時の流れに with 黒百合










第一話





風を・・・顔に感じた。

どうやら俺はどこか広い空間に寝そべっているらしい。




「・・・・うっ」




呻き声をあげながら目を開けると・・・見えたのは白銀に輝く真円。

俺は手を目にもっていく、バイザーの感触は・・・・・・・ない。




「馬鹿な・・・、バイザーがなくて何故見える?」




とりあえず寝転がっていた身体を起こす。

途端、感じたものは・・・・


草木の匂い・・・・


身体の下から感じる草の感触・・・・


虫たちがさえずる声・・・・


そして、かすかに感じる空気の味・・・・




「視覚が・・・戻っている?

 聴覚が、嗅覚が・・・五感を俺が感じている!!」




馬鹿な・・・・これは夢か?

両手を握り締め、身体の各部を触ってみる。

・・・・ついでに古典的だが自分の頬をつねってみる。



・・・・痛い。

こんな・・・馬鹿な!!

夢にしては、余りにリアルすぎる!!



さらに俺が着ている服はいつもの漆黒の戦闘服ではなく、ジーパンにパーカーというラフな格好だった。

もっと何か情報を得ようと辺りを見渡そうかとしたそのとき・・・!!



(アキト!!)



聞きなれた声が頭の中に響いた。この声は・・・!!



(ラピスか!?)


(う、うん。ねぇ、アキト私今、昔いたネルガルの研究施設にいるの。・・・・どうしてなの?)



!?ネルガルの研究施設にいる・・・だと?

ラピスのその言葉に俺の脳裏にある想像が浮かぶ。

・・・・確かにこれだとこの不可思議な現象は解明できる。しかし、これは・・・・



(・・・アキト、私の身体が6歳の頃に戻っちゃってる)



そのラピスの言葉で俺は自分の考えが当たっていることを確信した。

俺は・・・俺達は過去に戻ったんだ。







〜以下、Benさんの「時の流れに」と同じ流れで進むので少々ハショります〜







(・・・・以上だ。俺はこれからナデシコAに向かう)


(うん・・・いつでも話し掛けてもいいよね、アキト?)


(ああ、いつだって話し相手になってあげるよ、ラピス)



そして、俺はラピスとの会話を打ち切り、ユリカとの再会の地へと向かった。




























・・・・・・筈だった。

しかし・・・・



「うぐっ」



起き上がろうとした俺の右手を横から誰かが強く引っ張り、俺は再び地面に寝転がされてしまった。



「イタタタタ・・・・」



俺は痛いところをさすりながら引っ張られた方を向く。

するとそこにいたのは・・・




そこにいたのは、俺がまるっきり知らない女性だった。

肩まで伸びる美しい漆黒の髪・・・・・・その髪の色とは正反対の処女雪のような純白の肌・・・・

そして見た者を誰であろうと例外なく一瞬で虜にしてしまう程の整った顔立ち・・・・・

残念ながら気を失っていて、恐らく美しいであろうその瞳は見ることはできないが・・・

その分を差し引いてもまさに極上の美女だった。

・・・・いや、見たところ年齢は十五歳前後といったところだから美少女だろうか?



「なんでこんな所にこんな子が?・・・・・ってうわあああ!!」



俺が悲鳴をあげたわけ・・・・

俺はその少女の容姿に見惚れていて顔以外の所を見るのを忘れていた。

そして、改めてその子の全身を見てみると・・・・
























裸だった(爆)












「ご、ご、ご、ご、ごめん!!」



俺は少女の意識がないことも忘れ、ひたすら謝りその場を離れようとした。

しかし・・・・



 ビンッ



「ぐえっ!!」



その少女は俺の右手をしっかりと抱え込んでいる為、俺の加速度がすべて腕にかかり苦悶の声を出す。



「うわああああ・・・・っ、か、肩の関節外れたかも・・・・」



俺が痛みに喚いていると、その声で気が付いたのか少女の瞳がゆっくりと開かれていく。

思わず俺は凝視した。



(キレイだ・・・・)



俺が想像していたとおり、その少女の瞳はやはり髪と同じ漆黒だ。

ゆっくりと開かれていくその漆黒の瞳は、肩の痛みを忘れるくらいとても神秘的でついつい見惚れてしまう。

そしてついに少女の瞳が開ききる。


少女はまだ少し頭がハッキリしないのか寝惚け眼のまま辺りを見渡し、こちらを見た瞬間バッチシ俺と目が合う。

目が合った途端、彼女は嬉しそうに顔を綻ばせた。



「あ・・・・・・マ・・・・・・・」



そして、少女は目に涙を浮かべながら俺に抱きついてきた。

・・・・・年齢の割には発育のいい自分の肉体を隠そうともせずに・・・・・。



「ああっ、よかった!!無事だったんですね、マスター!!」




 ムニュ。




「☆△!%$!◆□?%#?”&%!?」



俺は少女の口から発せられた衝撃的な言葉と、ある意味それ以上の衝撃を誇る柔らかい感触で気が動転する。

さらに・・・・



「うおっ!」



少女が抱きついてきたその勢いで後ろに倒れそうになる。

慌てて地面に手をつい・・・・



















・・・・たのがいけなかった(汗)



 ふに。



・・・感じたのは、かすかにしっとりとした肌。

さらさらとしているのに手に吸い付くようだ。

俺が目を向けるとそこにいたのは・・・・




そこにいたのはまたもや見覚えのない少女。

不覚にも、俺は目を奪われる。

腰まで届く、少しウェーブのかかった美しい銀髪・・・・白磁のように白く、透き通った肌・・・・

そして今俺に(裸で)抱きついている漆黒の少女に負けず劣らずの、類い稀なる容姿・・・・

肌と髪の色があいまって、その身体自体が白く発光しているようだ。


その銀の少女も、白銀の瞳をゆっくりと開いていく。

さらに、俺と目が合い開口一番・・・・



「よかったっ、無事だったんですね!御主人様!!」



そう言って、その少女は一直線に俺に抱きついてくる。



























やはり例によって、
全裸で(核爆)











「うおおおおおおおっ!!」



正直、俺の理性も限界まで来ていたので俺は雄叫びを上げながら白銀と漆黒の少女を俺の身体から引き離す。

その反動で、地面に転ぶ少女二人。



「アン♪だ、ダメですよ、マスター。いきなり野外でなんて・・・・、初めてのときはベッドの上で・・・・
(ポッ)


「そ、そうですよ、御主人様。・・・・で、でも御主人様ならいいかも・・・・、い、痛くしないでくださいね?
(ポポッ)







か、勘弁してくれ〜(涙)



俺は膨れ上がる欲望を、(薄っぺらい)己の理性と自制心を総動員して抑えながら、リュックの中から服を取り出し、二人に着せた。

当然男物の服なので嫌がると思ったのだが、二人の少女はとても嬉しそうに着ていく。


・・・どうでもいいが目の前で着るのだけは止めてくれ・・・(涙)























俺は二人が着替え終わるのを見計らって声をかける。



「ところで・・・・君達は誰だ?」

「「え?」」



少女二人はびっくりしたように目を丸くして、絶句した。



「(マスター)(御主人様)、私のことを覚えていないんですか?」

「え?え〜と・・・・どこかで会ったことあったけ?」



その言葉を聞くと・・・・・二人はしばし硬直した後、じんわりと、両目に涙を浮かべる。

この反応が予想外で、俺も思わず絶句する。



「ちょ、ちょっと、きみたち?」

「ヒドイです、マスター!!」



俺に向かって叫ぶ漆黒と白銀の少女。



「そうです!数日、いえ長いときは数ヶ月御主人様は
私の中に入って、


私を操作して一緒にいろんな世界に旅立って行ったじゃないですか!?」



「そして時々マスターは
私に乗って、

私の身体を限界まで酷使
して 自身の悦びを得たじゃあないですか!?」







うぐっ・・・

そ、想像すると鼻血が・・・

お、俺がこんな美少女二人と・・・?

ま、全く記憶にないぞ?も、勿体ない・・・・








じゃなくて!!

大体俺は二人の名前すら知らないのに・・・・

はっ!! そうだ!!

名前を聞けば思い出すかも・・・



「き、君達の名前は何ていうんだい?」



自分でもかなり笑顔が引き攣ってるのが分かる。

二人はしばしキョトンとして・・・・













「私は・・・・たしかブラック・サレナって呼ばれてました、マスター♪」


「確か・・・ユーチャリスです、これからよろしくお願いします。御主人様」























瞬間、目が点になった・・・・










第二話へ続く・・・・・のか?(爆)





























 【あとがき】



タイトルが「with 黒百合」のくせにユーチャリスもいるじゃないか!・・・・とかいうツッコミは無しです(笑)

なんせ構想から完成までが一時間半という代物ですから。


続きを書くかどうかも不明です。

あくまで私の主戦力(?)は「Point of 〜」ですので。

・・・しかし最近、電波がよく来るんですよね〜。


憑かれてるのかな? ←誤字にあらず!!

 

 

代理人の感想

 

「ヤツは……『憑かれてる』んだよ……」

「やっぱり、『疲れてる』の?」

((c)Redleaves)

 

とゆーやつですな(爆)。

まぁ、物書きだったらよくある事でしょう(そうか?)。

特にこのActionではBen波と言う特殊な電波が日常的に垂れ流されてるので

その影響を受ける作家さんも多いと聞き及びます。

皆様もご注意下さい。