正義×復讐×戦争






第壱話「ヤマサキ博士のドキドキ実験ワールド!?」(注意!内容と全く関係ないです)










 ここは、どこだ? オレは確かに死んだはずだ・・・・・

そう、確かにブラックサレナと共に火星の大気圏で燃え尽きたはず・・・・・・

そうあの時、感じたはずだ・・・火星の大気とナノマシンとの摩擦熱を・・・

ボソンジャンプで助かったのか?・・・・・

いや、それより、ここはどこで、おれはどうなっているんだ?・・・・

何も見えないし、体も動かない・・・

しかし、五感がないのとは、ちょっと違う気がするな?・・・

 むっ!! IFSが繋がっているようだ・・・・

何だこれは?・・・この体の身体データを計測しているようだ・・・・・・

また、つかまって人体実験をされているのか・・・・・

そんなことを考えながら、オレは繋がっているIFSからこの研究所らしき場所のメインコンピュータに

ハッキングを開始した・・・

しかし、いつもよりやけにハッキングがスムーズだな?

ヤマサキなどの火星の後継者の実験で、IFS強化体質になったとはいえ、

ハッキングはあまり得意ではなかったはずだが・・

オレは疑問に思いながらも、ハッキングを続けた・・・

セキュリティシステムを掌握して、自分の状態を確かめるために、

自分のいる部屋の監視カメラの映像を見てみる事にした・・・



白衣を着た男が二人、液体で満たされたシリンダーの前で、話をしている・・・・・

シリンダーの中身は何だ?人のようだが、金属製やらなんやらの、拘束具で固定されている・・・

目隠しまでされていて、ほとんど姿は見えないが、大きさからいって子供のようだ・・・

シリンダーの前にいる男のうち大きい方の男が、やや小太りの男に話し掛けている・・・


「主任、これはなんですか?こんなに拘束具でぐるぐる巻きにして、こんなことする必要があるんですか・・・・・

たかが、マシンチャイルドに異常ですよ。」


「ん、ああ、お前は、この研究所にきたばかりだったな、

このマシンチャイルドは、二ヶ月前、遺跡で発見された、新種のナノマシンをそのまま投与したんだが、

このナノマシンが身体能力を強化する作用があったのか、このバズーカ砲すら跳ね返すはずの

ネルガル特製強化ガラスでできたシリンダーを内側から破壊しちまって、

その場にいた、研究員を皆殺しにして、さらに駆けつけた警備員も惨殺したんだが、

その後、致死量ギリギリまで神経ガスを部屋に流し込んで、

捕獲したんだよ、そのあと、拘束してこのシリンダーに放り込んだんだ。

お前は、ひき肉された、研究員の補充だよ。」


「なるほど・・・しかし、もっとよく調べてから、ナノマシンを投与すれば、よかったんじゃ

ないですか、主任?」


「無茶言うなよ、オリンポス研究所のイネス・フレサンジュ博士ぐらいなら何かわかったかも知れないが、

イネス博士は、非人道的な人体実験は嫌いだし、この研究所には、そんな、オーバーテクノロジーが

わかるほどの奴はいないし、ま、上の命令だしな・・・・・・

上の奴らは、なんか知らんが、相当あせっているらしい、この研究所がばれそうなのかな?

それにわかるだろ?上に逆らったやつがどうなるか・・・」


「テンカワ夫妻ですか?確か・・・七年前の、クーデター騒ぎで殺されたんですよね?

 前会長に、逆らって・・・・」

「今は、会長が息子にかわってるが・・・ここは、社長派の重役連中の研究所だからな・・

逆らったりしたら、一発であの世行きだぜ、しがない一研究員の俺たちは上の命令に従ってるしかないのさ、

まあ、したがっていれば、好きな研究できるし、給料もいいし、いい仕事だと思うよ?」


「甘い汁を吸うにはそれなりのリスクがともなうってことですか?」


「そういうこと、

ま、無駄話もこれくらいにして研究に戻るぞ!!」


「はいっ、主任!」


そう言うと、二人は、その部屋を出て行った・・・・









しかし、オレにとっては、さっきの会話は、驚きの連続だった、

このシリンダーの中に拘束されている、マシンチャイルドがどうやら、今のオレの体のようだった・・・

さらには、オレの両親の暗殺が七年前と言う事からここは過去の世界のようだ・・・

どうやら過去の世界に精神だけボソンジャンプしたようだ・・・

ハッキングしたコンピュータからも確認したが、

2194年の九月二十五日、第一次火星会戦の約二年前であった・・・・・



オレは、これからの事を、考えていた・・・

ここが過去ならば、オレは、やり直せるのか?

ガイや、サツキミドリの人達、火星の人々、白鳥九十九・・・・・・

彼らを助ける事ができるのか?歴史を変えることができるのか!?


いやっ、変えなければだめなんだ!!!あんな歴史繰り返させるわけにはいかない!!!


オレは、新たな決意を胸に、これからの計画を立てた・・・・



がっ!!!



今オレの体を拘束している器具は、外部からの手動の操作がいるらしく、全く動く事はできなかった(汗)

 仕方がないのでとりあえず、ハッキングで得た研究所の情報をアカツキ宛てに

メールで送った、これなら、そのうちこの研究所を確保しにSS(セキュリティ・サービス)でも送られてくるだろう

この時期は、確か、プロスさんが、火星のネルガル支社のSSの責任者だったはず・・・

だが、どちらにしろ、この研究所は、火星の極冠遺跡の近くにあるようだから、かなり時間がかかるだろうな、

できるだけ急ぐようメールに書いたが、・・・

まあ、一応、他の方法も考えておこう、

よし、一通り決めたし、この体で何ができるのかデータでも見てみるか

この研究所のコンピューターで、この体のデータを探してみた・・・・

おっ、あったあった、

 名称「RIN−3184p」

 歳は11歳か・・・・・

 銀色の髪・・・ルリちゃんみたいだな・・・

 瞳は右目が赤、左眼が金色のオッドアイ、

 まあ、全体的に見れば、文句ナシの美少女だな、

 実験内容は、未知のナノマシンの投与、特殊なIFSの開発etc・・・、

 備考、研究員六名、警備員八名を素手で殺害している。

 その際、未確認ながらも腕が変形したとの証言あり、現在、調査中。

と、こんなもんか。

力はすさまじくあるようだが、こうもぐるぐる巻きにされているんじゃどうしようもないな・・・

しかし、腕が変形か・・・・ナノマシンが関係あるんだろうか?

投与されたナノマシンの情報が欲しいな・・・

ここから出れたら、イネスさんにでも検査してもらはないとな、

まあ、今言ってもしょうがないから、気長に待つか・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・

・・・・・・・















ビーーーーーッビーーーーーッ



 あれから数日たって、この研究所の他の研究データを見ていたオレの耳に突然、警報ブザーの音が鳴り響いた、

 ハッキングがばれたのか?いや、それはありえない、

 侵入者か!?しかし、アカツキがSSを送り込んできたにしては早すぎる?

 オレは疑問に思いながら、監視カメラの映像にアクセスした・・・・・・

 なんだとっ!?

 監視カメラにうつっていたのは、オレがよく知る男だった・・・・・・

















 ちっ、ヤマサキの奴め、火星の偵察のついでに、地球の企業の研究データを盗んで来いとは、面倒な事を

 我は、集まってきた警備の者共を切り捨てながら、六人衆に指示を出した・・・


「烈風、貴様は、三人連れて、機動兵器とナノマシンのデータを手に入れろ!!!!!

残る二人は、我と共に来い!!!ヤマサキの言っていた、マシンチャイルドとやらを

確保する!!!いけっ!!!散!!!


我は、実験体の保管されている場所を、聞き出すため、逃げだす研究員どものうち、

一人を除き、斬り捨てた、そして、残った者に聞き出そうとした


「実験体はどこに保管されている?言わなければ、十秒ごとに、貴様の指を切り落とす!!!」


「お前らは、なっ何なんだ!!!」

「質問をしておるのは、こっちだ!!!」

 ザシュッ


「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁl!!!お、おれの指がぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

がっ、あ、あ、、わ、わかった言うから!!!言うから命だけは助けてくれ!!!!

じっ実験体は、Dブロックの、保管室のシリンダーに入っている、

現在はほとんどの実験体が別の研究所に移されているから、一体しかいない!!!

 言ったんだからたすけてくれよ、」


「ご苦労だったな・・・・」(ニヤリ)

「ぎゃぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁ」


我は、すがり付いてくる男に、止めを刺し

実験体のもとに向かった・・・・・













 オレが、監視カメラの映像を見ていると、こちらに向かっている

どうやら目的はマシンチャイルド、つまりはオレのようだった・・

しかし、奴は、相変わらず外道のようだ、

そうこう言ってるうちに、奴らがオレのいる部屋に入ってきたようだ、


「こやつが、実験体か、なにやら、拘束されておるな、まあいい!!」


オレの入っているシリンダーの前に奴が立った、

刀をかまえているところからすると、シリンダーを叩き切るつもりか・・・


「はぁぁぁぁ!!!斬!!!!」


 突然、監視カメラからの映像が途切れた、

 奴がシリンダーを破壊したせいで、IFS接続が切れたようだ・・・・

 何も見えなくなってしまった・・・・・・・

しばらく経つと、目隠しが外された

オレは、動かない体を恨めしく思いながらも、

視線にありったけの殺気と狂気をのせ、奴を睨みつけた!!!

くそっ体が自由ならばすぐにでも、殺してやるのに、


「こやつ、我が愚息と同じ目をしておる、くくくっ、凄まじい殺気ぞ、まるで血に餓えた獣のようだ

 なぜ、このような目をできるのか知らぬが、こやつは危険だ、拘束具はそのままで、運び出す、

 烈風と合流し、すぐに脱出した後、ここを爆破する!ゆくぞっ!!!」






しかし、オレは奴の言葉など、全く耳に入っていなかった・・・・

オレの目の前には、火星の後継者に実験されていた、光景が甦っていた・・・

笑いながら、オレに実験をするヤマサキ・・・・

それを、嘲りながらオレを見る北辰・・・・・・

最後に見た遺跡に融合させられたユリカ、

次々と繰り返される、昔の映像に、

いつしか、オレは現実と記憶の区別がつかなくなっていった・・・・

そして、奴らへの憎悪が再びオレの心を支配していった・・・・・・
























 つまらぬ仕事であったな、落胆しつつも我は六人衆と共に、研究所の出口に向かい走っておった・・・・

我はふと、先程から虚ろな目をしておる、実験体の娘を眺めて、驚愕した!!!

娘の顔や体から、複雑な光の紋様が浮き出てきおったのだ、

そして、光が強くなるにつれ、娘から放たれる、殺気と狂気が膨れ上がっていった、

我はすぐさま、娘を肩に担いでいる、邪炎に指示をだそうとしたが、

一足早く、娘の左腕が、異様に膨らみ、拘束具を引きちぎり、

自らを担いでおる、邪炎の頭をつかみ、一瞬で握りつぶした、、

娘は首がなくなり、倒れる邪炎と一緒に床に落ち、こちらに、虚ろな瞳をむけた・・・・

娘の左腕は、まるで悪魔の腕のように長い爪を持ち、黒く、金属のような光沢をしていた、


「殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す」


右腕の拘束具がはじけた衝撃で口を覆っていた、マスクが外れ、娘の声があたりに響いた・・・・

娘の美しい声とは裏腹に、ただ呪詛のように、同じ言葉をつぶやいていた・・・・・


 「隊長っ!!!!」


 「慌てるな、いくら人外の者といえど、左腕だけで何ができる?薬で眠らせ、運び出す、

 後、5分ほどで、ここも爆破される、早く脱出するぞ!!!」


 「「「「「了解!!!!!」」」」」


我は娘に象も五秒で眠ると言う、ヤマサキの作った睡眠薬を注射した、

娘は数秒苦しみだし、もがくと、眠りについた・・・・

娘が眠りにつくと、左腕の黒い部分は、ぼろぼろと剥がれ落ち、元の腕だけが残った、

娘が完全に動かない事を確認すると我は娘を担ぎ研究所を後にした・・・・・・




























 木星にもどると、娘を持って、ヤマサキのラボへと向かった・・・・・

研究室に入ると、ヤマサキが、何時ものように、怪しげな研究をしていた、


「ヤマサキッ!」


「ん?、ああ、北辰さんじゃないですか、今いいところなんですよ、みてください、

実験体に、僕がつくった、筋力増強薬を投与しているんです。

うまくできたら、北辰さんにも投与してあげますよ、どうです?」


「今は、そのようなことで、来たのではない、実験体の事だ、

貴様にいわれて、捕らえてきた実験体だが、これは、我がもらうことにした、

貴様の実験で殺されるには、惜しいと判断したのでな」


「あれっ、引き取るなんて君ってロリコンだったっけ?ああそうか!!!

そういえば、確か君たちって、人の道を外れた外道だったね、

なるほど、ロリコンの殺人鬼、確かに人の道を外れてるね。うんうん」


「貴様も十分、外道であろうが!!!って違う!!!

我がこやつを、もらおうと言うのは、こやつの戦闘能力ゆえのこと、

こやつは、人外のものよ、こやつならば、わが愚息、北斗と同等以上の手駒となるであろう。」


「へぇ〜北斗君と、同等以上か・・・・すごいじゃないか。

でも、ますますその実験体に興味持っちゃったなぁ、

じゃあ、壊さないよう気をつけるから、ときどき、それ、貸してくださいね」


「では、用事は済んだので、我はもう行く、」


「えっ!?もういっちゃうのかい?せっかく北辰さんようの薬もつくったのに、残念、

まあ、またの機会に、じゃあね、」

















 我は、我が屋敷にもどると、地下の座敷牢に向かった、

地下牢につくと、実験体の娘に拘束服をきせ、北斗の向かいの牢に放り込んだ、

ヤマサキの話では、あと一日程度で、目が覚めるらしかった、

北斗の入った牢に向き直ると、暗がりのなか、実験体と同じように拘束服を着たあやつが話し掛けてきた・・・・


「親父・・・貴様に、幼女趣味があったとは、知らなかったな・・・・・くくくっ」


「ふんっ、貴様には関係なかろう、だが、教えてやろう、こやつは人外の者、

そして、貴様と同等の力を、持つものだ、」


「何をばかなことを・・・・・・親父、ぼけるには早すぎるだろう?」


北斗が疑わしいと言う目つきで我を睨んだ


「まあ、いずれわかる、貴様が再びその牢から出てくる日も、遠くなかろう、

 では、我はもう行く。」


地下牢から出た後、我はいずれ始まる、草壁閣下の新たなる秩序のための、戦いについて考えていた・・・・・

そして、草壁閣下の影である自分の事を・・・・・・・・








あとがき

  どーも、はーねです。まず、謝ります、Mythrilさん、ごめんなさい

 設定がかぶってしまいました。もうしわけありません。

 女化逆行モノっていうのは、ひとつの漢のロマンだと思いまして書いてしまいました、

 しかし、アキトの精神がマシンチャイルドに入り込むって設定、誰が思いついたんでしょうね?

 Benさん、「時の流れに」のキャラ使わせていただきました、

 今後も、おそらく出てきます。性格など、かわっていても、いっさい気にしないでください。

 誰も待っていないでしょうが、第二話は、おそらく結構が時間かかるでしょう。

 では、また。







 

 

代理人の感想

>ひとつの漢のロマン

偏ってやがる(爆)。