聖戦と賭けと
お昼過ぎの食堂
現在、東京の連合軍基地に補給をしに来たナデシコ
お昼過ぎなのでお客がいないので食堂は暇である。
「ふぅ、お昼を過ぎると暇ですね・・・・」
「そうだねぇ・・・・あ。」
「どうしたんです？ホウメイさん。」
「香辛料がほとんどなくなってるんだよ・・・・
新クルーの歓迎会でいろいろと使っちまったからねぇ。」
「プロスさんに頼んどきましょうか？」
「いや、たしか近くにいい香辛料の店があったなぁ・・・
あたしが行って買ってくるよ。」
「え、じゃあ俺が行ってきますよ。」
「いいよ、テンカワは昼を食っちまいな。食ってないだろう？」
「え、でも・・・・」
「いいんだよ、そこの店の人とは顔見知りだし、
いろいろと話もしたいしね。」
「そうですか、じゃあ気を付けて。」
「わかってるよ。」
5分後
「おーーーい、アキト。」
俺は自分の仕事を終わして食堂へ入った。
「なんですか？ランスさん。」
アキトが厨房から顔を出す。
どうやらラーメンを作ってるようだ
「俺になんか作ってくれ、今仕事終わったんだ・・・」
「いいですよ、何にします？」
「そうだな・・・・・・ラーメンと大盛りチャーハン。」
「わかりました、ちょっと待ってください。」
1５分後
「はい、ラーメンとチャーハン上がり！」
アキトがラーメン２つとチャーハンを持ってきた
「おう、ありがとうな。」
「じゃあ、いっしょにお昼を食べますか・・・」
「ああ。」
俺たちが食べ終わるとルリちゃんを初めとする
十数人の女性が入ってくる。
全員後ろにオーラを出しながら・・・・
その様子から見ると・・・・
その様子を見たアキトはかなりびくついている。
・・・・・ご愁傷様
「アキトさん。」(怒)
「な、ななななななんだい？ルリちゃん？」(汗)
アキト、冷や汗を掻きまくってるな・・・
まぁ、しかたないな。
なにせアキトだからなぁ・・・
「この写真と一緒に写ってるのは誰？」(怒)
艦長が見せた写真には
アキトとアキトの腕につかまった女性の姿が写っていた。(・・・・・逝ったな)
「な、なんでその写真が・・・服の内ポケットに入れておいたのに・・・
・・・・・あ。」(汗)
「なんだって？テンカワ？」(怒)
拳を震わせながらリョ−コ君が言う。
その時、食堂に怪しいかっこをした団体が入ってきた。
音もなく戦闘モードに入る同盟。
なんでこういう時だけは・・・・
「な、なんですか？ウリバタケさん？」(汗)
「ちがーう！！！俺は断じてウリバタケなんていうニヒルでクールなかっこいい整備班班長ではなーい！！！」
自分で言うのはまずいよウリバタケさん・・・
「そうだそうだ、僕もアカツキ・ナガレなんていうかっこいい人じゃあないからね。」
誰も聞いてないと思うよ？アカツキ君。
「俺たちは貴様をこの世から消し去るために来た
正義の使者なのだ！テンカワ・アキト！天誅！！！」
「おお！！！！！！！」
その声を合図に某組織の人たちが一斉にテンカワに向かった。
だがその前を同盟が立ちふさがった。
一斉に止まる某組織。
以後、睨み合い状態。
このパターンからくるとまちがいなくあれが起きるな・・
さて、離れるか・・・
俺は呆然とするアキトをほっといて素早く食堂の端のテーブルに逃げた。
巻き込まれるのは嫌だからなぁ・・・
そこへシュンさん、カズシさん、プロスさん、ナオさんが来た
周りの状況をすぐにわかりそろって俺の座っているところまで来た。
「おいおい、またなのか？」
「えぇ・・・」
「あいつらもこりないねぇ。」
「本当ですね・・・食堂の修理代、けっこう高いんですがねぇ・・・・」
「まぁ、止めるっていうのは無理だからなぁ・・・」
「そうなんですよね・・・」
「さて、恒例のごとくさっそく行ってみますか。」
「そうだな。」
恒例のごとく・・・・
俺がナデシコに乗って最初にあれを見た時はさすがにびっくりしたね。
しばらく様子を見ているとついに始まった。
「どけ、某同盟！！！今日こそはあいつに天誅を喰らわしてくれる！！！」
「そんなことはさせません！！！アキトは私達が守ります！！！」
「艦、いやルリさん。そんな男にいつまで騙されているんですか！！！」
「うるさいですよハーリー君。アキトさんを冒涜するなんて100億万年早いですよ！！！」
口々に相手に喧嘩を売る。そして・・・・
「あのれ・・・・・あくまで俺たちの邪魔をする気か！！！
ならば今までの因縁、ここでつけてくれるわ！！！野郎ども！！！」
「「「「おおっ！！！！！」」」」
「望む所です！！！みなさん、また叩きのめしてあげましょう！！！」
「「「「おお！！！！！！！」」」」
「お、始まったか！んじゃさっそく俺は同盟に1000円。」
「私も。」
「俺も。」
「俺もですね。」
「んじゃ「んじゃあカズシは組織だな。」・・・・・・え？」
「当たり前だよな、3人同盟に賭けたんだ。残りは組織に普通賭けるよな？」
「・・・・・そりゃないんじゃないんですか？隊長・・・・」
「さて、戦いを見るか・・・」
「無視かい！！！！」
その時！某組織の人間が何人かこっちに飛んできた！！！
「まったく・・・・近頃は端にいてもだめですね・・・」(よけるプロスさん)
「まったくですね・・・・」(飛んでくる人を取ってどこかへ投げるナオさん)
「本当ですね。」(飛んでくる人を叩き落す俺)
「誰が投げてんだろうね？」(カズシさんの後ろに隠れるシュンさん)
「何で俺の後ろに隠れるんですか隊長！！！・・・・・ぐはっ！！！」
後ろを向いて油断していたカズシさんの頭に整備班が見事に当たる。
「まだまだ甘いなぁ、カズシ。」
「あんたのせいでしょ！！！あん、た、の・・・・・」
ばたっ
カズシさん就寝
「そうだ、今日みなさんで夜、将棋やりませんか？久々ですし・・・」
「お、いいねー何時にする？」
「9時ぐらいがいいんじゃないんですか？」
(近くでクルー同士が戦ってるっていうのにあんたらは・・・)
などど何時の間にか厨房へ退避したアキトはそう思ったらしい。
「・・・・・酷いですよね、隊長は・・・・」
「あ、カズシさん復活したんですか。」
後頭部をさすりながらカズシさんが起き上がる。
「いつもそうですよ、今のことといいさっきの賭けのことといい
あなたは本当に私を部下だと思ってますか？」
カズシさんがシュンさんに詰め寄る。
(・・・・・・あれ？なんか周りが静かになった気が・・・)
「おいおい、カズシ・・・・・・・・あ。」(汗)
「どうしたんですか？隊長？」
「う、」
「う？」
「・・・・後ろ・・・」
「え？(振り返る)・・・・あ。」
「カズシさん、賭けって何ですか？」(怒)
そこには同盟と生きてる人だけの組織がいた・・・
・・・・・・やば！
「な、なんのことかな？まったくわからんなぁ・・・」(汗)
「・・・・カズシさん、覚悟決めようやぁ。」(怒)
「・・・・・・隊長。」(泣)
「カズシがおもしろうそうだからやろう！って無理矢理
やらされたんだ・・・」
「私も。」
「俺も。」
「俺もです(カズシさん、ごめんなさい)」
「・・・・・・あんたら・・・・」(怒)
「では、カズシさん心の準備はいいですか？」(怒)
「今回のことは俺たちも参加させてもらうぜ。」(怒)
「う、う、う、うおおおおおおおおおおおおお！！！！」
カズシさんは叫びながら逃げ出した・・・
気のせいだろうか、目に涙を浮かべていたのは・・・・？
「逃がしませんよ、みなさん！！！」
「てめぇら、行くぜ！！！！」
「おおっ！！！！！！」
「許せカズシ、お前の犠牲はむだにはせん。」
「カズシさん、ご冥福をお祈りしますよ・・・」
「まだ、死ねないので。」
「すいません。」
静まり返った食堂で俺たちは黙祷した・・・
(ひどい、ひどすぎるなあ。あの人たちには勝てない・・・)
などと思うアキトであった。
後日
あれから姿を見せなかったカズシさんは甲板に吊るされていた。
救出してしばらく俺らを一生恨んでやる！といった目線で見ていた。
「カズシさんがこっちを見てますよ・・・」
「ちょっとやりすぎましたかねぇ。」
「大丈夫、あの程度でへこたれんさ。」
「はぁ・・・・」
ついでにもちろんのことアキトはおしおきされた。
「おーーい、アキト、大丈夫か？」
「生きてるか？」
俺とナオさんはアキトに語りかける
だが、反応はない。
しかし、どこからともなく包丁を取り出した・・・・
「やべ！自殺する気だ！！！」
「アキトーーーーーー！！！！」
俺らは両腕を抑えた。
「うわああああああ、死なせてくださー−−い！！！！」
「「やめーーーい！！！！」」
などということがあった。
・・・・・死ぬなよアキト、
どんなにきついことでもいつか終わるさ・・・
・・・・・・いや、終わらんか・・・・
終わり
後書き
あれ？何を書きたかったんだっけ？
しかし、カズシさん不幸だな・・・・
このままだとハーリーと同類になるな・・・・・(汗)
それでは、また来週！！！