ひょっとしたらこんな日々
<乙女達の聖戦>
「パラソルなんて贅沢いわねえ!せめてチロル!麦はイヤだあ!」
「ア−メンソ−メンヒヤソ−メン」
「ナムアミダブツ」
「エロ○ムエッ○イム」
「エ○エコアザ○ク」
「黄昏よりも暗きもの・・・・血の流れよりも赤きもの・・・」
「ピピ○マピピル○プリリンパ」
「テク○クマヤコンテ○マクマヤコン」
もはや自分でもなにかわからないモノに祈る者達・・・・・・・・・・
「エリナ君なら義理くらいは・・・・・あとはドクタ−ならなんとか・・・・・・」
かつての自称「愛の伝道師」のプライドに全てをかける者・・・・・・
「♪ラ−ルラ−百万の義理よりも--------」
「♪たった一つの真実こそが------------」
それは−「ユリカ!」それは−「ルリさん!」それこそが本当の---------♪』
妙に錯乱して妙な歌を歌う者達・・・・・・・・・
今日は2月13日。そして全てのカオスの中心となるであろう人物は・・・・・
「チキンライス注文入ったよ!」
「はい!ただいま!」
愚かにも、あるいは幸運にも明日の自分の運命に気付かずにいた。
11時50分 アキト自室前
「ふっふっふっふっふ。ここでこうして待っていて、日が変わると同時にこのチョコをテンカワ君に。
姉さんにもサラにも負けないわ、最初にチョコを渡すのは・・・・・」
「あたしよ!」
「あなたは、通信士のメグミさん!何時の間に!」
「それはこっちのセリフよ。ナデシコ一の策士と呼ばれたこのあたしを出し抜こうとはいい度胸ねレイナさん」
『そうはさせません!』
「ル、ルリちゃん?サラにアリサまで」
「アキトに最初にチョコを手渡し、あの優しい声で『サラちゃん、有難う。すごく嬉しいよ』
と言ってもらうためにも。
ここは引けないわ」
『それはこちらも同じです!』
「エリナさんにユリカさん、リョ−コさんまで」
『ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふ』
テンカワアキトの朝は早い。
クル−の朝食の仕込みをしなければならないからだ。
タイマ−セットしておいたポットからコ−ヒ−を飲み、寝癖頭に大雑把に櫛をあててから食堂
へ向かう・・・・・・・・
「?」
自室の前に壮絶な格好で朽ち果てる数人の乙女達。
「一体なにが?」
「・・・・・・・・・・・・・・」
本能が、彼女達を起こすのは危険と絶叫している。
とりあえず一箇所に集め、自室の布団を掛けて食堂へ行くとしよう。
「妙に艦内が殺気だってるなあ」
このごにおよんで芋の皮を剥きながらそんな事を考えるアキト。
ホウメイさんに聞いてみたら「あいかわらずだねえ。まああたしゃ口だししないがね」とだけ。
さっきからホウメイガ−ルズ達もそわそわこっちを見てる。
「あの−アキトさグホウ」
サユリちゃんが声をかけてきたが別の子のヒジがわき腹に突き刺さる。
何だ?
(何すんのよ!)
(抜けがけはナシって決めたでしょ)
(そうよズルいわサユリってば)
その頃ブリッジでは
(どうやら食堂は大丈夫みたいですね)
「ね−ルリちゃん、ちょっと抜け出したいんだけど」
「ダメです。今は第二級警戒体制。いかなる理由があっても艦長がブリッジを出ることは認められません。
その為にオモイカネにお願いして警報だしたんですから」
「通信士なら出てもいいよね」
「副操舵手なら」
「艦長命令でダメです!パイロットの皆さんも医療班も持ち場を離れちゃダメですからね」
「ありゃ腹いせだね。自分がアキト君のトコいけないからって。嫉妬って醜いねェ」
「しっと・・・しっとりと濡れたしっと・・・・しっとう両断・・・・しとしとぴっちゃんしっとぴっちゃん・・・・くすくすくすくす」
夕方になっても彼女達のにらみ合いは続き、目的を達成できた者は一人もいなかった。
そこでとりあえずの用事をすませようという者達も現れる。
「ふゥ。こんな同情まじりの義理チョコなんかいくらもらってもボクの心は満たされない」
「ジュン君居る?ってあれ?」
「ユリカあ!その手にあるのは・・・・」
「チョコもらってないならコレあげようと思って用意したんだけどこんなにあるならいいね。
アキトだってひとつよりふたつのほう が嬉しいだろ−し。じゃ−ねえ」
「ユ、ユリカああああああああ」
どこか遠くからの「ルリさああああああん」という声を聞きながら絶叫するジュン君だった。
「見てろよお、極悪人めえ。おのれの所業に、罪深さに悔いるがいい。作戦ナンバ−M00104を・・・・」
「ウリバタケさんいらっしゃいますか?」
「おおルリルリ、どうしたい?」
「いえ、前からなにかとお世話になってますので。義理ですよ義理」
結構大きな箱をウリバタケに渡す。
「うおおおおおお!ありがとう、ありがとう!一月後期待しててくれィ」
「班長、ちょっと分けて下さいよ!」
「ええい五月蝿い、これぁオレんだ!下がれ下がれ」
「ズルイズルイ」
「ルリルリのチョコだ。たとえ神でもこれは渡せん。キサマラ殺してでも・・・・・・・・」
「イネスさん、作戦成功ですね」
「ええ、これでアキトくんにちょっかいだす余裕もなくなるでしょう。
オマケに艦長とメグミちゃん合作のチョコだし」
『ふっふっふっふっふっふっふっふ・・・・・・・・・』
深夜11時55分。
そろそろ寝ようとしていたアキトはノックに気付いた。
「はい」
ドアを開けるとそこには女性陣が。
先頭のルリがおずおずと口を開く。
「あの−アキトさん。今日は2月14日ですよね」
「うん、そうだけど・・・・・ってそうか!なんか皆変に落ちつきないなと思ったらバレンタインだったのか」
「やっぱり気付いてなかったんですね」
ふゥ。皆ため息をつく。
「まったくなんでこんなニブイ人を好きになってしまったんでしょう」
「まあともかくコレを食べてください」
チョコを差し出す一同。
どうやらアキトが他人のチョコを食べる事よりも。
足の引っ張り合いで自分のチョコを渡せない事の方が我慢ならないようだ。
「解ったよ、ありがとう」「嬉しいよ」「大事に食べるからね」「ありがとうございます」
一人一人のチョコを受け取り、それぞれに礼を言うアキト。これ程マメでありながら天然ってのがスゴい。
「一度に全部は食べられないよ。舌が狂っちゃうからね。
でも時間を掛けてゆっくりと味わって食べさせてもらうよ。 それでいいかい?」
いくつかの、チョコなのかそもそもこの世に存在を許されている物体なのか疑わしいモノに顔を引きつらせながら微笑むアキト。
全ての女性に回避不可能な必殺の一撃といわれる伝説の「アキトスマイル」に頬を赤らめる面々。
『はい』
その後、数日間生死の境をさ迷った者(川の向こうから母さん達が手招きしてた・本人談)やベッドの中から出てこなかった者達、壮絶な激闘を繰り広げながら友情を確かめ合った者達で、ナデシコは実に賑やかだった。
「何時ものことじゃないですか。バカばっかですね。・・・・・・・・わたしも含めて」
終わり
後書き
「また俺が不幸だな。しかもまた天地無○のパクリだし」
「今回はアキト君か。それは仕方ない。
わたしは絶対的にアキ×ルリ派なのだが、本編できみがユリカを選んだ以上。
それこそ死別でもない限り君がユリカを選ばないという事はあってはならないし。
ルリちゃんが君以外と結ばれるのも認めん。
そしてルリちゃんを含む女の子が哀しむなど絶対に許せないので君には重婚してもらうしかないのだ。
だけどそれでは君が幸せなのだけなのでもてないオレが悔しい。
そこで『幸せな不幸』を味わってもらうのが私のSSの基本なのだ。
エルハ○−ドでも天○無用でもフォ○ンでもあの手のハ−レムもののオレの基本スタンスは皆そうなのだ。
開き直っている以上何をいわれても通じん。
ひがみとでもなんとでも好きに言うが良い」
「少女趣味」
「ぐはあ」
「30過ぎて「りぼん」や「なかよし」立ち読みするな」
「ぐははははああああ!」
「というわけで影竜は再生に時間かかりそうなのでここで失礼させていただきます。
もしみなさまがよろしければ一ヶ月後を舞台にした『乙女達の新たなる聖戦』
を書かせてもらうと言っておりますので。
それでは」
管理人突入・・・(何処へ?)
影竜さん三回目の投稿有難う御座いますぅぅぅぅぅぅ!!
影竜さん、どうも有難うございます!!
Benは嬉し涙で枕を濡らしていますよ!!(意味が違わないか?)
さて・・・それでは作者の感想をば。
今回も天地○用っすか!!
やっぱり主人公は女性に弱くないとね!!
・・・これは偏見か(爆)
まあ、Benの書く小説の主人公はなぜか全員女性に弱いっすけどね(苦笑)
では、影竜さん三回目の投稿本当に有難うございました!!
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後、影竜さんはどちらかと言うと掲示板に感想を欲しいそうなので。
この掲示板に出来れば感想を書き込んで下さいね!!