>いや〜、さすがにいろんな所に行くのは疲れるな〜。
…いったい誰だこんな企画考えたのは?
欧州だけにして欲しいよまったく。
その内世界中飛び回る事になるかも……嫌だ〜!!会社給料上げろ〜!!有給くれ〜!!
「あのぉ〜。」
>はっ!すいません。
少々錯乱してしまいました。
いや〜近頃は色々な所に出没の跡があるもので飛び回っているので……。
「大変なんですねぇ〜。」
>それ程でも無いですよ。
こうして可愛い子と会えるのが楽しみの一つでもあるんですから。
「そんなお世辞言っても何も出ませんよ。」
>お世辞じゃなくてホントに可愛いですよ。
「ありがとうございますぅ。」
>さて、気を取り直してお名前をお願いします。
「はい、私はパリにあるシャノワールで働くシー・カプリスですぅ。」
漆黒の戦神 アナザー
シー・カプリスの場合
>では早速の質問なんですが……その格好は?
猫耳が付いているように見えるのですが。
「これはですねぇ、私がシャノワールで舞台進行するときの格好なんですよ〜。」
>そ、そうなんですか……。
はっ!と言うことは「漆黒の戦神」とはそのシャノワールで会ったと言うことですね。
「ちっがいま〜す。シャノワールではこの近くにいると言う噂を聞いただけですよ。」
>おかしいですね。何でそんな噂が流れたのでしょうか?
「なんでも綺麗な双子の姉妹が『テンカワ・アキトと言う人を知りませんか?』って聞いて歩いたそうなんですよ。」
>……そんな子達が何でまた「漆黒の戦神」を探していたのでしょうか?
「さぁ?とにかく私はこの近くにいるんだぁ、って位にしか思っていませんでしたけどぉ。」
>そうでしたか。
おかしいですね、あの人は生粋の女たらしと言う情報がありますからそこで会ったと思ったのですが……。
「そうなんですかぁ。私が会ったときは辺りを不安そうな顔で周りを見ながら歩いていましたけど。」
>へぇ、ってどこであったんですか?
「いつも買い出しに行く市場ですけど。」
>おおっ!!至って普通な出会い方ですな。
「そうでも無いですよぉ。
だって、周りを見ながら歩いていて前にいる私に気が付かなくてぶつかってしまったんですからぁ。」
>そ、それはまた古典的な出会い方ですね(汗)
「そうなんですよぉ。
しかもぶつかった後テンカワさんいきなり
「うわぁぁ〜〜!!俺が悪かった!!ごめん!!だからあのお仕置きだけはぁ〜〜!!」
って言うんですよぉ。
私、ビックリして何が何だかわからなくなっちゃった位ですからぁ。」
>そ、それはまた印象深い出会いですね(汗)
しかし、その話によるとあの人にお仕置き出来る人がいると言うことですよね?
「はい、そうなりますねぇ。」
>いったいどんな人なんだ?
あの「エステバリスをも素手で倒せる」と言われた人にお仕置き出来る人とは……?
「そ、そんな噂もあるんですかぁ……(汗)」
>えぇ、ほかにも色々ありますよ。
何てったってあの人は「歩く伝説」ですから。
「凄いですねぇ〜。」
>色々な所で聞きますからね。もう人を越えているかもしれませんね。
……話が逸れましたが、それでその後どうしたんですか?
「その後ですか?
私、訳がわからず恐る恐る声をかけたら、人違いだと気づいたテンカワさんが苦笑いを浮かべていましたよ。
その後、お詫びにと買い物を手伝ってくれたんですよ。」
>その時、テンカワさんが「漆黒の戦神」とは知らなかったのですか?
「はい、そうなんですよ。」
>では何処で知ったのですか?
「それはですねぇ、テンカワさんと買い物が終わってシャノワールに帰ったら丁度ジャンさんと会ったんですよ。
ジャンさんとはシャノワールで働く整備斑の班長さんなんですよ。
そのジャンさんがテンカワさんを知っていたんですよ。」
>それはまた、どうしてその人が知っていたのでしょうか?
「何でもぉ、テンカワさんが乗っている艦の整備斑の班長さんとお知り合いなんだそうですよ。
昔は二人で改造に明け暮れていたそうなんですよ。」
>……そうだったんですか。
つかぬ事をお聞きしますが、シャノワールで不思議な機械とかを見ませんでしたか?
「え〜とぉ、たまに見ますねぇ。
この前、ミミーちゃんが暴走したって騒いでいましたからぁ。」
>……整備斑の班長にはまともな人がいないんですね(汗)
ああ、話が脱線してしまいましたね。それでその後は?
「テンカワさん自分がここにいる事を知られるのを恐れていたみたいでぇ、黙っていて欲しいって頼み込んでいましたよ。
それで黙っている代わりにご飯を作る事になったんですよ。」
>そんなにお仕置きとやらが怖いみたいですね。
一体何をやったんでしょうね。
「さぁ?で、ご飯を作ってもらったんですけどぉ、テンカワさんって料理が凄く上手なんですよ。
作っているのを見ていたんですけどぉ、あっという間に出来ちゃったんですよ。」
>あの人は一応はコックですからねぇ
「それで出来上がったのをジャンさんと二人で食べたのですけどぉ、すっごく美味しかったんですよ!
今度料理を教えて欲しいって言ったら、快く引き受けてくれたんですよぉ。」
>そうして毒牙にかかっていく、と。
「なにか言いましたかぁ?」
>い、いえ!何でもありませんよ(アセアセ)
「その後、シャノワールを案内したんですけど、ふふっ、テンカワさんって可愛いんですよぉ。」
>か、可愛い!!?
あの「漆黒の戦神」を可愛いですと!!?
「だってぇ、私が今している格好に着替えると、テンカワさん顔を真っ赤にして私を見ないようにするんですよ。
それがおかしくってぇ、からかい半分でテンカワさんに近づくと顔を余計赤くして凄い勢いで走って行っちゃったんですよ。
ね、すっごく可愛いでしょぉ?」
>いや……多分貴女だけですよ、「漆黒の戦神」を可愛いって言う人は……(汗)
「そうですかぁ?
で、その後また着替えてテンカワさんを探しに行って見つけたんですけど、何故か固まっていたんですよねぇ。」
>なぜ固まっていたのでしょうか?
「さぁ?ただ窓から外を見ていたのだけは確かなんですけどぉ……。」
>う〜ん、今回の「漆黒の戦神」の動向は訳がわからないですね。
まぁ、あの人の動向なんてわかるはずも無いですね。
すでに人外の道を笑いながら歩いている人ですから
「凄い言われようですねぇ(汗)」
>色んな人から話を聞いていたらこんな考えに落ち着きますよ、誰だって。
で、その後どうなったんですか?
「あ、はい、その後案内してない所を案内して最後に売店にいったんですよ。
そこでシャノワールに来た記念に何かいかがですかぁ、って進めたんですよ。」
>パリではシャノワールは有名ですからねぇ。
「はい、そうしたらテンカワさんブロマイドの所で「これは?」って聞いてきたんですよ。
私はブロマイドの事を説明したら、テンカワさん、私のが無いね、って行って来たんですよ。
そう言えばテンカワさんに私の仕事を話してなかったので話したら、「え、役者じゃないの?こんなに可愛いのに。」っていうんですよ。
多分私、その時顔を真っ赤にしていたと思いますよ。
自分でも顔が赤いってわかったぐらいですからぁ。」
>出た!「漆黒の戦神」の88の女落としの一つ、褒め殺し!!
「は、88もあるんですか……(汗)」
>真相は知りませんが、それぐらいはあるでしょう(断言)
「そ、そうですかぁ。
それで一通り見終わってロビーに行ったら急にテンカワさんの目つきが変わったんですよ。
あの時の目、今までの目とは全然違う目でしたぁ。
これがあの「漆黒の戦神」なんだぁ、って思いました。
思わず見とれてしまった位ですからぁ。」
>おお!またまた出た!「漆黒の戦神」の88の女落としの一つ、目で落とす!!
「それでどうしたのかと聞いたら、「ごめん、俺そろそろ行かないといけないんだ」って言うんですよ。
私はこれから「漆黒の戦神」として行かないといけないんだって思ったんですぅ。
だから私は、「また来て下さいねぇ」って言ったらテンカワさんは私に向かって微笑みながら、「あぁ。」って言ってくれたんですよ。」
>それはまさしく「漆黒の戦神」の88の女落としの一つ、最終奥義テンカワスマイル!!!
これで99%の女性は落ちると言う幻の奥義!!
「そうしてテンカワさんは二階の開いている窓までジャンプして出ていったんですよ。」
>そ、それはまた凄い去り方ですね……(汗)
「えぇ、私その場で呆気に取られているとロビーにサングラスをかけた人が「テンカワ・アキトは何処にいる〜!」って大きな声を上げながらやって来たんですよ。」
>……ヤガミ・ナオさんだな、それは……。
「私がその人にさっき出て行きましたよって言ったら、「絶対に捕まえてやるからなぁ〜!!おまえの代わりにお仕置きを受けてたまるか〜〜!!」って言いながらまた出ていったんですよ。」
>……もしかしたらその殺気を感じて逃げたんじゃぁ……(汗)
「それが私とテンカワさんとの出会いですぅ。」
>そ、そうですか……それでは最後にテンカワ・アキトさんに一言お願いします。
「テンカワさん、私に料理を教えてくれるって言う約束覚えていますからねぇ、絶対に教えてくださいねぇ。
それと、私がお仕事をしている姿も見に来てくださいねぇ。
その時にみんなに紹介しますからぁ!
N'oubile pas ta promesse!!」
>ありがとうございました。
ふぅ、やっと終わったよ……え、なに、次!!
休みは!……無い!!ちょっとまっ……うわっは、はなせ!!
嫌だ〜〜!!助けて〜〜!!
テンカワ・アキトの馬鹿やろ〜〜〜!!!
ごす!!ばたん!ずるずる……。
とある部屋(笑)
「ねぇ姉さん、この時の事覚えてる?」
「ええ、よく覚えてるわ。
私とアリサがある書類にサインを頼みに行って逃げられた時の事ね。」
部屋の中心では顔に冷や汗をかいている一人の男が、椅子に身体を固定されている。
それを十数人の女性達が囲んでいる。
「丸一日かかっても見つからず、ナオさんを使っても発見できなかった時ね。」
「しかし、そんな最中にこんな事をしていたなんて。」
「ち、違う!誤解だ!!俺は只ぶつかったお詫びに……。」
「それも私達から逃げなければ起こらなかった事じゃ無いですか。」
男……わかると思うが……アキトの言い訳も最後まで言わせずに切り捨てるサラ。
「そ、それは……。」
「もう言い逃れは出来ませんよ。」
アキトはこの中で自分以外の男……壁にもたれかかっているナオに助けを求めた。
「ナ、ナオさん、助けてくれ!。」
ナオは壁から離れてアキトの方に向かった。
「なぁ、アキト……。」
ナオの顔はサングラスをしていてわからないが、声は低かった。
「俺はなぁ、地獄を見たんだ……。」
「ナ、ナオさん?」
「誰のおかげか、わかるか?」
アキトの身体は震え始めた。
「そんな目に遭ったのに、その原因を助けると思ったか?あぁ?」
今度はアキトの顔の色が白くなっていった。
「俺がここにいるのは、その地獄を客観的に見ようと頼んだわけだ。」
「い、嫌だ……。」
「まぁそう言うな、あれはあれで良い経験になるぞ。
尤も、二度と味わいたくはないがな……。」
「嫌だ〜〜!!助けてくれ〜〜〜〜〜!!!」
「却下だ!!!」
「「さぁ、アキトさん!!」」
『楽しい夜の始まりですよ!!!』
あとがき
いや〜、何だか書いててすっごく楽しかったですよ。
どれだけたのしかったかと言うと、書いていたら人との待ち合わせ時刻を過ぎていた位ですよ(激爆)
さて、話は変わりますが、皆さん読んで見ていかがだったでしょうか?
瑞白は一様、さくら3は持っているのですが、何故か6章で止まっています(笑)
これを書く事になった時、久しぶりにやろうとしたら家に無いのですよ、これが。
記憶の糸をたぐり寄せて行くと、人に貸したと判明、そいつに連絡した所、
「いま、二千円札に書いてある物がある県にいるんだ♪」と帰ってきた。
……沖縄かい!!
……と、言うわけで最初は苦労しましたが、途中で何故か頭の中にネタが湧いて出てきて、結果こうなりました。
それとN'oubile pas ta promesseですけど確か、「約束ですよ」で良いと思います。
いえ、とある本に書いてあって良いなと思い使いました。
間違っていたらご指摘お願いします。
何かおかしな所、わからない所がありましたらどんどん聞いてください。
……答えられる範囲で答えます(核爆)
あ、お仕置きだけは自分で考えよう!!(爆笑)
それでは最後に、読んでくれた皆様、
この企画に参加させて下さいました別人28号様、ありがとうございました!
代理人の感想
う〜む、あの班長さんはまともな人と思ってたんだけどな・・・・・・・(笑)。
重度の競馬好き(給料日の翌日に財布の中身が五十フラン=ブロマイド一枚分)と言う以外は。
ちなみに、今回レポーターさんの境遇にちょっぴりもらい涙を流す私がいました(笑)。