機動戦艦ナデシコ パラレルストーリー

スーパーロボット大戦A After Wars

 

 

 

 

 

「・・・ラピス 解析スタート」

 

マジックハンドが操作パネルに触れ、解除コードを打ち込んで行く

 

「時間が無い、見るのは勝手だ」

男が呟く

 

ゴゥン!ゴゥン!ゴゥン!・・・・・・

ゆっくりと隔壁が開いていく・・・

 

 

 

 

 

第三話 天照『アマテラス』 後編

 

 

 

 

 

「な!なんだよこれ!」

リョーコは弾かれたように内部へ飛んでいく

「ルリー!見てるかー!」

『リョーコさん・・・』

「なんなんだよありゃあ!なんでだよ!!」」

『リョーコさん!』

やり場の無い怒りをこらえるリョーコ

『形は変わっても・・・あの遺跡です』

オモイカネのシミュレーションで表示される絵

『火星の遺跡・・・ボソンジャンプの演算ユニット・・・ヒサゴプランの正体はこれだったんですね・・・』

『そうだ』

男がルリのセリフを肯定する

「あの後、大戦の後に跳ばしたはずだろ!なんであるんだよ!!」

 

目の前にあるジャンプ演算ユニットに近づくリョーコ、その時

「それは人類の未来のため!」

いきなり巨大なモニターで表示される男の顔

「え!?」

「クサカベ中将!?」

驚くルリとリョーコ

その時!

 

「逃げろ!リョーコちゃん!!」

「え?」

 

飛んでくる巨大な錫杖

「あああぁぁぁぁぁ!!」

撃ち落され、串刺しになるリョーコ機

 

『ヒサゴプランは我々火星の後継者が占拠する!』

司令室で叫ぶシンジョウ

 

ヒサゴプランや統合軍内部にはどうやら火星の後継者が大量に潜入していたらしい

 

あっという間に占領は終了した

 

『占拠早々申し訳ない、我々火星の後継者はアマテラスを爆破、放棄する!

 

「律儀な人たちですね・・・」

ハーリーがナデシコ内で呟く

 

もちろんナデシコに回収された人の中にも火星の後継者がいたのだが・・・

「どうした〜もう終わりかい?ブ〇ークン・ファン〇ーム!

「生身でもつかえるんだよ!ガァァイ!スゥゥパァァ・・・ナッパァァァァ!!

 

この二人が瞬殺していた

 

 

 

『大丈夫ですかリョーコさん』

「へっ、ちょっと・・・ヤバイかな・・・」

辛うじてアサルトピットへの直撃を避けてはいたが身動きが取れなかった

『動けます?』

「あぶねぇあぶねぇ・・・よっと」

なんとか機体を起こそうとするリョーコ

上空では六体の機動兵器相手に漆黒の機動兵器が戦っていた

 

不思議な動きをする敵に発砲する

回避行動をするが・・・爆発する2機

 

 

「ちっ!六連か・・・なら・・・奴も」

 

シャリーン!シャリーン!シャリーン!シャリーン!

 

 

 

『ナカムラさん!サブロウタさん!急いでください』

「しかし、いくら広い通路でもグルンガストで飛ぶのは辛いんだけど・・・」

『俺のエステバリスはこれが限界だしねっと』

浮遊物をかわしながら告げるサブロウタ

『とにかく急いでください、リョーコさんが危ないんです』

珍しく焦るルリ

「・・・手が無い訳じゃ・・・」

『了承』

『「早!」』

『なんでもいいですから』

「りょ〜かい! ふん!」

『な!?なんで掴む!』

「でっと、変形して〜♪真!スパイラルゥゥゥゥゥ・アタァァァァァァッッックゥゥゥゥ!!」

サブロウタ機を掴んだまま変形して目的地にむかって一直線に進んでいく

 

 

どこら辺が真なのか説明せねばなるまい

本来スパイラルアタックとは自機の周囲に発生した渦状のエネルギーで相手を破壊する技だ・・・

しかしこの真スパイラルアタックはさらに念動フィールドで機体を守り自分自身も高速回転する事により破壊力を増しているのだ

 

もちろん常人ならばすぐに気絶してしまうだろう

しかし!ロンド・ベルのパイロットが常人レベルの訳がない

つまりは二人とも平気なはずだ

 

『・・・・ぁ・・・・・ぅ・・・・・・・・・・・・・ヘルプ〜・・・・・ぐはぁ

 

・・・大丈夫だと・・・おもふ・・・思いたい・・・

 

 

『ばか』

 

 

「瓢の如き宇宙の螺旋・・・」

虚空より現れる謎の機体

「ふっふっふっ・・・遅かりし復讐人よ、そんなに女に会いたければ・・・合わせてやろう」

漆黒の機動兵器にむかって外部スピーカーで話しかける男の声

その直後演算ユニット・・・遺跡が開きだした

 

呆然と見守るリョーコ、敵もなぜか攻撃を中断していた・・・

 

開ききった遺跡の中には・・・

「ユリカ!?・・・」

驚き叫ぶリョーコ

 

「北辰・・・きさま!

叫ぶ男

 

「滅!」

一喝とともに攻撃を再開する周囲の機動兵器

 

「アキト!アキトなんだろ!だからさっきリョーコちゃんって・・・」

叫び続けるリョーコ

 

しかし男・・・テンカワ=アキトは何も語らず・・・ハンドカノンを両手に持ち、五対一の戦闘を続けていた

 

その時

ドーン!

『ヒーローは遅れてやってくるってね!』

『まったく無茶しやがって、俺は彼女を助ける!後は任せたかんな〜』

天井部の隔壁を貫いて飛来する物体

グルンガストがやってきた

内部に突入するや否や変形し、サブロウタはリョーコ機のアサルトピットを抱えて戻っていってしまった

 

『はなせ!はなせよ!あそこにはアキトとユリカが・・・』

『艦長命令だ、悪いな・・・』

『ルリ!聴いてんだろ!アキトなんだよ!アキトが生きていたんだよ!返事しろよルリー!』

『・・・・・・』

『・・・また見殺しにするのかよ!あの時と一緒じゃないかよ〜!』

 

 

遠くの方から通信が響く

 

 

 

「さて、前大戦の撃墜王・・・テンカワ=アキト。どれほどのもんかね〜」

呟きながら回転しながら向かって来る4機にむかってスプリットミサイルを撃つ

「そうそう、こいつ等の名前・・・判るんなら教えてくんない?」

「・・・北辰の夜天光に部下が乗る六連だ」

「あんがとさーん、そういやぁそれ、ブラックサレナだろ・・・であの船がユーチャリス」

「!?なぜそれを!こいつの事はおれかアカツ・・・いや一部の人間しか知らないはず」

六連の攻撃を捌きながら会話をする二人

「な〜にネルガル会長とは・・・ちょっとした知り合いでね〜・・・えーい鬱陶しい!ブーストナックル!」

六連の残り四体のうち一体が追尾する拳に殴られて壁にめり込む

「なるほど・・・」

相変わらず静かに捌くアキト

 

ドーン!

 

遠くの方で爆発が始まった

 

「おいおい、そろそろ逃げろよ〜」

ナカムラ達が破壊して来た穴から出てくるドラゴンガンダム

「サイサイシーか、ドモンはどうした?」

「ああ、アニキならシンジョウとかいうオッチャンを捕まえるってさ」

「そうか、まあアイツの事だ死ぬ訳は無いな・・・」

三体のうち一体をブラックサレナのハンドキャノンで打ち落とす

「そういう事・・・よっと」

ドラゴンガンダムの腕が伸び、一体を絡め取り締め付ける

 

「さすがにやるな〜、なら俺も!弐式連打!」

凄い速さで連続して繰り出される拳が残った一体を砕く

「ほう、なかなかやるようになったな三つ子の騎士よ・・・いやすでに双子だったな」

不適な笑みを浮かべる北辰

「!?まさか・・・きさま!あの時の笠オヤジ!」

 

「我を笠オヤジと呼ぶか・・・」

あきれる北辰

 

「あの時の少女を渡してもらおう・・・スパイラルゥゥブゥゥゥゥスト!ナッコォォォォゥ!」

両腕が撃ち出される、そして回転まで加わる

しかし、それを余裕でかわす北辰

「ふっ、すでに我が手元には無い・・・さらばだ」

遺跡と共に光出す夜天光

「跳躍!」

北辰の一言でその場から消えた

 

「くそっ、どこまでも追いかけてやる!そして息の根を止めてやるぞ!火星の後継者!北辰!ヤマサキ!」

「アキト、そろそろ行くぞ。じゃ、またな〜ルリルリによろしく」

ブラックサレナもドラゴンガンダムと共に消えた・・・

 

「ボソンジャンプか・・・しかし・・・どうやって帰るかなぁ」

周囲を見回すが、辺りはすでに崩壊が始まっていた

「しょうがない、強行突破するか」

呟くと機体を飛行形態に変形させる

「アマテラスは元々の構造は脆い、なら彼方此方で崩壊が始まっている今なら・・・行ける!

 魂を込めれば!どんなモノも貫けるはず、いっけぇぇぇ!スパイラルアタァァック!」

 

爆発の中を突き進むグルンガスト

 

 

 

コクピット内部では機体の状況がモニターに表示されていた

「・・・エネルギー残量27%、

 第一装甲、残ってる部分の方が少ないなぁ、・・・あ!?左腕が落ちた(汗)

 帰れるのかなぁ・・・あ!?今度は右足が大破!外部モニター類壊滅・・・」

 

数秒後、なんとかアマテラス外部に辿り着いたグルンガストであった

ただしすでに原形を留めていなかったりする

 

 

内部で戦闘が行われていた頃、外でも戦闘が行われていた

 

「ハーリーくん、急いでサブロウタさんとリョーコさんを回収」

「はい!」

「グラビティブラスト!スタンバイ、ミサイルで敵を牽制」

「グラビティブラスト、エネルギーチャージ98%!」

「ミサイル順次発射!」

「ディストーションフィールド出力84%までに低下!」

「艦首回頭!敵中心部に向けてください」

「グラビティブラスト出力120%!」

「発射!」

 

目まぐるしく戦況が変化する

火星の後継者側についた艦隊が、撤退するかと思った瞬間ドックから出航したばかりのナデシコBに向かって攻撃を開始したのだった

 

ナデシコ内部でも戦闘が起こっていた

「いいか!奴等は一人見かけたら30人はいると思え!」

「おいおい、ゴキブリかよ・・・」

ガイの呟きを無視し、火星の後継者側についた統合軍兵士をジュースの缶(中身入り火星メロンソーダ)で撲殺していく

「おいおい、あんまり飲み物を武器にするなよ!」

「はっはっはっ・・・こんなもの飲めるか!」

結構お気楽に倒していく二人

なぜか火星の後継者は、演説とともに条件反射のように着替えていた

わざわざ敵の中でも・・・

 

「艦長!アマテラスが崩壊を始めました!」

「え!?そんな、アキトさんは・・・

「正体不明艦、周囲にジャンプフィールドを形成中!ボース反応増大!」

「正体不明艦より射出されたカプセルを確認・・・収容します」

「ハーリーくん、どうしたの?」

「火星の後継者側の戦力データ及び参加者リストです!後、シンジョウ中佐も(汗)」

「さすがシャッフル同盟・・・その為に潜入していたんですね・・・と云う事はレインさんもあの場に!?」

 

 

「アマテラス内部より飛行物体・・・グルンガストです!」

「ナカムラさん・・・お疲れ様です」

「!?減速しません・・・モニターに表示されます・・!?げ・原形を止めていません!!

 

「え!?生命反応は?」

 

「センサー類の反応は無し!コクピット内の状況不明!!」

 

「救助ネット射出!格納庫に消火班及び医療班を待機させて」

 

「はい!救助ネット・・・ダメです!千切れました!」

 

「ビームネットも展開!サブロウタさん、減速したら受け止めてください!」

「おっけい!」「オレも手伝う!」

「え?、リョーコさんそのフレームは?」

「な〜に熱血馬鹿が艦内で働いてるからな、ちょっと借りた」

「おい二人とも!話してる暇は無い・・・来る!」

 

飛行してくるグルンガストだった物体・・・

ビームネットで減速したものの依然早いスピードだった

 

「いくぞ!」「ああ!」

「「3・2・1・GO!」」

二機がかりでなんとか救助する

 

 

格納庫

「ナカムラさん!」

走ってくるルリ

しかしその足は決して速くはなかった

 

コクピットを無理やりこじ開ける整備班

「・・・艦長、ただいま・・・アキトさんを・・・連れて帰れなくて・・・済みません・・・」

気が抜けたのか気絶するナカムラ

「ホント・・・馬鹿です」

呟くルリ

「私の我侭で・・・死にそうになったのに・・・」

 

 

「ふぅ、火星の後継者は狩ったか?」

「カタオカ、なんか嫌な事でもあったのか?」

「なんでもないさヤマダ」

「おれはダイゴウジ・ガイ!」

「さて、こいつ等を閉じ込めてさっさと格納庫に行くか・・・まだ気は抜けないからな〜」

 

格納庫に戻った二人が見たものは・・・

「おれのゲキガンガーがボロボロ・・・」

グルンガストを受け止めた際に中破したガイの0Gフレーム(アサルトピットはリョーコのモノ)

「おれのヒュッケバイン・・・なんで無いんだ?」

「あ カタオカ中尉、実は機体に火星の後継者が爆発物を設置、解除時間が無かったためそのまま船外投棄しました」

ハンガーに無い愛機と整備員の無情な一言だった

 

 

「ナデシコは戦場を離脱、進路地球へ」

ルリの号令と共に進路を変えるナデシコB

 

(アキトさん、何があったのですか・・・

 でも・・・生きていたんですね・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

ようやくアマテラス編が終了です

 

・・・疲れた(泣)

 

次の更新は遅れそうです。

 

何故に日帰り!?

 

あの距離なら泊りで出張だろ!!

 

 

 

 

めるう゛ぃる:さてと、今回は私 めるう゛ぃるのみです、

       連載前に聞いた話だと、ナカムラとカタオカは脇役だった筈なのに何気にナカムラの重要度が増してますなぁ

       と言うか、完全に主役だし(笑)

       ルリ嬢との関係も何処となく微妙っぽい。

 

 

       さて、3話にして大破した主人公機、当然次は新型に乗ってくるのでしょう ・ ・ ・ と言う事は、

       ヒュッケバインMk3とグルンガスト参式(スレイドゲルミルでも可)ですかね?

       それともナカムラ&カタオカで龍虎王(又は虎龍王)?

       まぁ、それは次回のお楽しみですね

 

       しかし、あとがきで愚痴るなよ、仕事大変なのはわかるけど。

       では。

 

 

       ところで前回ナデシコBに回収されたウラキ君、何処行ったの?

 

 

 

 

代理人の感想

いやさすがにスレードゲルミルはまずいと思いますが(爆)。

なんせナデシコB程度なら冗談抜きで一刀両断できる代物ですからね〜(笑)。

 

大筋については大体劇場版通りなのでさておくとして。

今回の話からするとシャッフル同盟もアカツキやアキトに協力しているって事ですね。

・・・しかし、確かに陸戦隊持ってきても全然相手にならないだろうな、あの連中相手じゃ(笑)。