火星や木星の遺跡(プラント)を残していった種族は、ある三つの宗教を信仰していた。


 そして、それは火星に逃げ延びた者達の間でも信仰される事となった。

 一つは、真紅の羅刹 修羅の道を歩む者達の間で信仰され、

           信者にはさまざまな戦闘技術が教えられた。

 一つは、NATTO 萌えを信仰の対象とした漢達の集団

           独自の情報網をもち信者には情報とグッズ等の配布と販売が行われた。

 一つは、大魔王教  ダークと鬼畜と外道を掲げマッドな科学者達の多くが信者である

           独自に様々な実験等を行う警察や軍隊に逮捕してほしい集団である



 これは、約百年前の火星のある家庭の日常である。







外伝4話





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 アキトは、凍っている。



「ねえ、冗談よね?」


 冬香にも汗が一筋



 信も心配そうにアキトをのぞき込む。


「な、なあ。なんか悪いこと言ったか?」



 信がそう言うとアキトが再起動する。


「貴様は失せろっ!!!」


 ドガッ


 アキトの一撃で信は吹き飛んでいく。



「はあ、はあ、はあ」


「明人、つまりあの人の言った事は本当なの?」


「うっ」


 アキトは汗をだらだらとかいている。


「で、でもいくら俺でもお前くらいの子供が居るわけないだろ?」


 冬香は少し考えた後。


「くーちゃんって呼び名に聞き覚えは?」


「くーちゃん?……もしかして、八才の時に付き合ってたくーちゃんか?」


 ………


「で、でも俺は八才でくーちゃんは10才だったんだぞ?」
 

「………ギネス記録知ってる?」


 ピシィ


「ま、まさかたったの一回で?」


「そうみたい。でも、まさか明人が私のお父さんだったなんて」(汗)


「俺だって大学生で中学の娘ができるとは思って無かったよ」(汗)


「でも、ちゃんとお母さんの事覚えてたみたいで嬉しいよ」


「そりゃあ、憶えてるよ。でも死んでたなんて」


 アキトは肩を落としている。


「明人……」


「いや、なんでもない。行こうか?」


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 大魔王教の本拠地にて


 その最奥に誰もが爬虫類のような印象を受ける顔をした男が入ってくる。


「真紅の羅刹党首を襲撃する。アレを用意しておけ」


アレをですか?あれはただの僕、戦闘員ですよ?あの男にアレが通用するとは想えませんが?」


「性能テストを兼ねたただの遊びだ」


「はあ、わかりましたよ。それじゃあ、用意しておきます」


「うむ」

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 その日の夕方 テンカワ宅




 アルトの部屋でアキトと冬香がアルトと明と向かい合って座っている。

 


で?話とはなんだ?もしその娘と結婚したいんだ、とか言ったらその時点で殺す」(怒)


「アキト、草壁先輩となにかあったの?」


 アキトの事を疑いの眼差しで見ているアルトとアキトを慕う明対称的ではあるが

 どちらにせよ今のアキトにはとても痛い……痛すぎる。


「………あ、あのな」


「その前に、どうして貴方が居るの?」


 冬香が明にいう。



「じ、実は明と婚約を…」


 明が頬を染めて俯く。


「………冗談だと想ってたんだけど、本当だったの?」


「この馬鹿息子に対する認識が甘いな」


 空気が凍っていく。


へえ、そうなんだ」


 冬香がにっこりと笑っている。

 目を細くして明を見ているが。


「それはおいておくとして、話とはなんだ?」


 アルトが聞くとアキトが言う前に冬香が言う。


「初めましておじいちゃん。私は、草壁 冬香といいます」(ニッコリ)


 ビキッ


 空気が完全に凍る。



「……………も、もう一度言ってもらえないか?少し幻聴が聞こえた気がするのだが?」


「幻聴じゃありませんよ、お・じ・い・ちゃ・ん」(はあと)


(さ、寒い。まだ夏なのに寒すぎるぞこの部屋!)


「そうかそうか初めまして、良く来た。私はテンカワ・アルト、アキトの父親だ。よろしく孫よ」


 アルトもにっこりと返事をする。


「あ、アキト、どういうことなの?」


 明が詰め寄ろうとするがアルトによって押しとどめられる。


「アキト、どう言う事だ?なぜ明の先輩がお前の娘になる?」


 アルトがあくまでにっこりと笑ったまま聞いてくる。


「じ、実は八才の時引っ越していったくーちゃんとの子供らしいんだ」


「そうなの。最近になってやっとお父さんの居場所がわかったから来てみたの」


 …………

「八才?お前はそんな頃から手を出していたのか?」


 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


「それと、これは私のカンだがお前まさか自分の娘に手を付けてないだろうな?」


 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


「うっ。そ、それは」(汗)


「あ、アキトまさか」(汗)


「おじいちゃん、カンがいいのね」(汗)


 なぜかアルトの体が少しずつ輝き出してくる。


「ほう?では、お前は八才の時から子供ができるような事をしていたと?」


 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


「しかも、娘にも手を出した、と?」


 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


「お、おじいちゃん?」


「お、義父様、お、落ち着いてください」


 二人が止めるが。



 ブチッ



 ゴウッ


 アルトの体から朱金の輝きが溢れ出し、アキト達を吹き飛ばす。


 アルトは障子を突き破って庭に放り出されたアキトに詰め寄っていく。



「………お前には特別にきれいなお花畑への片道切符をくれてやるとしよう。覚悟は良いな?」



「アキト!大丈夫?お義父様!いくらなんでもやりすぎです!」


「そうよ!おじいちゃん、もう少し落ち着いて!」


 二人がそう言ってアキトに抱きつく。


「む!?」


 アキトはほっとしている。


(ふう、よかった。これでこの場は乗りきれそうだ。


  親父よ、覚えておくといいこれが人徳の差というものだ)



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 後書き

 ………アキトの外道化がすすんでいる。なぜだ!?

 次は大魔王教の襲撃です。アレがなにかわかる人はいるのでしょうか?

 それでは、このような駄文を最後まで読んでくださってありがとうございました。