シドニーオリンピック閉会&パラリンピック開会記念「明日の艦長は君だ!」アナザー

明日のメダリストは君だ!!

 

 

 

 

 

それはナデシコに優華部隊が合流してきた、数日後のことだった

 

 

 

「…という訳なんですよ、テンカワさん」

 

「説明するのはオレなんですね?」

 

 

 

 

始まりは唐突だった。

 

 

 

簡単に言うと、現在の状況で一番星コンテストを開くのは非常に危険

しかし、ナデシコクルーにそんな理屈が通用する訳が無い のは火を見るより明らか。

そこで何か別のイベントを開催して誤魔化そう、という趣旨だった。

 

「だからといって、よりによって何で"運動会"なんですか!?(汗)」

 

「とはいいましても、何かしら疲労するイベントでないと、

彼女たちの多過ぎる血の気は押さえられんのですよ、いやはや」

 

「それはまぁそうですが、彼女達が納得すると思いますか?」

 

「ですから、そこをテンカワさんにお願いするのですよ」

 

無茶言わないで下さい!!俺にだって無理ですよ!!」

 

「まぁそこはそれ、ゴニョゴニョゴニョゴニョ…

 

 

 

 

 

 


 

 

数刻後、会議室にはTA同盟及び優華部隊の面々が揃っていた。

 

 

「アキト一体どうしたの?私、練習で忙しいんだけど」

 

コクコク X14

 

「まず、皆に伝えなければならないことがある」

 

肺腑から息を絞り出したかのような声が、会議室に木霊する。

 

「…一番星コンテストは、中止だ」

 

「なんですって!?」 X15

 

 

余りの剣幕にビビるアキト、プロス、そして優華部隊

 

 

「アキトさん、どういうことか説明して頂けますよね?(怒)」

 

「い、いや、状況が状況だしね(汗)

その代りといっちゃなんだけど、別のイベントを開催するそうだ。賞品もグレードアップする…らしい」

 

 

「あの〜」

 

 

千沙がおずおずと手を挙げた

 

「それで、何故私たちまで集められてるんでしょうか?

まさかとは思いますけど、ひょっとして……」

 

「まさか…」

 

 

アキトは、己に集まっている視線にビビりながら肯定した。

 

 

「その通り、優華部隊にも木連代表として参加してもらう」

 

 

 

…………

 

 

 

「えぇ〜〜〜〜っ!?」

 

 

 

 

 


 

 

 

パンパカパーン

 

 

「さぁ〜やって参りました、急遽「輝け!一番星コンテスト」を中止して

「輝け!宇宙撫子コスモビューティーコンテスト」の開幕です!!」

 

「いや、確かにこの艦は"ナデシコ"だけどね…(汗)」

 

「(無視)解説は「ナデシコの良心」ことナデシコ食堂のホウメイさん!と

"自称"「愛の伝道者」、アカツキナガレ。実況は私ことディアと」

 

『ブロスで行います』

 

「人の話を聞けよ君タチっていうか大体なんで呼び捨て?」

 

「まぁまぁ、大人気無いから落ち着きな」

 

ホウメイさんがアカツキを宥めている間にも、二人はどんどん進行していく。

 

「それじゃ、ブロス説明お願い」

 

『O.K.!

今大会はそれぞれの成績になる個人種目と、ランダムで組み分けされたチームによる

チーム種目で勝負します。

最終種目「艦内バーリ・トゥード障害物バトルロイヤルフルマラソン」を除き、

大方の種目にチームの要素が入っているので選手の皆さんはなるべく潰し合わないように。

上位十名には「ナデシコ食堂優先注文権」を、さらにMVPを獲得した選手には

なんと、「テンカワアキト一週間生殺与奪権」を贈呈!』

 

 

ウオォォォォォーーーーーー!!

 

 

 

「こりゃ、すごい歓声だね…」

 

「なるほど、誰がMVPを取っても一週間の間に法的処理をしてしまえば

残りの娘はフリーという訳かい」

 

「ところで、優華部隊はその賞品で納得するのかい?」

 

『心配御無用!食堂優先権は彼女たちにとっても魅力的だそうだし、

MVPはまた別のものを用意してあるから』

 

「へぇ、なんでだい?」

 

「僕としちゃ、その別のものに興味が有るね」

 

「木連は食料生産もプラントに頼ってるから、地球みたいに贅沢な食事はまず出来無いんだってさ」

 

それを聞いて優華部隊は色めきたった。

 

「ちょ、ちょっと待って下さい!!」

 

「何でそんなこと知ってるんや!!」

 

「それは機密に属することの筈よ!!」

 

 

 

ピッ

 

『「サブロウタさんがベラベラ喋ってたよ」』

 

 

「「「「「「あンの男はぁ〜〜〜!!」」」」」」

 

「行くわよ、皆!!」

 

「「「「「応!!!」」」」」

 

 

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドド ドドドドド…………………………ギャーーーーース!!

 

 

ナデシコ中にこの世のものとは思えぬ悲鳴が響き渡った。

だが、そのことで動揺するような人間はナデシコクルーにはいない。

既に慣れっこなのだから。

 

 

「ところで、優華部隊の皆さんにはMVPに何を?」

 

『優華部隊の方がMVPを獲得した場合、次の三つから選んでもらいます。

1:任意の一名を24時間365日プライベートまで完全に監視する為のワークエリアを

オモイカネ&ダッシュ内に割り当て

2:イネス・フレサンジュ制作、出演による「なぜなにナデシコ上級編・エステバリスのすべて」

上下巻セットでプレゼント

3:ヤガミナオ生殺与奪権』

 

 

「「ちょっと待った〜〜〜〜〜!!」」

 

「それじゃ、アカツキの質問からどうぞ」

 

「あ、あのねディア君、ネルガルの主力商品の秘密をそんな簡単にバラされちゃ、

非常に困るんだけどね?(汗)」

 

脂汗を流すアカツキに対してディアはケラケラ笑いながら答えた。

 

「そんなの、向こうにダリアが渡った時点で意味無いよーー。

あくまであの賞品は、あっちとこっちのマッドの趣味が需要と供給を満たした

だけなんだから。

ほら、イネス母さんともう一名、うきうきしてるでしょ?」

 

ディアの指差す方向に振り返ると、確かに妙に晴れ晴れした顔で佇んでいるナデシコの科学者と

指を咥えて壇上のビデオを物欲しそうに眺めている木連の科学者の姿が有った。

 

 

ひそひそ

「イネスさん嬉しそうだね」

「そんなになぜなにナデシコやりたかったのかな?」

「ていうか、誰がウサギとおねーさん演ったんだろ」

 

ひそひそ

「あんなキャラだったか?」

「普段はクールなのに…」

「指まで咥えて、そないに欲しいんかいな?」

 

 

ひそひそ

「「似た者同士………」」

 

 

「そ、それよりディアちゃん?」

 

「ナオさん、なに〜?」

 

「俺の名前が呼ばれた時、アキトの時と違って期限が無かったと思うんだが…」

 

「え〜?アキト兄ぃは引く手数多だから期限切らないといけないけど、ナオさんは一人だけでしょ?」

 

「俺はミリア一筋だぁぁぁぁーーーーー!!」

 

『はいはい、いいからさっさと始めよー。

でないと、さっきから優華部隊の皆が必死になって押さえてる"彼女"の戒めを解くよ?』

 

「ぐ…」

 

未だ止まらない冷や汗を拭いもせずに、一目散にナオは逃げていった。

 

 

 

 

 


 

 

 

「さぁって、抗議も終わった所でさっさと始めよう!」

 

 

『選手宣誓』のウィンドウが飛び交い、その中をユリカと千沙が進み出る。

 

 

「「選手宣誓!!」」

 

 

二人の声が唱和する。

 

 

「私達ナデシコクルーは!」

「木連優華部隊は!」

 

 

(ふぅ、大丈夫みたいだな)

 

アキトは一息ついた。

一応は真面目に取り組んでくれるようだ

クルーの面々もこれから始まるお祭り騒ぎを今か今かと待ちわびた、といった感じだ。

 

「スポーツマンシップに乗っ取った形で!」(千沙)

 

 

何ですと?

 

クルーの間に違和感が生まれた。

アキトの掌には汗が浮かび始めている

 

 

 

「正々堂々の御題目のもとに!」(ユリカ)

 

 

フェイントですか?

くるーの間にざわめきが生まれる。

アキトの背中に冷や汗がにじみ始めた。

 

 

「「アキトの(白鳥さんの)愛を勝ち取る為に!!」」

 

 

変化球かい!!

 

ざわめきはもはや止められない。

アキトの背中は既にびっしょり濡れていた。

 

 

「「全身全霊を以って選手(てき)

を叩き潰します!!」」

 

 

 

 

直球ド真ん中だった。

 

 

(ヤバイ、殺(や)る気まんまんだ!!)

 

逃げ出したい、しかし彼等に逃げ道はない。

後は予想され得る惨劇に身を震わせるのみ。

 

 

 

「…やっぱり、早まりましたかね?」

 

 

プロスの呟きに、クルー一丸となって心中でツッコンだ。

 

遅いわ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これが後の木連に於いて「女性は慈しむもの」という考えを根絶させた、

通称人類史上最も血塗られた運動会

始まりの合図だった…

 

 

 

 


 

続きません。うぐぅ。

 

 

 

 

 

 

 

「艦内バーリ・トゥード障害物バトルロイヤルフルマラソン」だけでも書こっかな

 

 

 

管理人の感想

 

日和見さんからの投稿です!!

まずは一言・・・是非続きを書いてください!!

このまま終ってしまっては消化不良を起こします(爆)

是非とも、バトルロイヤルを拝見したいですね!!

・・・ところで、千紗が出ると言う事は、ミナトさんも出るのかな?

少なくとも、千紗は武術の達人ですぜ?

もし実現したら、どんな戦いになるんでしょうかね〜

 

・・・と言うか、枝織も参戦してるのか?

 

では、日和見さん投稿有り難うございました!!

 

感想のメールを出す時には、この 日和見さん の名前をクリックして下さいね!!

後、メールが出せない方は掲示板に感想をお願いします!!

この掲示板に出来れば感想を書き込んで下さいね!!

 

 

ナデシコのページに戻る