機動戦艦ナデシコ OVERTURN The prince of darkness
第十二話『ボクたちの戦争が再びはじまる』
ちくしょう、ふざけるな!
いきなり殴られるわ銃を向けられるわ、いったいなんなんだ!!
「アキト、だいじょうぶ?」
「ああ、ちょっと口の中を切っただけだよ」
そう言いながら俺は口端から少し流れる血を拭った。
ネルガルのやり方はそんなに好きじゃないが、これはいくらなんでも度が過ぎている。
「だいたい未来から来た俺達ってなんだよ、それだったらまず俺たちのところに来るのが普通なんじゃないのか!?
ネルガルは意味わかんない事並べて、俺たちを戦争に巻き込もうとしているだけだ!!」
立ち上がりながら俺は頭に血が昇っている事を自覚している。
でも、だからってなんだよ、あの黒尽くめ!
「帰るぞ、ユリカ。
こんなところにいられるか!」
「でもルリちゃんはどうするの?」
「もちろん連れて帰るさ。マシンチャイルドだろうがなんだろうが、ルリちゃんはルリちゃんだ。
俺たちだけじゃなく、ルリちゃんまで戦争に巻き込んでたまるか!!」
「……………帰っちまうのか?」
声をしたほうを見ると、そこにはウリバタケさんが立っていた。
「わりぃけど外で聞かせてもらったぜ。テンカワよぉ、本当に帰っちまっていいのか?」
頭を掻きながら、上を見てそういった。
「正義、歴史、真実。言うのは簡単だが難しい言葉だよな。
正義は人の数だけありやがるし、歴史ってのは不変たる過去の出来事を紡いだもんだしな。
そして真実ってのは、結構冷たいもんだ」
「ウリバタケさんも、さっきのカツミさんの話を信じているんですか?」
ユリカの言葉に、ウリバタケさんはゆっくりと首を振った。
「ちょっと違うな、艦長。
さっき会ったんだよ。未来から来たおまえさんたちにな」
「うそ?」
「うそじゃない。今、ルリちゃんと一緒にいるよ。」
「一緒に!?
ってことは、隣の部屋にいるのか!?」
俺はすぐに廊下に出ようと急いだ。
が、それを阻むようにウリバタケさんは開いていた扉を閉めた。
「なにするんスか? どいてください!」
しかし、ウリバタケさんは軽く肩を竦めただけだった。
その態度に少しだけイラつき、押しのけようと思ってウリバタケさんの肩を掴んだが、逆に俺の腕を掴み返された。
それに俺はウリバタケさんを睨んだが、直視したウリバタケさんの表情は俺以上に固かった。
「テンカワ、おまえにとっての正義ってなんだ?」
「………そんなの、今なんの関係があるんですか?」
「なんの覚悟もなくただ逃げるだけの今のおまえを、あいつらに会わせる気はねぇんだよ」
とりあえず座れよ。と、視線で示唆され、俺はしぶしぶそれに従った。
そしてユリカは俺の隣に座り、向かい側にウリバタケさんが座る。
「とりあえず、おまえらはどこまで説明受けたんだ?」
「………なんか3年後の俺たちが今の時代にボソンジャンプしてきて、それで未来のクーデターを阻止する戦争が始まる。
そう、聞きましたよ」
「未来のおまえらの事も聞いたのか?」
「……………一応」
「はぁ―――」
ウリバタケさんは大きなため息と共に項垂れた。
「俺たちは、できればおまえら家族を巻き込みたくなかったんだよ。
でも、シバヤマ達に言わせれば甘いって思われてんだろうな」
「シバヤマ? 、、、、、さっきの男か!?」
鎮まりかけていた怒りがもう一度吹き上がった。
しかし、それとは逆にウリバタケさんは黄昏たように視線を宙に泳がせた。
「難しいよな。どれが正しい方法なのかってのはわかんねぇしな。
俺たちは俺たちの考えたシナリオがある。
で、シバヤマも独自のシナリオを考えているみたいだし、
未来のおまえさんたちも別の事を考えているのかもしれない。
三者交えて一本化できれば一番いいんだろうけど、今そんなことができるとはおもえねぇしな。
……………あいつらは抱え込みすぎなんだよ」
「それでもっ、、、、、くそっ、なんだよみんなして!
一番原因に近い俺たちが蚊帳の外で、なんで勝手に話が進んでいるんだよ!!」
「だよな。それが俺たちの甘さなんだよ。
だが、ついにおまえらが関わってきちまった。これも運命なのかも知れねぇな」
ドンッ!!
俺は思いっきりテーブルを叩いた。
なんか、どっか釈然としない気持ちが胸の中をもやもやとする!
しかし、隣に座っていたユリカはポツリとつぶやいた。
「でも、そのおかげでわたしたちには自分たちの将来のことを選択することができるんだよね?
そのことは感謝しないといけないのかな?」
「……………ユリカ?」
「だって、そうじゃないかな?
普通なら未来なんて誰にもわからないのに、わたしたちは未来のわたしたちやみんなのおかげで未来がわかるんだよ。
だから自分たちで未来を選ぶことができる、これってすごい事じゃないかな?
………ねぇ、アキト。
ヒサイシさんやシバヤマさんは覚悟を決めろって言いたいんじゃないのかな?
誰でもない、わたしたち自身のために」
「まったく、あんたには振り回されてばっかだな」
「そういうなよ。少なくとも、嫌じゃないだろ?」
「だからって、強引すぎるんだよ!」
ムキになって声を荒げるテンカワさん相手に笑いながらそれを交わすリョウジ。
それを見ながら、わたしはため息をついた。
ネルガル施設から離れたわたしたちはテンカワ夫妻と合流し、昨日宿泊したホテルに戻った。
ちょうどまたスイートルームが空いていたのでわたしたちはそこにチェックインした。
ちなみにテンカワ夫妻は別の一般の部屋を取ってあげた。
リョウジはスイートルームを二人に譲ってあげようかと提案したが、わたしは嫌がった。
人の部屋代まで出しておいて、その上自分の部屋まで譲ろうと思うほどわたしは優しくない。
今は疲れていたラピスをベッドの上に寝かせ、四人でソファーでくつろぎながらお酒を飲んでいる。
「だいたい、こっちの世界の俺たちは一切巻き込まないって話じゃなかったのか?」
「そういやそんな事を話したような気がするなぁ」
「おい、いいかげんにしろ。マジメに話す気があるのか?」
「俺は常日頃からマジメさ。あ、カツミ、そこのカシューナッツ取ってくれ」
わたしはため息をついて、無言でカシューナッツを手渡した。
そのあきれた様子を見抜いたかのように、ユリカさんがわたしに微笑んだ。
「カツミちゃんって、結構振り回されるタイプ?」
「いや、そんなことはないんだけど、、、リョウジ相手の場合は特別、かな」
「へぇ〜、そうなんだ。なんかラブラブだね♪」
「そうでもないよ、普通だとおもう」
「でも、カツミちゃんが誘拐された時にシバヤマさんは命懸けで助けにいったんだよ?
まさにカツミちゃんにとっての王子様だね」
悪気なく満面の笑みでそういわれるとわたしとしても返す言葉がなかった。
「でも、わたしが捕まってきた時もアキトは一生懸命がんばってくれたよ」
その話は知っている。
未来のデータや、本人の話からもたらされた未来の歴史。
しかし、難く考えずにユリカさんのように簡単に考えると、わたしたちの関係は似ているのかもしれない。
わたしは少し肩の力を抜いた。
この人たちには構える必要はそんなにないのかもしれない。
生まれ育った環境が環境だったため、わたしは人付き合いというのがどうも苦手だ。
でも、なぜかこの人たちには親しみが持てる。そう思えた。
「そうだ! 二人の関係って、やっぱり恋人同士なんだよね?」
「え?、、、、、ねぇリョウジ、どうなの?」
唐突に聴かれたことに、わたしは思わずリョウジに話を振った
「へっ、なんだ?」
テンカワさんとの話に夢中だったリョウジはこっちを向いて聴き返した。
「だから、わたしたちって恋人関係なの?」
「あーーー、そうだなぁ〜〜〜〜〜……………」
……………ハッキリしないわねぇ。
たしかにこんな会話をしたことがないから、ちょっと恥ずかしいかもしれないけど、、、、、なんかムカツク。
「へぇ、そういう態度とるんだ。昨日はそこのベッドであんなに激しく………」
「ぬわあああああ!!! そうだよ、俺たちは恋人同士さ!!
もう、なんていうかな、ラブラブだよ! ラブラブあっちっちって感じ??」
「、、、、、リョウジ、うるさい。しかも意味不明」
「……………ゴメンナサイ」
暴走し、そしてしょぼくれるリョウジを見て、わたしはまたため息をついた。
まぁ、これくらいでゆるしてやるか。
テンカワ夫妻を見ると、ユリカさんは笑っていてテンカワさんは同情の眼差しをリョウジに向けていた。
「ふたりとも、仲いいんだね♪」
「ま、それなりに。
ところで、そっちはどうなの?」
「ほえ?」
ぽかんとした表情のユリカさんにわたしはちょっといたずらな質問をしてみる。
「新婚、突然の別離、そして運命の再会。燃えちゃうんじゃない?
特に、夜とか」
「ぶはっ!!!」
明らかに動揺したテンカワさんが飲みかけていたウイスキーを吹いた。
それを今度はリョウジが同情の眼差しで見ている。
そして一方のユリカさんは、、、、、かたまっている?
「ユリカさん? ちょっと、大丈夫?」
虚ろな目をしてあきらかにアブナイ人のようにかたまっているユリカさんの肩を軽く叩いてみた。
カクンカクンとコミカルな音が出そうなほどに首を揺らし、そしてだんだん焦点が合ってくると、みるみるうちに顔を赤くした。
「え、、、、、ええええええええええええ!!!!!??????
ちょっと、そんな、わたしたちは早すぎるよ! ね、アキト???」
「おおおっ!?? 俺に振るなよ!」
「へぇ、テンカワさんって結構奥手なんだ?」
ガンッ!!
鈍い音を立てながら、テンカワさんはテーブルに頭を打ち付けた。
「へへへっ、いいんだ俺なんか。どうせ、どうせ、、、、、、、」
「おい、大丈夫か? でも、なにもしないってのも逆によぉ」
男二人がなんかボソボソ言っているが完全に無視しよう。
そしてユリカさんは両手で顔を隠していやんいやんしている。
なんか、おもしろい。ああ、わたしも酔いが回ってきたかな?
「そうなんだ。二人ともまだなんだ?
でも、ここまでくるとプラトニックというよりも、、、、、潔癖なの?」
「そんなんじゃありません!!
わたしは待っているのに、アキトがなんにもしてこないんです!」
両手をジタバタさせながらユリカさんが熱弁する。
「だそうですよ、テンカワさん?」
しかし、テンカワさんは小刻みに震えるだけで身体さえ起こさない。
「おい、カツミ。ちょっと飲みすぎだぞ!?」
むっ、リョウジ、これは明らかに話題を変えようとしているわね。
「あれ、リョウジ。
いつもはわたしにあーーーんなことや、こーーーんなことしているのにどうしたの?
はは〜ん、話題に出されるのは嫌なの?
この際だから、いろいろと暴露しちゃおうか?」
「あ、あーーーんなことやこーーーんなこと……………はわわわわわ、、、、、、、、、、、、、、」
わたしは横目でユリカさんを見ると、顔を真っ赤にしながらも興味心身にこっちを見ていた。
「なに、聞きたいの?」
「はいっ! 是非とも!!!」
「例えばね、リョウジって――――――――――――――――――――――――」
「ちょっと待てーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
(あーーーんなことやこーーーんなことは、みなさん年相応なことを想像しよう♪)
「……………うきゅううううぅぅぅぅぅ」
ついにキャパの限界だったらしくユリカさんは顔を真っ赤にして耳から白い煙を上げながら倒れた。
でも、わたしも結構酔っているわね。
ちょっと隣を見ると、リョウジがテンカワさんと対照的に倒れていた。
それが可笑しく、薄く笑ってからソファーに横たわった。
「……………しくしくしくしく、、、どうしよう、ボク、もうおムコにいけないよぉ」
「……………へへへへへっ、どうせ俺は奥手だよ。いいさいいさ、いじけてやるさ」
「、、、、、まったく、えらい目にあったな」
「ああ。俺もあそこまで壊れたカツミを見るのは初めてだよ」
俺たちは二人をベッドに運んでからベランダに出た。
ちなみに、俺たちの寝床はソファーに決定。
さすがに別の部屋で同衾だけは嫌だ。
俺は煙草を咥え、テンカワはウイスキーの入ったグラスを持っている。
「なぁ、テンカワ?」
「ん?」
「おたくら、、、ナデシコに乗艦しろよ」
俺の言葉を予想していたらしく、テンカワは目を閉じて軽く肩を竦めただけだった。
「試験戦艦ユーチャリスはワンマンオペレーションシステムだ。
それなら、俺たちがユーチャリスに乗艦したほうがいいだろう?」
「たしかに、な。俺もユリカもマシンチャイルドじゃない。
それならカツミさんをオペレータとしてあんたらが乗ったほうがいいってのはわかる」
「、、、でも、抵抗があるってことか」
「さすがにな」
そういって、テンカワはグラスを口につけた。
それに合わせるように、俺は紫煙を空に吐き出した。
「頭ではわかっているんだ。
いろいろなことを考えたら、俺たちがナデシコに乗ったほうがいいっていうのはさ。
ただ、今さらだろうけど、、、まだこんな俺たちをみんなに見せたくないって思うんだよ」
「………ったく、こんなってなんだよ?」
俺は笑いながら言葉を続けた。
「暴走したカツミにあれだけおもしろいリアクションしておきながら、血で汚れただの、人の道から外れただのって。
そんなこと言ったところで、少なくとも俺にはまったく説得力ないね」
そしてテンカワを見ると、テンカワは目を丸くし、そして表情を和らげた。
「たしかに、、、その通りだよな」
「ああ、その通りだ」
「………はははははははっ」
少しだけ、なにかが吹っ切れたかのように、テンカワはしばらくの間笑い続けた。
その声に目を覚ましたのか、カツミ、ユリカさん、それにラピスまで体を起こしてこっちを見ていた。
俺たちは、三人をベランダに呼んだ。
近づいてきたラピスを、俺はいきなり抱き上げて肩車をする。
びっくりしたらしく、ラピスは俺の頭にしがみついた。
俺の横にはまたため息をつきながらも、微笑んでいるカツミがいる。
そしてほんの少し離れたところに、テンカワとその腕に抱きつくユリカさんがいる。
こういうのも悪くないな。
そう、思った。
パンッ!
パンッ!
パンッ!
『夢が明日を呼んでいる――――――――――――――♪
魂の叫びさレッツゴーパッション――――――――――――――♪』
なんで日本人ってこういう時に必ずのろしを上げるのかな?
わたし、少女だからわかりません。
あれから一週間、ついにナデシコは完成しました。
わたしたちはネルガル主催の完成記念屋外パーティーに参加しています。
雲ひとつない晴天の下、後ろを振り返れば純白の思い出の戦艦。
参加している人たちも何か思う事があるのか、ただ黙ってナデシコを眺める人や、馬鹿騒ぎをする人、さまざまです。
ちなみに、馬鹿騒ぎをしている中心核はウリバタケさん率いる整備班の人たちですけど。
「どうしたんだい、ルリ坊。なんか浮かない顔だねぇ?」
「あ、ホウメイさん。なんでもないですよ。ただ、BGMがなんでこれなのかなって思って」
「あっはっは、たしかにね。でも、この歌だってナデシコの思い出のひとつさね。
ヤマダの奴が大好きで、ゲキガンガー祭りなんてのもやったし、木連の連中も聞いていた歌。
これひとつをとっても、思い出深いもんさ」
ホウメイさんは豪快に笑い飛ばし、そしてわたしの頭をなでてから去っていきました。
おかげでちょっとだけ気が楽になったものの、まだ心の霧は晴れませんでした。
一週間前のあの日、今を生きている方のテンカワさんとユリカさんはただ一言、
『ゴメン、ルリちゃん。俺たち考えてみるよ。だから少しの間待ってて』
そうとだけ言い、帰っていきました。
そして今日は約束の日。
まだ、ふたりは姿を現しません。
わたしは入り口に目をやっては小さくため息をついています。
「心配なの?」
その声に振り返ると、そこには金髪の綺麗な女の人が立っていました。
「あなたは?」
「ヒサイシ=カツミ。あなたと同じ、IFS強化体質人間よ」
「え?」
ヒサイシさんは少しだけ膝を折ってわたしと目線を合わせました。
「これなら、わかるでしょ?」
たしかに、彼女の金色の瞳のなかにナノマシン特有の光沢が見れました。
「あ、わたしはホシノ=ルリです」
ちょっと遅れての挨拶。
でも、ヒサイシさんはそれを聞き流したかのようにわたしの肩を軽く叩きました。
そして、すぐに背を向けそのまま歩いていきました。
たったそれだけのことでしたが、わたしはしばらくヒサイシさんから目を離せませんでした。
初めて出会ったわたしと同じマシンチャイルド。
ヒサイシさんの場合はチャイルドという言葉は合わないかもしれませんが、それでも初めて出会ったわたしと同じ境遇の人。
その凛とした後姿を見ながら、あの人がどういう人生を送ってきたのか、それが気になりました。
もしかしたらわたしもその道を歩くことになったかもしれないから。
「………ルリちゃん」
「はい?」
ふと、後ろから声を掛けられ振り返るとそこには、、、
「テンカワさん! それにユリカさん!」
「まわせちゃってごめんね。
ちょっと時間かかっちゃたけどさ、俺たちも仲間に入れてくれないかな?」
ちょっと照れた表情をするおふたり。
でも、わたしは思わずテンカワさんの胸に飛び込んでいきました。
「むーーーっ、ちょっとルリちゃん。なんでユリカじゃなくてアキトに飛びつくのよぉ!!」
ちょっと膨れながらも、ユリカさんはすぐに微笑みました。
そしてそれがわたしの心の霧を一瞬で吹き飛ばしてしまいました。
「おおっ、やっときたなテンカワ!」
「やぁ、テンカワ君に艦長。困るねぇ、遅刻は」
テンカワさん達に気づいたのか、ウリバタケさんとアカツキさんがわたしたちのところまで来ました。
「ウリバタケさん、それにアカツキ。俺たちは真実を見つけに来た」
わたしを離したテンカワさんは、硬い表情でおふたりを見返しました。
「未来のわたしたちがどれだけの苦労をしたのか、そしてこの世界で何をしたいのか。
それを見届けることが、今を生きるわたしたちの使命なんだと思ったんです」
「それに俺たちの未来のためにみんなを戦争に巻き込むことになってしまったし、
なによりも、未来は俺たちの手で造っていかなければならない。そう思ったんだ!!」
「それでいいんだよ。やっとわかったみたいだな、テンカワ」
笑みを浮かべながら、ウリバタケさんがテンカワさんの背中を思いっきり叩きました。
「いてっ!! ちょっとは手加減してくださいよぉ」
「いいじゃねぇか。それでこそ、やっと前に進むことができるってわけだ。
そうなんだろ、シバヤマ?」
最後の名前に反応したテンカワさんは、すぐに横を向きました。
すると、いつのまにか傍に立っていたシバヤマさんを睨みつけました。
「あんたッ!」
「まぁ、俺は嫌われていても仕方ないよな」
少し肩をくすめ、シバヤマさんは言葉を続けました
「ここに来たって事は、覚悟を決めたって事だよな、テンカワ君?」
「まぁな。でも、あんたのことを認めたわけじゃない」
「別にそんな事は聞いていない」
まったく、どうしてこの人はこんな事しか言えないのでしょうか?
「まっ、なにはともあれ、これであいつらさえ来れば全員そろうわけだな」
「………あいつら?」
「そう、今回の首謀者さ」
パシュゥゥゥッ――――――――――
「うわっ!!」
突然、光がわたしたちの前に現れました。
「いいタイミングだな、、、テンカワ」
そのシバヤマさんの一言を、わたしたちは聞き逃しませんでした。
ボース粒子の光が段々人の形をしていき、そしてふたつの黒い影が見えてきました。
「そういうなよ、パーティーには間に合ったみたいなんだからさ」
光の中から、聞きなれた声がしました。
テンカワさんたちを見ると、ただ呆然とその光を眺めているだけでした。
それもそのはず。
だって、姿を現したのは―――――――――――――――――――――
「みなさん、おまたせ♪
わたし、テンカワ=ユリカと、、、、、」
「テンカワ=アキトだ」
次回予告(ウリバタケ=セイヤ口調)
さーて、みんな。長らくお待たせしすぎてストーリーを忘れていないかな?
忘れた人も、初めて読む人も、もはや見捨てた人も(なぬっ!?)わからなければ読み返しえくれよな♪
ついに羽ばたく機動戦艦ナデシコ、やっと動き出す歴史の歯車を、ああ、君は見たか!?
お金ないくせに車を買って有頂天な作者が送る次回、機動戦艦ナデシコ
OVERTURN The prince of darkness
『暴走列車は止まらない』を、みんなで見よう!!
残暑お見舞い申し上げます、きーちゃんです
え?こんどこそ、こんな奴忘れた?ううっ、そういわれても仕方ないかも(涙)
最近、ちょいと学校生活のほうが忙しかったもので、こっちの活動がぜんぜんできなかったんですよ!!
そんなわけで、1ヶ月以上も更新が滞ってしまいましたっ!!(平謝り)
さてさて、巷ではスパロボDが発売されましたね♪<持ってないくせになにをいう!!
ちなみに、最大の疑問がひとつ、、、、、マクロス7のサウンドフォースっていったいなにするの???
いやぁ、原作を見る限りでは不発(?)に終わったバサラのミサイル1発しか武器がないような気が(汗)
まさか、サウンドエネルギーがロボットを破壊するとか!???
うーむ、摩訶不思議ですね(^−^;
それでは、またお会いしましょう♪
では!!!
BGM:B'z『Everlasting』
代理人の感想
現在のアキトとユリカ参戦・・・まぁ、こうなりますか(苦笑)。
このタイミングで黒アキト達が姿をあらわすとは思いませんでしたが。
それにしてもまさか、黒アキトと姫ユリカがああいう関係だとは(爆)
>サウンドフォース
歌います。歌います。歌って歌って歌って歌って歌いまくります。
他人の戦意を高揚させたり能力を上げたり、プロトデビルンを魂のサウンドで撃退したりします。
歌わないレイとビヒーダは補給と修理で経験値を稼ぎます(爆)