「はあ〜〜〜〜。まさかここまで過去に戻るとわな〜〜。
　やっぱり、アイツわざとだよな〜。それにこの状況は・・・・・・はあ〜〜〜。」

そういって後ろをチラッと肩越しに見ると楽しそうにお茶会をしている両親と北斗、ツクヨミ、アマテラスがいる。

アキトそんなところにいないでお前も一緒にどうだ

自分達の現在に至る経緯を説明したにも関わらずまったく気にせず接している。



02


何故アキトがこんなにたそがれているか？というと遺跡の意思に過去に戻してもらったのはいいが、
なんと８歳の頃まで戻されてしまったのだ。
しかも、いきなり寝ているところを午前5時にユリカによる襲撃をうけ、
状況が理解できずとにかく家から脱出し追いかけてくるユリカを巻いて一息ついた頃に、
ダッシュとオモイカネ(ナデシコC内臓)が連絡をしてきたので、
ユーチャリスにジャンプし現在に至っている。
(ダッシュとオモイカネは人工衛星経由でアキト(昂気使用)の逃走劇を５時間にわたってみていたらしい。)
・・・・もっと早く助けてやれよ・・・・・
その後、ダッシュとオモイカネの名前を変えたり、今後の方針について相談しているうちに、
両親暗殺の2日前だという事がわかり両親を助ける相談をダッシュとオモイカネとしている所に
いきなり北斗が頭上にジャンプであらわれアキトに抱きつき、それを見た3人？が混乱したりしたが、
何とか落ち着いて状況の整理を再開した。
その結果、北斗はアキトがジャンプした直後枝織ちゃんをのこして意識を遺跡によって取り出され、
アキトの手伝いをしてくれないかと頼まれたらしい。
(・・・人生のパートナーとか伴侶とか、他にも何かよからぬ事を吹き込んだりしたらしいが・・・)
ともあれ、北斗はあっさり納得(顔を紅くして)して過去に飛んだらしい。
そこでアキトは両親の事を北斗にも相談した。すると・・・・


回想


「それなら暗殺に来る奴を殺せばいいだろう？」

「それはそうなんだが今の俺の体は平均的な8歳児の体力と骨格しかないから格闘はもちろん、
　銃の反動にも耐えられんだろうからな・・・。」

「なるほどな、今の時のお前は並の体だったわけか。」

「まあな、さっきも話したとおり俺があれほどの力を手に入れたのはナデシコに乗ってからだ。
　それ以前ははっきり言って並かそれより少し下だったからな。」

「だったら昂気を使えばいいだろう？
　昂気は衝撃をゼロにできるから銃を使ってもなんら問題ないはずだ。」

「ああ、確かにそうすれば銃も使えるしある程度は格闘もできる。
　だけどそれだと(昂気の光で)めだって狙撃はできない。
　おそらく暗殺にはネルガルのSSが来るだろうが、奴らは空港を爆破してから行動を起こすはずだ。
　それ相応の人数と装備だと見て間違いないだろう。
　そうした場合父さん達を守りながら倒すのは今の体だとつらい。」

「ふ、そういうことなら問題ない。俺が手を貸してやる。」

「なに！？しかしお前今確か6歳の体だろう。大丈夫なのか?」

「お前と一緒にするな。おれは2つのときから親父に鍛えられている。
　昂気を使える今となってはこの体でも今の親父にも遅れはとらん。」

「そうか・・・・わかった北斗協力してくれ。」

「ああ、俺はお前の相棒としてここに来たんだ。だめと言ってもやるからな。」

そういってアキトと北斗はどちらかともなく手を出しがっちり握手をした。

「そうか、ありがとう。(ニコッ)」

「(ポッ)き、気にするな。(それにいずれは俺のお養父さん達になるわけだし・・・・・・ポッ)」

おいおい・・・・なんか北斗・・・性格変わってないか？？

「北斗何か言ったか？」

「な、な、なんでもない。(赤)それでその後の事は考えてあるのか。」

「？あ、ああ、父さん達にはどこか安全な所に身を隠していてもらおうと思うんだが・・・・、
　まだ何処にするか決めていないんだ。
　火星はネルガルの研究所が多いし、地球はネルガルの本社がある。
　それにいずれはプロスさんも地球に戻るから偶然にでも会ったらすぐ正体がばれるだろうからなあ・・・。」

「なるほど・・・・・・それならアキト、木連に来い。」

「は？」

「木連ならアキト達を知っている奴はいない、それに見つからない様にできるあてがある。」

「た、確かに木連なら見つからないし知っている奴はお前しかいないだろう、
　だが今のお前は北辰と一緒に住んでいるんだろ？お前の行動に気づく恐れがあるんじゃないか。」

「ふ、その心配はない。」

「何故そういいきれる？」

「会えばわかる。」

「？？？まあ、北斗そこまで言うなら大丈夫だろうが・・・・・・少し不安だ・・・・はあ。」

ピッ、ピッ、ピッ、ピッーーー

「もう12時か・・・そういえば俺朝飯も食ってなかったな・・・ユリカのせいで・・。
　家に食べに帰っても”また”ユリカにおわれるだけで飯食えないだろうからな・・・・
　よし、ここで飯作るか。北斗お前も食べるだろ?」

「ああ、もちろんだ。お前の料理というのを食べてみたかったからな。

北斗にも手伝ってもらいながらアキトはユーチャリスのキッチンでお昼を用意して、二人で仲良く食べた。
まるで新婚夫婦だな・・・・・。

ちなみにダッシュとオモイカネの新しい名前はダッシュがツクヨミ、オモイカネがアマテラスに決定した。


二日後

パパパッパーーーン　パーン　ドガッ　バキッ　ドゴッ

ドサッ　ドサッ　ドサササドサッ　ドサッ

パン、パン

「これで最後だな。案外あっけなかったな北斗。」

「当たり前で俺を満足させてくれるのはアキト、お前だけだ。」

「当初予想していたよりSSの人数が少なかった事もありあっという間に片付いた。」

「アキト、これはいったい・・・・・」

状況についていけない両親は呆然としていた。

「その説明はここじゃあ落ち着いてできないから隠れ家についてから話すよ。ついてきて。」

アキトはそういって両親と北斗共にその場を後にすると、
近くに止めてあった車でユーチャリスが隠してある極冠遺跡まで飛ばした。



「さてアキト、さっきの事について教えてくれないか。」

「うん、わかってる。これからの為にも、父さんと母さんには聞いてもらいたいんだ。」

そういうとアキトはこれまでの自分の経緯を話した。
自分達がランダムジャンプで過去に来てしまった事。
本来は、両親がネルガルによって今日暗殺されていた事。
木連との戦争のこと、その後の火星の後継者のこと、そして火星の後継者にモルモットにされた事。
そして、一度ランダムジャンプで過去に戻り歴史を変え、遺跡によってまた過去に戻った事。

「・・・・そうか、そんな事が・・・私達が死んでしまった後そんな事になってしまうとは・・・・。」

「ごめんなさいねアキト。あなたを守れなくて。」

「そんな事無いよ、母さん達のせいじゃないから気にしないで。」

そう言うと二人ともアキトを抱きしめて泣きだした。
しばらくして二人とも落ち着いたらしく、アキトを開放して顔を上げると北斗が目に入った。

「アキトそちらのお嬢さんはどなたなの。」

「ああ、北斗って言って俺と一緒に過去から来た逆行者なんだ。
　今日の事でいろいろと手伝ってもらったんだ。」

「影護北斗だ。アキトの手伝いをするために来た・・・・よろしく。」

「アキトの父です、息子との事いろいろとお願いしますね。
　・・・・・それで二人はお付き合いをしてるのか。」

ぶぅぅっ、ゲホッゲホッな、何言い出すんだよ父さん。
お、俺達は別にそんな関係じゃないってば!!さっきの話し聞いてなかったの!?

父親の爆弾発言に激しく動揺して咳き込むアキト。
北斗のほうは顔を赤くしてしまっている。

「聞いていたとも。
　しかしなぁアキト、ただのライバルが仲間や友達をすべて捨てて追いかけて来ると思うのか?
　そんなはけないだろう？彼女はお前の事が好きなんだよ、異性として。」

「ええ！！え、いやその・・・・そうなのか・・北斗。」

「・・・ああ・・・ぉ、おまえの事が好きだ・・・・・・。(///)」

「そら見ろ、で、アキト。お前の方はどう思ってるんだ？
　好きなのか?嫌いなのか?まっ、嫌いって事は無いようだからなその様子じゃ。」

そういって見たアキトの顔は北斗ほどではないがやはり赤くなっていた。

「なあアキト、両思いなんだから結婚したらどうだお前達。」

「なに言い出すんだよ父さん。」

「なんだいやなのか？」

「い、いやじゃないけどさぁ・・・そんないきなり。」

「それじゃあ・・ええっと・・北斗くんでいいかな？
　北斗くんはどうなのかな?家の息子じゃいやかな。」

「い、いや俺は別に、・・・・・その、アキトなら・・・というか、
　アキト以外に考えられない・・・・・・・・・・・。」

そういいながら、北斗は手をもじもじさせながら顔を真っ赤に染めて下を向いてしまった。

(ほ、北斗どこでそんな技を・・・。う、顔を真っ赤にして・・・くう〜〜北斗、かわいすぎるぞ〜。
　彼女たちはおしおきしかしないからなぁ〜〜。(T_T)
　ありがとう遺跡、彼女たちじゃなくて、北斗を選んでくれた事を心から感謝するぞ！！
　って、違う！！そうじゃないだろ俺!?何考えてるんだ。)

などと、アキトは頭を振って心の中で葛藤をしている。

「アキトいいお嬢さんじゃないか。お前にはもったいないくらいだぞ。」

「そうね、時を越えて命を駆けてまでアキトのことを追ってくるなんて・・・・・・。
　えっと、北斗さんでしたよね？頼りない息子かも知れませんがどうかよろしくお願いします。」

親公認になっているし・・・。

「な、何言ってるんだよ二人とも!!北斗が困ってるだろ。なあ、北斗。」

「ふつつかものですが末永くよろしくお願いします。」

本人了承。

「アキト男らしくないぞ。」

「そうよ。後はあなたがOKすればいいんだから。」

「アキト、俺とではいやなのか。」

北斗が両目を涙目にして上目使いで見上げてくる。

（ぐ、そんな眼で見ないでくれ北斗。）

アキトは粘った。遺跡によって受けさせられた精神修行の成果をフルに使って。

ぐ・・・ぐぅ・・そ、そんなこと・・・・は・・・ない・・・。(ガクッ）

しかし勝てなかった。アキトと北斗は婚約者になった。(祝)

だ〜〜〜〜〜ルリちゃんやラピスにどう言えばいいんだ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。

ご愁傷様です。自業自得。がんばってください。





あとがき
メールを送っていただいた方々返信もせずに申し訳ありません。
再セットアップなどでそのような余裕が無かったのでどうか許してください。
後半は年明けにでも出せるようにがんばります。

代理人の個人的な感想

ネームが長いぞ！（謎）

・・・・・もとい、あらすじの説明を長々とくだくだしく書くのはよろしくないかと。

それに、六歳の北斗はまだジャンパー手術を受けてないんじゃないかと思うんですが。