機動戦艦ナデシコ

兄弟で行こう!!

番外編「ラピスちゃん航海日誌」・・・


私はラピス・ラズリ。

私はアキトの目・・・え?これはいいの?

アキトがさっさと始めてって頼んでるから次に進むね。

何故か地球までの航海日誌は私がつける事になった。

ま、いいけどね。

そして、やっぱり帰り道でも問題が色々とあった。

じゃ、色々見てみよう。







□月●日

宴会が開かれて皆が大騒ぎになった。

物凄かった。

………これしか言えない。








火星から脱出してから一日経った。

その日はユリカの発案により、火星の無事脱出と火星住民の救出成功を祝して、ささやかながら祝宴が設けられた。

気を抜ける状況ではないんだけど、お祭り好きなナデシコ・クルーは非常に乗り気だった。

普段なら難色を示すプロスさんやゴートさんも、結局は承認してその日の夜には既に会場の準備が整った。

それにしても、なんで、戦艦のナデシコに酒が積まれていたのかな?

それをアキトに尋ねると色々普通じゃないからだよといわれた。



「それではぁ!無事任務達成を祝ってぇ!乾ぱーーーーーい!!」



「「「乾ぱーーーーい!!!」」」


ユリカの音頭によって幕を上げたこの祝宴は飲めや歌えやの大騒ぎとなった。

ほとんどのクルーの持つグラスには、ソフトドリンクではなくお酒が並々と注がれていた。

大丈夫なのかな、この艦は?

最初は戸惑っていた火星避難民達もその場に馴染み、クルーと一緒に騒ぎまくる者もまで出てくる有様。

1年に渡る避難生活で、鬱積しているものもあったのだと思う。

私は酔っぱらって抱き付いてくるミナトを避けて、会場の隅でネルガル組とアキトやルリと一緒にオレンジ・ジュースに口を付けていた。

イツキさんやカイトさんはパイロットの三人組と飲んでる。



「アキトさん、色々ありましたけど、とりあえずここまでは順調ですね。

この調子で頑張りましょうね」


ルリが微笑を浮かべてそう言う。



「ありがとう。ルリちゃんのおかげだよ。」


「私もね、ユキト」


私もジュースのグラスを両手で持って主張する。


「あぁ、そうだったね。

ありがとう、ラピス」


そう言ってアキトは私の頭を撫でてくれた。

嬉しい。

宴会はその後、急速に泥沼と化していった。

一発芸等を披露する者が続出していき『酒だ!酒!』というような声もちらほら。

格納庫の一角ではウリバタケさんや整備班が飲み狂い、また別の一角ではパイロット達が集まって飲んでいる。

そのうち『漫才対決』だの『飲み比べ』だのが始まった。




「何か……こう凄い事になってるね……」


「まぁ……無礼講ですからねぇ……」

プロスペクタ―さんは苦笑しながら言う。

でも、すでに宴会場は段々と阿鼻叫喚の地獄絵図に似た様相を醸し出してきている。


「あ、カイト兄さんがウリバタケさん達に捕まった。」


アキトの視線の先にはウリバタケさんに無理やり口に一升瓶を突っ込まれてるカイトさんの姿が。


「オラオラ!!!カイトもっと飲め!!!!がはははははははは!!!」


「ゴバゴバゴバ!!」


「うぅ〜〜ん」


あ、カイトさんが潰れた。

潰れたカイトさんを壁際に転がして、次の獲物の副長にウリバタケさんが絡んでいく。


「オラオラオラ!!!もっと飲め!!!!がはははははははは!!!」


「ごぼごぼごぼ!!!」




「なんか凄い光景だな。」


「そんな事言ってないで助けなくて良いの?」


「人、それをミッションインポッシブルと言う。

…………………ミイラ取りがミイラになったら笑えんしな。」


と何故だかとっても渋い声で言ってアキトは目を阿鼻叫喚の地獄絵図から背ける。

そして、ウリバタケさんに見つかる前に自分達の部屋に逃げ出すことに成功。

後日、整備班達の人たちに二日酔いはいなかった。

なんでだろ?

アキト曰く「それがナデシコクルーの所以だ」そうだ。






□月▽日

アキトがウリバタケさんと又悪巧み。

でもこれで、備品を改造する事は無いだろう。

プロスさんも一安心してるみたい。



ここは格納庫でアキトはウリバタケさんに会いに言ってる。


『ウリバタケさん、また相談があるんですけど』


『ん、なんだ?』


『今回は俺の機体にレールガンを作ってください』


『又、唐突だな』


『ちょっと零G戦フレームで火力が欲しいんですよ。

折角、あの機体には出力が余ってんですから。

使わない手はないでしょう?』


『ま、そりゃそうだな。』


『あ、あと、ワイヤードフィストとダッシュローラーを無くして下さい。』


『ん、なぜだ?』


『使わないからです。

それに機体の重量を少しでも減らしたいですから』



『ああ、解った。後は任せとけ!!』



『それじゃ、お願いします』













私達は部屋からブリッジに行こうとしたら白い疾風にさらわれた。

何故か気が付いたら着替えさせられてここにいた。


「「「「さん、にぃ、いち、ドカ〜ン!『なぜなにナデシコ』!」」」」



「お〜い、みんな集まれ!!『なぜなにナデシコ』の時間だよ!!」


ウサギの着ぐるみを着たユリカが元気よく言う



「集まれ……」


ユリカとは逆に何やら疲れている犬の着ぐるみを着たアキトが言う。



「今回はナデシコの不思議の一つである相転移エンジンの説明をしましょう

まず、相転移エンジンの仕組みを理解するにはまず相転移について理解する必要があります。

皆さんは相転移とは何かご存知ですか?」


とお兄さん役のルリがセリフを棒読みしている


「相転移って氷が溶けたりする事だよね?」


私もセリフを棒読みする。ちなみに私は猫の着ぐるみを着ている。


「その通り!!でもその前に、こら!そこの三人、真面目にやりなさい!!

これはナデシコの良い子の皆が見てるのよ?」


「いや、その前に俺達の意見もきいてほしいな〜なんて思うんすけど?」


「何か言った?アキト君?」


「いえ、何でもありません!!どうぞ続けてください!!」


アキトははイネスが取り出した中身が紫色の注射器を見るなり即答した。

賢明な判断だと思う。


「では水には三つの形態があります。犬さん、何かわかりますか?」


「水、氷、水蒸気です。」


「はい、正解です♪では正解した犬さんには飴を上げましょう♪」


「………はぁ」


アキトは何処から出したのか解らない飴に困惑している

でもそんなアキトを無視し番組は続く。



「これらは元は同じ物質ですが与えられたエネルギーによってその状態が変化します。

これらの各状態を『相』と呼び、水から氷に等『相』が転移する事を『相転移』と呼びます。

水の分子は熱エネルギーが与えられると振動します。

振動すると分子そのものは自由に動けるので液体になる、だが、冷やす事により熱エネルギーを奪われると分子は運動をできなくなって

固体に姿を変えます。

つまり、水を氷に変えると言う事は水という『相』を奪い取る事によって氷という『相』に転移したという事です。」


と一気に怒涛の勢いで説明し始めるイネス。

かなり乗っていると思う。


「まぁ、ナデシコの相転移エンジンは水ではなく『真空』を使っています。

簡単に説明しましょう。アシストさん持ってきてください」


そう言うと何処からともなく黒子(火星から救出した人達)が持ってきた。

ちなみにこの番組のスタッフ全員が火星から救出した人達である。

「ここに三つの水槽があります。

この中で一番、位置エネルギーが高いのはこの一番上にある水槽、これを、宇宙が誕生した時のビッグバン直後におけるエネルギー準位の

高い真空であると考えてください。

それが相転移現象を起こして、莫大なエネルギーを放出しながら膨張し、現在の宇宙ができた。

これがいわゆるインフレーション理論ね。

エネルギーの放出によって膨らんだこの風船を私達の宇宙としましょう。

そこからさらにエネルギー準位の低い真空にこの宇宙の真空を転移させれば、そこで生まれたエネルギーは使い放題なんだけど…」


「「ゲキガンガーはどこだぁぁぁ!!」


目を血ばしらせた野獣二匹が乱入。


「二人とも覚悟はいいかしら?」


と説明を中断されため怒り心頭のイネス。

二人はやばいかも。


「「なんなんだ!!その注射器は!!」」


「ぁ〜ここから先はやばいんでこれにて終了!!」


とアキトが強引に終わらせれる。

ま、アキトと一緒だったから良いか。



そんなこんなで地球までの残りは3日。

ナデシコの旅はまだまだ続く、続くったら続く!!




後書き

ふっ、短い。

他にないんでこれで終了!!



キャラ紹介

アオイ・ジュン

不幸の代名詞といえる人。とにかく、影が薄い。ま、他のキャラが濃いんでしょうがないかも。
この人程、副とか準とかが似合う人は居ないだろう。
ま、名前に準て入ってるからしょうがないかも。

 

 

 

代理人の感想

落ちてない、落ちてないよスティーブッ!(謎)