機動戦艦ナデシコ 新たなる旅立ち
第二話 地球突破
「やれやれ、またビッグバリアを突破するのか・・・」 「ユリカさんが前回同様に総司令を怒らしてしまったようですから」 「さっきもキノコを渡しそびれたし、踏んだり蹴ったりだな」 ミスマル提督と話しをした後、キノコを連行しようとしたのだが、 以外に話が長引いてしまい結局渡しそびれたのである。 「それよりルリちゃん・・」 「分かってます。サツキミドリ二号のことですよね? 宇宙に出たらオモイカネに頼んで速度を1.5倍にしてもらいます。 これでコロニーが襲われるより早く到着するはずです。 あ、おかわり」 「そうか・・・。 はい、どうぞ」 そういいながらラーメンを差し出すアキト。 「ご馳走様でした。 じゃ、あんまり長くいないと仕事がありますので」 そういうとチキンライスを食べ終えたルリは食堂から出て行った。 「へ〜ルリちゃんとアキトさんって仲が良いんですね」 「!?」 誰だ? そう思って振りかえって見ると・・・ 「あ、どうも」 「ケ、ケイタ何時からそこに!?」 「う〜ん。『あ、おかわり』ってとこからっすね」 よかった。出来すぎてるぐらいにちょうど聞き漏らしてる。 「で、何のよう?」 「いや、艦長が『アキト〜〜〜』って艦内を走りまわって迷惑だからアキトさんに注意してこいって」 「何故俺に?」 「だって艦長の恋人でしょ?」 「は?」 いや、確かに結婚したが、それはあくまで先の話。 このとき、どちらかといえばメグミちゃんと仲が良かったような・・・ そんなとき 「いたいた。 お〜い。アキト〜〜〜〜〜!!」 着物姿のユリカが走りこんできた。 と、思ったら着物が脚に引っかかって転びそうになる。 「おっと!」 俺は反射的にユリカを抱きしめた。 「いやん、アキト。いきなり大胆!」 「何言ってんだよ?転びそうになったのを助けただけだろうが?」 神は何と残酷なのだろう。 ちょうどその時ルリちゃんから通信が入ったのだ。 『アキトさん・・・って何やってるんですか!?』 「え・・・あの、これは・・・」 「ともかく早く離れてください!」 『え〜。ユリカ離れたくな〜い』 「なっ、早く離れろ!じゃないと俺の命が危険にさらされる!」 「そんなのユリカが守ってあげるよ〜」 『くっ、デルフィウム部隊が近づいてきてます。パイロットはエステで待機していてください(怒)』 無表情がやけに怖いルリちゃんからの通信だった。 「ユリカ、離れろって!出撃だ!」 「ぶ〜〜」 さすがに出撃と聞いてユリカも引き下がった。 このままブリッジにいったら、ルリちゃんとメグミちゃんから質問攻めにあうだろう。 「じゃ、行こうか」 「そうですね」 俺たちは急いで格納庫に向かった。 −ナデシコ格納庫− 「すみません、遅れました」 「おいおい、早くしてくれ。ヤマダの奴が一人で行って、袋たたきにあってるんだ」 見るとデルフィウムに囲まれてるエステがある。 もうだいぶボロボロのようだ。 「は〜兄さん、突っ走りすぎ・・・」 「まったく・・・」 俺たちはヤレヤレとため息をつきながらガイの援護に向かっていった。 「ガイ〜生きてるか?」 「あたりまえだ・・・・主人公のこの俺が死ぬことなどまずありえん」 この後あっけなく死んだだろうが。 「アキトさ〜ん。ミサイルがくるみたいです。早く戻りましょう」 「そうだな。ほれガイ行くぞ!」 「う〜」 俺は動けなくなったガイを引き連れナデシコに帰還した。 この後はムネタケの反乱だが・・・ さてどうなることか・・・ 「アキト〜。ルリちゃん達がイジメルよ〜」 「は?」 「あ、アキトさん。どういうことですか?」 「どうしたんだい?ルリちゃん」 「ユリカさんが、アキトさんが『君が好きだ』とか言って抱きしめたっていってますけど」 「おい、何いってるんだよ。アレはユリカが転びそうだったから・・・」 「それを証明できる人はいますか?」 「証明・・・ あ、ケイタ君がいたな」 「ケイタさんですか・・・ ケイタさん。どうなんですか?」 「え、アレは・・・」 「「「アレは・・・?」」」 頼むぞケイタ。お前の一言で俺の運命は変わるんだ。 「簡単に言うと」 「簡単に言うと?」 「飛び掛ってきた艦長を抱きしめた」 おいおい、簡単すぎるだろ! 「やっぱり、抱きしめたんじゃないですか!」 「え、いやそれは・・・」 「問答無用です。来てください!」 「はい・・」 その後、館内にアキトの悲鳴が響いたとかなんとか。 結局ムネタケは、この騒ぎの中、人知れずナデシコから出ていた。
管理人の感想
のほほんさんからの投稿です。
今回はとりたてるほど、大きな動きはありませんでしたね。
ムネタケも無事(?)に逃げ出せましたし。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ところで、ジュンの存在は?(苦笑)