飛鳥・・・・・

あの日約束したよね・・・・・

「ずっと一緒に居る」って・・・・・

それなのに、君は居なくなった・・・・・・

今、君が何処に居るのか分からないけど・・・・

私は信じてる・・・・・・

君も何処かの空の下に居るって・・・・・・

また何時か「君」に会えるって・・・・・・・・・・・・・



 

Destiny
〜交わる事の無い二つの時間〜



Destiny 第二話「もう一つの時間」

一人の少女が、丘の上で町の風景を眺めていた、その横顔は少女の活発な雰囲気とは別に、少し悲しい表情をしている、
まるで、恋人を待つ悲しい人の様な―――――――
今の季節には、珍しい少し冷たい秋の風が、少女の栗色の髪を揺らす。
「レナ〜〜!!!」
不意に、彼女は後ろを振り向く。
そこには、彼女とは対照的に落ち着いた雰囲気の少女が走ってこちらに向かってきている、少女の長い黒髪は左右に揺れている。
「こらぁ!サボるなぁ!!!!」
レナの傍まで来て、久美子はレナを怒鳴りつける。
「へ?、やっぱり駄目??」
そう言って、彼女 水木レナはとぼける。
「はい!学校に帰るよ!!」
「え〜久美子、簡便してよ〜」
「駄目!早く帰って、文化祭の準備をやるの!!」
「はいはい、分かったてば〜」
そう言って、久美子はレナを引っ張って、連れて行く、
レナは観念したのか、大人しく久美子に引っ張られていった。
久美子に、引っ張られながらレナは、何処か悲しい目で丘の上にある大きな木を見つめていた――――――――


「ねぇ久美子、何で私があそこに居るって、わかったの??」
文化祭の準備を、手伝いながらレナは、隣で作業している久美子に尋ねた。
「だってレナって、この時期なると、あそこによく居ない??」
「うん、言われてみるとそうかな?」
今の季節は残暑の少し残る秋。
「そういえば明日じゃない??」
「うん・・・」
レナは少し悲しそうに答える。
「もう、3年も経つんだよね」
「ごめんね、変な事聞いて」
「ううん・・、気にしないで」
今の季節は残暑の残る秋、そして飛鳥が居なくなってしまってから3年目の秋――――――――


その翌日、レナは高台の上に一つだけ建てられている、墓石の前に立っていた、手には白いユリの花が握られていた。
「もう、3年も経つんだよね・・・・」
レナが、小さく呟く。
「ズルイよ、いきなり居なくなっちゃうなんて」
風が彼女の髪を揺らす。
「ごめんね、毎年こんな事ばっかり言ってるよね・・・・」
「この花、好きだったよね」
レナは、手に持っていた、白いユリの花を墓に添える、白いユリの花もまた、風に揺れている。
「でもね私は、ずっと待ってるから!」
今までの悲しい表情とは、うって変わってレナは明るい表情で、キッパリと宣言した。
「じゃぁまた今度来るね」
そう言って、レナはその墓石を後にした、墓石には一つだけ白い花が添えられている、
その墓石には、天川家と刻まれていた。


その墓石の近くの大きな木の葉が風に揺れていた・・・・・・・・・


第三話「ある出来事」に続く―――――――――


後書き
どうも、Destinyを呼んでくれている読者の皆さん、作者のkurisuです。
いやぁ・・・2話目、大分短く終わっちゃましたね(作者も書いてみてビックリです)
本当はもっとヒロイン(?)のレナの生きる時間の流れについて、書きたかったのですが・・・・・。
そろそろ、前回言っていたストーリーの背景について話したいと思います。(世界感みたいなものですね)
時間の流れは、時ナデの序章で北斗(優人部隊)が出たちょっと後ぐらいですね、
その他、世界感も時ナデを引き継いでいます(手抜きだなぁ・・・)
飛鳥と美花は、アキトが新しい機体「ブローディア」に乗って、ナデシコに戻って来る頃に合流する事になっています。
キャラクター等についても、少し説明したいのですが、祭りから帰った直後なので・・;;(5時間歩きっぱなし)(現時刻AM
01:15)
それではこの辺で・・・・・ああ・・足が痛い・・・・

 

管理人の感想

kurisuさんからの投稿です。

時間軸でいえば、戦闘が激化するところですねぇ

今回は短いお話でしたので、キャラクターの背景等がちょっと把握しきれていません(苦笑)

まあ、3年前に何か事件が起こり、天川家の人間が亡くなった・・・という事ですかね?

しかし、天川家というとアキトの親戚とか?(笑)