怪盗参上?!

 

 

 

「師匠、大変です!!」

ここはR&D研究所。

そのドアを勢い良く開けて入ってきたのは、ここの研究員二号であるガイであった

(ちなみに、所長 ラピス、副所長 ダッシュ、研究員一号 オモイカネ、特別研究員 北斗&枝織となっている)

えらく慌てているが、なにかあったのだろうか?

「どうしたのガイ?」

チタンフレーム、丸レンズの伊達眼鏡をかけて、彼女用の白衣を着たラピスが振り返る。

 

 

いったい、、、どこから手に入れたの、その白衣?

「これ?ガイに作ってもらったの!」

、、、器用なんですね、、、彼、、、

「うん!私の衣装担当だから!!」

アキト、、、お前、彼女の教育、きちんとしろよ。

 

 

「それが、、、オモイカネのライブラリからダウンロードしたデータディスクが無くなっているんです!!」

「なんですって!あの中には『不○議の国の○幸ちゃん』や、『天才て○びくんミニアニメ三部作』や、

『F・○・S』のデータが入ってたのに!!だれが取ったのよ〜〜〜!!」

ガイの言葉を聞いた途端に、エキサイトしだすラピス。

しかし、、、中々に濃い選択だな、、、ラピス。『不思○の国の美○ちゃん』や、『天才○れびくんミニアニメ三部作』に、

『○・S・S』なんて濃すぎるぞ、お前。

「こ〜なったら、犯人を見つけるわよ!ディア!!」

「、、、な〜に、、、ラピ姉、、、」

みょ〜にテンションをあげるラピスとは対称的に、とても嫌そうに出てくるディア。

まあ、今まで色々と苦労しているからね、、、君は、、、

「あれ、やるよ!!」

「、、、はいはい、、、」

なにをやるんですか、、、??

 

 

「は〜い、みんな!僕ラピス・ラズリ!!そしてこれがナイスなパートナー、マルチメディアインターフェースのオルカのディア」

「ラピスこれとは何ですか、これとは」

おもむろに、元気良く言い始めるラピスと、セリフ棒読みのディア。

でも、、、これって、、、

「師匠、、、それは、、、ちょっと、、、(汗)」

『ラピ姉、、、』

「『マニアックすぎ!』」

と、声をそろえて言うガイとブロス。

「え〜、なんで〜!面白いのに〜!!」

「でも師匠、それって発売会社が20世紀末には親会社に統合されてますし、、、」

『そうだよ、おまけに、コミケで売り出していたゲーム機用に作成された、OVAじゃないの、そのセリフ?』

「『Private eye dol』面白いのに〜〜〜」

ラピス、、、その気持ちは分かるが、、、説明しないと、だれも知らないぞ、そのネタ。

 

 

「説明しましょう!

『Private eye dol(プライベート アイ ドル)』とはPCエンジン末期に スーパーCDロムロム用に

NECHE(NECホームエレクトロニクス)が作成したゲームソフトよ。

その後PC−FXのファンディスクにてOVAとして作成、収録されたのよ。

しかもその後、デスクトップアクセサリーとしてパソコン用にOVAとスクリーンセーバーなどをつけて発売されたの。

元々がマイナーなゲーム機用のしかも末期の作品だったため、あまり知名度は高くないかもしれないけど

キャストは豪華だったのよね。

主役に小野寺麻里子、かないみか、脇には小山茉美に久川綾、デビューしたての丹下桜と

永島由子に置鮎龍太郎に関智一、おまけにOVAの方には上田祐司!あら、、、?この4人はどっかで聞いた名前ね

まったく、今考えたら信じられないくらいよ。

その上、キャラクターデザインが石田敦子!

ほんと、ものすごいわね。

でも、会社はNECの事業統合で無くなっちゃうし、いまや幻の作品ね!」

どうも、イネスさん説明ありがとうございます。

ちなみに私は全部持っていたりする(笑)

しかもPC―FXはこのために購入しました(笑)

 

 

「うう〜〜、『金○一』はやだし、あとは『コナ○』しかないじゃん、、、」

部屋の隅にしゃがんで、のの字を書いていじけているラピス。

あくまで探偵にこだわるのね、、、

「今オモイカネが犯人を探していますから、師匠」

「ええ〜、じゃ、あたしは何するの??!!」

「それは、『あれ』ですよ!」

「『あれ』か!!衣装できたのガイ!」

「ええ、バッチリ完成しましたよ」

「えらいガイ!」

「そりゃあ、師匠の為ですから!」

「よしよし!!」

なにやらガイの言葉に納得したようだ。

しかし、、、いいのかアキト。こんな風に育てて、、、

『ラピス、犯人がわかったよ!』

久しぶりに、ウインドウで現れるオモイカネ。

どうやらネットで探索をする為に、オーガノイドから一旦出たようだ。

「だれ!犯人は!!」

『うん、これだったよ』

そう言ってオモイカネが写したウインドウに写っていたのは、、、

ボサボサ髪の背の低い、不幸が団体でやってくる少年の姿が、、、

『よ〜し、これを取引材料にして、ガイさんを味方に引き込めば、、、いっひっひ!』

身の程をわきまえた方が良いと思うぞ、君。

「良い度胸しているわね!きっちり取り返して、お仕置きしてやる!!」

背後に炎を上げながら、言い切るラピス。

 

 

「なんて命知らずなんだろう、、、」

『確かに、、、』

そう思うのなら助けてあげたら、、、ディアにブロス。

「『命は惜しいもん!』」

、、、なんとなく分かるな、その気持ち。

 

 

「それじゃ〜、予告状を出さなくっちゃ!アキトあてで良いかな〜」

『プロスさんと一緒の時が良いんじゃない?』

「よ〜し、プロスさんも巻き込んでっと!ガイ準備しといてね!」

「はい、分かりました!」

 

 

 

 

 

そしてその夜、ハーリーの部屋では、、、

「あの〜、プロスさん、、、」

「何でしょう、テンカワさん?」

「どうして、、、ここにいなくちゃいけないんでしょう?」

「それはテンカワさん宛にこんなのが届いたからじゃないですか」

そう言ってプロスペクターが差し出したカードには

今夜8時、マキビハリ氏所有の

アニメデータ入りディスクを頂きに参ります

St Tals

 

と書かれてあった。

「だったら、保安部ですむんじゃ、、、」

「テンカワさん、わざわざ予告状をあなたの所に出してきたのですよ」

「だからって、、、」

「ま、『お約束』と言うやつですね、あきらめてください。

(こんな事をするのはあの子しかいませんからね〜、怒りは買いたくありませんから、私)」

懸命な判断です、プロスさん。

「ううう、もうバレたのか!ヤバイよ〜殺されるかも!!」

片隅で怯えている、ハーリー。

だったらするなよ、あんな事。

 

 

 

そして、同じ頃、、、

「ガイ、準備は出来てる?」

「はい、出来ています、師匠」

「よ〜し、いくよ!」

そう言うと手を胸の前で合わせ、祈るラピス。

「主よ!タネも仕掛けもない事をお許しください!」

バックに吹き荒れる花びら!

 

「ワン!」

 

左手に現れる、シルクハット

 

「ツー!」

 

右手に出現する、ステッキ

 

「スリー!」

 

あたりに飛び散る、紙テープの嵐

そしてそこから現れたのは、髪をポニーテールにし、なま足、タキシードのような服、、、

そう、女性マジシャンの格好をしていた!

 

 

 

『ほら、ディア出番だよ』

「なんで、、、私がこの役、、、やんなきゃいけないの」

ブロスに対してガンを飛ばすディア。

ちなみに彼女の格好は、白い修道服を着ていた。

『でも、、、ディアがやらないと、、、ガイさんがやるって言ってたよ、この作者、、、』

「、、、マジで、、、(汗)」

マジです!キャストが足らないので、あなた以外では彼しかいないんです。

それでも良いなら、降りてもらっても良いですけど?

「分かった、、、やる、、、」

聞き分けが良くて嬉しいです、はい。

 

 

 

「ほら、ディア!」

「分かってるよラピ姉」

お互いに向き合い、胸元で手を合わせ、額を合わせる、二人。

「「私達に」」

目を瞑り、互いに声を合わせて言う二人

「「神の御加護がありますように」」

 

 

「ううう、、、あたしって不幸、、、(涙)」

 

 

「さあ、ガイ行くわよ!」

「キュ、キュウー!(はい師匠!)」

なぜかハリネズミの着ぐるみを着ているガイ、、、

もう、彼には何も言わないでおこう、、、

 

 

 

『ガイさん、、、もう、人生捨てているね、、、』

「いいんじゃない、本人楽しんでるみたいだから」

確かに、、、顔が喜んでいるな、、、あいつ、、、

 

 

 

 

 

「おや、もう予告の時間ですね」

「あの〜プロスさん、本当に捕まえなくて良いんですか?」

「テンカワさん、『捕まえない』ではなくて、『捕まえられない』という風にするんですよ、良いですね」

「た、、、大して差がないような気が、、、」

「それが『お約束』という奴ですよ、そこの所うまくお願いしますね」

「は、、、はあ〜、、、」

「あっ!それと、、、犯人の正体が分かっても、知らない振りをしてくださいね」

「それも、、、『お約束』、、、ですか?」

「はい、そうです。お願いしますよ。

(ま、今回の事は、彼がいけないんですから彼の事はあの人に任せましょう)」

すべて、、、分かっていて、彼女に任せるとは、、、怖い人だ、プロスさん。

「どうしよう、、、どうしよう、、、」

隅でおびえているハーリー。

その時!部屋の電気がいきなり消える!!

 

 

「おや、来ましたね」

 

 

「はあ〜い、こんばんは!」

背後からライトの明かりを受けて現れる、少女(とハリネズミの着ぐるみ)

「(この気は、ラピス!それにあの着ぐるみは、、、ガイ、、、何やってるんだ、あいつ)」

すぐさま正体が分かり、あきれるアキト。

でも、彼女がこうなったのは半分はお前のしつけのせいじゃないか?

 

「ほら、テンカワさん、打ち合わせ通りにセリフを、お願いしますよ」

「あ、、、はい、、、」

アキトの耳元でささやくプロスペクター。

その言葉で我に帰ると、気を取り直して叫ぶアキト

「お前が『セイントテール』か!」

「(う〜〜ん、テンカワさんは演技力がありませんね〜〜)」

「当たり!ではコレはご褒美よ!!」

そう言うとステッキを振り上げる、セイントテール。

 

「イッツ、ショーターイム!」

そう叫ぶと同時に、ハリネズミから大量の風船が飛び出し、アキトとプロスの体を埋め尽くす。

 

「ああ〜〜、くそう〜〜、動きが取れない!」

「(今度、テンカワさんには演技の勉強もしてもらわないといけませんね〜)」

 

「そ、そうだ!このディスクを返せば!!返すから、許してラピス!!!」

その様子を見ていたハーリーは、あわててディスクを取ると、彼女の方に差し出した。

しかし、、、

「ラピス??誰、その人。私は『セイントテール』人の物を盗む悪い人の手から、

奪われたものを取り返す怪盗よ!!さあ、観念しなさい!!!」

「そんな〜〜〜〜〜!」

無常にも彼の願いは届かなかった。

そして彼女は再びステッキを振り上げると、

「ええ〜〜い!」

可愛らしい声をあげて振り下ろす。

そして脇にいたハリネズミが、どこからか取り出したバズーカのトリガーを引いた。

 

 

ひゅ〜〜〜

 

 

 

 

「ぐぼへ!」

腹部にめり込む弾頭。

どうやらゴム弾のようだ。

そしてその弾みで、手から離れ、床に落ちるディスク。

ハーリーは腹部に弾頭を抱えたまま、背後の壁にめり込む。

、、、いったい、どのくらいの威力があったのだろう?

 

「さて、コレは返してもらったからね!」

そう言って、ディスクを回収すると彼女は、ハリネズミからなにやらスイッチのようなものを受け取った。

「それじゃあ、これはお仕置きよ!もうこんな事はしないのね!!」

そして冷静にスイッチを押す。

 

ポチッ!

 

 

「ふっぎゃ〜〜〜〜!!!!」

 

 

ゴム弾から流れる高圧電流にさらされるハーリー。

ま、自業自得、という奴か、、、

 

 

「もう、これに懲りたら、今度からはバカな事はしない事ね!」

そうハーリーに言うが、、、

彼はすでに顔を真っ白にし、白目をむいて、口から泡を出して気絶している。

「それじゃあね〜〜!」

そういい残すと部屋から消える少女とハリネズミ。

 

 

「ほらテンカワさん、セリフですよ」

「あ、、はい」

 

 

「こら〜待て〜〜『セイントテール』!!」

「まだまだ修行が足りませんね〜」

相変わらずセリフ棒読みのアキトと、それを見守るプロス。

でも、、、後ろの少年を助けなくて良いのか?

「彼なら一日もすれば復活してるでしょうから、問題ありません、はい」

そ、、、そうですか、、、

 

 

 

 

「よ〜〜し、ガイ!今夜はオールナイトで、これを見るわよ!!」

「はい、師匠!」

部屋に戻ってきて、すぐにディスクを再生するラピスとガイ。

いいコンビである。

 

 

 

 

 

『プロスさん、ご協力ありがとうございました!』

「いえいえ、私は楽しかったですし、かまいませんよ。おまけに被害額も少ないですし」

『また、、何かお願いするかも知れないですけど、、、』

「はい、分かりました、協力いたしますよ。『触らぬ神に、、、』ということわざがありますからね〜」

『助かります、それじゃあおやすみなさい』

「はい、おやすみなさい」

今回、この二人が暗躍して成立させたのね、、、

「私は、彼女を敵に回すような恐ろしい事はしたくないですから」

確かに、、、したくないな、そんな事

 

 

 

 

なお、ハーリーは翌日までそのまま放置された上、ブリッチに上がってこないので減給処分にされた。

 

 

 

 


kitaです。

今回は、『怪盗セイントテール』でやってみました!

『神風怪盗ジャンヌ』も考えたんですけど、、、あれって品物盗んでないからな〜

『キャッツアイ』は、、、役者が足りなさ過ぎる!

まさかガイにレオタードを着せるわけにはいかないし(笑)

 

なお、聖良(せいら)の役はマジでガイでやろうとしてました。

でも、頭の中で修道服を着たガイを思い浮かべたら、、、気持ち悪くなったので辞めました(笑)

 

 

それではまた!!

 

 

 

 

 

 

管理人の感想

 

kitaさんからの投稿第九弾です!!

ガイが・・・壊れていきますね(笑)

もう、自分の環境に疑いすら持っていないと見た!!

それにしても、度胸があるなハーリー・・・

いくら不死身とは言え、自ら虎穴に入って出口を塞ぐとは(爆)

最後に・・・プロスさん素敵すぎ(笑)

 

では、kitaさん投稿、本当に有難うございました!!

 

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