もしかしたらこんな刻

 

 

 

 

昔々あるところにとても可愛らしい子がいました。

その子は真っ赤な頭巾がにあうので、みんなに赤頭巾と呼ばれていました。

 

「おい」

 

ん?何かねアキトくん?

 

「なんでオレがこんなカッコしなきゃいけないんだ?

 だいたいこりゃ女の子の役だろ−が」

 

あたりまえの事など誰もわたしには期待していない。

その方が受けるからに決まってるだろ−が。

ウケある限り戦いましょう、命燃え尽きるまで!

 

「ネタ古ィぞ」

 

ええい五月蝿い黙れ!

フクベのじっちゃんからバスケット預かってっからさっさと森のおばあちゃんのトコ行って来い!

 

「まったく…大体ば-さん森ん中で一人暮らしさせんなよな。

 介護福祉法とか色々あんだぞ・・・・」

 

「というワケで今オレは一人で草原を歩いてます。こんなカッコ見られたくないなあ。

 ルリちゃんなんか見てないだろうな・・・・・」

 

「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふ。甘いですよアキトさん。

 バッチリ見てますしオモイカネに頼んで録画してます。ではそろそろ・・・・」

 

「わあ、可愛いアキト頭巾。もうアキトってば可愛い可愛い可愛いの!」

 

「艦長?なんでこんな所に?狼役はわたしですよ」

 

「え−そんなのヤダあ。アタシが狼やんの!」

 

「か、可愛いわテンカワ君。待っててね、今行くから」

 

「駄目!狼役はあたしです」

 

「いいえ!姉さんでも譲れないわ!アキト君をパックリ食べちゃうのはあたしです!」

 

「童話でそういう不適切な発言は禁止です。よって退場」

 

「!!!!!」

 

「?????」

 

 

「で、何事もなく森の一軒家に辿り着いたオレっす。ばあちゃん入るよオオオオオオ?」

 

いきなり開いたドアから伸びた手で中に引き摺りこまれるアキト頭巾。

 

「び、ビックリしたあ。おばあちゃん役はイネスさんっすか」

 

「まあね。誰にも気付かれてないわね。それより重用な話があるの」

 

「?」

 

「森の中で一人暮らしは辛いのよ。で、アキト頭巾ちゃんに一緒に暮らしてほしいのよねええええ」

 

「イ、イネスさん・・・目が怖いです・・・・・・」

 

「ぬふっふっふっふっふっふ。ベッド一つしかないんで一緒に寝ましょうねえええええ」

 

「ちょっと、ちょっと待って」

 

「善は急げというでしょう?

 その為にあの子達に『狼ってアキト君をパックリ食べちゃう役よ』

 とか吹き込んで邪魔が入らない様にしたのだから」

 

アンタが原因かい!

 

「あの、ちょっと、待って、住民票の変更とか大家との契約更改とか色々あるんでまた今度・・・」

 

「じゃあそろそろ寝ましょうか!」

 

「まだ昼過ぎイイイイイイ」

 

 

ダアン! 

 

 

「ぐはあ」

 

 

「大丈夫かテンカワ!」

 

「り、リョウコちゃあん。有難うおかげで助かったよ。しかし猟師がおばあちゃん撃っていいの?」

 

「構うもんか。猟師の仕事は赤頭巾に害を為すモンを撃つ事だかんな」

 

という訳で、アキト頭巾ちゃんは猟師と仲良く、幸せにくらしましたとさ。

 

「いい加減にしてください!わたしが最初に・・・・」

 

「最初って言うなら最初にアキトに出会ったあたしが・・・・」

 

「そんなのズルイですよ!恋愛に順番なんて・・・・・」

 

 

めでたしめでたし。

 

 

 

 

 

管理人妄想・・・(苦笑)

 

影竜さん六回目の投稿でっす!!

もう何も言いません、影竜さん。

貴方の心意気に負けました(爆)

更新速度で負けてますがな・・・わい・・・(必殺、エセ関西弁)

 

 

しかし・・・『まだ昼過ぎィィィィィ!!』には笑わせてもらいました!!

昼のメロドラマと化してるやん(笑)

タイムリーに介護保険の話題が出てるし。

イネスさんが目立ってるな〜

最後にリョーコちゃんが得をしたけど(苦笑)

でも・・・ラピスかルリだと思ってたんだけどな・・・赤頭巾(爆)

 

では、影竜さん六回目の投稿、有難うございました!!

 

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