─ 西暦2120年12月25日 日本八王子 ─

意識を失ったリースを車に乗せプリムローズの開発者の一人、渡良瀬教授がいるという分子生物研究所に行く事にした。


リースは絶叫した後、意識を失ってから目を覚まさなかった。普通なら目を覚ましてもおかしくないのだがプリムローズとして覚醒した影響なのか未だに目覚めていない。

研究所を襲撃した時に得た情報でリース誘拐が【蜃気楼】のコードネームを持つ人間が指示を行っている事が分かった。だがこの状態のリースを放置し首謀者の【蜃気楼】の行方を追う訳にもいかず途方にくれかけた。


そんな時にナギさんに言われた「何かあった時は・・・」という言葉を思い出したのだ。


彼女の遺体は〈近江〉元副長・暁特務大尉に委ね俺は逃亡に入っている。

本当なら俺が最後まで面倒を見たかったのだがそういう余裕はなくなってしまっていた。

リースを助ける為とはいえ、表向きは普通の研究所となっていた施設を5つも破壊した黒いテロリストの容疑者として追われていた。


所属する組織“真紅の夜明けライジングサン”も非公式に庇ってはくれたが今は状況が悪かった。


ようやく世界を席巻していた大戦も終わり平和になった。

真紅の夜明けライジングサン”───元は超兵器を使い世界を支配していた独裁国家“テュランヌス”に対するレジスタンスだった。未だテュランヌスの残党は残っているものの、“真紅の夜明けライジングサン”は大戦の勝利者となり祖国日本を再建した。


幾ら俺に超兵器大戦時の功績があるとはいえ、政府が犯罪人を庇うのは今後の事を考えると非常に問題がある。


それに敵の研究所を調べた時にわかった事だが、“真紅の夜明けライジングサン”にはリースを誘拐した【蜃気楼】とつるんでいる人間がいる。そんな人間のいる組織の手を借りれば逆に罠にかけられ俺が抹殺されかねない


内通者を捕らえ【蜃気楼】の所在を聞こうにも組織の重鎮となり、四輔の僚艦を務めていた俺の顔は知られ過ぎて容易には近づけない。


機会を捉え非合法に目標に接触を行おうとしたところ、目標は何者かに殺された。

その手際は鮮やかで間違いなくプロの仕業だった。

これにより安直に“真紅の夜明けライジングサン”筋から情報を得る事ができない事が分かった。




こういう状況の中、俺は教授が主催する渡良瀬分子生物研究所へやってきた。一度ナギさんとリースを迎えに来たことがあったのですぐに辿り着いた。

だがそこで見たものは・・・破壊され炎上している施設だった。



「黒いテロリストだ! やつが現れたぞ! 逃げろ、殺されるぞ!」


俺の脇を白衣をきた研究者や学生が逃げていく。


ばかな、俺はここにいる。その俺がこの施設を破壊しただと!

俺は逃げる途中の研究員を捕まえ問いただす。

幸い彼は俺が黒いテロリストだとは気づかなかった。



「おい、教授は、渡良瀬教授は無事なのか!」

「その渡良瀬教授が襲われたんですよ、あの黒いテロリストに!」

「生きているのか!?」

「わかりません、施設が爆破され必死で・・・逃げるのに精一杯だったんです!」


彼のその言葉に教授を取り巻く状況が逼迫している事が分かった。ここで教授を殺されてしまったらアイツは・・・リースは二度と目覚めないかもしれない。


「そうか、教授はどこにいたんだ」

「第48研究室ですよ、もう良いですか!」


苛出しげにそういうと研究者は慌てて逃げていった。


俺は燃え盛る施設の中に飛び込んでいく。

彼を死なせる訳にはいかない、リースを目覚めさせるまでは!



連合海軍物語


外伝6「黒きモノたち」


─ 西暦2120年12月26日 日本横須賀 分子生物研究所 ─

俺は渡良瀬教授を探しに破壊され炎上を始めた研究所へ飛び込んでいく。

ナギさんと共にプリムローズの主開発者である彼の無事を確かめ、リースを診てもらわなければならない。


ここに来る途中で聞いた教授がいるという第48研究室に向け全力で疾駆していた。

建物の破壊が酷い、それも奥に行くに従い益々酷くなっている。


この場所が研究していた、いや人を考えると・・・やはり研究成果の奪取とそれに伴う破壊か?

たぶんリースが攫われた事を考えるとあながち間違いではないように思える。


リース誘拐やこの研究所の破壊など一連の事件はあの実験が発端になっているのだろうか。




─ 西暦2120年6月4日 日本近海 〈プロミネンス〉 ─


明人は自分の艦〈ナハト・シュトラール〉級2番艦〈プロミネンス〉のキャプテンシートに座りモニタを見ていた。

今回、明人が出張ってきたのは日本政府が計画し“真紅の夜明けライジングサン”艦隊が行う機密実験の警戒の為だった。一介の大佐が機密実験に立ち会うというのは不思議な事だったが、組織の結成初期から参加している明人は組織の重鎮となっており、彼になら知られても問題はない、また万が一の事態が起こった場合でも超兵器大戦を生き延びた古参兵ベテランの自分なら対処できる、そういう事だろうと明人は解釈していた。


超兵器大戦後“真紅の夜明けライジングサン”は日本政府の対外部門や諜報部門として分割吸収、艦隊は日本海軍の一部隊として併合、存在していたが大戦中の功績もあり日本政府に対する影響力は一部門、一部隊とは思えないものがあった。

さらに組織の幹部たちのうち何人かは日本政府要人となっていたので尚更、この機密実験を子飼いの、信頼できる元“真紅の夜明けライジングサン”艦隊に任せる事にしたようだ。


〈プロミネンス〉艦橋にある大型液晶モニタには1隻の黒い戦艦が写っていた。丸みを帯びた艦型にやや低めの艦橋、巨大な3連装3基の56センチ主砲は若干の仰角がかけられ、戦闘態勢にある事が伺えた。


この新型戦艦は軍事市場でマーストリヒ社に対抗する日本のアスカインダストリーが社運を賭けて建造したワンマンオペレート艦という新しい艦種だった。元は超兵器〈マレ・ブラッタ〉級スティルス戦艦を徹底的に改良した艦と言われていた。長女の〈マレ・ブラッタ〉、次女〈ブラック・サレナ〉、三女〈ダイアンサス・シャンティ〉、四女〈タッカ・シャントリエリ〉に続く5人目の娘として完成し〈エグザバイト〉と名づけられた。

彼女は様々な試作が施され元になった長女〈マレ・ブラッタ〉とは全くの別物だった。厳密に言えば彼女は5女ではなく〈エグザバイト〉という名の長女、ネームシップだったが現在は対抗勢力への擬装の為、マレ・ブラッタ級の5女という立場を与えられている。


色々と改良され艦型はかなり違っているが漆黒の艦体だけは変わらず、明人はその懐かしい雰囲気に久しぶりに自分の艦だった2番艦を思い出した。〈サレナ〉は超兵器大戦終了間際まで彼が使っていたが今、自分の乗っている〈プロミネンス〉と戦い両艦とも大破、〈サレナ〉は自沈処理となり失われていた。

余談だが超兵器大戦中に竣工した〈マレ・ブラッタ〉級のうち生き残っているのは“ブラックキャット”の愛称をもつ4番艦〈タッカ・シャントリエリ〉1隻で、ネームシップ〈マレ・ブラッタ〉は設計者でもある影護四補と戦い戦没、〈ブラック・サレナ〉はナハト・シュトラール級2番艦〈プロミネンス〉と戦い相打ちになり失われ、〈ダイアンサス・シャンティ〉は“星条旗スタースパングルドバナー”提督アラン・サーペント・スミスが指揮する米第3艦隊と戦い大破後、自沈処分となっている。


そして黒い戦艦〈エグザバイト〉以上に明人の興味を引く人間・・が乗っていた。

全長328mという巨大な艦にも関わらず〈エグザバイト〉に乗艦していたのはたったの2人。

その2人とは試作型プリムローズ、Xmfh-000002ぜろぜろぜろとんでに“ベータ”と同000003“ガンマ”と仮名を付けられたリースの妹とも言える2人の少女。

明人は資料を取り寄せて彼女たちの外見を見たがリースと同じ様に非凡だった。一番大きく違っていたのは外見年齢と瞳で2人とも、ミドルティーンに設定されていた。瞳の方は一般人の中で暮らすリースは虹彩の色が調整され黒となっていたが、彼女たちは真紅のままだった。

もう一つの違いは遺伝子提供者の影響か髪の色が違っており、ベータの髪は薄く蒼みがった銀色、ガンマは薄く赤味(ピンクに見える)がかった銀色だった。それ以外はリースと同じで透けるような白い肌と造形的に精緻を極めた非常に整った顔立ちとプロポーションを持っていた。


プリムローズの瞳が紅いのは人間の地位を脅かす事のないように繁殖機能を抑えるため、意図的に組み込まれたアルビノ因子によるものだった。その為、髪や肌の色が先天的に色素が薄く、淡く儚い印象がある。

試作型と呼ばれる3人の姉妹はプリムローズ本来の能力以外に実験的に“より人間に近い存在”として造られ、プログラミングによる感情と擬似的なが与えられていた。

また彼女たちは高速演算型プリムローズと呼ばれ、《遺跡》の技術から造られ艦を集中制御する為に搭載されたスーパーAI、AS2120型電算処理機【タケミカヅチ】のオペレータも兼ねている。分子生物学たるクローン技術とナノマシン技術の集大成として完成した存在だった。人の手によって創られたヒト、無から作りあげられた神に祝福されざる者たち、それがプリムローズだった。

話が逸れたので戻す。


今回“真紅の夜明けライジングサン”艦隊が行おうとしている実験は人造人間プリムローズと【タケミカヅチ】を使用したワンマンオペレート艦の戦闘航海だった。ワンマンオペレート艦はワンマンフリート構想の根幹となる極端なまでに少人数化を進めた戦闘艦だ。

アスカインダストリーが企画提案してきたワンマンフリート構想は1隻の有人艦を中心に無人艦で艦隊を構成し戦闘航海を行うというもので、ワンマンオペレート艦はその無人艦隊の指揮艦となるべくして生まれた。その為、充実した通信設備と広大なエリアをカバーできるレーダー各種装備が与えられ、当然、それらの妨害に対する抗堪性をもっていた。


まずアスカ側が提案してきたプリムローズを使用する新艦隊案は3つのプランがあった。

一つめはプリムローズを通常の乗組員として使用した普通の艦隊運営“プラン甲”

二つめは先述したワンマンフリートプランと言われるもので【タケミカヅチ】を搭載する事で徹底的に自動化を進め、ごく少数のスペシャリストが乗った有人艦を旗艦とし、人間が自艦の戦闘航海を担当。スーパーAIがそれをフォローしつつ高速演算型プリムローズと共に艦隊を構成する無人艦を掌握して操り、戦闘・航海を行うという“プラン乙”

三つめは二つ目と同じように【タケミカヅチ】(多数の艦に積むためにコストを下げた簡易型)とプリムローズをセットにして1隻づつに搭載し、スーパーAIのサポート受けたプリムローズがワンマンオペレートを行い艦を制御、多数の人間が必要だった艦艇を文字通り“個人兵装”に変える。その艦で艦隊を構成し戦闘航海を行う“プラン丙”

以上のプランが計画されていた。


その中でプラン乙と丙は最悪【タケミカヅチ】のみでも戦闘は可能となっており人間が乗り込まずとも良かった。幾らプリムローズの技術を転用し完成した自己推論型スーパーAIとはいえ、生まれたばかりの現時点では人間の機微といった事までは再現できず、直線的な戦闘行動になるのが欠点とされた。それを補う為に艦長とプリムローズとスーパーAIのメンテナンスやデータバックアップなどの補助作業を行う人間を数名乗せる事になった。

実際のところそういった表向きの理由の他に万が一プリムローズが反乱・・を起こした場合を考え、監視の為に人間を乗せる必要がある、という未知の生命体プリムローズに対する人間の不信感があった。


〈エグザバイト〉はそのプラン丙の為に作られた戦艦だった。ただ計画と違っているのは【タケミカヅチ】が簡易型ではなく本物を積んでいることで、簡易型になるのは量産型〈エグザバイト〉が採用されてからの予定となっている。


こういった無人艦や極端に人間を減らした艦隊プランが日の目を見たのは先に起こった超兵器大戦で艦艇乗組員(実際には陸軍・空軍も戦死多数だったが)が多数戦死し、大がかりな艦隊を維持できるほどの人材を確保できなかったからだ。それ以外に将来建軍される“宇宙軍”にも人が必要な為、陸海空3軍への人的資源の割り当てが大幅に減らされていたからでもある。

足りない分を人工生命体で補充し海軍の象徴たる艦隊を維持しようという、自分たちの自尊心と存亡をかけた海軍の苦肉の策がアスカ提案したワンマンオペレートプランという形を用いて実現しようとしていた。


その為、手持ちの少ない人的資源を使い、大艦隊とは言わないまでも敵を畏怖させ牽制できる程度の艦隊を保持し、通常より安く艦隊を維持する為にプラン丙が選ばれた。プラン乙も魅力的だったが技術的に尚早という判断が下され、まずは丙案で経験を積んでからプラン乙のような無人艦隊を編成する予定とした。

通常の艦隊運営を行う“プラン甲”は現時点でプリムローズは使い捨てに出来るほど安くなく、多数使用した場合のバックアップやメンテナンスの手間考えるとあまり現実的ではなかった。本末転倒ではあるがプリムローズが普及した場合、人間の職場が人工生命体に奪われ雇用の問題が発生する可能性が考慮された。今の時点ではまったく考えなくても良い問題ではあったが、可能性だけは考慮すべきだという意見が出ており、その意見を反映させた結果だった。

プラン“乙”“丙”は既存艦の改装などで最初はコストが高くなるが、専用のワンマンオペレート艦の量産が進めば単艦のコストも安くなる。最終的には人間を雇用した通常の艦隊維持より、人件費などの点で有利と判断された。もちろんプラン“甲”と比べた場合、戦闘により壊れるプリムローズが少なくなり、これまた艦隊維持費が安くなるという計算が含まれている。


明人はもう一つのモニタを見る。そこには旧式になったとはいえ同じくワンマンフリート構想に則り改装を受けた超兵器〈荒覇吐アラハバキ-改〉級戦艦4隻が映っている。この大型戦艦は大戦中に竣工し、今では旧式となった量産型超兵器・戦艦〈荒覇吐アラハバキ〉を改装したものだった。日本神話の土着神の名から名付けられたこの戦艦は竣工当時〈緑神〉の異名を持ち、ゴーダ・スペリオル率いるテュランヌス太平洋艦隊旗艦として“真紅の夜明けライジングサン”に恐怖を与えた存在だ。


改装された〈荒覇吐アラハバキ-改〉は51センチ主砲を3連装4基12門、副砲は20.3センチの他、57ミリバルカン、100セルの垂直ミサイル発射基VLS、エレクトンレーザーなどを装備し、流麗というよりは剛毅といった艦型は旧式となった今でも力強さは失われていない。


モニタ内の4隻はすでに艦籍を失い、存在しないはずの艦となっている。この実験自体が機密性の高い物なので日本海軍上層部が万が一の場合の言い訳にしようと考えているのかもしれなかった。


今回の実験では単艦対艦隊というあまりにも戦力の差が有り過ぎる戦闘が予定されている。実際のところ期待丸出しの日本海軍上層部と違い“真紅の夜明けライジングサン”艦隊上層部ではプリムローズとワンマンオペレート艦にそれ程期待していなかった。

幾ら〈エグザバイト〉が最新鋭艦で、敵が旧式艦だろうと超兵器同士の戦い、打撃力としては未だ有効な戦力である〈荒覇吐〉級が多少は苦戦するが最終的には勝利する。そして〈エグザバイト〉は敵艦相手に奮闘し、どうにか引き分けに持ち込めれば“使える艦”になるだろう程度の期待で、数多の実戦を潜り抜けてきた艦隊ならではの意見だった。


そんな状況の中で黒き戦艦〈エグザバイト〉の戦闘航海は行われようとしていた。




─ 同日 日本近海 〈エグザバイト〉艦内 ─

艦の奥深くに設置されたCICの中でプリムローズと言われる2人の少女はこれから行われる戦闘航海の実験準備を進めていた。


「ベータおねえちゃん、そうかんしょりの“かすたまいず”がおわったよ。これでおねえちゃんの“しょりそくど”についていけるとおもう」


薄く赤みがかった長い銀髪をポニーテールにした少女がモニタから顔を上げ、外観よりも幼い声で青みがかった銀髪の少女に向け報告してくる。


「ありがとう、ガンマ」


ベータと呼ばれた少女がモニタから顔を上げてガンマを見る。その間にもIFSオペレータの紋章を輝かせた彼女の手は止まる事なくキーボードの上を流れるように動いている。そのキータッチは極めて正確で、モニタ内では一度たりともカーソルが後ろに下がる事がなかった。


「それとね、“ほうじゅつかんせいしすてむ”に“ばぐ”があるの。そのせいで“たいむろす”がでてるけど・・・」


ガンマの報告にベータは首を軽く傾げた。


「バグ・・・ですか? ロスはどのくらいでしょう?」


キーを打つ手を止めたベータは酷く冷静な口調でガンマに確認する。


「んーびめお・・・0.028びょう」

「致命的ですね・・・ガンマ、デバッグを。処理速度は0.010秒以下で。デバック内容をレポートにつけておいてください」

「はぁーい」


のんびりした声と裏腹にガンマの手もベータと同じようにIFSの紋章を光らせ凄まじい勢いでキーを叩いていく。モニタには砲術管制システムのソースが溢れるように流れデバック作業が行われていった。


「それとガンマ、びめお・・・ではなくて・・・“微妙”、でしょう?」


彼女の幼く、拙い発音にベータはほんの少しだけ苦笑を浮かべる。

ガンマはなぜだか“微妙”という単語だけ上手く発音する事ができなかった。その都度ベータが直そうとしているのだった。


「び、びめ、び・・・みょ・・・う?」

「はい、良くできました。あとでご褒美に御菓子をあげますね」


ようやくできた発音だったがしばらくするとまた“びめお”に戻ってしまう。ベータはそれを知っていたが努力したガンマに優しく微笑む。そのベータの顔とお菓子でガンマは嬉しくなり、元気な声をあげる。


「ほんと?! がんま、がんばるよ!!」


ガンマの動きがさらにテキパキとし鼻歌まで飛び出している。

その様子を見ていたベータだったがふと気づいたようにガンマに尋ねた。


「お菓子ですが・・・ガンマは何が良いですか?」

「がんまね、がんまね・・・う〜、“しょーとけーき”もおいしいし、“みるくれーぷ”もたべたいけど・・・しゅーくりーむ!!」


何を食べようか必死に考えていたガンマだったがようやく決めたようだ。舌ったらずな幼い発音で元気良く答えた。


「おねえちゃんは?」

「私・・・ですか? そうですね、モンブランにしましょうか」

「あっ、“もんぶんらん”もおいしーよね。“もんぶらん”かぁ・・・ねえ、おねえちゃん?」


ベータの生真面目な顔を見ていたガンマが意味ありげに微笑する。幼い顔つきがますます幼く見えた。


「どうしました、ガンマ」

「おねえちゃんも・・・なんかうれしそうだよ」

「え。そ、そうでしょうか。そんなことはありませんが」


ガンマの指摘にほんの少しだけ動揺するベータ。


「こら、人をからかうものではないですよ」


照れ隠しなのか殊更冷たい感じでガンマを叱るベータだった。


「あははは、ごめんなさい。おねえちゃん、がんまも“もんぶらん”をたべたいの・・・だめ?」


捨てられた子犬のような表情とその言葉に苦笑したベータは頷いた。


「わかりました、ガンマが食べたがっているからとマスターにお願いしてみましょうか。私もシュークリームをいただきたいですしね」


さっきの仕返しなのかベータはくすくす笑いながらガンマに言った。


「あ〜、おねえちゃん、ずるーい!!」


少女たちの笑い声が上がった。戦闘前だというのになぜかCICの中はほのぼのとしていた。




「【タケミカヅチ】聞こえますか? 本日、艦長兼オペレーターを務めるXmfh-000002ベータです。疑似登録をお願いします」

「疑似コードを要求します」


その要求にベータは予め決められていたコードを申告する。


「Xmfh-000002の疑似マスター登録を完了。ようこそ戦艦〈エグザバイト〉へマスター」

「口頭でのコード入力、問題なし」


ベータはチェックシートに書き込んでいく。最終チェックが終わったベータは艦長席ではなく、2つあるオペレータ席に戻るともう一方に座っているガンマに声をかけた。


「さて、ガンマ。準備はできましたか?」

「いつでも“おっけーぼくじょう”だよ、おねえちゃん! こちら〈えぐざばいと〉これより“じっけん”をかいしします!!」


ガンマは通信装置に向かって元気よく実験の開始を宣言した。その姿はミドルティーンだが言葉使いや仕草は小学生のようでアンバランスだったがガンマの持つ幼い雰囲気に変に合っている。その幼い少女がこれから行う事が破壊や戦闘というギャップは凄まじいものがあった。


「は? おっけーぼくじょう? 何の事かよくわかりませんが・・・おやつの時にでもガンマに聞きましょう」


ガンマの言葉に理解できないものがあったベータは首を捻っていたが取り合えず疑問は後にしたようだ。


「ほじょきかんしどう、そうてんいきかんへのばいぱすいじょうなし。しゅつりょくこうじょうちゅう。げんざい98%」

「カウント」

「5、4、3、2、1 ふらいほいーるてんか。そうてんいきかんへのばいぱすひらきます。かんさいぶきのろっくをかいじょ、だんやくのそうてんをかいし。いーじす、おーとすぺしゃるですたんばい」

「了解、IFSレベル10」

「れべるてん、りょうかい。たけみかづち、うぃんどうぼーるをだして」

【了解】


ヴン!!



【ウィンドウボール展開、各モニタ間リンク開始。衛星ラヴィータより被害判定情報の受信開始します】


ベータ、ガンマの上半身を取り囲むようにエアウィンドウを応用した球状のモニタが展開された。


「ワンマンオペレーションシステム、MAXレベル、スタート」

【MAXレベルスタート。全システム、ウィンドウボールへのリンク完了】

「砲術・航行システム・・・掌握」

「つうしん・れーだーしすてむ・・・しょうあく。はっきんぐでばいすてんかい」



ヴン!



瞬時に情報ウィンドウに埋め尽くされるウィンドウボール。

様々な大きさのウィンドウの中には〈エグザバイト〉の各部の情報が表示されていた。

ベータとガンマは素早く各モニタに目を走らせていく。その動きは一瞬の遅滞も淀みもない。

2人の顔と真紅の瞳には激しくナノマシンパターンが浮びあがり、さながらイルミネーションのようにキラキラと輝いている。ウィンドウボールの内部のサブモニタが目まぐるしく動き情報の入れ替えが行われていった。


【マスター、戦闘・航海準備OK】

「いきますよ、ガンマ、タケミカヅチ」

「りょうかい【了解】」



「〈エグザバイト〉発進!」



ベータの気合のこもった命令が薄暗いCICに木霊した。




─ 西暦2120年6月4日 日本近海 〈プロミネンス〉 ─

「・・・マジかよ」


明人は〈エグザバイト〉が巻き起こした鋼鉄の嵐を見て呆然とするしかなかった。


4隻の〈荒覇吐アラハバキ-改〉から同時に叩き込まれた36発の51センチ砲弾を全て弾き飛ばした〈エグザバイト〉はその返礼とばかりに3連装3基9門の太く長い56センチ滑腔砲を向け、凄まじい勢いでロケット砲弾を撃ち出した。20秒に1回の割合で主砲が吼え、その度に〈エグザバイト〉の艦上に爆炎と爆風が吹き荒れる。

9発の56センチロケット砲弾は単縦陣で進撃してくる〈荒覇吐-改〉の先頭艦に初弾から命中、先頭艦の展開していたDFを撃ち抜き爆発した。さらに連続して打ち込まれた砲弾が打ちのめしていく。被弾し被害を受けた先頭艦のスピードがガクリとおち2番艦が先頭に出て3隻の〈荒覇吐-改〉から砲撃とミサイル90発の飽和攻撃が行われた。


飛んできたミサイルに向け〈エグザバイト〉はVLSからスタンダードMK-3(高高度迎撃仕様)を30発発射し全弾命中させた。さらに距離が縮まると1番砲塔から5式対空弾が発射され、弾幕を形成。近接信管がミサイルを捕らえ爆発、中に詰め込まれているパチンコ球程度の大きさをした焼夷、徹甲などの散弾を撒き散らし、この1斉射でミサイルは誘爆をおこしまとめて数十本吹き飛ばした。

さらに鋼鉄の嵐を抜けたミサイルと飛翔スピードの差でわずかに遅れて到達した砲弾に向け、今度は対空用パルスレーザーと40ミリCIWSが迎撃を開始し1km手前で全弾撃破に成功。慣性のついたミサイルの破片が〈エグザバイト〉にまで届くが強固なDFに護られた艦体は全くの無傷だった。


わずかに進路を変え再度2番・3番砲塔の射界を確保した〈エグザバイト〉から斉射。

距離が縮まり命中角度が浅くなったため2発がDFに弾かれたが残りは〈荒覇吐-改〉2番艦のDFを突破し命中。


60ノットを突破した漆黒の巨体は蒼海を踏み砕き真っ白な航跡を残し残り2隻になった“緑神”めがけ突撃していった。


その後、わずか10分で戦闘終了。

ベテランの明人ですら呆然とした結果は―――黒い戦艦〈エグザバイト〉の圧勝。


たった2人の少女に操られた黒い戦艦は完膚なきまでに〈荒覇吐-改〉4隻をを叩きのめし、慌てて艦隊上層部が戦闘を止めた事から“真紅の夜明けライジングサン”内で語り草になるほど凄まじい戦闘力を披露したのだった。


この予想を上回るこの結果に日本海軍はおろか“真紅の夜明けライジングサン”から日本政府要人になっていた元幹部たちも狂喜乱舞した。


こうして“プラン丙”が選ばれ正式にプリムローズとワンマンオペレート艦の量産計画が発動されたのだった―――




─ 西暦2120年12月25日 渡良瀬分子生物研究所 明人 ─

俺は廊下を駆け抜けついに目的の部屋へやってきた。

いたるところに研究員の死体が転がっている。

俺はドアを開けると同時に身体を捻り飛んできた物を避ける。

飛んできた物体は凄まじい勢いでドアにぶつかり、鈍い音を立てて転がったのは人間の生首。


コレは―――。


俺は視線を飛んできた方に向ける。

床には複数の白衣を着た研究者が倒れていた。

ほとんどの人間が絶命しており、そのうちの1人には首がなかった。

もう一人は・・・生きていた。

だがサングラスをかけ黒いコートを着た人間に刀を突き立てられている。


黒いコートにサングラス。この格好は、こいつが・・・俺の偽者か?


「ふゥん、本物がご登場とはね、アタイは運が良いようだネェ」


明らかに嘲るような声、その声色は擦れていて女の声としてはかなり低い。

下手をすると男に間違われそうだが、黒いコートから覗く豊かな胸部はその誤解を完璧に否定していた。

女は刀を引き抜く。その先からぽたぽたと血がしたたり落ちる。

その刀をだらりと下げたままゆっくりと俺に近づいてくる。


「き、君・・・早く、早く逃げたまえ」


先ほど刀を突き立てられていた男から弱弱しい声が聞こえた。

俺はその研究者の名前を確認する。


「渡良瀬教授ですか?」

「あ、ああ」


良かった、重症とはいえ教授は生きていたか。

後はこの女を退け彼を治療できる場所へ連れていきリースを診てもらえば。


「アンタがその名前を知ったところで意味がないよ」


女は俺の考えを読んだように言う。


俺は着ていたコートの内側から愛用のナイフというには長すぎるコンバットナイフを引き抜く。

油断なく構え女と対峙する。

ピリピリとした緊張に額から汗が流れる。


刹那、俺のナイフと女の刀が閃き、打ち合わされた鋼から火花が散る!

数度身体を入れ替える度に火花が煌き、硬質な音が研究室に響き渡った。

女の動きは素早い上に的確で気が抜けない事が分かった。


(ちいっ、良い動きだ。これじゃ簡単に決着がつかない。それに今は長期戦はまずい、時間をかければ重症をおっている教授がヤバイ)


横なぎに払われた刀を紙一重で交わし、身体を沈めて足払いをかける。

その動きを読んだように最小限度の高さを飛んでかわすと女は右斜め下に刀を切り下げた。

明人は頭を反らしてかわすが髪が一束、空中に舞った。

ゴロゴロと転がって距離をおき立ち上がる。


「なァんだ、“異形の黒”なんて大層な名前が付いちゃいるが・・・弱い・・ね、アンタ」


その言葉を聴き耳を疑う、勝負は互角だった。

今の勝負は多少押されはしたものの、女が豪語するほどの実力差はなかったはずだが。


女はコキコキと首を鳴らしながら近づいてくる。

俺に向け無造作に振られた刀を流そうとしたナイフは女の操る蛇のような動きに巻き込まれ飛ばされた。


「なッ!」

「だから弱いッてんだよッ!!」


その言葉が終わらない内に凄まじい蹴りが襲い掛かる。

両腕を使い受け止めるが、疾風の動きで後ろに回りこんだ女に向け肘打ちを叩き込む。

だがその肘を片手で軽々と受け止め、素早くもう一方の腕を決められた俺は身動きができなくなった。


女はくすくすと嘲笑い顔を俺の耳元に近づける。

そして聞く者によっては色っぽいという声色で耳元で問うた。


「ねェ・・・アルファ・・・・、連れているんだろう?」

「な・・・に?」


俺はその言葉と声色に背中に氷を入れられるような冷たさを感じた。


試作型プリムローズ―――シリアルナンバーXmfh-000001ぜろぜろぜろとんでいち 仮個体名“アルファ”そう、俺が連れているナギさんの娘、銀髪の少女リースの本当の姿・・・・。

ゾクゾクと背中から寒気が這い登り戦闘で熱くなっていた身体を冷やしていく。


「アタイはねェ、可愛い娘が大好きなのさ。

ああいう娘はねェ、裸に剥いて可愛がるンだ。嬲ってイカせ羞恥に赤らめた顔を眺める、良いモンだよ。

そしたらね腹に刀を突き立てるんだ、死なないようにネ。

羞恥から恐怖に彩られた顔、堪らないねェ、ああ、想像しただけでアタシがイっちまいそうだよ」


女の声に艶が混じりはじめ、息が荒くなる。

その隙に自由を取り戻そうとするがそれでもなお隙がないのは性根が腐っていてもこの女が達人という事だ。


コイツは・・・快楽殺人狂か、完全に狂ってやがる。

外道、まさに外道というべき存在。

こんな女にリースを渡せるものか!!


「ちっ、外道が好き勝手ほざくな!!」

「アタイが“外道”かい? 最高の褒め言葉だネェ、アタイにとってはさ。別に“鬼畜”でも構やしないが、“外道”の方がアタイには合っているかねェ。

外道ねェ・・・ウン、実に良い響きだよ、でもさ―――」


女は一旦言葉を切り今度は心底冷え切った口調で言う。


「アンタもアタイとおんなじ“外道・・”だろ?」

「な、に?」


その言葉を聞き一瞬の愕然の後、怒りで身体が震える。

俺がコイツと同じ―――“外道”だと?

内心の不満が表に出たのか女はさらに言葉を続ける。


「なんだい、不満なのかい? 自分のした事を覚えてないのかい、都合の良い男だねェ」


女は心底嘲るような口調と笑いで俺を嬲る。


「俺のどこがお前と同じなんだ?」


俺は怒りを押し殺し、女の顔を睨みつける。サングラスで表情は分からないが歪んだ口元を見ればどう思っているかは想像に難くない。


「自分の目的の為に5つの研究所を襲い、怒りに任せてそこにいたクズどもを惨殺したろ?

相手は違えど自分の望みの為にアンタはクズどもを殺した。

ああ、気にする事はないよ、クズは所詮クズ。死んだ所でどうって事はないンだ」


くすくすという笑いを含む女の嘲りに怒りがさらにつのる。


「いいねェ、その怒った顔。アタイはアンタみたいな“外道”、綺麗な少女とおんなじくらい好きさァねェ」


いきなりの言葉に湧き上がっていた怒りが霧散する。

こんなキチガイな外道女に好かれて嬉しい訳がない。


「ヤレヤレ、こんな言葉で動揺かい。ボーヤじゃないンだしさ。でもさ、アンタ“闇”に堕ちれば堕ちる程もっと強くなるタイプだネ」

「それはどういう意・・・」


俺の言葉が終わらないうちに女が飛び退ると同時に轟音と共に壁が吹き飛び、その衝撃で俺は吹き飛ばされ反対側の壁に激突した。


「くっ・・・・一体何が」


吹き飛ばされた衝撃で朦朧となった頭を振りつつ、壁を突き破って現れた物を見る。

あれは・・・。



「〈アルストロメリア〉だとッ!!」




〈アルストロメリア〉―――世界初の陸の人型超兵器。

すでに開発されてから数年たっており、旧式化が著しい第一世代と言われる機体。マーストリヒ社製の第二世代人型機動兵器〈エステバリス〉の前機種だった。


研究室の壁からクローになっている右手と白くペイントされた上半身を覗かせている。


機動兵器相手に武器もなく素手で戦うのは自殺以前の問題だ。

俺は脱出方法を探すべく瞬時に部屋を見回す。

その途中であの機体が突入してできた隙間から隣の部屋が見えた。


破壊された機材や粉々になった培養漕とともに元は人間らしき・・・死体が複数転がっていた。

らしき・・・というのは彼らは踏み潰され、死体とも言えないボロぞうきんのようになっていたからだ。


「あ、あああ」


その惨状に倒れ臥していた教授から嗚咽があがる。


赤い光が灯ったデュアルアイがゆっくりと室内を睥睨し、一点で止まる。

胸部の一部が開き、男が顔を出す。

黒の長髪に女と同じ黒いコートを来た男だった。

目の前にいる女とは逆に女と見間違えられそうな優男。



「貴様ッ!! 相馬!!」



「おやおや桜樹大佐、久しぶりですね。お元気そうでなによりです」


相馬は俺に向けにっこりと微笑んだ。



「戯れるなァ!!」



ドンドンドンドンドン!!



俺は懐から銃を抜きヤツ目掛けて立て続けに射撃。

相馬は冷静さを欠いた銃撃を見極めかわした。


「相変わらずせっかちな人ですね、貴方は」


やれやれといった口調で俺を見る。


「お前はナギさんを、プリムローズたちを・・・」

「ナギ? ああ、あの方が勝手に飛び込んできただけでしょう? 僕が狙ったのは貴方ですからね、こっちのせいにされるのは迷惑です。それにプリムローズですか、僕は単にを壊しただけですから」


俺の言いたい事が分かったらしく、ヤツは隣の部屋にいたプリムローズをと言い切りやがった。

そして俺に向けにっこりと笑った優男はにやにやしながら俺たちを見ていた女にその顔を向けた。


伐折羅バサラ、撤収です。退いてください」

「アタイの楽しみを奪おうってのかい? 因達羅インダラ


伐折羅と言われた女の目がすうと細まり危険な色をたたえて因達羅と言われた相馬を睨みつける。


「そんな怖い顔しないでくださいよ、あの方から直接の命を受けた事を忘れましたか?」

「チッ! この石頭がッ」


伐折羅と言われた女は鋭く舌打ちする。


「仕方ないネェ。今回は見逃してあげるよ、異形の黒。せいぜい無駄に足掻いてアタイを楽しませておくれよ?」


そう言い捨てると手を伸ばした〈アルストロメリア〉に飛び乗った。


〈アルストロメリア〉は壁から上半身を引き抜き部屋を押しつぶすように右手のクローを叩きつける。



ドゴォン!!!



轟音と共に崩れ落ちる天井を避け、倒れていた渡良瀬教授を抱えると肩から出口のドアに身体を躍らせる!!

ドアを突き破って床に転がったところで部屋は完全に崩れ落ちた。


「き、君は?」

「俺は―――」

 


− あとがきという名の戯言 −

最後まで読んでいただきありがとうございます。

ようやく改訂前に公開した部分まで戻ってきましたね、なぜか文量が2倍になってますが(汗)。

今回は前回予告した通りワンマンオペレート構想の説明と〈エグザバイト〉内でのガンマ、ベータの部分を書き足しています。マイメリをプレイした方にはモロバレですがベータが(文字通りの)マイメリのリース、ガンマがマイメリのレゥになってます。アルファ(外伝のリース)はメイビーリースの性格だと思ってもらえれば良いかと。

ワンマンフリート構想はナデシコ作中ではナデシコフリート構想という形になっているプランの海上版だと思っていただければ良いかと。


作中で〈エグザバイト〉の姉妹艦の説明がありましたが〈ブラック・サレナ〉〈ダイアンサス・シャンティ〉〈タッカ・シャントリエリ〉はいずれも“黒い花”シリーズになってます。〈ブラック・サレナ〉は説明する必要もないので省略(笑)。〈ダイアンサス・シャンティ〉はナデシコ科の花で、花言葉は「純粋な愛・無邪気・才能」、〈タッカ・シャントリエリ〉はタシロイモ科の花で、猫のひげのような長い不稔性花柄がある事から“ブラックキャット”の愛称があります。花言葉は「騎士道、栄光」というらしいです。探してみたんですがはっきりした花言葉がないようなんですねえ、困った。


それと渡良瀬研究所襲撃はほとんど手を加えてないので相馬とのやり取り以外は変わってません(手抜き(汗)。


で、次回ですが救出した渡良瀬教授によるリース復活になります。まあ大した事はしないんですけど(苦笑)。それからみでもう少し突っ込んだプリムローズの解説が入ります。

 

 

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代理人の感想

回想シーンに行く前のあおりというか前置きがちょっと弱いかな?

ちょっとあっさりしすぎなので、もうちょっと強調してもいいかも。

変態二人組に関してはとりあえずスルーって事で(笑)。