黒き貴公子と赤き戦士
プロローグ
火星空域・・・・
ここに2隻の船が存在していた。
一つは復讐のためだけに生き、今までに何人もの人々を
殺めた漆黒の鎧を纏った復讐鬼の乗った船・・・
もう一つはそんな彼を思い、ひたすらに帰ってきて欲しいと思う
少女と彼が帰ることを望む者達が乗った船・・・・
彼らはわかりあうことができるのであろうか・・・・?
「アキトさん、もう戦いは終わったんです!
ユリカさんも無事です!
だから、だから帰ってきてください!」
少女が必死に説得する
だが彼は・・・・・・・
「ごめんよルリちゃん、俺は君達と一緒に生活はできない・・・
俺はこの世にいてはいけない存在なのさ・・・
もうあきらめて俺のことは忘れてユリカと一緒に
幸せな生活を送ってくれ・・・
これは最後の俺の頼みだ。」
「アキトさん、あなたなしに私達には幸せな生活なんてありえません!
私達に幸せになってもらいたいと言ってもそれならアキトさんは必要なんです!
私達はアキトさんにも幸せになってもらいたいんです!」
少女は叫ぶ・・・
彼にもどってきてもらうために・・・
彼の幸せな生活をまたおくってもらうために・・・
他の者はただその会話を聞いていることしかできなかった。
だが・・・・1人を除いては・・・
「・・・・・ありがとうルリちゃん。
でもだめだよ、俺は戻れない・・・
ラピス、ジャンプの用意をしてくれ・・・」
「わかったよ、アキト。」
「アキトさん!」
彼らは気付かなかっただろう・・・
この会話中にエステバリスが1機、出撃していたことを・・・
「・・・・アキト!ナデシコからエステバリスが来た!」
「何!?なぜ気付かなかった?」
「ごめん、アキトとルリの会話に集中してた・・・・」
「くっ、いったい誰が?」
そこへ通信
ピッ
「アキト!逃がさせねぇぞ!!!」
「なっ!リョーコちゃんか!ラピス、ジャンプの用意は?」
「・・・・・準備完了したよ!」
「よし、ジャンプして・・・・」
「逃がさせねぇ!!!」
「アキトさん、逃がしません!!!」
ドゴン!!!
「な、何だ?」
「ナデシコからアンカー撃たれたよ!!!
それとエステからのワイヤードフィストも!!!」
「くっ被害は?」
「・・・・・大変だよアキト!!!
ジャンプ発生装置が暴走しちゃった!!!」
「な、なに!!!!
くそっ!ルリちゃん、リョーコちゃん!速く離れてくれ!
このままだとランダムジャンプをしてどこへ行くかわからない!!!」
「いやです!そんな・・・アキトさんと別れるなんて!!!」
「俺もだ!!!」
「・・・・・ならばせめてディストーションフィールドをはってくれ!」
「もうやってるぜ!!!」
「ハーリー君!ディストーションフィールド全快!」
「わかりました!!!」
「アキト、ジャンプする!!!」
「すまない、ルリちゃん、リョーコちゃん!」
そして虹色の光と共に2つの船と赤いエステは消えた・・・・
後にはなにもなかった・・・・
第一話に続く
後書き
ふぅ・・・やっと書けたよ。
最近はいろいろとごたごたがあって書けなかったからな・・・
まぁ、なにはともあれリョーコ閣下をヒロインとする小説ができた・・・
さて、何話続くかな?
謎だな・・・・
代理人の感想
まぁ、プロローグはどれもこれも似たようなものとして(笑)。
気にかかるのはリョーコちゃんですね。
ヒロインなのに・・・ジャンパーだっけ、彼女?