逆行者+突破者

第一話「始まり+不確定要素」

 

 

ビィー!ビィー!ビィー!

 高らかと警報が鳴っている。

 何で警報が鳴っているかというと敵襲にあっているからだ。

 何で敵襲にあっているかというとここがナデシコの中だからだ。

 ………順を追って説明しよう。

 

 今日、俺は見学がてらに期日より早くナデシコに来ていた。

 そしていきなり木星蜥蜴の襲撃にあったのだ。

 ………説明終わり。

 

 そんなわけで俺は今ブリッジに向かっている。

 何故ブリッジかというとコミュニケでいろんな所を見た結果、ブリッジが一番面白そうな事になっているのを発見し

たからだ。

 

 事実、俺がブリッジに来た時には艦長らしき人物が寒いことをやって、いやーな空気が流れているところだった。

 

 

「海底ゲートを抜けていったん海中へ。その後浮上して、敵を背後より殲滅します」

 

 艦長が的確な指示を出している。

 途中色々はしょったが気にしないで欲しい。

 要約するとムネタケって奴が騒いでいただけだから。自分的にキノコと呼んでやろう。

 

「しかし敵さんも簡単に固まってくれますかな?」

 

「囮よ!囮を出して敵をひきつけるのよ!」

 

 またキノコが騒ぎ出した。一発入れて黙らすか?

 

「現在ナデシコにパイロットは一人しか居ません。そのパイロットも負傷中みたいですが」

 

「ここにパイロットが一人居るんだけど」

 

「「「「「「「「えっ?」」」」」」」」

 

 いっせいに俺に視線が集まる。この様子だと俺が入ってきたこと、誰も気づかなかったな。特にそこのオペレータ

ー、そこまで驚くことないだろう。

 

「おや?ツバキさん、あなたの乗船はまだ先ですが?」

 

 プロスさんがいち早く立ち直った。

 

「見学に来ていたんです。それより囮でしょ?なんだったら殲滅してきましょうか?」

 

 皆の視線に疑問的な色が見える。

 ……まあ、俺の外見だけ見たらせいぜい中学生ぐらいだからな。

 

「言っとくが俺は今年で十八だからな」

 

「「「「「「「「っ!?」」」」」」」」

 

またもブリッジに驚愕が生まれる。

 

「それならさっさと囮に行ってきなさい!」

 

 あんたに言われたくはない、キノコ。

 

「囮ならもう出てます」

 

「「「「「「「「えっ?」」」」」」」」

 

 オペレーターの言葉に、俺もさっきと同じ声を上げてしまった。

 

 

「俺は………テンカワ アキト、コックです。」

 

 

 いきなり現れたさえない奴に皆好き勝手言っている。

 どうせだから俺も一言言ってやろう。

 

「どうせだったら殲滅してきな」

 

 何故かアキトという奴はひどく驚いたようだ。

 

 

 アキトは無事囮役をはたし、浮上したナデシコのグラビティブラストで勝利を収めた。

 ……やはりここでは退屈しない。乗って正解だったな。

 

 

 かくして時は流れ始める。

 逆行者達の動揺や疑問も、

 俺を内包してしまった運命の焦燥も、

 全てを飲み込み大河は流れる………

 

 

 

後書き

無識:アキトとツバキのファーストコンタクト!

   つってもさして変わったこともなかったけど。

ツバキ:それよりも話が短い。

無:ぐはぁっ!!こ、これから努力します。

ツ:ところでこの話は俺の視点で進むのか?

無:うむ。基本的に「時の流れに」にそって進むのでな。それだったら皆さん、

大筋は私より詳しいのでなるだけはしょっていこうと思って。

  まあ、後に第三者視点も入れていくけれど。

ツ:なるほど、ちなみに俺はどんな外見なんだ?

無:黒髪短髪の赤い目で、どう見ても中学生。

  顔立ちは美少年。微笑んだら一撃必殺だ!

ツ:微笑んだらねぇ……

無:まあお前には期待せんよ。アイツに期待するから。

ツ:アイツか?

無:アイツだ。

ツ:………………………

無:………………………

ツ:それってネタバ…

無:それでは皆様、また次回に!!!サヨナラーーー!!!

 

 

 

 

 

代理人の感想

 

投稿作家、その性無謀なり。

と、どこぞの青い髪の宇宙種族みたいに言ってしまいましたが

わざわざ書きにくい長編から書かなくてもアイデアあれば書ける短編から入ればいいのに(苦笑)。

 

 

まあ、その話はこっちへ置いといて。

「時の流れに」と重複するような箇所だったら端折るのが星界、もとい正解だから

話が短いのはある程度はしょうがないでしょう。

つまり言い替えれば「どれだけオリジナル要素で読者の目を引きつけられるか?」

ポイントはそこでしょうね。