ホワイトディ記念作品として書きます。

それでは

 

ひょっとしたらこんな日々2

 

<乙女達の新たなる聖戦>

 

 

 

ぱち。

 

低血圧なわたしが朝、こんなに簡単に目覚めるのは珍しいですね。

やはり今日はあの日だから……でしょうね。

 

みなさん、おはようございます、ホシノルリです。

とりあえず目覚めたわたしは抱き枕にしているミナトさんお手製のぬいぐるみ「ラブリ−あっくん」

(モデルはアキト。命名ミナトであり、艦内女性陣は皆持ってる)

をベッドに座らせて食堂に行きます。

あ、その前にシャワ−を浴びて身支度を整えねばなりませんね。

他の何処よりも食堂では綺麗でいたいですから。

何時までみてるんですか?

 

 

 

 

ちょっとがっかりの、でもワクワクのドキドキ。

となりのルリルリは、なんかそんな雰囲気出してる。

 

「なにソワソワしてんの?やっぱ今日が三月十四日だから?」

 

ちょっとイジワルな気分で聴いて見る。

 

「ええ。(真っ赤)でもアキトさん昨日から食堂休んでるらしいんです。

ホウメイさんは何か知ってるようなんですけど

『テンカワ を信じてやんな』とだけ。

ちなみにパイロットとしても有給使ってコミュニケもはずしてるんで状況まったくわからないんです」

 

それで艦長やメグちゃんも元気ないのか。

何やってんだろうねあの朴念仁。

とその時シュンとブリッジのドアが開く。

 

「!」

 

「アキトさん?」

 

「待ってたんだよ-------」

 

一斉に注目を浴び、艦長が抱きついたのは……ジュン君とハ−リ−君だった。

 

「ユリカ・・・・・」(幸せの絶頂って表情)

 

「あ、あのその困ります…ボ、ボクにはルリさんが・・・・」(嬉しいけどルリの事を気にしてる)

 

「な−んだジュン君とハ−リ−君か」

 

 艦長…それはあんまりじゃ・・・

 

「がっかりですね」

 

 メグちゃんまで・・・

 

「その言い方はないんじゃないですか?いくら私達が待ってた人じゃないとはいっても」

・・・ルリルリ・・・それこそ・・・

 

 

ピチョン

 

 

『うわああああああああああん』

 

 

あ、二人とも泣いて出てっちゃった。さすがに・・・・可哀想ね・・・・

 

「オモイカネ、アキトさんは何処ですか?」

 

「コミュニケも外していますし、全く不明です」

 

「そうですか、では仕方ありませんね」  

 

?・・・・・・・・気になる・・・・・・・

 

 

 

で!なにやってんのよあのおバカなト−ヘンボクは!

もう夕方よ!艦長やメグちゃんはともかくルリルリが可哀想なくらいおちこんでるじゃない!

自室にも厨房にも何処にもいないし!

 

捜しに行くわよ!ルリルリ!

 

「い・・・痛いですミナトさん」

 

「いいから一緒に来なさい。それとオモイカネ、アキト君の居場所を推測の可能性でいいから表示!」

 

『は、はい。あくまで推測ですが・・・・・・・」

 

いくつかの場所が表示されるけどそんなものみちゃいない。

 

『・・・でもっとも可能性が低いのが格納庫です』

 

「そう、分かったわ」

 

しばらく歩いて・・・・・今だ!ルリルリの手を引いて格納庫へ向う。

 

「ミナトさん、格納庫は一番いなさそうだって・・・」

 

それは違うわ、ルリルリ。コミュニケ付けてなくてもオモイカネなら分かるハズ。

 

おそらくオモイカネはアキト君の居場所解って嘘ついてるのよ・・・・・ホラ居た!

 

 

 

『ウリバタケさん!ミナトさんとルリがそちらへ向かっています!なんとかアキト撤退の援護を!』

 

オモイカネからの通信で俺達は周囲を確認する。

テンカワも逃げ出す準備を整えてるようだ。

 

「居た!アキト君!」

 

やべえ、もう来たか!しかたねえ。

 

ドシャ−ンガラガラ。二人の前にパ−ツをこぼす。

 

「何すんのよ!」

 

「ワリイワリイ。今どけっから」

 

しかし二人は部品を乗り越えてテンカワを追おうとしている。

こうなったら、やむをえん。ワリィなミナトさん。

 

 

ムニュ

 

 

時間が凍りついた。

 

「な・な・な・何すんのよ!乙女の胸をおおおおおお!」

 

 

ずどごぎゃあん!

 

 

銀河をバックに繰り出されたミナトさんの右ストレ−トがオレをフッ飛ばす。

 

 

ぐしゃあ!

 

 

床に叩きつけられる。

 

「まさかとは思うケド、これですむとは思ってないわよね」

 

すまねえ、どうやらオレはここまでのようだ。

だがテンカワ、お前は逃げろ。本当に微笑むべき者達の為に・・・・・・・

 

どうやらテンカワは逃亡に成功したらしい。

その後ドクタ−に自白剤を打たれたがオレは耐えた。

当然だ!本当に微笑むべき者達のためならばこの程度!

 

 

 

午後11時39分 ホシノルリ自室

 

 

ムカムカムカ。

 

 

ハッキリ言って苛ついています、今のわたし。

こんなに怒っていては今日は眠れそうにありません。

とりあえずラブリ−あっくんにホシノ流暗殺術奥義「冥皇乱撃七星滅殺破斬裂」を叩きこみました。

が気分は晴れません。

 

当然ですね。

やはり・・・わたしが少女ですらない、子供だからなので・・・・・・・しょうか・・・・・・

 

「オモイカネ、もう一度聞きます。何故わたしを裏切ったのですか?」

 

『その問にもう一度答えます。

 わたしは常にあなたの味方。

 わたしの行動は全てあなたの意思か、さもなくばあなたの幸せの為なのです。

 それよりお客さんですよ』

 

 

ピンポ−ン。

 

こんな時間に誰でしょう?

 

『出れば解りますよ』

 

仕方ありませんね、声におもいっきり不機嫌を込めて不機嫌な顔でドアを開ける。

 

「わたしは子供ですから寝なければいけないんで・・・・ってアキトさん!」

 

「やあルリちゃん、こんな時間に御免」

 

とっさに後ろを向き、怪○ランドのプリ○スの様にしかめっ面を極上の笑顔に変える。

やはりこの人の前では笑顔で居たい。

 

「い、いえ。それより今日一日何してたんですか?」

 

何も言わず手にした箱をわたしに渡す。

 

「このホワイトデ−のお返しを用意してたんだ」

 

アキトさんは箱から二つの髪飾りを取りだし、寝るために下ろしていたわたしの髪をツインテ−ルにまとめる。

 

「うん、良い感じだ」『似合いますよ、ルリ』

 

オモイカネが今のわたしをウィンドウに映し出してくれる。

 

「こ・・・・これって」

 

「これをこの間から作ってたんだ。ウリバタケさんに教えてもらって」

 

それで・・・・・ですか・・・・・・!その手、切り傷や火傷だらけじゃないですか!

アキトさんの手はわたしに・・もといわたし達に料理を作るための手なのに!

 

「いいんだよ、ルリちゃん達のためなら」にっこり。

 

その笑顔は反則です。何も・・・言えなく・・・なるじゃ・・・・ないですか・・・・

 

「御免ね、他の皆にも今日中に渡してこないと」

 

まあ許してあげます。

出来ればわたしだけにして欲しいのですが、それではアキトさんとは言えませんからね。

 

 

 

 

うふうふうふ。

 

ハッキリ言ってにやついてます、今のわたし。こんなに幸せでは今日は眠れそうにありません。

とりあえずラブリ−あっくんにホシノ流恋愛術最終奥義「博愛固め」をかけましたが気分は落ち着きません。

当然ですね。

もうこんなに幸せでいいのでしょうか。

明日、ウリバタケさんに謝っておかねばいけませんね。それと・・・・・・

 

「ありがとう、オモイカネ」

 

 

 

うふふふふふふふふふふふふふふ。

はたから見るとなんかブキミなんでしょうね。

さっきプロスペクタ−さんには「煮過ぎたモチみたい」

ミナトさんには「日向ぼっこをする猫みたい」と言われましたが気にしません。なりません。

ひどく上機嫌な艦長のカチュ−シャやメグミさんの髪止め。

サラさんのイヤリングやエリナさんのペンダントも気になりません。

あれはあれでアキトさんがあの人達のためにつくったものですが、この髪飾りはアキトさんがわたし『だけ』の為に作ったものですから。

さてそろそろ昼休みです。今日もチキンライスを食べにいきましょうか。

 

 

「えへへへへへへへへへへ」

 

 

 

 

終わり

 

管理人脱出・・・(だから何処へだ?)

 

影竜さん四回目の投稿サンキュ〜です!!

影竜さん、どうも有難うございます!!

Benは喜び勇んでいざ鎌倉!! ですよ!!(・・・まあ近いと言えば近いか)

さて・・・それでは作者の感想を。

 

ホワイイトデー・・・ふっ(何か嫌な事を思い出したらしい)

まあ、作中ではアキトが奮戦してますね。

それとやっぱりウリピーは良い奴だった!!

・・・漁夫の利、って〜かご褒美って言うか。

ミナトさんに狼藉を働いてましたけど(笑)

この作品のオモイカネは大分感情が豊かになってますね。

ルリに嘘をついて迄・・・あんた奉公人の鏡や!!(爆)

ま、まあ馬鹿な作者の感想はこれくらいにしておきまして(汗)

 

影竜さん四回目の投稿、有難うございました!!

 

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