機動戦艦ナデシコ
何時ものような作戦説明会がブリッジで行われていた。
提督の声がブリッジに軽く響く。
「と言っても、先発で蜥蜴野朗どもの大群に突っ込んでいく事になるから楽と言う事はないんだけどね。」
それを聞いた途端全員の眼つきが変わった。
「「「「「「「「危険度は高いな。ボーナスはどれくらいだ(ですか)?」」」」」」」」
そう、手にソロバンを持ってニッコリと笑顔を浮かべて…
「「「「「「「「セコ!!!」」」」」」」」
「しかし多く落とせば、普通よりも多いお値段を与えてくれると言う事だろう。」
しかし、俺達はあくまで社員であって軍人じゃないんだぞ… 一応。
それでも良いんだけどさ… 別に。
でもな… 犬河の不吉な予言が気になる。
受験の時に凶のお御籤を引いたら、なんかとても嫌な気分になるように。
「ああ、所で整備員の方々。」
だから、どうしてもこう言う質問をしてしまうのだ。
「「「「なんだとヤマダ! 俺達が信用できないのか!」」」」
お陰で俺は整備員の皆さんからジト目で見られる羽目になっちまったよチキショー。
って… なんでこんなこと俺知ってるんだろ…
「作戦決行は、五時間後。ちゃんと用意してちょうだい。」
提督の言葉に、全員だらしのない敬礼を取って。
スッゲェやる気のない声で、そう言って解散した。
「え〜と、作戦開始時刻まで… もう直ぐか。」
やはり、発進前の緊張とは何度行っても慣れるものじゃない。
更に前回の任務で死体を直視してしまった為に更にその緊張が今は大きくなっている。
帰った後に胃の中の液まで無くなるほどに吐いた。
情けないなホントに。
俺は軽くエステバリスの関節部を動かした。レーダー機器などもついでにチェックする。
ピー!
曰く、敵機が前方に大量。
曰く、完璧に信用されてない。
曰く、少しヘコンだ。
『ヤマダ少尉。何で泣いてるんですか?』
「コ・レ・が! この図式がぁ! 泣かずに居られるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「あ〜、死亡率が上がる上がる…」
俺はまだ死にたくないぞ〜
せめて生存率を上げてくれるお計らいをぉぉぉぉぉ!
と、その時。確りと入れてなかったのか、天井を固定するビスの一本が落ちてきて俺の額に当たった。
俺の心の中の絶叫を聞いたかいまいか同領どもは…
『チューリップの方は?』
『よし! 僕は最多撃墜に4000賭けるぞ!』(アカツキ)
『そんじゃあ、私3500。』(アマノ)
『あ、僕は1500…』(アオイ)
と、言いつつも確りと手で値段を表示する俺。
『『『『『わからん。しかも恩なんて受けた覚えはない(よ)。っていうかイキナリ意味不明な事をいってくるな!』』』』』
え? 今のは俺がいけないって? 五月蝿い黙れ。
一瞬通信回線を流れたオペレーター(別名妖精)の声。いや、一番最後の(ポチッ)が気になりまくるんだが…
あ、なんかカタパルトのストッパーが降りたような音。
いや、てか進んでる。
「はいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」
内臓の中身がせり上がる感覚に嘔吐感。
現実の境界がアヤフヤになってきた。前にスモークがかかっているようだ。
と、思った途端滑走が終った。
ああ、地上はいいなぁ。上下が良く解って。
本来ならば瞼を焼く光景だが、カメラ越しの為に大した物ではない。
今日は快晴だぁ! 今日みたいな日に凶な事がある筈はない。
正面に黒い敵影。
敵機を見たとたんに前回の映像が脳裏を掠める。
怖くなんかない! ほら、何時もと同じ蜥蜴野郎だ。
なんで今更怖がる必要がある。
ふとその時。
それが自分の呼吸音と気づいたのは、大分後になってからだった。
計器類が正常な値を示しているのを確認すると、俺は射出コースからエステバリスをどかせた。
ってか、んなことやったらアホだ。
01とウインドウに表示されているピンク色なエステバリスが飛び出てきた。
いや、ってか何で02の俺が一番先だったんだろうな。
ウインドウの向こうで面白い事になってるパイロットを乗せた07と書かれた紫色のエステバリス。
そして、その他大勢。
まあ、抗議の声は無視するとしてだ。
「ウリバタケの旦那ぁ、なんか射出速度が速くなってないか?」
しかも体感しただけで思うと2倍近くは速くなっていたと…
なぁんか、微妙だな。ウリバタケの旦那よ。
ぴ!
『はいはい! 整備長とその一味の漫才はコレくらいにして! 今日は今日で蜥蜴さん達を科学者に貢いで明日の牛丼を手にする為に、もう1haの水田の害虫を殺すのに飛行機で1t近い農薬を霧状に散布する並に徹底的に殺っちゃいましょ〜!!!』
うんうん。艦長のノリも良くなってきたぞ。この台詞を一呼吸で言うんだからな…
『どうせ前に味方いないんだから。グラビティブラストをジャンジャンと撃って下さい売って下さいジャンジャンと!』
おいちょっとまて! 射線が物凄くヤバイんだが!
近所迷惑だぞオイ!
『『『『『「極力って何だ“極力”って!!!」』』』』』
『って! なにはともあれ攻撃開始ぃ!!!
一瞬後、青空に白い線を描きながら牽制のミサイルが飛んでいく。
まあ、取り敢えず俺もお仕事と行きますか。
近くの敵機を確認しようとレーダーに視線を投げる。
はい?
レーダーを見て現実逃避する俺。
えっと、いったん目をつぶってと… そしてゆっくりと開けてみろ。
………決して幻覚ではなかったか。
「まてぇぇぇぇ! 何故に後ろの味方が居るであろう方までが真っ赤なんだよぉ!」
そう、レーダー上の背後の味方の居るはずの部分までが敵を示す赤で彩られていた。
ヒュゥゥゥゥゥゥン クルリ!
Uターンしたミサイルは「ナデシコ」を通り過ぎて… 連合軍の方に…
そのまま白い線を引いて…
白い線がヒュゥゥゥンと黒い影に吸い込まれていって…
主力級みたいな戦艦に着弾。
脱出ポットが次々と射出されましたぁ。
……………
ドドォォォォォォォォォォォォン!
戦艦が焼けた鉄塊と化してしまったな。
微妙な沈黙。
破ったのはウインドウにドでかく表示された艦長の顔であった。
怒声で顔を真っ赤にしている。何か後の処罰が怖いな。
困惑状態のアカツキ少尉。
自らに責任は無いとばかりに言い張るアマノ少尉。
犬河よ。お前の予言は当たったぞ。
ゆるりとそう言うオペレーター。
額に青筋を浮かべている整備班。大概あんたらの責任にされるからな。
『あ、敵機進軍中です。』
ああ、オペレーターの言う通りどんどんレーダー上の赤い点との距離が狭まってきている。まあ、どっちも赤い点なんだが… 取り敢えず前の方だから敵だろう。
『『『『『お! その手が有ったか!』』』』』
変に味方まで巻き込むよりゃ良いだろ。
ドサクサで戦闘には恐怖が無くなったな俺。
まあ、その分普段で苦労してるから良しともするか。
『死ぬ死ぬ死ぬぅ! 社会的に確実に抹殺されそうだぁ! 戦艦一隻轟沈だもんなぁ!』
半泣きになるのも解るよ。
『ええい! もう計器なんて信用できねぇ! 目視だ! 目視でやるぞ!』
『なんで面倒ばっかり起こるの…』
皆私の責任じゃな〜いって顔だが… まあ良いか。
『回避! 回避! 回避ぃぃぃぃ!』
ブリッジも大変だ。上から通信士、艦長、操舵士だな。
重力制御は確りとして置けよ〜
「出来るかアカツキ!」
「ああ、行かなくて良かった。」
一口飲んだ後に激しく咳き込んだとかなんとか…
カァ… カァ… カァ…
ああ、森が綺麗だ。キラキラと光っている。
『作戦は現時刻より敵機撤退を持って終了。速やかに… ええ、それはもう速やかに帰還して頂戴。』
I,DON’T KNOWだぞ。
ホケンハ、ナカッタノデスカ? プロスノダンナ。
ゴートの旦那、友達ってなんだよ。
頼むからさ。これ以上不幸にさせないでくれ…
残り100… 50… 25… と!
よし、完璧だな… 計器上はな。
でも不安は杞憂に終った。
無事着艦できた事を示す音が鳴った時、思いっきり肩の力が抜けた。
床に下りた後にシマウマの様な大群で整備員の方々が俺の機体目がけて押し寄せてきた。
物凄い作業スピードで点検をしにかかって行く整備班。恐らく給料でもかかっているのだろう。
「損傷率は中破3機、小破3機だな。まあ連合軍の方の損害はお前らの適切な対応により誤射の範疇でどうにか片付けられる程度だ。数字で言うならば戦艦1隻に戦闘機3機が、お前らが落としたと疑われる被害だ。」
もう後ろに回られた位じゃ驚けんぞ。
ああ、扱いが酷い。
「あの状況下… しょうがないです。」
「ええ、本社と連絡を取ったところ。1ヶ月減棒でどうにかしてくれるそうです。」
そうだ。眼鏡の悪魔だ! 算盤の悪夢だ! そうに決まっている。さあ、この世界から出て行け! 光を注入してやるぞ! デカイ注射器で…
くそう! 生きてやる! どうにかして生き延びてやる!
おう、追放提督出没。
「そうそう。」
その他の三人ぐ スコーン!(スリッパで叩かれる音)×3 もといアマノ少尉、スバル少尉、マキ少尉から罪状否定の声が上がる。
妥当な線だが、それも無いと思うぞ。
そう、そこだ。
1機や2機ぐらいなら、整備不良で大体あっているだろうが、6機全部となるとおかしい。
その為に稼働率などもかなり高い水準を最前線でもキープしているのだし、何よりも不良箇所を見逃すような男達とも思えない。
それに機械にまかせっきりでもない。ちゃんと肉眼でもチェックしているのを見たことがある。
俺も基本的な整備の知識は持ち合わせている為にわかる。自信過剰かも知れないが、整備不良は有り得ないと思う。
なんとまあ、行動的な提督だろうか… 俺が考え事をしている間に、自らハッチの中に頭突っ込んで点検したのかよ。
「こっちも〜。」
「こっちもよ〜。」
いや、なんか皆軽い整備くらいなら出来る技術が既に身に付いているのでは無いか?
ゴートの旦那がそう言う。
「それを調べに連合軍の調査団が来るそうです。」
「なんでも防衛攻撃コンピューターに問題があるんじゃないのかと言って…」
そうなのか? でもその可能性が高いから来るんだろうな。根拠が何かは知らないが。
「まあ、とにかくパイロット一同は休憩で良いか?」
提督の許可を貰って、俺は部屋へと続く廊下の扉を開ける。
「いよっと!」
「調査団が来るにしても… パイロットがやる事なんてねぇだろ。う… ねみぃ…」
その途端凄まじい睡魔が俺に押し寄せてきた。
瞼が重い…
数秒後、完璧に俺は眠りに落ちていた。
ビービービー!
ガバリと腹筋だけで起き上がり、コミュニケに掴みかかった。
「A級警報! 敵襲か!?」
まだ、眠ってから二時間と経っていないし…
ベッドから飛び降りると、俺は扉を開けて廊下に出る。
コソ泥なんて居ないだろうけど気をつけよう。
ビキ!
「くぅ!」
痛みを無理矢理、脳裏の隅に追いやって俺は走る。
まあ、警報がなってパイロットが行くところなんてそこ以外には無い。
『全員に告ぎます、現在の警報は間違いです! 速やかに戦闘体勢を解除して下さい。』
俺は、その放送を聞いて全力疾走状態だった身体を止めた。
軽く息を整えながらも、何か釈然としない物を俺は感じた。
スッカリ意識が覚醒してしまっていた為に、俺は寝る気が起きなかった。
夏休み中に近所の公園に行きたくなるようなものだ。
俺は、案内図にブリッジは此方と書かれている方向へ向って歩き出した。
艦内の様子は、特に変わったところは無い。
直後軽い浮遊感が襲う。
「ふぅい。まあ、暇つぶしにゃぁ、丁度良いか。」
到達したらしい電子音。すっかり聞きなれた。
そして、艦橋に一歩目を踏み出し…
艦長の悲鳴が耳を劈いた。
「み、ミサイルの安全装置
着弾を知らせる爆発音。
調査艇とはいえ、戦時中の物だ。チョットやそっとの攻撃では落ちないが、流石にミサイル3本の直撃に耐えられる様には出来ていなかったらしい。
まあ、味方が撃ってくるとも思わんか…
下のほうの部分は地面に堕ちた。
ピィ!
ってまてまて!
オペレーターが何か必死に説得しているようだ。
だが、それが効いたかロックオンが一時的に外れた。
「それは、敵じゃないの! オモイカネ!」
いや、説得しているってことは人名か何かなんだろうか?
なにやら、パニクッている通信士の脇から俺はマイクを取り上げて言った。
「え? ちょっとヤマダさん。」
『き、貴様らぁ! 軍隊をなんだと思っている! こんな恫喝をして、スイマセンじゃ済まされんぞ!』
「そ、そんな言葉の言い回しじゃ、挑発にしか聞えませんって。」
『お前らに大量の賠償金を支払わせてやるからな。覚悟しておけ!』
ホントに覚悟しとこう。
「で、つまり対応策と言う物の早い話が、以前の戦闘で軍を敵と認識してしまった。コンピューターの初期化ってことか。」
ブリッジに集めたクルー全員に説明する調査団の方々。
「怪我人まで引っ張り出すんだから、もうちっと意外性のある話だと期待してたんですけどね。上官どの。」
言っておくが、アイツの言った言葉の中には皮肉は含まれていなかった。
「うむ… それもそうだな… 確かに念の為に全員の理解を求めるためとは言え怪我人まで引っ張りだす意味は無かったかもしれん… それは謝罪しよう。」
お前、結構軍人に好かれるタイプじゃねぇのか?
オペレーターが手を上げてそう言った。
調査団の首領格の人物は不機嫌だが、その質問を止めろとは言わなかった。
「別に味方に被害出すよりは損害軽いと思うけどな。」
その言葉に全員が沈黙する…
オペレーターが顔を俯かせて手を強く握って震えていた。
「なんだ? 間違ったこと言ったか?」
「ああ、犬河中尉。確かに君の言った事もあるが、何よりこの艦の戦闘経験とは基本的に単体活動の時の経験だ。それが殆ど集団で活動する軍隊の役に立つと思うかね。」
ハキハキした言葉を言った後に深々と頭を下げようとする犬河…
嫌な音。
冷や汗を額から滲ませている。
「あ、アバラが…」
それから直ぐに解散の号令がかかったので一目散に犬河は医務室に直行したが…
「ったく、ホントに怪我人を連れ出す必要は! でい! 無かったな!」
ビキビキと神経が悲鳴を上げる。
「五月蝿い! 折れた自分の腕を直視しても大丈夫な奴が弱音を吐くな!」
「こんな怪我で良く二本足で歩けたな! 電動車椅子出しといたんだから使え!」
!!!「自分の状態を省みろ! うわ、こりゃひでぇ!」
「綺麗に治りたかったら、もう動くな。いっそのことお前拘束しちまうぞ。でぃ!(ビキ!)」
うう、よ、ようやく地獄から開放された。
なんかだめっぽい。もう指の一本も動かす気力が起きない。
しかし、寝るにも早いよな。幾らなんでも。
手元に置いてあったリモコンでTVの電源を入れる。途端。
ブツ。電源を切った。股間の砲台に「祖国的誉」とか書いてあったような気もするが、多分気のせいだ。なんだか大地のパワーを吸収していた気もするが気のせいだ。股間の某砲台にエナジーを集中していた気もするが、気のせいだ。最後のビーム… も、気のせいだ。寧ろそう思わせてくれ。頼む…
何故か室内なのに風が吹く。
「いやぁ、どうしようか…」
コンコン
しかし微妙な略だな。
「どうぞ。」
まあ、暇つぶしにはなるか。
そして、そこから表れし人影とは。
「人の顔見るなりいきなりそんな声を上げるってどういうこと?」
うぉう! 手に持っているバケツは何かね楽花!
「見舞い。」
戸惑う俺を無視して、楽花は直ぐ傍のパイプ椅子に腰掛けた。
いや、頬杖をつくなよ! 俺の胸板を支点にして!
イタイ! 痛いってば!
「いや、悪いわけじゃないんだが…」
怪我人に対しての拷問デスカ。これは。
「へ?」
「そんなわきゃないだろ。」
「唯のネルガルの社員なんだから。元は学生だし。」
考え方?
そんな事… って、そうかもな。まあ、ともかく。
俺は、後頭部を掻いた。
単純かつ明快な理由だ。俺が一番大好きな理由だ。だが他人に使われるとコレほど嫌なものは無い。まあ良いか。
「ん?」
決して俺は、悲しい感情を込めずに言った。
悲しい感情を込めたら、俺は被害者ぶっている様に見えてしまう。
数少ない俺の意地である。
自分の事を自分で称したら多かれ少なかれ過大か過小な評価になってしまうために自信無げと言う意味で最後の部分を付け加えた。
「ふぅん。」
おい、その歳で怪我人の見舞い品を食う客がいるか? 居たか?
「俺が、TVアニメの正義のヒーロー見たいに最後まで自分の考えに自信を持てる人間だと思うのか? まあ、深部はそうなんだろうが、表出して言える考えなんて変わるのが当たり前だ。」
世渡りは上手くやっていかないといけない。
自分の信念だけでいく指導者的な人間もいるが、その数の少なさは目に見えてあきらかだろう。
何かをいわれる筋合いなどミジンコ程もない。
まあ、これが犬河照一の人生哲学であって… 他の人間に共感を持たれる訳が無いトンでもな考えである。
「ん? なんの話だ?」
「あんた… さっきの説明会の時の空気が解らなかったの…」
「…………罪人が自らの罪を理解して無いほど悲しい事は無いわね。」
「教えてあげない。」
これは、俺に食って掛かれと挑発しているのか!? しているんだな!
「アンタは自分の考えを貫いた。ってことで良いじゃない。それによって誰かが傷ついても別にアンタが選択したんだからしょうがないでしょ。」
「大人の理屈も良いけど、少しは子供に戻った方がいいよ。」
「はぁ、こんな哲学を持った男がなんでまた…」
少々近所迷惑な会話が、それから結構続いたそうな…
まあ、それが中断した理由も中断した理由で更に傍迷惑な物に発展したとか…
英雄無き世界にて…
END