの兄には相談位してくれよな。
ま、こいつの性分では無理なのは解ってるんだけどさ。
そう考えつつ廊下を走り抜けていくと途中ユリカとであった。
「あ、カイ」
「済まんが、今はそれどころでは無い！！」
ユリカが話しかけてきたが悪いんだけど、今はユリカにかまってる暇じゃないんだ！！
俺はユリカを無視し、医療室に向けて爆走していった。
医療室でのアキトの結果は・・・・過労による気絶。
直ぐに目ざめるとの事だ。・・・良かった。
そして、俺はアキトの事に気を捕らわれていてユリカの事を忘れていた。
後書き
いや〜、作者今まで入院してました！！
んで、入院中に書いたのがこれ。
どうでしょうか？ま、それはいいとして、やっぱり、シリアスにはなりませんでしたね。
この作品では無理なのか？
まこれもおいときましょう！！
アキトは、はっきし言って悪役のセリフをほざいてます。かなり鬼度がアップしてますね。
ディストーション・フィールドでGを防げるのか？という疑問はさらっと流してください。
「時なで」でも同じ方法で減らしてますし、劇場版では北辰はアキトの銃の弾を弾き飛ばしているんだから可能でしょう。
又、黒い戦闘服でディストーション・フィールドを張るには不可能だろうと言うことで装置は別にしました。
大きさに関してですが墓地の北辰を見る限りそれらしき物をリュックみたいに背負っている感じはしなかったので、残り怪しそうなのは腰
だろうと思ったのでそうしました。
戦闘服としては筋肉の力を最大にという能力は某探偵の靴の全身版だと思ってください。
はっはっはっは、我ながら凄い能力ですね。人が簡単に殺せます。
TV版を見て思ったことはジュンのデルフィニューウムはどうなったかのか？
だって格納庫に無いんだもん。
・・・考えると某班長の餌食になったと考えられます。
だったら改造パーツにでもなってもらおうという事になりました。
ま、んなことは置いといて。 ユリカが艦の性能を理解していなかったというのはTV版を見て思った事です。
多分あの段階ではルリの方が理解していたでしょうね
というか艦長が理解してないでどうする！？と思ったのでアキト君に言ってもらいました。
TV版を見る限りユリカは火星の人たちを自分の判断で殺したから、艦長としてレベルアップしたと言えるでしょう。
つまり、それが無ければレベルアップせずにナデシコの力を過信し続ける可能性のほうが高かったでしょうね。
このSSでは火星の人たちをアキト君は無理やりにでも乗せるつもりでいるので、代わりになるような事をアキト君に説教してもらいました。
敵地に奇襲をかけるエキスパートだろうアキトが、自分から戦力を低下させると思わなかったので、多分アクションでは珍しく火星にナデ
シコが降りません。
・・・・次回が大変だな。 TV版を当てに出来ん！！
ユリカは相変わらず立ち直ってませんし。
ユリカは次の扱いで精神崩壊起こすかもしれません。さて、どうしたものか？
キャラ紹介
ミスマル・ユリカ
妄想超お気楽暴走娘。もといナデシコの艦長。連合大学の主席卒業。
だが、んな物は三大特技の前では霞んで見えるから不思議である。
三大特技とは、強力無比で一瞬にして複数の人間の意識を奪う事の出来るサゥンドウェポン。
ナゼか奇妙な事に普通の食材から謎の叫ぶ生物X等を作り出す事が出来る殺人料理。
さらに自分の都合のいいように現実を認識する煩悩ヘッドである。
ある意味ナデシコクルーの最強の敵とも言えるだろう。
こんなのが艦長で大丈夫だろうか？プロスさん、もう少し考えた方が。
ただしTV版では決めるときは決めるてたからな。
でも、このSSではどうなるか解らない。 今回の事で、自分の艦長としての認識の甘さがわかり苦悩している。
果たして、彼女はこの重責に押しつぶされてしまうのか？
管理人の感想
まずは退院おめでとう御座います。
やはり健康が一番ですよね。
さて感想ですが、初っ端から００８３ネタがわらわらと（苦笑）
一部、違うネタも混じっていましたが。
それにしても、アキトの言い方は・・・
う〜ん、クルーにはどうしても１３才にしか見えない以上、反発は消えないと思いますよ？
この先、どんな解決をしていくのか楽しみですね。