ついに一寸ハーリーは鬼を倒し、ラピス姫を助けることができました。
そのお姫様に、打ち出の小槌で大きくしてもらおうと思いました。
しかし・・・
「いやよ。」
の一言です。
「なんでさ!!せっかく鬼を倒してあげたのに!!」
一寸ハーリーは怒っています。
当然でしょう。
辛い思いをして、やっとの思いで鬼を倒したのにこの仕打ちでは。
しかし、ラピス姫にとってはどうでもいいこと。
しょせん、一寸ハーリーは、ラピス姫の下僕。所有物に過ぎないのです。
物の言うことにどうして気を使うことができましょう。
「だって、この打ち出の小槌は私が使うんだもん。」
「え?」
「だから〜、この打ち出の小槌は私が使うって言ってるの!!
だから、ハーリーなんかには使ってあげられないの!!」
「ラ、ラピス姫はお金ならいっぱい持ってるじゃないか!!
それなのにどうして―――」
「あ〜、もう、うるさいな!!
わかったわ。そこまで言うのなら使ってあげる!!
こっちに来なさい。」
「ありがとう。
これで人並みの大きさになって、ルリ姫にプロポーズできるようになるぞ〜
アキト王子なんかには渡さないんだ!!」
限りなく不可能なことを口にしながら、一寸ハーリーはラピス姫のほうに向かっていきます。
皆さん、身の程知らずと言うなかれ。
彼の心は今、希望と若さで満ち溢れているのです。
それが、彼の心の眼を曇らせているのです。
しかし、それが命取りとなりました。
妄想に耽るあまり、ラピス姫の目が光っているのに気が付かなかったのです。
「それじゃ〜いくよ〜〜。」
そう言って、ラピス姫は、思いっきり打ち出の小槌を振りかぶります。
「ちょ、ちょっと待って!!
そんなに思いっきり振りかぶる必要なんてないってば!!
そんふうにやられたら、潰れちゃうよ!!」
「ハーリーのくせに細かい!!」
「う、うわ〜〜〜〜〜〜〜」
ぷち
「さ〜てと、早くお城に帰らなくっちゃ。
そうしたら、この打出の小槌で大きくなってアキト王子と・・・
ルリ姉さまも一緒に大きくしてあげよう。
これで、もう他の人たちなんかには負けないんだから!!
くふふふふ・・・・楽しみだなぁ。」
ラピス姫は、嬉々として城に帰っていったのでありました。
「うう、僕はどうなるのぉ〜〜(泣)」
終われ
おまけ
ラピス姫とルリ姫のその後・・・
「うわ〜ん、なんで〜(泣)」
「そんな!!体は大きくなっても胸は大きくならないなんて・・・」
二人は、打ち出の小槌を使って大きくなれましたが、胸の大きさはさほど変わらなかった。
ちなみに、胸が小さい者同士ということなのか、メグミ姫から、同盟の申し出もあったそうな。
今度こそ終わり
後書き
うわっ、ハーリーの扱いひどっ。
いや、実は、夢でちっこいハーリーを潰す夢みたんですよ。
ちなみに、増殖してました。周りをずらっとちびハーリーどもに囲まれて・・・
はは、最近、自分の夢が分からなくなってきます。
夢でそういうのを見るということは、俺はハーリーを潰したいという願望をもっているということなんでしょうか?
・・・なんかやだ。
代理人の感想
うわ・・・・・・・(爆汗)。
ここまで扱いムゴイSSもそうはないですねぇ・・・いくらハーリーとは言え(爆)。
次回予告!
邪魔になった家来を厄介払いする鬼姫!
打ち出の小槌に潰される少年の純情!
このまま瑠璃の姫君は黒い王子の元へと継いでしまうのか?
願い事をかなえるゴルディオンハンマーの直撃を受けたハーリーの明日はどっちだ!
答:ありません(核爆)