「・・・不覚!!!」
どうやら自分が行きたかったが、からかう事に夢中になって地雷を踏み。
結果的に逃亡劇参加を許可するような事を言ってしまった。
これらの為参加を止める事が出来なかった。
これが相当悔しいようだ。
東舞歌、木連最高の知将も
趣味に走りすぎ前後不覚となる事が在るらしい。
一冊の本が生んだ哀れな男の愉快な喜劇
第2話 ―月下3人三様、その見つめる先は―
作者 広島県人+アヤカ
地球・極東方面・日本・秩父山中
日本標準時21:47
戦時中も特に戦略目標がなかったことから戦火に晒される事無く、
深い緑をあふれんばかりに残している深夜の森の中で何の前触れも無く光が生まれる。
生まれた光はそれまで月明かりとだけ領土争いをしていた深夜の闇を
一時的とはいえ完全に圧倒し、生まれた時と同じ様に前触れも無く消える。
「アキトさん着きましたね。ちなみにここは何処なんですか?」
「ここは日本の秩父山中だよ。この辺りはネルガル訓練施設でね。
何度か来た事があるんだ」
「っ!?
なんでネルガルの訓練施設なんかにジャンプしたんですか!?
ボソン粒子を感知されてしまいますよ!」
「それなら大丈夫。
ここの事なら良く知ってるんだ。
仮にボソン粒子を感知されたとしても時間が稼げるし、
それにばれても構わないんだよ。
俺達がここに、日本に居ると思ってくれればそれはそれで時間が稼げる」
「そうですね、すいません。
取り乱してしまって・・・・・・。」
「え、いや、そんなことないよ!
俺の方が詳しい事説明せずにジャンプしたんだから」
「クス、ありがとうございます
・・・枝織殿?どうなさったんですか?
先程から黙っておいでですが・・・」
ジャンプの影響による残光が無くなって直ぐに
周囲が予想以上に明るい事に気がついた。
現地時間を考えるとこんなに明るいはずもないし、
昼間の明るさとは異質な明るさだった。
周囲に気配は無い。
それに付随して照明設備のような物も無い。
唐突にその明るさの元に気がついた。
月だ。
見上げたそこに上弦の月があった。
月を見た事が無いわけではない。
むしろ間近で何度も見た事がある。
その時思った事は
『デコボコばかりの何も無い砂と岩だけの存在』
だった。
しかしここから・・・
地球から見た月は
『信じられないぐらい綺麗だ』
それ程長くない人生の中でも自分を呆然とさせた数少ないモノになった。
前はこんな感想を持たなかった。
持つ様になるとも思わなかった。
ただ自分の周りにあるのは、
「壊し殺すもの」と「壊し殺すと後が厄介なもの」
そして「その他どうでもいい物」・・・
その3種類と極少数の例外で構成されていた、されていた筈だった。
何故こんな事を感じる様になったかを考える。
疑問には直ぐ答えが出た。
自分達の直ぐ近くに居る1人の男のせいだ。
唯一『俺』と互角に戦い
『私』の遊びにも途中で帰る事無く笑いながら付き合ってくれ
自分達と完全に対等の立場で話ができ
そして、自分達の存在をもしかしたら自分達以上に認めてくれる
この男のせい・・・だろう。
今までなかった「ココロ」の余裕と言うものだろうか?
そんな物ができた。
・・・・・・・・・その考えが浮かんだら無性にそいつの顔が見たくなった。
気配で場所はわかっている。
何も考えず男を、アキトの方に顔を向けると
真正面から目が合った。
特に何も考えず月明かりの下に立っているアキトを見続ける。
とは言っても戦争中の様に黒ずくめのプロテクターやマントを身に付けていない。
今が春と言うのもあるだろうが、アキトは結構軽装だ。
ブルージーンズに白いシャツ、その上に何という生地は知らないが
白い月明かりの中でもその色を失わない闇色のジャケットを着ている。
度こそ入っていないが銀縁の眼鏡をかけ
珍しく髪をオールバック(と言うのだろうか?)にしている。
これは少しでも変装する努力をしているのだろうか?
そんな事を考えながらも視線を全く離さずアキトを見続ける。
自分達の対となる唯一の存在を・・・
千沙さんと同時に影護姉妹の方を見たのだが、
現在表に出ているのが北斗か枝織か判断がつかなかった。
気配が違うと言うのもあるが、それよりも気になったのは眼だ。
何処までも澄んだその鳶色の瞳は吸い込まれそうな印象を受けた。
今まで決して長いとは言えない、しかし
短い分影護姉妹との付き合いの密度はかなり濃いと思っていた。
そして北斗にしろ枝織にしろ全部とはとても言えないが、
それなりに彼女等の事は見て、多少なりとも理解したつもりだった。
機動兵器戦もしたし、白兵戦闘もした。
一緒に遊んだ事もある。結果として何もなかったが一緒に寝た事まである。
それらの時のどの顔とも違う。
思わず息を止めて見とれてしまう。
それほどまでに美しい。
暗い森の中、白い月光をその全身に受け
彼女らの持つ赤毛が風に揺れ動く様は
真紅の羅刹等と言う物騒な二つ名を持つ者とは決して思えない。
生来の美貌と重なり、その姿は神の領域に在るかのような美しさだ。
もし神とやらが存在し、今この情景を見たなら
たとえ美を司る神と言えども嫉妬にその身を焦がしたのでは無いだろうか?
俺はただ影護と言う名を自らに付けた女性に見とれていた。
今千沙の目の前で見詰め合っている二人の男女が居る。
千沙はその二人、アキトと影護と言う名の少女(今の北斗・枝織は見分けがつかない)を
一歩引いた位置で見ている。
片や地球の誇る英雄、漆黒の戦神・テンカワアキト
片や木連最強の戦士であり暗殺者、真紅の羅刹・影護北斗そして影護枝織
今までこの二人(3人か?)が向かい合いお互いを見つめている時は
空気が帯電しているかのような凄まじいプレッシャーを感じていたが、
今はそれが無い。
むしろ静かで穏やかな空気がそこにある。
北斗殿の荒れ狂う狂気を純粋な闘気に昇華させたのは
枝織殿の寂しさを理解しそれを包み込んだのは
自分の目の前に立つ1人の青年テンカワアキト・・・
彼本人から自分達は時間逆行者だと聞いたのは極最近だった。
最初にその事を聞いた時は彼の正気を疑った。
しかし同時に納得もした。
『それ程の事が在ったからこの人はこれ程までの力を手に入れたのだ』
前の世界のことを聞いた時は呆然としたが、
今では気にしていない。ただ
『ああ、自分は他の時の流れでも彼女に負けたのか』
そう感じただけだった。
もっとも彼、アキトの方はかなり気にしていたようだが、
その頃既に自分はアキトの事を気にし始め
我ながら自分は気の多い女なのだろうかと真剣に悩んでいたのだ。
今では割り切っている。これ程までの男性だ。惹かれたとしても仕方が無い。
そして・・・この人に惹かれている女性が多いのも仕方が無いのかもしれない。
何故か、元婚約者に対しては人並み以上に感じられた嫉妬心も
彼に・・・アキトに対してはそれ程でもない。
全く感じないわけではない。
自分以外の誰かに微笑んでいる彼を見るとどうしようもない感情が生まれるし
彼を独り占めにしたいとも思う。
だがそれは不可能だ。
彼の鈍感さもあるが、
彼が恐らく太陽系一のお人よしであり
太陽系で一番自分以外に対してやさしいと言う事を知っているから。
そしてそれ故に彼は多くの人からとても深く思われている。
ほぼ確実に独り占めはできないだろう。
それを思い悩み最後に思いついた事は
『彼の心を独占する事は不可能、ならば
彼の心の一部にだけでも自分を住まわせて欲しい。
そして彼の隣に誰がいたとしても私は彼の傍に居たい』
それだけで幸せと思えるから、
彼の笑顔を見る事が出れば
どんな辛い事があっても生きていく事ができるから。
どれだけ3人で見詰め合っていたのだろう?
少なくとも5分や10分ではないだろうが
月が雲に隠れるとそれを契機として
一斉に自分ひとりの思考から現実世界に復帰する。
「あ、えーと。取り敢えず近くの町まで行って
そこで少し時間を潰しましょう」
「そうですね。シャクヤクで入手不可能だった物も
買わなければいけませんし」
「それは明日になるんじゃないか?
この時間帯では店は閉まってるものなんだろ?
前に零夜が言っていた事がある。
それと・・・俺は腹が減った」
アキトの提案に千沙が賛成し、
北斗が自分の希望を提示する。
アキトが再び顔を出した月を見上げる。
「えーと、この時期に月があの位置と言う事は・・・
大体10時ぐらいかな〜」
「それではまず今夜の宿を決めましょうか
出来ればご飯も出してもらうか、そうでなければ
どこかで買っていくしか在りませんが」
「むぅ、久しぶりにアキトの飯が食えると思っていたんだが・・・」
「そーなのか?
今日は駄目だけど何処か住む所が決ったら作るから我慢してくれ」
北斗の微妙に傾いたご機嫌の角度を見つつ
『自分の料理を食べたい』
と言ってくれた事がかなり嬉しいアキトは笑みを隠す事が出来ない。
千沙も色々な事にこだわり、関心(?)といった物を持ち始めた北斗を
微笑ましいといった眼差しで見ている。
北斗の方は渋々ではあるがそれ程遠くない内に
アキトの手料理が食べれると踏んだのか機嫌を直している。
微妙に嬉しそうな顔をしている。
「でも・・・今、2200(フタフタマルマル)頃ですか・・・
やはり我々のものとは時差がありますね」
「まあ、それは仕方が無いよ。
取り敢えず近くの町まで降りて、そこで宿を取ろう」
「そうですね」
「・・・アー君」
いつの間に変わったのか枝織が
アキトのジャケットの左袖を握って見上げている。
そして!ここ3時間で二度目となる
対アキト用最終兵器!
斜め下から潤んだ目で見つめる美少女を発動
さらに今回の攻撃には属性が伴っていた。
属性『年下の女の子』
属性説明 『年下の女の子』
・年下と言っても余りにも幼い(幼女)ではなく、
あくまで15〜18歳位。
つまり『先輩』若しくは『お兄ちゃん』等と言われると
凄まじく嬉しくなる位の年代。
・これを発動されると対象は無条件で発動した本人の申し出を
受けてしまう。
・発動者のレべルにもよるが成功確率はかなり高い。
(経験者は語る by広島県人)
「な、何だい?枝織ちゃん?」
アキトは動揺している。
精神的防御力が低下した。
「前みたいに・・・一緒に寝よ♪」
「な!?」×2
千沙は枝織の攻撃の余波で思考が停止した。
再起動まで5秒かかる!
アキトにクリティカルヒット!
アキトは10000のダメージ!
アキトはアビリティ「なけなしの理性」を発動した。
「し、枝織ちゃん・・・
それは色々とまずいよ」
千沙が再起動した。
「そうですよ!枝織殿!!
我々の年代の男女が同衾なんてしたら!!」
枝織の再攻撃
無形の爆弾!
「だって、アー君
暖かっくって気持ち良いだもん!
あ、そうだ!千沙ちゃんも枝織達と一緒に寝よ♪
ほんとに気持ち良いんだよ〜♪」
クリテカル!
アキトは真っ赤になった。
善後策を練る事が出来ない。
千沙は提案を吟味している。
「そういう事でしたら・・・」
・・・千沙はアキトを裏切った。
アキトに追撃!
・・・・・受諾。
「あ、あはは、ははははははははは・・・・」
アキトは抵抗する事を諦め、乾いた笑い声を出している。
「(広島県人・・・お前が言っていた
『多少危険を含むかも知れんが幸せを上げよう!』
と言うのはこの事なのか?
確かにこの二人に挟まれて寝るのは男として嬉しい事かも知れん!
だがな・・・・・・
『蛇の生殺し』って言葉をお前は知っているのか!?)」
・・・作者を呼び出すなよアキト。
『蛇の生殺し』だろ?これでも現役の文系大学生なんだから知ってるよ。
それに最初に言っただろ?
『君には踊ってもらうよ!』とね?
それに大丈夫だよ。
・・・・・・・・多分ね。
「(だが!ある意味同盟のお仕置きと似たり寄ったりじゃないか!?)」
ん?そんな事無いさ。
某同盟は問答無用、懲罰と言う名目で君に迫っていた。
これは強制的であり、君の意思は何処にも入っていない。
しかしこの三人の場合は・・・
まあ、断れ無いかもしれないが
少なくともテンカワアキト。君に選択権があったんだよ。
「(まあ、そうなんだけどさ・・・)」
テンカワアキト、体は(ヤリたい盛り)19歳
心は充実し始める25歳(推定)
・・・彼の理性は何処まで持つのだろうか。
2時間後
「良かったね。この旅館の部屋が空いてて」
「温泉気持ちよかったな〜」
「そうですね。夜遅くに来た私達にも親切な女将さんでしたね」
アキトが千沙を抱えて枝織と共に走る事30分、
もう30分も走れば街に出るといった所で枝織がこの旅館を発見した。
玄関の片付けをしていた女将さんに話をした所、
快く泊めて貰う事になった。
もっとも板さん達はもう帰宅していた為アキトが腕を揮い,
北斗&枝織の影護シスターズは思っていたよりも早く
アキトの手料理を食べれた事にご満悦のようだ。
千沙も北斗達と同意見で満面の笑みを浮かべながら
備え付けの冷蔵庫から取り出したよく冷えた麦茶を
アキト達に差し出している。
「あ、ありがとう千沙さん」
「・・・どういたしまして」
アキトが謝辞を言いながら、
北斗は軽く手で感謝の意を表しながらコップを受け取る。
千沙は笑顔で応じながらアキトの顔を見る。
アキトも千沙の視線に直ぐ気付き訝しげな視線を返す。
二人が見詰め合っている事に気付いた北斗が
先程までの上機嫌を幾分下降修正しつつ二人に問い掛ける。
「・・・何二人で見詰め合ってるんだ?」
「ん?見詰め合ってたと言うより、
千沙さんが俺のほう見てたからどうしたんだろうと思ったんだ」
「・・・・・・・」
「・・・千沙の方は何で見てたんだ?」
アキトの答えに納得したが、
事の元である千沙がダンマリを通していたので
北斗の方から聞いてみる。
千沙は多少顔を赤くし俯かせながら切り出す。
「・・・・えっとですね。
これから、いえすでに私達は逃亡生活に入っている訳ですよね?」
「え?あ〜・・そうですね。
北斗、枝織ちゃん、千沙さん本当にすいません。
俺個人の事に巻き込んだりして・・・・・」
「いえ、自分から参加するといったんですよ?
嫌な訳無いじゃないですか」
「そうだぞ。それに俺の場合この手の状況は楽しいからな。
・・・・枝織もアー君と一緒で嬉しいよ♪」
「・・・ありがとう」
アキトは目頭が熱くなることを止める事が出来なかった。
彼女等の目を見れば何の含みも無い事が解る。
そしてこんな言葉を何の打算も無くかけられたのは
一体どれ位振りだろう?
・・・戦後ナデシコでの彼の生活は一体どんなものだったのだろうか(汗)
彼の『幸せな不幸』は最近不幸の度合いが9割以上なのだろうか?
「・・・私が言いたいのはですね。
前に聞いた話でアキトさんは戸籍や体はともかく
精神的には私よりも年上なんですよね?
だったら・・・敬語ではなく普通に話して貰えないかな?
と思ったんですよ。」
「え?あ、でも・・・・了ー解ッス。千沙さん」
当然といえば当然の申し出ではあるが、
アキトは断ろうとして・・・千沙の表情を見て承諾した。
何故なら断れる事を心底怖がるように
今にも泣きそうなほど潤んだ目でこちらを見ているのだ。
こんな表情を見て断れるアキトではない。
否、こんな顔見て断ったら男ではない!(断言)
「あの、名前『さん』無しで良いですよ。
『千沙』と呼び捨てにしてください」
「・・・りょ、了解」
「じゃー前にも言ったけど
千沙ちゃんも枝織と北ちゃんの事『殿』抜きで呼んでね♪」
「そ、それは!?」
「北ちゃんも良いって言ってるよ〜」
「ぅ〜っだったら!せめて『さん』付けにさせて下さい。
今までの立場上そうそう呼び捨てに出来ませんよ」
「う〜」
「枝織ちゃんそれ位の譲歩はしてあげなよ」
「・・・解った」
三人の中で意見のまとまりができた事で
穏やかな時間が流れ始める。
現在時刻PM12:00を既に過ぎている。
しかしまだ寝る事は許されない。
明日の予定を立てなければならないのだ。
「アキトさん。明日からどうしましょうか?」
「ん〜・・・まず
お金だけどこれは心配ない。
シャクヤクでも言ったけど全く使ってない給料が在るから
それを現金にして複数の地方銀行でヨーロッパの紙幣に換金する。
これをまず最初にしようと思ってるんだ。
それよりも問題はヨーロッパに行く方法だね。
ヨーロッパに行く為にジャンプを使う事は出来ない。
ボソン粒子を感知されたら居場所の特定時間が短縮されるから。
これを解消する方法は三つ
1、俺の知ってる裏ルートで三人分のパスポートを入手し、
正規のルートでヨーロッパへ行く。
2、1と同じ様に裏ルートを使いヨーロッパまで貨物船か何かで行く。
3、車か列車なんかを使って地道に時間をかけて移動する」
「そうですね。3は足が付きにくそうですが、
日本を出るまでに時間がかかりすぎですね。
1,2から選ぶなら・・・1、ですか・・・。
いっそ正規のルートで行った方が解らないでしょうし」
「そうだね。じゃ、明日からここを中心として動こうか?
パスポートを手配するのに急がせても丸一日はかかるから・・・
その間に資金の方を用意しよう」
「では、都合二日程日本に居る事になりますね。
私と枝織ど・・さん達で必要になりそうな物を手に入れる事にしましょう」
「じゃ、今手持ちのお金の方はそちらに預けよう。
足らなかったら明日にでも言って貰えれば渡すよ」
「うにゅー・・・もう終わった?
だったらもう寝よ〜」
「そうですね。明日は忙しくなりそうですし」
「そうだね・・・(汗)」
枝織はもう既に半分寝ている状態だが、
既にひいてある布団をくっつけている。
勿論枕は三つ並べているが、その距離は限りなくゼロに近い。
千沙は何の疑問も無いように左側の枕に
枝織はトロンとした笑みを浮かべて右側の枕の所に入り、
真ん中の部分をポンポンと叩いている。
「アー君、早く〜」
「あ、アキトさんどうぞ・・・」
「は、はは、ははははははは・・・」
彼に逃げ道は無いようだ。
そして彼の理性は何処まで持つのだろうか?
続きます
あとがきの筈の対談
広島県人(以後、広):
・・・・・。
アヤカ(以後、ア):
今回から『一冊の本が生んだ哀れな男の愉快な喜劇』の創作に携わる事になったアヤカです♪
広:
・・・・・。
ア:
でも〜中途半端な所で終わったね。
広:
・・・・・。
ア:
今回の話でひとまず逃亡者編が終わって、
次の話から追跡者編が始まる予定だったんだよね。確か・・
広:
・・・・・。
ア:貰ったメールに返信したときこの話か、
この次あたりに優華部隊が登場しなかった事を説明するって言ったんだよね〜。
広:
・・・・・。
ア:
・・・いいかげん起きてよ!お兄ちゃん!!(ゴシ!)
広:
ぐは!!脊髄に電流が流れたかの様に痛い!!?
・・・お、お前な〜!
自分で俺を昏倒させたんだろうが!
ア:
何よ!お兄ちゃんが悪いんじゃない!
花も恥らう女子高生の着替え覗いて!
しかもそれを掲示板にカキコしたじゃない!!
何が『大きくなったな〜』よ!!
広:
あぅ・・・ってちょっと待てぃ!
俺にも言い分があるぞ!あれは事故だろうが!
それ以前に何で俺の部屋でアヤカがス○ール水着に着替えてんだよ!
自分の家でやれ!なんだってわざわざ俺んちにまで来て着替えてる!?
俺はなー
なまじ血の繋がりが無い上に
お前の外見が標準以上だから何かある度にお前の同級生に絡まれるんだぞ!?
もちろんお前の同級生から剃刀レターまで貰ったしな!?
一昨日なんぞお前の学校の制服着たやつに名指しで喧嘩売られたんだぞ!?
ア:
そ、そんな事あったんだ(汗)
剃刀レターは知ってけど(大汗)
広:
その腹いせにちょっとした悪戯するくらい大目に見ろよ!
ア:
お兄ちゃん。私の知っている少年誌で連載してたある有名作家さんが言ってたよ。
『それはそれ、これはこれ』
名言だね♪
広:
シクシクシク(泣)イジメだ。絶対・・・(泣)
ア:
そんな事言いながら一緒に居てくれるお兄ちゃんが大好き♪
広:
何処でそんな高等技術を習得したんだか・・・・。(溜息)
ア:
お兄ちゃんが持ってる『シ○プリ』から。
・・・それよりもお兄ちゃん。これ既に後書きじゃなくなってるよ。
広:
じゃが書く事ないけん。
別にええじゃろ。
ア:
何で急に広島弁になるのかな〜?
ま、いっか。
では次回作は兄をけしかけて出来るだけ早く投稿しますので、
皆さん見捨てないで下さいね♪
広:
同じく見捨てないで下さい。
ちなみに作中の影護姉妹、アキト、千沙の独白は
全編アヤカの作品です。
どうぞ、笑ってやって(ゴシャ!!)うぎゅ・・・・
ア:
ハアハアハアハア・・・・
お兄ちゃんそんな所で寝てると風邪引いちゃうぞ♪
代理人の感想
・・・・・・なんか、そこはかとなく駄目なかほりが
漂ってるよ〜な気がするのは私だけでしょうか。
実際、読むのにかなりの精神力を消費しました(爆)。
>後書き
一生仲良くケンカしてなさい(核爆)。