火星の後継者の二度に渡る反乱は、ナデシコの活躍のよって無事に鎮圧された。

それによりナデシコの名とその艦長の名は知らぬ者がいないほどに広まった。

ナデシコは人々の希望となり、その艦長は人々のアイドルとなっていた。

 

 

だが、それをやっかむ者やその力を恐れる者も存在した。

 

 

 

機動戦艦ナデシコ≪確かな明日を

 

 

 

某マンション

真っ暗な部屋の中で壁にもたれ掛かりながら座っている一人の少女がいた。

すると、その少女の前に一つのウインドウが開いた。

それを見た少女は、そのウインドウに話し掛ける。

 

「ありがとうオモイカネ」と一言だけ。

それを聞いたオモイカネは静かにウインドウを閉じる。

 

雲が途切れ月が現れ、真っ暗だった部屋を照らす。その光は少女にも浴びせられた。

照らし出された少女の姿は『美しい』の一言である。

銀色に光る長い髪とどこまでも白い肌、そして瞳に浮かぶ黄金の眼。

そう、その少女は誰もが知っているあのナデシコの若き天才美少女艦長ホシノルリであった。

 

彼女はこの二回の事件により少佐から中佐へと昇格していた。

しかしそんなことは彼女にとってはどうでもよいことだった。

 

今はそんなことを気にしている時では無いのだ。

 

 

 

 

 

統合軍は二度に渡る失態を隠すためテンカワアキトにすべてをなすりつけ、

すべての人々の敵に仕立て上げたのだった。

 

これを聞いた元ナデシコクルーは怒った。

しかし所詮は民間人である。軍の前では無力だった。

 

そこで宇宙軍のミスマルコウイチロウなら何とかしてくれると思い

ユリカやルリを中心に直接交渉にあたった。

しかしミスマルコウイチロウは取り合わず統合軍と同じ方針をとった。

そして、ナデシコBとナデシコCを先頭にすることになった。

 

つまりルリやユリカにアキトを倒せということである。

勿論これはミスマルコウイチロウが決めたことではなく、宇宙軍の議会で決まったことである。

 

また、これとは別に密かに上層部だけで決まった秘密事項があった。

それはホシノルリの暗殺である。

これは宇宙軍だけでなく統合軍やクリムゾンも企んでいることである。

もはやホシノルリは英雄ではなく危険人物となっているのである。

 

 

 

 

 

しかし、その情報はすでにルリの耳に入っていた。

電子の妖精の名は伊達ではない。

 

しかし、ルリは「ま、当然の処置よね。」と思った。

 

だから、ユリカの「一緒に暮らそう」という提案を断ったのだ。

迷惑を掛けないようにするために。

 

日に日に多くなる罠や暗殺者で周りの人に被害が及ばないように部屋にこもる時間が長くなった。

オモイカネがいてくれるおかげでいまだ絶対的なピンチになったことは無い。

 

だが、いつ死んでもおかしくないこの状況は何とかして打破したいところだ。

そこでオモイカネにいろいろな情報を探してもらって何とかしようと画策していた。

 

 

その情報の中にはもちろんテンカワアキトの情報もはいっていた。

アキトは未だ帰ってこず動きらしい動きを見せないため、

まったく足取りがつかめていなかったからだ。

 

 

 

 

 

そしていろいろな情報で考えた結果、一つの手段をとることにした。

 

後はこれを頼めそうな人物に頼むだけである。

 

そこでルリは、ある人物に連絡をとった。

 

その人物とは・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

はじめまして。狂といいます。

初めての投稿でなかなかうまく書けなかったりしますが、

しばらく書かせてもらいますのでよろしくお願いいたします。

これからの展開はまだ秘密ということでまたお会いしましょう。