拙作、機動戦艦ヤマトナデシコに登場するメカニックの解説です。
原作「機動戦艦ナデシコ」及び「時の流れに」とは異なる形で登場する、またはオリジナルのメカニックは網羅していくつもりです。
今回第一弾は主人公機ストレリチアです。
機体名 ストレリチア
愛称 アルフォンス
形式番号 GP−901−X1
全高10m
重量6t(ディフェンスフォーム)4t(アサルトフォーム)
装甲材質 ネオチタニウム合金
武装
12.5mm頭部機関砲x2
ショットキャノンx1
展開式シールドx1
イミディエットナイフx2
Gファルコン搭載火器
ミサイルランチャーx2
30mm機関砲x2
バラエーナビーム砲x2
レールキャノンx2
特殊機能
リミットアップ
ディストーションフィールド
機体解説
元々は火星の後継者が強力な機動兵器による拠点制圧や対艦隊戦闘用に開発を進めていた高性能機動兵器。
動力に小型化された相転移エンジンを採用し、機動兵器としては過剰なまでの火力を追及、さらには高出力スラスターで機動力を確保し、新素材を採用することで装甲の防御力までも向上させた次世代機として開発が進められたが、相転移エンジンの小型化が難航し、新素材の装甲板も素材そのものの強度があり過ぎて加工が難しく、高出力の重力波スラスターの開発も難航し、さらには想定されていた機動力では機体そのものが空中分解しかねないというシミュレーション結果から計画そのものが志半ばに途絶。試作機が何機か造られテストこそ重ねはしたが結局火星の後継者が蜂起するまでの間に完成することは無く、本機は歴史の裏に葬り去られた。
その後開発主任者であったタカギ・ユリナがネルガルに亡命したことがきっかけとなりネルガルの技術によって再設計された。
相転移エンジンそのものは月面フレームのものを改良したものを採用し、さらに次世代機として開発中のアルストロメリアを素体に改良を重ね、相転移エンジンと重火器をサポートメカという形で本体と分離、結果として相転移エンジン搭載のスペースと大口径スラスターやジェネレーターとの直結が好ましい大型火器へのエネルギー効率の向上などの副次効果から開発は一気に進むことになる。しかしながら、Gファルコンが使用している相転移エンジンは後に量産機が使用するものに比べてオーバースペックであり、本機はそれゆえに機能に制約を受けている側面がある。
本体はサポートメカである高性能戦闘機Gファルコンとのドッキング機構を増設しつつ、それに伴う負担に耐えるべくフレームの構造を変更し、衝撃や捻じれを吸収しやすいよう各所にダンパーを設け、さらにそれによる強度低下を抑えるために軽量かつ高耐久力の新素材ネオチタニウム合金を採用し、Gファルコン合体に伴う機動力増加による空中分解を防いでいる他、ディストーションフィールドに頼りがちで純然たる装甲強度の低い(エステバリスに至っては装甲が全身に施されていない)一般的な機動兵器に比べてエネルギー枯渇状態での生前率が高く、ネオチタニウム合金の特性もあり、カタログスペック以上の堅牢さを示す。
Gファルコンは無人でも有人でも動かせるようコックピットが設置されており、合体時にはGファルコン側のパイロットが機体の制御などを担当することが出来るため、1人乗りの時に比べ操縦に余裕が生まれる。また非常時にはGファルコン側から本体を操縦することも可能であり、本体のパイロットが気絶あるいは死亡した時でも機体を回収し、戦場を離脱することが出来る。
またGファルコンもネオチタニウム合金で構成されており、相転移エンジン搭載、対艦・対拠点用装備を搭載していることから戦闘機としては破格の出力と攻撃力を持ち、さらには大口径スラスターによって生み出される圧倒的な機動力から総合的な戦闘能力はむしろ本体を凌ぐ。しかし戦闘機という性質上旋回性能はエステバリス等の人型戦闘機に劣り、機体後方への攻撃が不得手という特有の弱点ゆえに対機動兵器戦は不得意。ただし、これは人型戦闘機に限ったことであり、バッタなどの虫型戦闘機との闘いではむしろ優位である。合体時には機首と胴体が分割してストレリチアを前後から挟み込む。また上下に挟み込む巡航形態も存在する。
合体することで本来の姿へと変貌するが、機体上半身が異様なまでに肥大化し、人型戦闘機特有の運動性能や格闘戦闘能力は殆ど失われ、その運用はむしろ手足の付いた戦闘機であり、人型戦闘機という語から来る印象そのままである。
しかしながら本体であるストレリチアと合体したことで人型戦闘機特有の四肢を使った質量移動による機動が可能になっており、エステバリスなどに比べれば劣るとはいえ旋回性能はGファルコン単独を上回り、手で火器を使用出来るため射角も広くある程度とはいえ格闘戦も出来るためGファルコン単独に比べて戦闘能力は格段に向上している。
またストレリチアの視点から見ても大出力の動力炉に大火力火器に大口径スラスターなどの装備が追加され、胴体を覆うGファルコンの機首部分が追加装甲の役割を果たすためコックピット周辺の対弾性能が向上している。またGファルコンの機首部分にはセンサーやカメラが設置されているため索敵能力も向上している。
しかし運動性能の低下は想像以上に大きく、回避能力の低下に繋がったため全身に追加装甲を付けた“ディフェンスフォーム”が追加され、便宜上通常形態を“アサルトフォーム”と名付けられた。しかし追加装甲の装着で運動性のみならず機動性までもが低下してしまったため任意で脱落出来るようになっている。
本機の機動には右の操縦桿を兼ねるスイッチであるGコントローラーが必要であり、これが無いと起動そのものが行えない。ネルガルの最重要機密である本機のセキュリティシステムの1つである。
またこのGコントローラの右側面にはコネクタが設けられているため、拡張ユニットを取り付けストレリチアのセンサーを補強することが出来る他、高性能ボソンジャンプ制御装置ハイパージャンパーの接続コネクタとしても機能し、その機能を最大限に引き出せるよう工夫されている。またGコントローラーにはIFSのコネクタがあり、ストレリチアの制御はステルンクーゲルらと同じEOSによるマニュアルとIFSの複合操作になる。これはパイロットが木連出身でIFSに不慣れであり訓練期間も短かったことに由来する。その為、EOSがメインでIFSが補助というネルガルにしては一風変わった操縦系統を持つ。
火星の後継者2度目の蜂起を予見したネルガルが開発を急ぎ、未完成の部分を残しながらも実戦投入。その性能でナデシコを引っ張るもののパイロットの疲労と敵の波状攻撃の前に撃墜大破した。
その後破損したキットがハイパージャンパーに移植された状態で出現したことからハイパーフォームへと進化した。
進化後もハイパージャンパー未接続状態ではこの姿である。しかしながらハイパーフォームで完成された相転移エンジン搭載型機動兵器としてのデータはフィードバックされているため基本性能は目覚しい進歩を遂げている。超々高性能機であるハイパーフォームに比べてパイロットにかかる肉体的負担は少なく、長期戦に向いている。
なお追加装甲をパージすることを“キャストオフ”と言い、使用時に電子音声でシステムの起動を知らせ、同時にキャストオフ終了時に“チェンジ、レギーネ”という電子音声を発する。
余談だが、ハイパーフォームはアサルトフォームに比べて質量が増している(多数の装備が追加されている)ため、アサルトフォームからハイパーキャストオフを行うにはストレリチアの補修部品が近くにあることが条件となる。ちなみに増加装甲を纏ったディフェンスフォームは質量がハイパーフォームと同じであるためそういった制限は存在していない。仮に質量不足でハイパーフォームに移行すると、装備が足りなくなったり欠陥を抱えたりする。
武装解説
20mm頭部機関砲
頭部に装備された機関砲。頭部センサーを最大限に活用して射撃出来る為命中精度に優れるが頭部というセンサー類の満載したモジュールに装備されているため装弾数が少なく連続使用時間が短い。液体炸薬を使用しているので薬莢が無く搭載スペースを小さくしている。
40mmショットキャノン
ディフェンス・アサルト両フォームの携行武装。口径はそれほど大きくないが弾や火薬の改良でラピッドライフルすら凌ぐ威力を誇る。散弾砲であるため距離が遠くなるほど威力が低下するため射撃武器としては射程距離が短い。ただし至近距離での面射撃は強烈であり機動兵器クラスのディストーションフィールドを撃ち抜く。散弾砲が採用された理由としては運動性能に難があるストレリチアでは通常の単発や連射式のライフルでは命中精度に不安が残ると判断した開発スタッフが射程距離を犠牲にしてでも命中率と攻撃力を維持する為に面攻撃が可能で命中率に定評のあるショットガンをスケールアップした本兵装を開発した。ポンプアクション式なので両手で保持しないと使用出来ない。またGファルコンの機首部分は普通につけただけでは腕の稼動範囲に干渉して両手持ちが出来なくなってしまうので腕に伸縮機構が設けられている(劇中では描写していない)。
展開式シールド
縦に折れる中型の大きさのシールド。ネルガルが開発した機動兵器としては初めての装備である。従来機ではディストーションフィールドに全ての防御を任せていたが、そのフィールドを貫通無力化する兵器が開発されてきたことからフィールドが無い状態での防御力を高めるべく採用した。ショットキャノン使用時邪魔にならないよう折り畳みクリアランスを確保し、ジョイントで腕に固定装備される。
イミディエットナイフ
エステバリスの標準武器だった接近戦用のナイフ。強力な射撃戦に移行した現在においては装備しているだけでも優位と言える装備であるが、格闘戦能力の低いストレリチアにおいては装備しているだけという見方も。合体状態で使用しても満足に使えないことは演習ではっきりしているからである。ただし、Gファルコンを分離していれば話は別である。ストレリチアの両腰に装備されている。
ミサイルランチャー
Gファルコンのコンテナ部に内蔵された10連装のミサイルランチャー。小型ながら破壊力に優れた弾頭を使用し、アンチフィールド装置を装備しているためディストーションフィールドを搭載した機体に対しても有効にダメージを与えられる。誘導性も高く命中率が高いのが特徴。
30mm機関砲
Gファルコンの機首に装備されたバルカン砲。頭部機関砲よりも装弾数が多く口径も大きいためミサイル迎撃や牽制よりの頭部機関砲よりも攻撃重視のタイプである。ただし胸部にGファルコンの機首が合体する構造上機体正面にしか撃てないという致命的な欠点がある(これはGファルコン搭載火器全てに言える事であるが、バラエーナは除く)。
バラエーナビーム砲
対艦攻撃を目的とした大型ビームキャノン。口径と砲身の長さから来る印象通り機動兵器搭載火器としては絶大な破壊力を持ち比較的連射性能も高い。ただし燃費が悪くまだ相転移エンジン自体が不完全であるという事情から、カタログスペック以下の性能しか発揮していない。特に連射性能は抑えられているため、対機動兵器戦闘には不向きな性能になっている。それでも本分である対機動兵器戦闘をこなせるだけの性能は保持している。また上下にスイングする機構を持つためある程度照準がつけ易く、後方射撃も可能である。ハイパーフォームでは外されている。
レールキャノン
バラエーナと同じく対艦攻撃を目的としたレールキャノン。ただし、エステバリスカスタムが使用する大型レール砲よりも口径が小さく連射性を重視しているため攻撃力と貫通力は劣っている。こちらはコンテナユニットの真横(バラエーナビーム砲の真下)に固定されているため真正面にしか発射出来ない。そのためバラエーナ以上に対機動兵器戦闘に向かない。連射性能を除けば全ての性能で大型レール砲に劣る。一種のサブウェポンである。
特殊機能
リミットアップ
一時的に機体のリミット上限値を引き上げて性能を上げる機能。一種のオーバーブーストであり機体に対する負荷を抑えつつ性能を向上させるギリギリのラインで調整されている。持続時間はおよそ3分であり、その時間内に解除すれば出力の低下もなく通常形態に移行出来るが時間の超過、必殺技の使用で出力は通常の半分までに落ち込み、特に必殺技の使用で強制解除される。
出力が通常出力に回復すればすぐに使用出来るため連発が比較的容易である。逆に言えば制限時間ギリギリに解除した後しばらく時間を置けば再使用が可能であるため余裕があれば使っておきたい機能である。ただし、機体にかかる負担はゼロではないためあまり連続で使用するとトラブルの元になる。プログラムと制御装置を組み込めばどんな機体でも使用可能。
ハイパージャンパー(ハイパーゼクター)を使用することでハイパーリミットアップという上位種が使用可能になる。
ディストーションフィールド
言わずと知れた標準的な防御フィールド。空間を歪めて光学兵器やグラビティブラストを逸らす働きをする。実体弾に対しては効果が薄いが全く無いわけではない。基本的に光学兵器に対しては無敵に近いが単純にフィールドを撃ち抜くのに必要な出力を生み出す動力の関係で貫けないだけで全くの無力ではない。同程度、あるいは防御側を上回る出力さえ確保出来れば突破は可能。事実ブラックサレナのハンドビームカノンはエステバリスUのディストーションフィールドを一撃で貫いている。高速で貫通力の高いビームならば対処出来るが低速で威力の高いビームは単独で突破することは難しい。その為低速のビームを高速のビームで覆って発射する複合ビーム兵器なら通常のビーム兵器よりも突破しやすい。ストレリチア・ハイパーフォームの使用するビーム兵器はこの複合ビームである。
ちなみに相転移エンジンを搭載している本機のフィールドは高性能に思われがちだが実際には原型機であるアルストロメリアの2割増程度の強度に留まっている。これは高出力ディストーションフィールドが意味を成さなくなってきたことと、ネオチタニウム合金の採用による物理的強度の向上によって、フィールドに全てを頼る必要がなくなったからである。
必殺技
ハイパーキック
ディストーションアタックを飛び蹴りで行う攻撃。ディストーションフィールドの収束技術の向上と相転移エンジンから生み出される出力による突進力と貫通力は凄まじく、戦艦の装甲を一撃で蹴り抜く程。フィールドの開放率を調整してやれば敵中突破に使用することも出来る非常に利便性のある格闘攻撃。しかしながら使用にはリミットアップによる梃入れが必要であり、その後Gコントローラーのフルスロットルスイッチを操作してエネルギーをチャージしなければならない。技としての持続時間は約10秒。
装甲材
ネオチタニウム合金
チタニウム合金に特殊な薬品や素材を混ぜることで飛躍的に強度を増した新素材。通常のチタニウム合金装甲の倍以上の強度を誇り、単純な硬さ、粘り強さ、弾性などあらゆる面で上回る性能を持つ。エステバリスの装甲と比較すれば、同じ厚さで3倍もの強度さが出る。
チタニウム合金は元々軽量であるのが特徴なので、重量を増加させること無く純然たる装甲強化に繋がっている。これによりディストーションフィールドに頼り切ることなく防御力を向上させ、生存率を高めることに成功した。その分武装出力も増し、同一装備であってもより小型のデバイスで同程度の性能を見込めるようになった。
コストが掛かるため一般向けではないが、コックピット周りなどのバイタル部分に採用するだけでも相当パイロットの生存率が高まる。
また、材質の変化かエネルギー攻撃に対して強い耐性を示し、ビームやグラビティブラストを短時間ながら装甲のみで耐えられるほどである。ただし直撃で即死か有余があるか程度の差である。
破壊までの目安は以下の通り。
戦艦の攻撃
ビーム 直撃3秒
グラビティブラスト 直撃1.5秒
機動兵器の攻撃
ビーム 直撃5秒
グラビティブラスト 直撃2.5秒
ストレリチア・ハイパーフォーム
形式番号 GP−901−X1HF
全高10・5m
重量6t
装甲材質 ネオチタニウム合金
武装
14.5mm頭部機関砲x2
2連装ビームマシンガンx1
ディバイダーx1
大型ビームソードx2
ディストーションソードx2
ハイパーグレネーダーx2
ツインブラストキャノンx1
Gファルコン搭載火器
ミサイルランチャーx2
30mm機関砲x2
グラビティショットキャノンx2
特殊機能
ハイパーリミットアップ
ハイパークロックアップ
ディストーションフィールド
機体解説
ストレリチア・アサルトフォームが“ハイパージャンパー(ハイパーゼクター)”によって“ハイパーキャストオフ”した姿。
基本性能が全般的に向上しており相転移エンジンの不安定さから搭載が制限されていたエネルギー火器を多数装備し、重量増加に伴う機動力確保の為にスラスター類の出力強化が行われている。その為Gファルコン合体形態では高機動型ブラックサレナに匹敵する速度を誇りながら機動性、運動性能ともに勝っている(ただし、高機動型ブラックサレナと比較してである)。戦闘機形態に変形した場合、高機動型ブラックサレナ3割増という驚異的なスピードを誇る。これは、同サイズの機動兵器の中でも最速である。
ハイパージャンパー(ハイパーゼクター)に収められていた火星の後継者製G計画1号機とキットが事前に開発者であるユリナから見せられていた完成型ストレリチアのデータとキットのアニメの知識を総動員して設計されたデータをハイパージャンパー(ハイパーゼクター)のボソンジャンプによる物体の構成組み換えによって完成したストレリチアの最強形態。
各フォーム中最高のスペックを有し、アサルト・ディフェンス両フォームの特性を併せ持つ。ハイパージャンパー(ハイパーゼクター)とキットという高性能演算機とAIの補佐を受けられる為操縦はそれほど難しくない。また、パイロットの操縦データが十分に揃っていればそれを基にパイロットの癖を完全網羅した自動制御が働く為パイロットの操縦に対する追従性は極めて高い。
ただし、ハイパージャンパー(ハイパーゼクター)の補佐もあってから非常に敏感に反応してしまうため、ある程度の慣れがないと逆に振り回される羽目になる。その為幾ら操縦しやすいとは言え完熟訓練は不可欠である。
完成された小型相転移エンジンを搭載しているため出力にさらに余裕が出来、搭載火器もより高性能な物になった。なお、制御が確立した以外アサルトフォームの相転移エンジンと何ら遜色ない性能である。
Xエステバリスでは搭載に失敗したグラビティブラストをより小型にしつつ完成させて搭載しており機動兵器というカテゴリーの中ではジン兵器に次ぐ高火力を誇る。ただし、グラビティブラストに比べると威力と射程で見劣りする。またレール砲はこのフォームではオミットされている。
ビームマシンガン以外は機体から直接エネルギーを供給されている為エンジン出力が低下すると威力が軒並み低下する。特にハイパーリミットアップや必殺技を使用した直後は出力低下が著しく、独立したエネルギーパックからエネルギーを供給されているビームマシンガンや各種実弾兵器を除いては出力低下直後の攻撃力は期待出来ない。
この機体の特徴的な装備は両肩の“ツインブラストキャノン”と“ディバイダー”と呼ばれる多目的兵装である。両肩のツインブラストキャノンは必要エネルギー量が多い為ハイパーリミットアップとマキシマムオーバーパワーを使用しないと発射は不可能。その為事実上必殺技限定の装備となり、それ以外はデッドウェイトとなっている。その威力は極めて高く、機動兵器が搭載可能な装備としては文字通り最強であり、戦艦の主砲すら凌駕する攻撃力を誇る。
ディバイダーは盾、多連装ビーム砲、バーニアの3つの働きをし、攻撃力、防御力、機動力を全て引き上げることが出来る唯一の武装である。
性能は全般的に高く蜥蜴戦争時代の多くの機動兵器を凌駕しているが、運動性が低いという欠点は全く改善されていないため、数で攻めてくるバッタの群れはある意味天敵である。ストレリチアに限ったことではないが武装の大半は正面にしか使用出来ない為包囲殲滅を狙ってこられると非常に弱い。ディバイダーは本来この運動性能の低さを補う為の追加装備である。またエンジンの冷却系等にまだ不安を残すため、戦闘継続時間は短い。また武装の種類から高火力である印象が強いが、実際には対機動兵器対策として連射性能を重視した使用となっているため、グラビティブラストの攻撃力でもテツジン以下である。また装甲材であるネオチタニウム合金もより精錬されたものに変化しているため純然たる防御力も向上している。
良くも悪くもストレリチアの上位機であるため、欠点は同一。
またハイパーリミットアップ、ハイパークロックアップの機能を使用した場合は“ハイパーモード”と呼ばれる両手両足と背中のエネルギーラジエータープレート(放熱板)兼ボソンプレート(フィールド発生装置)が展開した姿となる。
余談ではあるが、最強形態ながら第1話から登場する極めて珍しい機体である。なお、この状態もまだ進化の途上にあり、まだ欠点を多数残しているため稼働時間の延長が今後の課題である。ちなみにハイパーフォームそのものは戦闘を重ねる度にデータに改変が加えられているため、毎回同じと言うわけではない。逆に言えばデータの更新を怠れば性能は一切向上しない。これは実物の改造または改修がまったく不可能な特殊な機体であるがゆえの苦肉の策である。その為、性能向上には数値上のスペックを変えていく以外に術が無く、その為実際に造ってテストを行うと言う通常の手法が全く取れないため大幅な性能向上を行うことは難しく、また実際にハイパーフォームになってみないとどのようなトラブルに見舞われるのか見当も付かない。机上の上でしか改造出来ない本機特有の弱点である。だがそれを逆手に取ればそれこそ無限の進化の可能性の提示でもあり、それこそが本機の最大の利点であるとも取れなくは無い。また、改定前の作品である「時を越えた理想」に登場したストレリチア・ハイパーフォームと比較すると性能面ではかなり劣り、むしろプレイア・エターナルに近い性能である。「時の流れに」のブラックサレナよりやや強力な程度で総合性能ではダリアにも劣る。
当初の予定とは大幅に変わったため、僅か3話で大破、特攻により失われている。
武装解説
14.5mm頭部機関砲
口径を増した頭部機関砲。攻撃力は向上したが連射速度が低下したため迎撃用から攻撃用にやや特性が流れている。装弾数は変わらず。射程距離もやや伸びた。
2連装ビームマシンガン
機動兵器用に開発された携行型ビーム兵器。おかしな話だが銃という形で開発された機動兵器用ビーム兵器はこれが始めてである。
ブラックサレナが使用していたハンドカノンよりも高出力・高収束を実現しておりディストーションフィールドの貫通力が高い。戦艦の主砲とまではいかないがかなりの攻撃力を実現していて対機動兵器用として取り回しの良さも含めて最高峰の性能を誇る。
本体から直接エネルギーを供給せずエネルギーパックを使用しているため機体や本体の出力に左右されない安定性を持つ。
ディバイダー
製図用具で「仕切る」という意味を持つ多目的兵装。通常はシールドの形をしており、その表面に施された特殊なコーティングによって高出力ディストーションフィールドを装甲表面に展開するシステムを採用しており、ネオチタニウム合金の強度と合わさって本体の最終装甲の5倍近い強度を有する(ただし使用中は通常のディストーションフィールドは展開出来ない)。その為この世界におけるシールドとしては(殆ど存在しないが)破格の耐久力を持ち、戦艦の砲撃にも短時間ながら持ち堪えられるほどである。
シールドの内部には多連装ビーム砲(3連装6門に大口径1門)が内蔵されていてシールドを縦に分割して使用する。通常のビームライフルと同等の出力を一門あたりが保有しており(大口径は2倍)同時発射かつフルチャージ状態で通常のビームライフルの7倍もの攻撃力を有する。対艦攻撃・対機動兵器攻撃にも有効な数少ない武器。形状から通称「ハモニカ砲」と呼ばれている。半月状のビームカッターモード、拡散連続発射モード、収束放射モードの3つのモードを用途に合わせて選択可能。
またシールド両脇の大口径スラスターを使用することでディバイダーの形態を問わず機動力向上を図ることが出来るため防御を固めての敵中突破、ハモニカ砲の反動軽減、腰に取り付けての高機動形態などその用途は幅広い。
エネルギーは本体から掌のコネクタを介して供給されているため本体の出力によって性能が左右される。またストレリチアの腕はディバイダーを推進器として使用することを考慮して設計されている為間接に強力なロック機構が設けられている。その為ディバイダーを最大出力で噴射しても腕が振り回されることはない。しかし当然ながらその間は腕が動かないため防御力と攻撃範囲は低下する。
大型ビームソード
大出力のビーム刃を形成する格闘用兵器。対機動兵器用としては絶大な攻撃力を誇るがストレリチア(Gファルコン合体形態)での格闘戦能力が皆無に等しいことは証明されているので殆ど意味を成さない。ただし、純粋に格闘戦を演じようとしなければ使えなくはない。
ディストーションソード
ディストーションフィールドを剣状に収束させた格闘戦用兵器。攻撃力は大型ビームソードを上回るがやはり格闘戦の苦手なストレリチアではあまり期待出来ない装備。殆ど逃げに徹するためのサブウェポン的扱いである。ただし、その特性上ディストーションフィールドによる防御が非常に難しいため対艦攻撃用としても威力を発揮する。が、制御システムに不備を抱えているため一度使用するとなかなか安定しない。
ハイパーグレネーダー
両脛に装備された大型手榴弾。攻撃力は高くディストーションフィールドの突破能力を保有しているが射程距離と命中率は低く、主に牽制用ないし威嚇用。勿論直撃すれば戦艦の装甲に大穴を穿つ程の威力を持つ。
ツインブラストキャノン
ストレリチア最強の武装。最大出力で使用すれば一撃でコロニーを居住不能にするほどの威力をもつ戦略兵器。使用にはハイパーリミットアップ(Orハイパークロックアップ)とマキシマムオーバーパワーが必要になり、連射は不可能で発射までに時間が掛かる。事実上必殺技限定の装備であり普段の戦闘ではデッドウェイと以外の何者でもない。
分類上ビーム兵器に属するため理論上強力または多重展開されたディストーションフィールドで防ぐことは可能だが、受け止めることが出来るのは木連の超巨大戦艦れいげつくらいであろう。
最大射程距離は戦艦のグラビティブラストにも匹敵し、宇宙空間に限って言えばそれすらも凌駕する。精密射撃も可能で超長距離の狙撃も可能であるがツインブラストキャノンそのものが準備から発射までの一連の動作が連続して短時間に行わなければならない事から目標を設定しても発射までのタイムラグが非常に大きい。そのため狙撃目標はかなり早い段階で見つける必要があり、同時に一連の動作を素早く確実に行うパイロットの集中力と器用さが要求される。なお、使用時にはコックピットシートの右手側から専用のスコープを引き出して使用する。
ストレリチア単独の出力では使用出来ない特殊装備であるため、マキシマムオーバーパワーの効果範囲内に高エネルギー体が無いとエネルギーが確保出来ずその真価を発揮出来ない。ストレリチアのエネルギー蓄積能力では最大出力に必要なエネルギーを10秒程度しか保持出来ないため準備から発射まではそれ以内で行う必要がある(もし時間を超過すると機体がエネルギーに耐えられずに爆発する)。発射の際、エネルギーの余波は砲身からエネルギー収束の為に展開されているディストーションフィールドによって防がれている。そのため発射中は砲口から蒼白いビームと赤い光が同時に放たれているように見える。最大出力で放つには相転移炉式戦艦5隻分の相転移エンジンが必要。ただし、その場合エネルギーを吸い取られた戦艦は最低限のエネルギーを残して殆ど空になってしまうため、味方の戦艦からエネルギーを奪い取ることは薦められない。
ハイパージャンパー(ハイパーゼクター)によりエネルギーを自前で用意する必要が無くなり、重力波ビームほどエネルギー制限を受けないため採用された試験的な装備でもある。最大で前方1000km、火線中央から半径200m以内は強力なプラズマと電磁波の渦巻く暴風域と化す。
ちなみに使用時にはGファルコンと合体していようといまいと胸部(GファルコンAパーツのセンサー部分)から正面に向けてガイドレーザーが照射されるため、相手に対する警告にも使える。この兵器の威力を知っていればいるほどにその効果は高い。
Gファルコン搭載火器
ミサイルランチャー
通常型と全く同じ武装。性能も何もかもが同一。
ハイパーモードではエネルギーラジエータープレート(ボソンプレート兼用)が邪魔になるため使用出来なくなる。
30mm機関砲
通常型と全く同じ武装。性能も何もかもが同一。
グラビティショットキャノン
ハイパーフォームにおけるGファルコンの主砲。別名重力散弾砲。
通常のグラビティブラストと同様重力波を発射して対象を攻撃するが、その発射は断続的なものであり戦艦のような長時間の照射はエネルギー効率から採用されていない。この装備の最大の特徴はその重力波を広範囲にばら撒く事が出来ることである。
最大出力も戦艦はおろかテツジン等が搭載しているものよりも低く、対艦攻撃用としてはやや心許ない攻撃力となっている。ただし、連射性能は優れているため、殆ど連射に近い感覚で使用出来るので対艦・対拠点攻撃用としては非常に有効な装備である(単発が無理なら数撃って撃ち抜くという発想)。
散弾モードはこの連射力を最大限に活用して砲口の前方に展開したディストーションフィールドを使って照射時間をさらに減らし連射速度を上げた重力波を広範囲に無差別にばら撒く機能である。ハモニカ砲のグラビティブラスト版とでも言うべき性能で、近距離での命中率は高く、相手の足止めやかく乱にと幅広い用途を誇る。ただし、その分攻撃力は激減しているため、戦艦が通常展開している程度のフィールドなら容易に弾けるほど(流石にエステバリスでは最大出力で展開しても厳しい。が、夜天光の多重フィールドなら最大出力で展開すれば持ちこたえることが出来る)。
特殊装備
エネルギーラジエータープレート(ボソンプレート兼用)
ハイパーリミットアップ時やハイパークロックアップ時に展開される放熱板兼ジャンプフィールド発生展開装置。
背中の3対6枚と両手両脚に装備されている。背中の翼状のプレートは特に重要であり、これの破損率が20%を超えるとどちらの機能も使用不可能になる。手足のプレートは補助システムなので、1つくらいなら失われても問題は無い。背中のプレートは普段は一対2枚の状態に折りたたまれている。手足のプレートはカバー内部に保護されていて、使用時にカバーが開いて覗く仕様となっている。使用時には金色に輝く。
特殊機能
ハイパーリミットアップ
リミットアップの上位種。ハイパージャンパー(ハイパーゼクター)の高演算能力の助けを借りてリミットアップよりも遥かにリミッター解除に近い領域での活動を可能にしたシステム。基本的にはハイパージャンパー(ハイパーゼクター)なくして作動出来る機能ではない。そのため採用機種が極めて限定される。持続時間はリミットアップよりも短い2分。再使用の条件は通常エネルギーレベルへの回復してから60秒以上冷却することとリミットアップに比べて時間を必要とするため連続使用は不可能。その効果は凄まじく、その分負担も大きく機体のダメージが大きいと使用出来ない。とりわけエネルギーラジエータープレートが破損した状態ではその能力を著しく低下させる。
なお、ハイパーリミットアップは使用する機体が相転移エンジンを装備していることを前提に調整されたシステムであるため、相転移エンジンを装備していない機体では使用することが出来ない。これはハイパーリミットアップがもたらすエネルギーを想定したシステムとして完成されているからであり、その水準に満たないと判断されたハードウェアで使用すると足りないエネルギーを得ようと足掻き、逆に機体の性能を下げてしまう可能性があるからである。そのため、ストレリチアの場合、Gファルコン分離形態ではハイパーリミットアップすることが出来ない。
ディストーションフィールド
基本的にストレリチアの時と性能は変わらない。ハイパーフォームは防御力よりも攻撃力を優先した形態であるため、防御力の向上はディバイダーに依存しており、多少装甲強度が上がったことを除けばそれほど大幅な進歩を遂げていない。またディバイダーのディストーションアーマー機能を使用している時はディストーションフィールドを展開出来ない。また、瞬間的な切り替えも不可能であり、咄嗟の防御は難しく装甲の強度頼みとなる。専らディバイダーや装甲が決壊した時のフェイルセーフ的な機能(本来の役目はディバイダーのディストーションアーマーの形成)。
必殺技
マキシマムハイパーキック
基本的にストレリチア・アサルトフォームのものと同じ技。マキシマムオーバーパワーの使用により一時的にとはいえ相当出力が向上しているため威力は格段に向上している。また推力の向上による突進力も上がっているため敵陣を突破し易くなっている。フィールドが渦を巻いている様に見える独特の収束を行っている。その威力は通常のハイパーキックの1.5倍にも相当する。攻撃範囲も拡大している。キックの回避を困難にするため、基本的にハイパークロックアップから発生させる。この場合、目標の前方に瞬時に実体化して蹴り飛ばすというパターンになる(出現場所はその時次第だが、基本的に単体攻撃)。劇中未使用。
各フォーム共通の使用ツール
Gコントローラー
ストレリチアの起動に必要なセーフティーを兼ねた右操縦桿。これ無くしてはシステムを起動する事も出来ない。盗難防止や資格者以外の人間が扱うことを極度に嫌う機体の為、パイロットの選定には細心の注意が行われている。
リミットアップの起動スイッチ、ハイパージャンパー(ハイパーゼクター)等の接続に使われるコネクタなどの装備を施されていて、またリミットアップ時にはカバーが展開してハイパーキックのチャージを行うフルスロットルスイッチが展開される。
見掛けは大型のスティック型の操縦桿。IFSのコネクタもグリップ部分に内蔵されていて、IFSボールと同程度の性能を持っている。その為Gコントローラーの内部構造は相当複雑化している。
ハイパージャンパー(ハイパーゼクター)
ヤマサキ・ヨシオが開発した高性能ボソンジャンプ制御装置。今まで開発されたボソンジャンプ制御装置が子供の玩具に思えるほどの圧倒的なまでの性能を誇り、時間移動すらも可能とする人類製の演算ユニットとも称される存在。所有者、使用者登録が必要であるため使える人間は限られるがその存在感は揺ぎ無い。
ハイパーキャストオフやマキシマムオーバーパワーなどボソンジャンプを応用した画期的な機能を幾つも備えている他、制御装置としても優秀であり、ボソンジャンプ関連のみならずその他制御装置と接続することで接続した機器の電子制御能力を大幅に高めることが出来る。その副次効果がハイパーリミットアップである。なおキットがインストールされアスマが所有者になっているのはハイパージャンパー1号機である。
試作品であるため通常のボソンジャンプユニットとしては余計な機能が複数付いているため、量産するものは大部分の機能が削られる予定。また、1号機にはオモイカネ級AIを取り込んだことにより、予想されていた以上の速度で成長を続けており、将来的には遺跡演算ユニットに成り代われるほどの存在になるのではないかと目されている。また、キットそのものの成長もさることながら、自身の体の1つとも言えるストレリチアの強化にも余念が無い。
第2話にて元ネタである“ハイパーゼクター”に改名(改装)された。本項目においてはパーフェクトモードの解説からハイパーゼクターの名称を用い、ハイパーフォームの項においては“ハイパージャンパー(ハイパーゼクター)”と表記する。
ハイパージャンパー(ハイパーゼクター)の機能
ハイパークロックアップ
ハイパージャンパー(ハイパーゼクター)を使用したボソンジャンプの総称。全ての基本となる機能であり、本来の役目として追求された機能。
ハイパーの名が示す通り通常のボソンジャンプでは実現不可能な呼んで字の如く時間跳躍が可能であり、限定的ながら過去と未来を自由に行き来することが出来る。ただし、A級ライセンスのジャンパーと遺跡演算ユニットとの直接リンクが必要であるため容易には時間跳躍は行うことが出来ない。
通常のボソンジャンプとしても相当高性能であり、始動から実体化までのタイムラグは通常のボソンジャンプよりも遥かに早く、消えたと思ったら次の瞬間には別の場所で実体化しているという寸法である。従来のジン兵器では跳躍から実体化までのタイムラグが大きくパターンを読まれた場合の対処が難しかったが、ハイパークロックアップに限って言えば例え自動制御のパターン化であったとしてもそれらの予測を上回るスピードでボソンジャンプを終了してしまう。
ただしこれは生身での話であり、ストレリチアなどの機動兵器が使用する場合、ジャンプフィールドを安定させるための措置を行う必要があるため始動から跳躍までのタイムラグは従来のものと変わらないという欠点がある(ただし出現速度は通常のハイパークロックアップと同様である)。また、始動してから跳躍までの時間を任意で調整出来るため攻撃と同時に跳躍し、攻撃を凌いだ相手への追い討ちてき使用も可能。しかし、連続使用は不可能。
使用するとハイパージャンパー(ハイパーゼクター)から電子音声が発せられるため、発声中に形態変化を行う。また、実体化後も音声終了まではハイパークロックアップ形態が維持される。
名称は時間を連想させる時計と時間を越える=時間を超越するの組み合わせで“クロック(=時計)アップ(=上回る)”という造語(ただし、某特撮番組の影響を受けてというヤマサキ本人からの証言もある)。本機能はその“クロックアップ”を超えるクロックアップの意で頭にハイパーをつけた“ハイパークロックアップ”となっている。その為ハイパージャンパー(ハイパーゼクター)あるいはそれに類する装置を使用しない場合は“クロックアップ”になる。
ハイパーキャストオフ
ハイパークロックアップの変則応用機能。ボソンジャンプにおける物質の分解再構築の過程を利用して物体を組み替えて変化させる機能。“キャストオフ”とは脱皮(=成長・進化)を意味し、本機能は通常形態から最強形態への進化を意味しての名称である。なお、キャストオフ(脱皮、脱ぎ捨てる)という名前ではあるが物理的に装甲パーツの飛散等は全く無く装着に限りなく近い。あくまで進化という意のみでの名称である(その為キャストオフとは似ても似つかない機能と言える)。
マキシマムオーバーパワー
ボソンジャンプを利用して周囲のエネルギー源からエネルギーを強奪して自らのエネルギーとする機能。そのため、近くに利用出来るエネルギー源がないと全く意味を成さない機能。有効範囲は半径3km。基本的にストレリチアのみに効果があるが、奪い取るエネルギーを他の機体に分配出来るが、その場合ストレリチア本体の出力は通常のままとなる。使用にはハイパークロックアップまたはハイパーリミットアップの使用が必須(ハイパーモードにおける常時展開されたジャンプフィールド)。また必殺技の発動の前提条件となるが、実際は使用する技によって供給量(奪い取る量)が変化する。これは使いきれないエネルギーを機体に供給することによる自壊を防ぐためである。必殺技を使用しない場合は機体のバッテリーやコンデンサが常にエネルギーを最大蓄積した状態に維持するようになる。また、ストレリチア本体ではなく他の機体に同様の効果を与えることが出来、最大でエステバリス3機まで充電出来る。
どのような使い方をしても機体やハイパージャンパー(ハイパーゼクター)には負担を強いるため、最大でも30秒しか持続しない。また、この機能の終了はハイパーリミットアップとハイパークロックアップに連動しているため、本機能と先述の機能のどちらかリミットの近い方に合わせて同時に終了される。また再使用までの間隔が非常に長く、約80秒の冷却時間が必要。当然、その間はハイパーリミットアップは使用出来ない。
例1:ハイパーリミットアップのリミットが残り20秒の段階で作動させると、本機能があと10秒時間を残していてもハイパーリミットアップに連動して終了する。
例2:ハイパーリミットアップのリミットが残り60秒で本機能を作動させると、ハイパーリミットアップがあと30秒時間を残していても本機能と連動して強制終了される。