激しい振動が絶え間なく襲ってくる。

 助かると分かっていても、それは二度と経験したくないことだった。

 テンカワSplは何かにもみくちゃにされるように、何処かに流されているようだ。


「…………」


 光に押しつぶされそうな圧迫感。

 自分の身体の表面を走る紋様に―――驚きを通り越して、恐怖すら覚える。

 ―――俺が、こんな力を持っているなんて。

 ……大丈夫なんだろうか、本当に?


「く……っ」


 どさっ


 後ろで、フィリスさんが倒れたらしい。


「フィリスさん!?」


 気を失ってる……!

 う―――マズイ、俺も意識が混濁してきてる……!?


 ナデシコが跳んだ時に、そういえば意識が無かったことを思い出して―――納得する。

 だが、このまま意識を失うわけにはいかない。

 出力を―――ディストーションフィールドを、安定させておかないと……。

 朦朧とする中、テンカワSplのオートパイロットを働かせて、フィリスさんを抱き寄せた。

 そうしないと、身体中が痣だらけになってしまうから。


「……ブラックサレナ、後、よろしく」


 『了解』



 ―――そして直ぐに、意識が闇に飲まれた。





機動戦艦ナデシコ
ROSE BLOOD

第14話

著 火真還







 ミスマル・コウイチロウ提督の私室。


「転属……ですか?

 一ヶ月前に再編成したばかりですが―――」


 ナデシコのエステを使用し、木星蜥蜴の迎撃を完遂した私は、連合宇宙軍のミスマル提督に呼び出されていた。

 エステバリスライダーとしてそれなりの評価を得ていることは自覚していても、軍のトップに位置する『お偉いさん』方と会話を持つ機会など皆無だった為、私は疑問をそのまま口に出していた。


「うむ、もともと君はネルガルからの出向組だったな。

 優秀なテストパイロットだったと聞いている。

 古巣……では無いだろうが、しばらくナデシコのエステバリス隊に所属して貰いたい。

 件(くだん)の敵機動兵器―――ああ、戦闘報告書にはテツジンと書かれてあったな―――あれが量産され、チューリップから続々と送り込まれるとなると、現状の連合軍の装備では厳しいのだ。

 ……都市部に進入された時点で、我々(軍)の敗北が決まってしまうような物だからな」


 思わず、頷いてしまう。

 ―――私の愛機であるノーマル・エステバリスでは、相手にさえしてもらえなかっただろう。

 同席していたムネタケ・ヨシサダ参謀は、私に事細かく状況を語った。


「そのために、戦力の増強としてネルガルのエステバリス・カスタムを早急に投入する必要があるのだけれど、どーも並みのエステバリスライダーでは性能を『生かしきれない』という報告が上がって来てねぇ。

 そこで、私達(連合宇宙軍)からネルガルに提案、発注した次期主力機動兵器エステバリス・カスタムの改良型である、エステバリス2のテストと、搭載するIFSと併用予定のEOS(イージー・オペレーション・システム)の学習を最優先に行ってもらいたいわけ。

 既に、ネルガルのトップとは話がついているからね。

 ―――よろしく頼むよ」


「……拝命します。

 イツキ・カザマ、本日より第13独立艦隊ナデシコのエステバリス隊に所属。

 エステバリス2のテストを最優先―――ですね?」


「ナデシコには優秀なものが多いからな。

 彼らのやり方も学んでくるといい、得る物も多いだろう」


 ―――何故かコスプレしていたブリッジの雰囲気を思い出して―――アレが?―――と叫びたくなったけれど、口元を引き締める。


「わ、分かりました」


 一礼して退出しようとする。


「ああ、イツキ君、ちょっと待ってくれんかね」


「……は?」


 気まずそうにムネタケ参謀は、髭を撫でながら言葉を付け加えた。


「ナデシコには、私の不肖の息子が乗り込んでいてね。

 どーもナデシコに染められてしまったようだが……ま、昔に比べて良いように頑張っているようなのでね。

 一応、君はムネタケ・サダアキ提督直属の部下ということになるが、できれば、その、息子の様子をだね―――」


むむ、ズルイですぞ参謀!

 イツキ君、私からも頼む、ユリカの、ユリカの様子を!


 ―――お、お二人とも親バカというか……。

 そんな言葉を飲み込んで、私は頬を引きつらせながら。


「わ、分かりました。

 ……メールで宜しいですよね?」


「一週間に一度で良いから、ユリカの様子を〜!」


「落ち着きたまえ、コウイチロウ君」


 暴走しかねないミスマル提督を押さえつけながら、ムネタケ参謀は苦笑いを返した。


「ま、とにかく頼むよ。

 忙しいところ、申し訳ないけれどね」


「はい」


 ぴしっと敬礼をして、私は提督の私室を出た。


 そして、思いっきり脱力したのは、言うまでも無かった―――。




 ***



 
 真っ白な光。


 ―――朝?

 ……じゃない、照明の光だ。


 ナデシコ……じゃないことは、今思い出した。

 ボソンジャンプしたんだから、ここは月の筈だ。
 

「月……!?」


 何でベッドで寝てるんだ? 俺。

 頭を起こして、周囲を見渡す。

 自分が寝ていたほかには……隣のベッドにフィリスさんが寝ているのを見て、安堵の溜息が洩れる。


「よっと」


 立ち上がってみるが―――身体が重い。

 ……筋肉が悲鳴を上げている。


「―――いてて、背中が」


「おや、目を覚まされましたか」


 白衣を着た男の人が部屋の扉を開けて、入ってきた。


「テンカワアキトさんですね。

 ネルガルの会長秘書、エリナ・キンジョウ・ウォンさんから、こちらにおいでになる事は聞かされていましたから。

 ああ、ココはお察しの通り、月面コロニーですよ。

 更に言えば、ネルガルの医療施設になりますが」


「ハァ、そうですか。

 ……うっ、身体中が痛いんスけど」


「二週間近く眠ったままだったからね。

 ―――身体を動かせば、すぐ直りますよ」


「う……ん」


 フィリスさんが目を覚ましたらしい。


「ここは……何処?」


 上半身を起こしながら、顔の半分を手で覆って、ぼんやりとした視線をこちらに向ける―――。


「何処って……月だよ、フィリスさん。

 ―――寝ぼけてる?」


「…………」


 パチ、パチと瞬(まばた)きした後、フィリスさんは突然、


「きゃあ!」


 と、顔を赤くしてそっぽを向いた。

 ……は?


「年頃の娘さんの前で、下着だけの男が居ればねぇ……」


「へ……? うわ、俺っスか!?」


 シーツで身体を隠す。

 ……パイロットスーツだったから、寝てる間に脱がされたんだな。


 医者は、奥のロッカーへと歩いていった。


「貴方のエステバリスの中に替えの服が入ってましたよ。

 ―――用意周到ですね……いえ、感心しましたが」


 きちんと畳まれたシャツとGパンを持って出てくる。

 手渡されて広げてみると―――おわ、コレ俺のじゃん。

 ……何時の間に。


「目を覚ましたらナデシコに連絡するよう、伝えておいて欲しいと頼まれましてね。

 そういうわけですので、ネルガルコロニー支社へ出向いてください。

 受付で名前を出せば、案内してくれる筈です」


「はい」


「それでは、確かに伝えましたから」


 医者は、そう言い残して出て行った。

 


 ***




 身体の痛みは、動いているうちに取れていった。


「そういえば俺がボソンジャンプできるって、何時から知ってたの? フィリスさん」


 シャツに腕を通しながら聞いてみる。

 壁を見つめたまま、フィリスさんは首を傾げてみせた。


「……えっと。

 私は、知りませんけど?」


「そーっスか、じゃあエリナさんから教えてもらったのかな。

 あ! ……という事は、あの人なら俺の両親が何で死んだのか……知ってるかも」


「ご両親、亡くなられたんですか……?」


 俺は、ようやく着替え終わった。


「よし、と。

 ふう、こっちは準備OKだよ、フィリスさん。

 ―――そろそろ行こうか?」


 努めてさり気なく声を掛ける。

 さっきからフィリスさんの様子が変なのは……気づいてた。


 俺に対して敬語を使ってるもんなぁ。

 『俺』じゃなくて『私』だし。

 俺が着替えるのを恥ずかしがってるし。


 ―――認めたくなかっただけなのかも知れない。

 フィリスさんは―――。



「……あの、出かける前に一つ、良いです?」


「な、何かな? フィリスさん」


「―――あの、どうして私、ココに居るんでしょう?」


 不安な眼差しでこちらを見つめるフィリスさんに―――俺は、がっくりと項垂(うなだ)れて。


「うう、やっぱり記憶喪失なんだね、フィリスさん」


「……私、記憶喪失なんですか?」


 驚いた様子で目を丸くするフィリスさんに、俺は半笑いを返すことしか出来なかった。




 ***




「―――ナデシコ?

 戦艦??

 ……何故そんな所に居るんでしょう、私。

 アキトさん、知ってます?」


 ネルガルコロニー支社に向かう道の途中、俺はなんとか記憶を取り戻してもらおうと、今までの経緯を説明していた。

 しかし、そもそも俺だってフィリスさんの過去を知ってるわけじゃない。

 ナデシコに乗る前―――雪谷食堂での数週間、それ以前の事は何も知らない。

 ……もう、ずっと前からの知り合いだと思ってたんだけど。

 そのことに半ば驚きながらも、俺は言葉を続ける。


「成り行きっていうか……」


 ―――プロスさんにスカウトされたから。

 ……きっかけは、そんな感じだったはずだ。

 プロスさんとゴートさんが食事に来なければ、ナデシコには乗らなかったし、皆と会うことも無かっただろう。

 ―――もしナデシコに乗らなかったら、今でも雪谷食堂で働かせてもらってたんだろうか?

 ……フィリスさんと一緒に?


 ホウメイガールズの皆にからかわれた時のことを思い出す。


『私、アキトさんのコト―――』


 そーゆー状況を想い描いてしまった俺は、わたわたと慌てふためきながら、必死に頭の中の妄想を打ち消した。

 ―――だから、フィリスさんがそんなこと言う訳がないって……。


「あの、私。

 今はアキトさんしか頼れる人が居なくて―――」


「え、ええ!?

 た、頼れる人……かな、はは。

 それよりさ、アキトさんって言われると……ちょっと」


「?」


「いや、その。

 ……フィリスさんは、俺のことアキトって呼び捨てにしてたから」


「呼び捨て……ですか?

 ―――恋人みたいですね」


 ポッと頬を染めて、俺を窺う。


「い、い、いや、そーゆー関係では……無いんだけど」


「そーですか。

 ……ちょっと残念です。

 私、子供の時からずっと一人で、妹が出来た時は―――」


「い、妹!?」


「……えっと、今。

 私、妹って言いましたっけ?」


「それって、ルリちゃんのこと?」


「……いえ、名前までは憶えてないんですけど。

 ―――あれ?」


 フィリスさんの足が止まる。

 目を閉じて、何かを思い出そうとしているのか、地面を見つめている。


 ―――記憶が戻ろうとしている?


 期待する俺に、申し訳なさそうな苦笑を返して。


「……勘違いだったみたいです。

 全然、記憶に無くて」


「それは、記憶喪失だからじゃ……」


「……そうなんでしょうか」


 コロニーの上空。

 水色のフィルムに包まれた天井を見上げながら、フィリスさんは右手を上げて、何かを遮ろうとするかのように目を細めた。


「生きていてくれるなら、それで良いんです。

 ―――忘れてしまっても。

 きっと、いつか出会えますから」


 そう言って笑ったけれど、その顔は―――酷く寂しそうに見えた。




 ***




 ナデシコに通信を繋ぐ。

 こちらの無事を伝えておくのは勿論だけど、フィリスさんのことの方が今は重大だった。

 口で説明するよりは、直接見てもらったほうが早いと思ったんだけど、ちょっと拙(まず)かったかもしれない。

 モニターの視覚範囲が狭くて、フィリスさんが俺の腕に寄り添うようにして身体をくっつけてきたからだ。


「あ、あの、私。

 フィリス・クロフォードです……初めまして、ですよね?」


『『『ハァ!?』』』


 ユリカがワナワナとこっちを指差しながら、


『う、ううううう腕組んで―――はうっ』


『わ、艦長が倒れた!? イネスさぁん!』


『ほっときなさい、どうせ現実逃避してるだけだから。

 それよりフィリスの様子はどうなの、アキト君? 』


「いえ、記憶喪失らしいのは分かるんですけど、それ以上は全然さっぱり」


「さっぱりです」


『……それは困ったわね。

 頭痛とか、吐き気は? 身体的異常は無いのかしら?』


「ありませんケド。

 ―――記憶が無いのは、異常ですか?」


 のほほんとそう訊ねるフィリスさんに苦笑を返して、イネスさんは口を開いた。


『ふぅむ……まあ、今は考えてもしょうがない、か。

 ―――どうするの? エリナ』


『どうするって言っても……。

 こちらの用事が済み次第、月に迎えに行く予定だったから、それまで待ってて貰うだけなんだけどね……』


 沈黙したエリナさんに替わって、黙ったまま二人の話を聞いていた提督は、パンパンと手を叩いて、注目を集めた。


『だったら、今はこちらで出来る事はないわね?

 フィリスとテンカワアキトは、月で休暇扱いにしておけば良いんじゃないかしら。

 たまには、休ませてあげないとねぇ?』


『アキト君はコックにパイロット、フィリスはコックに戦闘指揮だもんねぇ。

 良いんじゃない? プロスさん。

 私も提督の案に一票』


『はーい、私も』


 ミナトさんとメグミさんが挙手して、ムネタケ提督の案を支持する。


『むう……ミスター』


『え、ええ。

 ―――御二方には月で新型フレームのテストをやって頂きたかったんですが。

 ……まあ、宜しいでしょう。

 テンカワさん、フィリスさんをよろしくお願いしますよ。

 ……一時の感情に流されないよう、くれぐれも』


 真面目な顔でそう告げてくるプロスさんに、俺は頬を引きつらせながら、


「な、何の心配をしてるんスか、プロスさん!

 だいたい、フィリスさんの記憶が戻って、俺が何かしたなんて知れたら―――」


『『『…………』』』


 しーん。


『……ヤル気ですか、テンカワさん』


『そうか……骨は拾ってやる』


 プロスさんがメガネをギラリと光らせ、ゴートさんは沈痛の面持ちで頷いてみせた。


「や、いえ、そーゆーことじゃなくて!

 ほら、いろいろとその、不可抗力っていうか!

 自分が自分を信用できないっていうか!!

 ―――ああ? 俺、何言ってんだ!?」


 思わず頭を抱えてしまう。


『……混乱してるわね。

 医者として、休息を勧めておくわ』


『そんなに深く考えないで、テンカワ君。

 貴方のお陰でナデシコは無事だったんだし、ちょっとしたボーナスみたいなモノよ。

 ま、ナデシコが迎えに行くまで、のんびり待ってて頂戴』


『そうだ!

 アキト君、フィリスは制服のままだから、何か服でもプレゼントしてあげたら?

 いつもお世話になってるんだから、ね?』


「ハァ……そうっスね」


 ミナトさんの言葉に頷く。

 どうも、気が動転していたのは俺の方だったらしい。


 日ごろの感謝を込めて、プレゼントか。

 ―――うん、悪くない。


「そうします。

 ミナトさん、アドバイスありがと」


『どーいたしまして。

 ルリルリは、何か言っておく事ないの?』


『……アキトさん。

 フィリスさんを悲しませるような事だけは、しないで下さい。

 ―――お願いします』


 ぺこりと頭を下げて、ルリちゃんはそう言った。……縋(すが)るような、悲しそうな瞳を隠して。


「―――うん」


 ルリちゃんは『フィリスお姉さん』とは言わなかった。

 普段、口にしている言葉を。

 記憶喪失なら、思い出させるためにお姉さんと呼んでもいいと思うんだけど、そうしなかった。

 ―――ごめんなさい、憶えてないんですけど。貴方は、私の妹ですか?

 今のフィリスさんなら、そう言うかもしれない。

 それは、ルリちゃんには―――キツイ言葉だと思う。

 ……一番ショックを受けているのは、ルリちゃんだろう、きっと。


「分かってるよ、ルリちゃん。

 ……心配しないで」


『ハイ』


 多分、言葉以上のものを交し合って、通信を終えた。

 黙って話を聞いていたフィリスさんは、俺に視線を向けた。


「ルリちゃんって……私の妹ですか?」


「戸籍上、姉妹ってわけじゃないと思うけど、ナデシコではそうだったよ。

 ―――そんな顔しないで、すぐ……思い出せるよ、きっと」


 無責任な言葉かもしれない。

 ……でも、そう言わずには居られなかった。




 ***




 ナデシコブリッジ。


「うう〜ん、夢……そうだよね、夢に決まってるよね。

 フィリスちゃんがアキトの腕を……」


 ユリカさんはぶつぶつと呟きながら目を覚ましました。


「往生際が悪いよ、ユリカ―――」


「いやっ、聞きたくない! ジュン君、それ以上言ったら絶交だからね!!」


「え、あ、うん」


 しーん。

 ……ヨワヨワです、副長。


「……ま、艦長も目を覚ました事ですし、我々も仕事に戻りましょうか」


 ようやく騒動が治まり、余裕が出てきたみたいです。

 プロスさんの言葉に、皆は自分の仕事を再開しました。


『おおい、ブリッジ!

 エステバリス隊、戻ってきたぞ!

 敵の調査はどーするんだ!?』


「うわ、忘れてた……牽引車を出してください!

 ナデシコは30時間後、月に向かいますから、それまでには」


『わかったー!』


 格納庫で、ウリバタケさんの指示により、テツジンの運び込みが始まりました。

 続いて、リョーコさんからも通信。

 
『イツキが挨拶したいんだってよー!

 そっちに向かったから、出迎えよろしく頼むぜ!』


 通信士のメグミさんが応対します。


「はぁい、分かりました、リョーコさん。

 ……だそうですけど? 艦長」


「連合宇宙軍の軍人さんだね。

 ―――どうしよう、着替えた方が良いかな?」


 しーん。

 艦長の言葉に、一瞬言葉を失う一同。


「「「ああああああ!」」」


 今更のように自分達の姿を確認しあってますが、遅かったようです。

 ―――イツキ・カザマさんがブリッジイン。


「失礼し……ま゛!?


 一歩足を踏み出して、固まりました。


「あ、助っ人ご苦労様でした!

 私が、艦長のミスマルユリカです!」


「ふ、副長のアオイジュンです」


 びしっ!


 お二人は、相手が軍属の人なので敬礼。

 ただ、エステバリスの格好をした艦長と女装の副長では―――冗談にしか見えないと思いますけど。


「……だ、第11連合宇宙軍、エステバリス部隊所属のイツキ・カザマです」


 何かの冗談なのかしら―――みたいな表情で、ブリッジのあちこちに視線を向け、全員から無言の肯定を受け取ったイツキさんは、訝しげに敬礼を返しました。


「こ、今回は緊急という事でエステバリスを使用させて頂き、そのお礼にと伺いました。

 ―――あの、その格好は一体?」


「はいっ、クリスマスパーティの途中だったものですから!」


「……は?」


 ―――理解の範疇を超えたのでしょうか?

 イツキさんは、私達が見かねて声を掛けるまで、フリーズ(硬直)していました。

 ……マジメな人なんですね、イツキさん。




 ***




「―――そろそろ、一休みしようか?」


「すみません、色々連れまわしちゃって。

 ……喉、渇いてますよね? 私、ジュース買ってきます」


「あ、うん。

 ありがとう」


 ―――これって、デートなんだろうか?

 火星コロニーに唯一存在する大きな公園のベンチに腰掛けた俺は、駆けて行くフィリスさんを見送りながらそう自問した。

 デパートで服を選ぶのに2時間。

 ―――こちらなどどうでしょう? あら、こちらも素敵ですよね、等(など)と店員に冷やかされ、フィリスさんに感想を求められて選んだ服。

 それを今、彼女は着ている。

 ……値段のことは言いたくないけど、俺の普段着の五倍以上したことは絶対忘れないだろう。

 まあ、それはともかく。

 その後、こうやって公園に来て、とりあえず辺りを廻ってみた。


 ……ほとんど、無言のまま。


 ―――もうちょっと気の利いた事も言えないもんかなぁ。



「ふぅ……」


「フゥ……」


 隣に座っていた男の人と、ほぼ同時に溜息をついてしまい、思わず顔を見合わせてしまう。



 ……長髪にサングラス。

 精悍な顔つきをした男の人だ。俺より二、三、年上かもしれない。


「イヤ、すまない。

 ―――気に障ったか」


 そう言って視線を逸らす。


「いえ、俺も似たようなもんスから。

 食堂の仕事、休暇貰ったんスけど、やっぱり気になって。

 ―――皆、困ってるだろうなぁ」


 フィリスさんのことに比べれば、悩みとも言えない事を口に出してみる。


「君は……コックなのか。

 ……ふむ、一つ聞きたいのだが、良いだろうか?」


「はぁ、俺で分かるコトなら」


「……この辺りに、ゲキガンガー3の映像ディスクを置いている店は無いのだろうか?」


「―――は?」


 男は大マジメのように見えた。

 サングラスを外し、真剣な視線を向けてくる。


「げ、ゲキガンガー……っスか?

 えーと……すみません、俺も、この辺りのコトに詳しいわけじゃないんで」


「そうか……いや、すまない。

 やはり、地球で無いと置いてないのかもしれんな」


 口をへの字に曲げて、悔しそうに呟く。

 ……マニアなんだろうか?

 ガイと同類かも。

 ―――あれ、そういえばガイって全話持ってるんじゃなかったっけ?

 えーと、明日か明後日にはナデシコは来るはずだから……。


「あの、明後日くらいなら、何とかなるかもしれないっス。

 友達にゲキガンマニアが居るんスけど、そいつが持ってるはずなんで」


何っ!?

 ……明後日か……微妙だな」


「お待たせしました……あの、これ」


 フィリスさんがジュースを三つ、抱えている。この人が俺の知り合いだと思ったんだろうか?


「?」


「いや、今知り合ったばかりだったから。

 ―――あの、ジュース飲みますか?」


 俺が勧めると、礼を言ってフィリスさんから受け取った。


「……す、すまん。

 いや、ありがとう……」


 三人ならんでベンチに座る。


「……君の彼女か?」


 ぶはっ!


「げほっ、ごほっ!

 い、いえ、あの、まだそういう関係でわ―――」


「そ、そうか、すまん。

 なかなか似合っていると思ってな―――」


「お、お似合いですか……?」


 耳まで真っ赤にしているフィリスさんに何故か後ろめたい感情を抱きながらも必死で誤魔化し、


「ま、まあ良いじゃないっスか、そんなコト。

 ―――えーと、」


「俺は、月臣元一朗だ。

 月臣でいい。

 ……君達の名前も教えてくれないか?」


「テンカワアキトっス」

「フィリス・クロフォードです」


「……その名前、憶えておく。

 今度会った時は―――む?」


 ピピ!

 月臣さんはポケットから通信機のようなものを取り出して、立ち上がった。


「すまんな、ちょっと待ってくれ」


 ……何処かと話している。

 何か悪い知らせだったのか、月臣さんは顔を強張らせて言い放った。


なんだと!?

 九十九が……くっ、そうか、分かった。

 ―――直ぐに戻る」


 厳しい顔を少しだけ和らげて、月臣さんは頭を下げた。


「急ぎの用が出来てしまった。

 ……残念だ、君の友人とも話をしてみたかった。

 ―――老婆心ながら一つ忠告しておこう、明日以降、しばらく食堂は閉めたほうが良いぞ」


「はぁ」


「それでは失礼する」


 足早に、月臣さんは公園を後にした。


「……礼儀正しい人だなぁ」


「ですねぇ」





 ***





 ナデシコ医務室。


「やあ、何だか色々と大変だったみたいじゃない、ブリッジは。

 いったい、何が起きてたんだい?」


「「「…………」」」


 呼び出された会長が入ってきて、彼の第一声がそれだった。

 ―――知らないほうが良いってコトもあると思うけど。

 私の内心の葛藤は表情には出なかったらしい。


 エリナは私とプロスを見回し、話を進めようと口を開いた。


「……その。

 予想外の出来事が起きたのよ。

 ―――フィリスのことなんだけど」


「?」


 会長は首を傾げ、続きを促す。

 
「ボソンジャンプの影響だとは思うんだけど。

 ―――記憶喪失になってしまったみたいなの」


「……はい?」


 ブリッジでの一幕―――アキト君とフィリスからの通信時、その内容を聞いたブリッジ要員全員で、機密扱いする事となった。

 無用な混乱を避ける為でもあるし、そんな状態のフィリスと一緒に居るアキト君に、ウリバタケ率いる整備班連中が嫉妬するのは目に見えていたからだ。

 当然、ブリッジに居なかった会長にも伝わっていなかったのだが、黙っているわけにはいかないだろう。


「記憶喪失っていうと、アレかい?

 記憶が無くなって、自分のことがわからないとか?」


「……記憶が無いから記憶喪失って言うんじゃないかしら」


 私のツッコミに言葉を詰まらせ、会長は誤魔化すように話を進める。


「で、今は?」


 エリナに促されて、私は推測とも呼べない現状を語った。


「自分がフィリス・クロフォードであることは認識している。

 ―――アキト君が、名前を教えたのかも知れないけれどね。

 ……判断材料が余りにも少なすぎるわ。

 多分、一時的なものだとは思うんだけど、断定できないし。

 何しろ、性格から違うんだから―――」


「性格?」


「会長、驚かないで下さい。

 フィリスさんは今、自身のことを……『私』と言っておりまして……ハイ。

 普通の少女と、何も変わらないと言いますか」


 メガネを光らせながらそう告げるプロスに、会長は愕然とした表情をみせた。


「……マジかい?」


「そんなフィリスさんを想像してみてください、会長。

 ……しかも、現在はテンカワさんと二人きりです」


 ―――結構、プロスも性格悪いわね。

 ……面白がってるだけのような気もするけど。

 
「ヤバイね、それは……。

 ナデシコは直ぐに出航できないのかい?」


「残念ながら29時間後となっておりまして」


「…………」


 意味も無く髪を撫で付けたりしているけれど、動揺しているのは明らかだった。


「―――本気だったのかしら? 会長」


「い、いやあ、まさか。

 ……ハッハッハ、人が悪いなぁ、エリナ君。

 まあ、どうせ記憶が戻れば元のサヤに収まるだろうし。

 ―――僕は、気にしてないよ、うん」


「…………」


「…………」


「……ま、会長がそう言うのなら構いませんけど。

 ―――それと、もう一つ。

 今後のネルガルの方針ですが―――」


「シャクヤクの件かい?

 僕達は月でアレに乗り換えて、再び火星へ行くことになる。

 ……ナデシコは、陽動に廻してね。

 フィリス君も、別に構わないって言ってただろう?」


「―――初耳ですが、会長」


 プロスが短く、疑問を口にした。


「ああ、言ってなかったっけ?

 ネルガルとしては、もう一度火星に行く必要があるのさ。

 これからはボソンジャンプが戦闘を制するようになる。

 大量のCCも必要になるだろうしね。

 ―――何か問題でも?」


「いえ、となると……連合軍との連携はどうなるのでしょう?

 提督も黙ってはいないと思うのですが」


「心配しなくても提督はこっちに引き込むさ。

 フィリス君が丸め込んでくれ―――」


「……どうやって?」


「……ははは、どうやってだろうね?」


「ボソンジャンプの事だって、追求されるでしょう?

 軍だってバカじゃないんだから、提督に色々入れ知恵して探らせるに決まってるじゃない。

 フィリスが居れば、問答無用で納得させてしまうんでしょうけど」


「ハァ……何か手を打っておく必要があるか。

 当面は捕獲したテツジンのコトで手一杯だろうけどね。

 ……提督は、あのことまで知ってるのかな?

 ネルガルとしては秘密にしておきたいところだけど、フィリス君はそーゆーところが嫌いみたいだからねぇ」


「……さっさとフィリスに聞いておけばよかったのに。

 会長が、先の事を知るのはつまらない、なぁんて言うからでしょう?」


「……それを言われると面目ない」


 会長は、フィリスの持つ未来の記憶に頼ろうとはしなかった。

 それもまた、間違いではないのだろう。

 未来からきた逆行者の考えに、全てを委ねるのは危険なのだ。

 確定すると言い切れる未来など、ありえないのだから。

 ―――そう、未来は常に変化しつづけている。

 既にフィリスの予測は、不確定な代物でしかない。

 間違った選択を、確信して選び取る事もあるかもしれない。

 そして、その間違った選択は私たちを窮地に追いやるかもしれない。

 フィリスに善意、悪意が在ろうが無かろうが、それは関係ないのだ。

 そして、フィリスも多くは語らない以上、それ以上の詮索は不要だった。

 彼女の望まない結果は、彼女が自分で回避するだろう。

 ……だがそれも、フィリスが健在で在れば、の話だ。


 ―――ネルガルにとって、フィリスは重要なキーだ。

 しかし、ネルガルがボソンジャンプを独占しようとしている現状に、フィリスは興味を示してはいない。

 ネルガルの利益に興味は無いのだろうか。


「……フィリスは言ってたわね。

 ナデシコを守る為にアキト君を鍛えているって。

 アキト君とフィリスは、シャクヤクに乗らないのか―――それとも


「……何が言いたいのかな? イネス君」


「別に。

 ……上手く行けば良いわね、って」


 ―――シャクヤクは、それほど重要ではないのだろうか?

 フィリスに訊ねたい。

 ……正解の回答を聞いてみたい。

 先の思考と相反する、そんな思いを胸に仕舞って、私は言葉を飲み込んだ。




 ***




 作り物の空は、ゆっくりと光度を下げているようだった。

 青かった色彩が、赤く変化していく。

 ―――夕焼けの演出なんだろうか?


「……そろそろ戻ろうか、フィリスさん。

 明後日にならないとナデシコは来ないから、どうしようもないし。

 記憶だって、明日になれば戻るかもしれないしさ。

 どこか食堂に寄ろうよ。俺、正直腹減っちゃって」


「…………」


 フィリスさんは、ぼおっと空を眺めていた視線を俺に向けて、


「記憶、戻るほうが良いですか? やっぱり」


「……へ?

 そりゃ、だって、……戻った方が良いんじゃないかな?」


 ―――そう言ってみる。

 理由は大したことじゃない。

 ……いつものフィリスさんの方が、俺は安心できる、ただそれだけだった。


「そうですか―――そうですよね。

 実は一つだけ、確実に記憶が戻る方法があるんですが―――」


 そう言って、柔らかく微笑する。


「試してみます?」


「試すって……どうやって」


 ベンチから立ち上がって、フィリスさんは俺の前で足を止めた。

 そして、手をそっと俺の頬に当てた。挟み込むようにして、顔を近づける。

 ―――こ、これって、まさか!?


「目、閉じてください。

 私、初めてで恥ずかしいから―――」


 言われるままに目を閉じる。

 ―――キスなんて、子供の頃ユリカにされたぐらいだ。

 あの時は意味なんか判らなくて……子供だったからだろう。

 彼女の息が、唇に触れる。

 僅かな躊躇いがあって―――。




 ん。



 感触があった。

 ―――次の瞬間には、もう離れている。



「…………」


「……あの、記憶もど―――」


 俺は途中で言葉を失った。

 フィリスさんが、愕然とした顔でこっちを見ていたからだ。

 そして、頭を抱え込んで何事か罵った。


「〜〜〜〜っ!」


「……あの」


「……ノーカウントだ!」


「は?」


「今の……は、数に入れるな!

 いや、忘れろ!

 無かった事にしろ、いいな?」



「な、なんで?」


「…………」


 フィリスさんは、俺には聞こえない声で苦々しく呟いた後、言い聞かせるように指を突きつけた。


「ともかく、今の―――キスは、俺の意志じゃないからな。

 いや、記憶が無いからこそやってしまったというか。

 ……ナデシコに戻っても、誰にも言うなよ!?

 言ったらコロス!!」

 
「は、はい」


 ……実のところ、真っ赤になって弁明するフィリスさんが可愛いとか思ったりしたのは、言わない方が良いんだろうなぁ。




 ***




 ―――眠れない。


 ミナトさんに当直を代わって貰って、ベッドで横になっていても、全然気持ちは安らぎませんでした。

 むしろ、一人になった分、気を紛らわせることが出来なくなって、余計に―――辛い。


 理由は分かっています。

 フィリス―――いえ、あのアキトさんには、もう会えないかもしれない。


『あ、あの、私。

 フィリス・クロフォードです……初めまして、ですよね?』


 一目見て、それが記憶喪失などという物ではないと気づきました。


 何故なら、フィリスさんの過去があるとすれば、それはアキトさんとしての記憶ではなく。

 正真正銘、フィリス・クロフォードという人の記憶に違いないからです。

 身体を間借りしている存在でしかないアキトさんは、フィリス・クロフォードの人格に押しつぶされ、消えてしまうのかもしれません。



 フィリスお姉さんには、内緒にしていた事実。


 フィリス・クロフォードは、マシンチャイルドの試験母体として登録され、人間開発センターに協力していたこと。

 彼女の卵子から生み出されたマシンチャイルド―――いえ、妹となる『ラピス・ラズリ』は、今も人間開発センターで生活をしています。……ハーリー君と一緒に。


 そして、当時まだ13歳だった彼女は、何者か―――おそらくはクリムゾンです―――に誘拐されました。

 マシンチャイルドである私達以外で、彼女が狙われたのは、それなりに理由があります。

 彼女自身、マシンチャイルドとしての素質がもっとも高かったということ。

 センター職員ではなく、一般の協力者であったため、機密のセキュリティが最低レベルだったこと。

 こうして、フィリス・クロフォードは歴史から姿を消しました。


 3年後。

 その彼女の肉体に、何故アキトさんの精神が入ってしまったのかは分かりません。

 ただ、アキトさんの記憶と人格を持つフィリス・クロフォードとしてナデシコに乗り込み、一緒に生活してきたことは事実です。


 ……私の、お姉さんとして。


 ―――フィリスお姉さんと一緒なら、何も不安は無かった。

 アキトさんがフィリスお姉さんに惹かれるのを、応援は出来ないけれどドキドキしながら見守って。

 フィリスお姉さんと、ユリカさんとアキトさんの将来について語り合ったり。

 戦争が終わったらいっしょに旅をしようとか。

 店を開くのも良いな、とか。

 ハーリー君やラピスの顔を見に行くのも良いし。

 そんな、夢を―――。



「うっ……」

 
 もう、叶わない夢なのだろうか。

 教えてください、フィリスお姉さん。


 私は―――どうすれば。


 
 ピー! ピー!



 『月より長距離通信です―――コード9801』



 がばっ!


「9801は暗号通信ですよね、オモイカネ!?」


 『はい―――フィリスからです。

  繋ぎます、ルリ』



 ぴ!



 暗闇に浮かび上がるモニターの向こうに、苦笑を押し隠したフィリスお姉さんの姿が見えて、私は口元を綻ばせました。

 このコードを知っているのは、お姉さんしかいませんから!



「お姉さん!」


『すまん、連絡が遅くなった。

 アキトが寝るのを待ってたんでな、……心配を掛けた、ルリ』


「いえ、……いえ、良いんです。

 こうして、また会えたんですから。

 それより、どうやって戻ったんですか? ……フィリス・クロフォードさんは?」


『…………』


 フィリスお姉さんは、頬を引きつらせて視線を逸らしました。


『……どうやって戻ったのかは、聞かないでくれ。

 ―――正直、忘れてしまいたい』


「はぁ」


 ―――アキトさんと、何かあったのかな?

 フィリスお姉さんは、誤魔化すように言葉を続けます。


『フィリスの事に関しては、つまり―――。

 今の俺は、フィリス・クロフォードだと言うことなんだろうな。

 というか、この身体が本当に『フィリス・クロフォード』のモノだという事の方が驚きだったんだが。

 ……とにかく、フィリスは俺に身体を託して、消えてしまった。

 いや、この言い方は変だな……俺とフィリスの意識の境界線が曖昧になっている、と言ったほうが正しいのか?

 ―――イネスなら、もっと上手く説明出来そうだが』


 難しい顔をして考え込むフィリスお姉さん。

 そんな仕草さえ、久しぶりに見るような気がします。


「ああ……会いたいです、今すぐ。

 A級ジャンパーなら、直ぐに会いに行けるのに」


『そうだな。

 ……だが、無理なことを言っていてもしょうがない。

 ナデシコが迎えに来るまで、こっちで出来ることはしておかないとな。

 ―――そっちのことは、提督に任せてある。

 九十九によろしく』


「はい。

 名残惜しいですけど、今日はこれで」


 そうして、通信は切れました。



 ―――流石です、フィリスお姉さん。

 あれだけ話しただけなのに、嬉しくて仕方がありません。

 鬱な気分は、跡形も無く吹き飛んでしまいました。


四週間……一ヶ月近くですな。

滅茶苦茶、遅くなりました〜、14話です。

戦闘がないので(?)内容が薄いよーな気がしますが、これが精一杯。……次で挽回を。

 

(実は途中でかなりテンション下がっちゃって……全然進みませんでした。

 月臣、TV版だとカワサキシティで自爆しようとしたんですね……。

 TV版の13話見て、13話書いたんで、てっきり自動操縦の自爆テツジンだとばかり……どこのイメージだったんだろう。

 14話書く為に15話を視聴中、アキトと月臣の会話で、『2週間前に跳ばされた時は云々〜』 を聞いた瞬間、やべぇ、と冷や汗が。

 ……しっかり把握しとけよ、俺)

 

愚痴はコレくらいにして、と。

えーと、解説。

月臣! 何やってたんだアンタはっ!(爆

アキト、それ以上はヤバイぞ、もどってこーい!(笑

イツキは……次だな、次の話(笑

というわけで、ようやくネタを一つ消化できました。はふう。

 

 

 

 

代理人の感想

ショック療法、と言っていいものやら。

それでもまさか一発で完全復活するとは思っても見ませんでしたが(爆笑)。

後にひかなければいいですけどねえ(笑)。

 

 

それはそれとして潜入していた月臣は(まさか目立ちまくる優人部隊の制服じゃあるまいし)

どういう恰好をしていたのかちょっと気になりました。

いえ、カジュアル月臣というのもそれはそれで新鮮かなと(笑)。