時と次元を超えし者
第10話「敗北」
アキトはナデシコに帰還した・・・
―アキトとルリの部屋―
「ただいま・・・」
「あ、アキトさん、お帰りなさい。ずいぶん早いですね・・・まだ1時間ありますし・・・
・・・って・・・その手に持ってるのはなんですか?しかもなんか服がボロボロですし・・・」
体はラピスに注射された物のおかげで再生していたが服はズタボロだった・・・
「ああ・・・これ?ラピスの土産・・・
そのことについては後にして・・・じゃないと真面目に話す気なくなるから・・・」
「はぁ・・・」
「さて・・・」
いきなりシャキっとするアキト・・・
「地球のほうもかなりイレギュラーが起こってるよ・・・
ラピスのいる研究所が襲撃されてラピスがマオインダストリーに保護された・・・
しかも、小型相転移エンジンのデータが渡っちまった・・・
あと、ネルガルとマオインダストリーが組んだ・・・」
「・・・また・・・マオインダストリーですか・・・」
「・・・ああ・・・真面目に話すことがあるなら今のうちに頼む・・・」
「・・・とりあえず・・・ありません・・・」
「・・・・・・そう・・・ならここからは真面目に聞かないでね・・・」
いきなりだらしない感じになるアキト・・・
「俺は最初ハーリー君の家に行き、話を聞いたところラピスがさらわれたっぽいと聞いた・・・
そして、俺はラピスの安否を確かめるためラピスをイメージしてジャンプした・・・
そのジャンプは成功した・・・」
「それで・・・」
「ところがどうだ!!ラピスがいたのは更衣室!!着替えの真っ最中で周りにも人がたくさんいた・・・
そして俺はボコられた・・・
さらにラピスにこのハンマーの一撃と自然治癒能力が50%アップする薬の注射をされた・・・
ラピスのヤツ変な性格になってた・・・
ちなみに服はそのときにこうなった・・・
もう踏んだり蹴ったりだ!!!
笑ってくれ・・・」
「・・・・・・」
「・・・そうだよね・・・こんなはなししてもリアクションが取れないよね・・・
・・・・・・お仕事に戻ろうか・・・」
「・・・・・・そうしましょう・・・」
―ブリッジ―
「ミナトさん、なんか見つかりましたか?」
「駄目ね・・・全然見つからないわ・・・」
「ゴートさん、ナデシコ内でかわった事は?」
「・・・ない・・・強いて言えば艦長とレイナードがまだボカスカやっているぐらいだ・・・」
「「・・・・・・」」
ボカスカボカスカ
「・・・やりますね艦長・・・」
「・・・メグちゃんこそ・・・」
「・・・二人とも・・・自分を見失ってないか?」
「ユ、ユリカ・・・落ち着け・・・」
ブチ
(いい加減にしてください・・・)
「・・・お、ルリ君からオーラと電波を感じる・・・」
「ちょ、ルリルリ・・・頼むから落ち着いて・・・ルリルリいなくなったらブリッジでまともなの私一人なんだから・・・」
「ユリカのヤツ・・・前に僕が倒したときよりパワーアップしている・・・
まあ、僕はそれ以上にパワーアップしてるけど・・・」
『・・・バカばっか・・・』
「オモイカネ、それ私のセリフ」
「ん?センサーに反応?」
「え?」
「間違いない・・・クロッカスだ・・・」
「でも・・・クロッカスはチューリップに吸い込まれて・・・」
(不味いな・・・イネスさんがいないから下手をすれば話が・・・)
「まあ、チューリップから出てくる敵の量や撃破した後の内部についての疑問は前からあった・・・
案外ワープゲートかもしれんと思っていたが・・・これはもしかしたら本当かも知れんな・・・」
(ゴートさん、ナイスフォロー)
「ふむ・・・確かに・・・それに現実に目の前にクロッカスがありますし・・・
とりあえずクロッカスがここにあるという事実だけは認めるべきですな・・・」
―食堂―
「ふむ・・・ウツボカヅラと河童の皿・・・
これにねむりん粉・・・」
「エルザム・・・何作ってるんだい?」
「万能毒薬ですが・・・」
「そうかい・・・」
「ホウメイさん、止めないんですか?」
「何で?」
「毒薬作ってるんですよ!?」
「仕事はちゃんとしてるし使うにしろゼンガーかギリアムぐらいだろ?
なら、問題ないじゃないか」
「・・・仕事もちゃんとしてるとホウメイさん止めないからなぁ・・・」
「かといって私達じゃ止められないし・・・」
「「「「「はぁ・・・」」」」」
「さて・・・後はバット将軍の体液・・・と精神汚染薬
これを入れて精神的な毒もバッチリっと」
「何入れたかわからないけど、すごくやばい感じがする・・・」
「「「「うんうん・・・」」」」
―格納庫―
「あれ?」
「どうしたラトゥーニ?ん?
ウリバタケ班長、オオミヤ博士・・・何してるんだ?」
何かしているウリバタケとオオミヤに声をかけるギリアム・・・
「お、ギリアム少佐。いや、ちょっとこの前回収したバッタをいじってたんで・・・」
「まあ、ちょっと見てくれ」
そう言うとウリバタケは笛を取り出し・・・
「ピラミッド」
ピッ
といって吹いた・・・
するとバッタは組み体操のピラミッドをした・・・
「・・・・・・これは?」
「・・・・・・」
「AIいじって、言うこと聞くようにしたのよ。合体機能も健在だ。しようと思えば同じ物も作れるぞ。
ま、同じ物作るよりはその機能を取り入れたりリーちゃん作るほうがいいがな・・・
武器も俺達の作った武器を新たに取り付けたから攻撃力もアップしてる」
「そ、そうか・・・」
「ま、まあ・・・戦力になるならいいんじゃないですか・・・」
「だろ?」
「班長!ヤマダさんがエステの精密部分の整備手伝って欲しいって・・・」
「了解だ!ロブ、後の調整は任せた」
「はぁ〜、全く・・・何で俺が砲戦なんだよ・・・」
「愚痴るのはいいが、仕事はちゃんとしろ・・・」
「ゼンガーさん、ノリ悪いよ〜」
「すまんな・・・俺はいつもこんな感じでな・・・」
「ま、そうでしょうね・・・」
「イズミちゃん、どうしたの?」
「そうね・・・例えば私の言う駄洒落が面白かったらどう?」
「え?う〜ん・・・面白いに越したことはないけどなんかイズミちゃんじゃないよね〜」
「でしょう?ゼンガーさんにも同じ事が言えるんじゃない?」
「なるほど・・・」
ゼンガーと三人娘はこの先にあるというネルガルの研究施設の先行偵察に来ていた・・・
「!待って!」
急にそう言うイルイ
「どうした、イルイ?」
「敵がいる・・・」
「反応ないけど・・・」
「T-LINKシステムか・・・」
「・・・ゼンガー、そことそこ・・・」
「わかった・・・電光石火!」
「おい、そこは何も反応が・・・」
そういうリョーコだったがゼンガーが攻撃した場所からは敵の残骸が出てきた・・・
「・・・あぶねぇな・・・」
「これからは地面にも注意しないと駄目ね・・・」
「ム・・・施設というのはあれか・・・」
「そうみたいだね〜」
「って・・・周りにチューリップが5つもあるじゃねえか・・・」
「・・・とりあえず報告だ・・・」
―ブリッジ―
「チューリップ5つですか・・・厳しいですな・・・」
「大丈夫ですよ。ナデシコにはグラビティブラストがあるんですし・・・」
「艦長、敵にもグラビティブラストがあるんですよ。確かに1発の威力はナデシコのほうが高いですが、
所有する戦艦がそれを補うほど大量に出てきたらどうするつもりですか?」
「え?え〜っと・・・」
「・・・ユリカ・・・ナデシコと敵艦の戦力比較したことある?」
「・・・・・・」
「いくらナデシコのグラビティブラストが強くても1隻じゃね・・・
そもそも・・・プロスさん・・・」
「はい」
「ナデシコの形がこんなのなのはPR目的もあるからでしょう?
それにこれ開発したの純粋な研究者でしょう?」
「え、ええ・・・」
「だったら・・・もっと空力のある形にすればさらに船速は上がるし、
武装ももっとアドバイザーをつけていればこれ以上のものになってたでしょう?」
「うっ・・・」
「言わせてもらいますけどこれで火星奪還とか虚勢もいいとこですよ・・・」
「・・・アオイさん・・・その辺にしてくれません?これ以上言われると私・・・」
「地球での仕返しです・・・」
「・・・と、ともかく、施設を奪還したいんですが・・・チューリップ5つ相手にするのには分が悪い・・・
どうしようかということです・・・
誰かいい案ありませんか?」
・・・・・・
「困りましたね・・・」
「・・・よし・・・あれを・・・」
フクベが言いかけたとき時ギリアムとイルイが反応する・・・
「!何か来る!おそらく敵が・・・」
「え?でも・・・この感じは・・・」
「・・・ともかく敵が来るということか・・・」
「ああ・・・」
「総員戦闘配置!パイロットの皆さんは格納庫へ!ユリカ!早く復活しろ!」
「え?うん・・・でもジュン君、普通私を復活させてから戦闘配置とか言わない?」
「この状況だからね・・・プロスさん、僕は今日は副長に徹しますので・・・」
「妥当な判断ですな・・・」
「それってどういう・・・」
「艦長、口論の暇があるなら職務をはたしたまえ」
「え、はい・・・」
「ギリアム、どのくらいの強さと見れる?」
「こちらから見れば圧倒的に不利と見れるな・・・」
「ムゥ・・・」
「トルゥスと同じ存在か?」
「・・・多分・・・」
「まあ、しゃあない・・・覚悟を決めるか?」
「リョーコ、あんたあの時殺されかけたの忘れてないでしょうね・・・
まあ、死にたいのなら覚えてなくても別にいいけど・・・」
「チッ・・・わかってるよ・・・油断するなってことだろ・・・」
「それでいいわ・・・」
「なんか生死に関することとなるとイズミちゃんキャラが変わるねぇ・・・」
「・・・来るぞ・・・」
「ッ・・・あ、ああ・・・」
「イルイ!?」
急にあたりの空気が重くなりまわりも何か暗くなるそして激しい雷が起こる・・・
そして3本の雷が地面にぶつかり光となる・・・
光がはれたあと目の前にいたのは・・・
「・・・黒い・・・クストースだと!?」
目の前にいた存在それは・・・人造神ガンエデンの3つの僕・・・カナフ、ケレン、ザナヴ・・・
「やっぱり・・・」
「イルイ・・・」
「大丈夫ゼンガー・・・あの子達が元の世界と同種の存在だとしても
あの時は私の深層意識下にマインドコントロールが施されていたから操られたけど
もう、それは解けているから・・・T-LINKシステムへ直接介入されたらあれだけど・・・」
「・・・そうか・・・」
「とはいえ・・・やっぱ、前のアインストと同じ連中じゃねぇか?」
「可能性としてはそれが高いな・・・」
「また、おめぇらの知ってる連中か?」
「ああ・・・」
「来る・・・」
ギリアムがそういった瞬間クストースたちはいっせいにこちらに向かってきた・・・
「パンサーの相手はゼンガー、リョーコ君以下2名が相手してくれ!
イーグルは私とエルザム、ラトゥーニが相手をする!
シャークはイサム、ガルド、テンカワ君、ヤマダ君がしてくれ!」
「ギリアムの旦那・・・気合入ってるなぁ・・・」
「まぁ、Mキャラだからなぁ・・・こんなときじゃないと活躍できないし・・・」
「余計なこと言うな!!」
―VSザナヴ組―
「いいか、よく聞け・・・そいつは雷を使った攻撃をしてくる上、足が速い・・・
動きを止めて一気に攻めるぞ!」
「了解だ」
「じゃあ、ゼンガーさんとリョーコがメインの攻撃お願いね」
「私達は牽制とかにさせてもらうわ・・・」
ライフルで攻撃するヒカル、イズミ機・・・
だが・・・
「駄目ね・・・図体がでかい上、かなり丈夫だから当たってもなんともないみたいね・・・
体勢を崩すのにも至ってないようね・・・」
「じゃあ、ラピッドライフル役に立たないじゃん・・・」
「チ・・・ひたすら殴るか?」
「うむ・・・」
「2人ともまだ手はあるわ。ゼンガー、グラビトンランチャーとライフル、それにマシンガンを二人に!
どうせゼンガー使う気ないでしょ」
「ム、そうか!
よし!受けとれぇ!」
「「どわぁ!!」」
ゼンガーはグラビトンライフルとランチャー、マシンガンを2機に向かって投げた・・・
が、勢いがついてたので2人は一度避けてから手に取った・・・
「全くあんな速さでエステにとってデカイ武器投げないで欲しいわ・・・」
「確かに今のはちょっと・・・」
「愚痴ってる暇があるならさっさと撃ちな!」
「はいはい・・・人使いが荒いことで・・・」
愚痴りつつ攻撃する2人・・・がしかしザナヴはあっさり避けてしまう・・・
「クソ・・・早い・・・」
「!ゼンガー!雷が来る!」
「ム!お前達はなれていろ!攻撃の後、隙ができるからいつでも撃てるようにしておけ!」
「「「了解」」」
「ゼンガー、・・・・・・・・・ってのはどう?」
「承知!」
イルイから何か言われたゼンガーは斬艦刀を地面に突き刺す・・・
それと同時にザナヴは電撃をはなった・・・
「ちょっと!あれじゃ避けられないじゃない!」
「あのおっさんえらそうに言っておいてこれかよ!!」
「落ち着きなさいリョーコ!!」
「イズミ!」
「考えたものね・・・」
「え?」
直撃する電撃・・・だが直撃したにもかかわらず無傷なゲシュペンスト・・・
「今よ!!」
「お、おう!」
「蜂の巣にしてくれる〜!」
いっせいに攻撃する3人組・・・ダメージを受けるザナヴ・・・
「チ・・・まだ、動きが衰えてねぇ・・・」
「とは言え・・・ダメージは一応与えられたみたいね・・・」
「うむ・・・」
「よかった・・・うまくいった・・・」
「ゼンガーの旦那、イルイ!何で電撃喰らって平気なんだよ!?」
「・・・アースよ・・・」
「へ?」
「斬艦刀を地面に突き刺してそこから電気を逃がしたの・・・」
「な〜るほど〜」
「え〜っと・・・なんだ?・・・つまり・・・ああ!!わかんねぇ!!」
「リョーコ・・・勉強しなおしたら?」
「・・・クックック・・・」
「・・・・・・」
「さて・・・刀を抜くか・・・」
刀を抜こうとするゼンガーだが・・・
「ぬ、抜けない・・・」
「「「・・・・・・」」」
その時・・・
ドバァ〜!!!
急に水に飲み込まれる5機
「な!?水だと!?」
「おい、待て!俺らの機体、陸戦だぞ!」
「ナ、ナデシコは!?早く戻ってフレーム変えないと!」
「駄目ね・・・他のところへ援護しに行ってるわ・・・しかも、ミナトさんかなり荒い舵してるみたいね・・・
これは戻ろうとしたらぶつかりかねないわね・・・」
「クゥ・・・とりあえず、俺は空に退避させてもらおう!」
そういって、テスラドライブを起動させるゼンガー・・・しかし・・・
「・・・う、動かん・・・」
「もしかして電流、流しきれてなくていっちゃった!?
?格納庫から通信!?」
『すまん、少佐!トルゥスとの戦闘での損傷部の修理が不完全なの言い忘れてた!
テンカワのブースターも調整してたし、何より研究・・・じゃない・・・』
「・・・何ィ!?」
「こんなときに・・・これじゃあザナヴの格好の的・・・ン?」
アップアップ・・・
なんか、水の中で必死にもがいているザナヴ・・・
「・・・ザナヴ・・・おぼれてる・・・」
「ク・・・これで何とか攻撃されずにすむな・・・」
「・・・とりあえず、私達は何とかナデシコに戻りましょう・・・」
「ああ・・・」
「了解」
「承知・・・ん?イルイ、どうした?」
「ゼンガー・・・このゲシュペンスト・・・海戦には対応してないでしょ?しかも損傷部から浸水してる・・・」
「・・・・・・イルイ・・・俺は前から隠していたことがある・・・」
「なに?」
「俺は泳げん・・・」
「うそぉぉぉぉ!!!?」
「・・・あたしらどうする?」
「あんな重い機体運べないわ・・・とりあえず私達だけでも・・・」
「そうだな・・・」
・・・・・・とりあえず互角か?
さて・・・その時海水の発生源は・・・
―VSケレン組―
「なんなんだこいつは!?急にヤツのいる高さまで水が・・・」
「幻術・・・ではなさそうだな・・・」
「ああ・・・YFの分析データでも本物とでている・・・おそらく別の空間とつながっているのだろう・・・」
「原因がこいつならぶっ殺すまでだ!」
攻撃をいっせいに仕掛ける4機・・・ちなみにザナヴ組のことは気づいていない・・・
だが、ケレンは水の中にもぐってしまう・・・
「クソ・・・水の中となると・・・」
「空戦ではな・・」
「バルキリーも同様っと・・・じゃあどうするんだよ!?」
「・・・ちょっと待て・・・ナデシコから通信だ・・・」
『よう、苦戦してるみたいだな・・・』
「ウリバタケのおっさん!なんか都合いいものねぇのか!?」
『ある!実はこんなこともあろうかと・・・こんなこともあろうかと・・・
超大型燃料式ロケットブースターの姉妹品として超大型燃料式ロケットスクリューを作っておいたのだ!!
他にも水中装備もちょびっとだけある!欲しいなら射出してやる!』
「よし・・・射出たの「俺はいい・・・」・・・おい!!アキトてめぇこんなときに何言ってやがる!!」
「・・・だって・・・だって・・・そのスクリューあのブースターの姉妹品なんでしょ・・・
そんなの装備したら今度こそ死んじゃうよ・・・」
アキトはあまりの恐怖でキャラが変わっていた・・・
「・・たく・・・しゃあねぇな・・・・・・」
そして・・・
「ギャァァァァァァ!!!!どこがスクリューだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
水のないところでも効果出てるじゃねぇかぁぁぁぁ!!!」
「ヤマダ・・・落ち着けぇぇぇ!!!」
「ガイィィィィィィ!!!!だから言っただろぉぉぉ!!!!」
「俺はヤマダだぁぁぁぁ!!!!!」
戦闘どころではなくなった・・・
しかし、30秒後
「ふう・・・何とか体が慣れてきたぜ・・・」
「マジか!?」
「どういう順応性してるんだお前は!?」
「そういえばエルザムの旦那がプロスの旦那にヤマダをスカウトした隠し理由を聞いたところ
人外の順応性と答えたらしいぞ・・・」
「とりあえず、コントロールできるようになったんならさっさとヤツを倒せ・・・」
「それは無理だ・・・」
「・・・なぜだ?」
「あと10秒でエネルギーが切れる・・・」
『あ・・・スマン・・・エネルギー・・・機動実験の時必要分とチョイ入れた以来入れてなかったわ・・・』
4人「結局使えねぇ〜〜〜!!!!」
・・・・・・この戦いケレンが優勢か?
―VSカナフ組―
「・・・なにやらうるさいな、ラトゥーニ・・・」
「ええ・・・それにしてもエルザム少佐・・・」
「なんだ?」
「私達は戦闘に参加せず傍観していてよいのですか?ギリアム少佐ひとりで戦ってますけど・・・」
「はっはっは!!どうしたこの鳥がぁぁ!!その程度ではXNガイストはおろか、
俺に『コール!ゲシュペンスト!』と叫ばせることさえかなわんぞぉぉ!!」
なんかもうカナフ・・・ストレス解消のサンドバッグにされている・・・
「貴様を倒してMキャラ、最近中途半端なキャラの汚名を返上してくれる!!」
「・・・大丈夫だろ・・・」
「・・・ですね・・・」
「それに下手に参戦して巻き込まれるのは嫌だしな・・・」
「え?」
「ハッハッハ!!ぬ!」
「グラビティブラスト発射!!」
ギュォォォォオン!!
「どわぁぁぁぁ!!」
「よし!」
「艦長!まだ反応あります」
「丈夫っていう次元じゃないわね・・・」
「よし!撃って撃って撃ちまくってください!!」
「待てぇ!!俺を殺す気か!?」
「予知能力あるんなら事前に察知して避けられるでしょう!
じゃんじゃん撃ちますんでうまく避けてくださいねぇ!!」
「軽々しく言うな!!」
「・・・私はまだ死にたくありません・・・」
「・・・だろ・・・」
VSカナフ組・・・優勢だが協力精神まるでなし・・・
「・・・どうしようイズミちゃん・・・」
「ナデシコ戻れそうもないし・・・」
「とりあえず、ゼンガーさんだけでも助けましょう・・・」
「どうやって?」
「フ・・・任せなさい・・・」
そういってウクレレを取り出すイズミ・・・
「「ま、まさか・・・」」
「・・・・・・必殺・・・駄洒落天国・・・」
「「み、耳栓を」」
「Νд#Λ・・・・・・(魔法(駄洒落)詠唱中)」
カキーン
一瞬にして水が凍った・・・
ケレンとザナヴも氷の中に閉じ込められた・・・
唖然としている他の面子・・・
「・・・・・・凍った・・・んなアホな・・・
ていうか俺らも耳栓してるのに寒い・・・」
「お、恐るべし・・・」
「あ・・・しまった・・・」
「どうしたの?」
「なんか浸水してるって言ってたわね・・・となると・・・コックピット凍ってるわ・・・」
「・・・おい・・・」
・・・
ゴゴゴ・・・
「・・・う・・・ヤバ・・・」
「・・・ねえ・・・イズミちゃんこれって・・・やっぱり・・・」
「・・・またキレちゃったみたいね・・・イルイちゃん・・・」
―ナデシコ―
「おや?・・・これは・・・」
「おお・・・来てる・・・来てるぞぉぉぉ・・・電波がぁぁぁ・・・」
「ク・・・このプレッシャーは!?」
「・・・なんでしょう・・・この感じ・・・」
「さあ?」
「・・・ミナトさん・・・ゴートさん・・・」
「ゴ、ゴメン・・・ルリルリ・・・今私自分を保つことだけで精一杯なの・・・操舵もできないほど・・・」
「お、同じく・・・」
「・・・オモイカネ・・・」
『ただいま自閉モードに入りました』
「・・・・・・」
無言でスタンガンを取り出す3人・・・
オモイカネも自閉モードといいながら自分にウィルスを・・・
そして・・・
バチ・・・
「「「(気絶)」」」
『フリーズ』
自分に使って気絶させた・・・
ナデシコ・・・オペレーター、操舵士、コンピューターが完全機能停止・・・
それにより機能停止・・・
しかし・・・
「はあ・・・スタンガン使ったら少しすっきりしました・・・」
「そうね・・・」
「うむ・・・」
『再起動完了しました。ついでにこのような事態の耐性も身につけました』
30秒で復活した・・・
3人+1機も少しは場慣れしたようだ・・・
そんなことになってる間もギリアムは攻撃を続けていた・・・
「オラオラオラ!!!テキサスクローバーホールドォ!!
ウォォォ!!!!」
・・・・・・
その時・・・
ドッゴォォォォォン
「あ〜〜れぇ〜〜〜」
吹っ飛ばされるギリアム・・・
「・・・あ・ん・た・ら・・・人が溺れてるんなら助けんかい・・・」
ついに怒りが頂点に達し氷が砕け、ゲシュペンストが現れた・・・
「アワワワワワ・・・」
「ヒィィィィ」
「・・・マズイ・・・」
「「・・・・・・」」
慌て・・・焦る3人娘とイサムとガルド・・・
しかし実際のところヒカルとイズミは状況から判断したりアクションをとっただけのようだ・・・
一方、敵である黒いクストースはマジでおびえているようだ・・・
「あ、イルイちゃん。ゼンガーさんは無事〜?」
能天気にユリカが聞く・・・
「あなた方が助けに来なかったもんでついにコックピットまで水が来て、
しばらくしたら気絶しちゃいましたよ・・・ゼンガーは・・・
しかもその後氷付けになるし・・・ゼンガーなんかまだ氷ですし・・・
おかげでこっちはT-LINKシステムを通り越して
なんかウラヌスシステムとかいうワケの分からないシステムに命をかける始末・・・
この始末・・・どうつけてくれようか・・・」
その状況、さらにこの後イルイがするであろう行動を想像し
蒼白になる・・・
一方ウラヌスシステムについて知っているヤツラは・・・
「ウ、ウラヌスシステムを意図も簡単に起動させるとは・・・
さすがは元ガンエデンの巫女・・・」
(・・・おい・・・イングラム・・・俺はもう責任持てんぞ・・・
ていうか・・・貴様・・・結構愉快犯だろ〜!!
それにしてもなんだよあの念の量・・・
エンジェルハイロゥの出力の実に10倍だぞ・・・
トロニウム何個作れると思ってるんだ・・・)
(イルイ〜〜!!そんなことより俺を早く出してくれ〜〜!!)
「ガルド・・・確かフォールドブースター持ってきてたよな・・・
今からナデシコに取りに戻るか?」
「・・・そうだな・・・・・・」
「・・・・・・念動値が計測不能域に達しているわ・・・アナライズツールがショートしている・・・」
「と、とりあえず・・・イルイさん・・・そういう状況になったもともとの原因をやってからにしてくれませんか?」
「そうだぞ、イルイ・・・せめてそれくらいの猶予を与えるくらいはいいだろ・・・」
「はいぃ!?私のゲシュペンスト・・・
あいつらの攻撃食らおうものならあっさり崩壊するほどもろくなってるんですけどぉ!?」
「わ、わかりました・・・下がっててください・・・
我々だけで片付けますです、はい・・・」
「・・・待て・・・誰も片付けないとは言ってないわよ・・・」
「え!?しかし、機体がまずいのでは・・・」
「まあ、破壊という行動を行うならね・・・」
「といいますと?」
「まあ、見てて下さいよ・・・」
そう言うとイルイはウラヌスシステムをさらにドライブさせる・・・
急に苦しみだすクストース・・・そしてすぐ収まった・・・
「・・・なにをしたんだ?」
「ウラヌスシステムでこっちの支配下に置いたの。
もはやこいつらは私の下僕」
「下僕・・・」
「で・・・私の物になったことだし・・・こいつら今日からサンバルカンね。
バルイーグル、バルシャーク、バルパンサーね♪」
一同はなぜかクストースがショックを受けてるように見えた・・・
そして・・・
一同「そ、それはだめだぁぁぁ!!!!」
と・・・口々に言ったのだった・・・
「わかったから・・・あんま絶叫しないで・・・っ・・・」
「どうした?」
「な、なんでもない・・・
・・・え?・・・・・・!!
やっぱ、何でもあり!!」
「チィ・・・これは・・・」
「え?」
再び顔を顰めるイルイとギリアム・・・
そしてナデシコの計器もそれを告げる・・・
「!!なっ!?」
「今度はルリルリ!?」
「違います!!オモイカネです!!周辺に異常なエネルギーが・・・
チューリップとかではありません!!」
「ホシノオペレーター・・・そのデータをYF-21に転送してくれ・・・」
「了解!」
データをYF-21に転送するルリ・・・
転送されたデータを過去のデータと照らし合わせるガルド・・・
「なっ!?少佐該当データありました!!」
「なんだと!?こんな波動をもつ存在に該当パターンが!?
いや、クストースが出てきた時点でそれを言っても仕方ないか・・・」
「エアロゲイター、ユーゼス・ゴッツォがジュデッカのプロトタイプとして開発した機体アンティノラです!!」
「!!」
その時・・・周りに異常なエネルギー反応が出・・・目の前が光りアンティノラが現れた・・・
「・・・よりにもよってこいつか・・・
・・・クストースと違って性能が分かりきっているというのが残酷だな・・・」
「イサムさん、知ってるんですか?」
「ああ・・・少佐・・・話してもいいか?」
「かまわん・・・というか、私が説明しよう・・・
その機体はアンティノラ・・・ゼ=バルマリィ帝国という勢力の機体だ・・・
その特徴は構成物質に自立金属ズフィルードクリスタルを使用していることだ・・・
これによりダメージを与えてもアインストシリーズ以上に早く回復する上、
それ自体がエネルギーを生み出すため倒すには再生不能になるまで破壊しなければならない・・・
その上バリアもある・・・
有人機ならコックピットを潰せば終わりだが・・・
最上級の機体となるとパイロットごと再生するバケモノだがな・・・
そして、もう一つ・・・そいつのエンジンは量子波動エンジン・・・
ズフィルードクリスタルも含めてエネルギー総量はナデシコと同等といってもいい・・・
機動性、耐久力どれをとってもすべてにおいて圧倒的な差がある・・・
火星突入時に大気圏外から狙ってきたあいつよりも・・・
有人機となると我々でも特機で相手しなければ全く歯がたたん・・・
ましてやこちらは先の戦闘での傷が癒えてないものもいる・・・
総力戦を挑んでもおそらく・・・」
「なんだって!?」
「え!?つまりそれって・・・ジュン君!?」
「つまり、攻撃してもすぐ回復する上、動力もナデシコの相転移エンジン並ってこと!!」
「ええ〜〜!!?」
「・・・・・・その通りだ・・・アオイ・ジュン・・・エルザム・V・ブランシュタイン・・・」
「!!・・・有人・・・」
「チ・・・悪い状況ってのはとことん悪化するらしい・・・」
「・・・貴様もトルゥスと同一なる存在か?」
「・・・・・・トルゥス?・・・・・・
・・・・・・感情制御に欠けた欠陥機の3番目のことか・・・フム・・・
確かに我が主はあやつのことをトルゥスとつけたようだな・・・
もっとも・・・本人は自分でつけたと思っておろうが・・・
・・・いや、我らは主と繋がっておる・・・そんなはずはなし・・・か・・・
・・・
・・・・・・確かにそやつと我はある種において同種なる存在・・・」
「・・・貴様の名は?」
「・・・ない・・・我らが主が我らの名を一瞬でも考えぬ限り名はなし・・・」
「・・・そうか・・・それで・・・なにが目的だ?」
「・・・ガンエデンの巫女が支配し3匹の獣・・・
貴様らを甘く見ていた・・・
本来ならその3匹により此度のことを完遂する予定であった・・・
まさか、こやつらを従えるとは・・・
オリジナルを完全に移ししが災いしたか・・・」
「・・・・・・」
・・・このまま放置しておけば我らが敷きしレールから外れるゆえ参上した・・・
汝らが取るは3つ・・・
素直に我に従い跳躍門・・・チューリップへ入るか・・・
従わずして我が力により入るか・・・
なおも抵抗し犠牲を出した上で入るか・・・」
「チューリップですと!?」
(チューリップ!?)
「ふざけないで!!」
「そうだ・・・俺達がそんな脅しに屈すると思っているのか?」
「第一チューリップに入ったら・・・」
「・・・テンカワ・アキト・・・そのような機体では我には勝てん・・・
イルイ・ガンエデン・・・貴様が凍傷にかかっているのはお見通しだ・・・
機体も自らも満足に戦えまい・・・
獣も貴様が死ねば再び我らの支配となる・・・
何なら・・・ゼンガー・ゾンボルトのみ殺して見せようか?」
「「ク・・・」」
「・・・・・・それでさっき少し顔をしかめたのね・・・」
「・・・ハルカ・ミナト・・・チューリップに入ってもナデシコなら死にはせん・・・
そして貴様らは確実に地球に戻る・・・」
「え!?」
「ならば俺が・・・」
「・・・ギリアム・イェーガー・・・
・・・無駄なことはやめろ・・・
空間を隔離した・・・ゲシュペンストは呼んでも来ん・・・
XNガイストを出すことができんということだ・・・」
「なっ!?」
「・・・エルザム・V・ブランシュタイン・・・貴様は賢い男だ・・・
これが分かろう・・・」
「・・・だからといって結局言うことを聞いても殺されるかもしれん・・・
そんなものに従うわけには・・・」
「・・・言っておくが我らに従えば殺しはせんし機体を破壊する気もない・・・
地球にも生きて返してやろう・・・いや、帰ってもらう・・・
我らの力により機体を拘束することもできる・・・
ガンエデンの巫女やギリアム・イェーガーなら対応することもできようが・・・
それでけでは我を倒す力量には値せん」
「・・・・・・」
「・・・考える時間を30分与えよう・・・
従う気になったら言うがよい・・・
30分立っても返答がないなら力ずくだ・・・
それと・・・汝らの手足封じさせていただく・・・」
???がそう言うとアンティノラから黒い閃光が放たれた・・・
「な、なんだ!?」
「ク・・・機体が浮いたまま止まっている・・・」
「クソ・・・何だよ!?これは・・・」
「ク・・・あの時クストースがやったのと同じか・・・」
「・・・もしくは・・・圧倒的なプレッシャーをかけることによって動けなくしたか・・・」
「・・・ギリアムさん・・・それはないと思いますよ・・・」
「・・・プロスさん・・・それはどうして?」
「機体の計器は正常みたいですから・・・
特に通信機能が200%・・・」
「・・・それはまたある意味希望のない報告だな・・・」
「それで、どうするだ?ミスター?
地球に戻るということはスキャパレリプロジェクトは・・・」
「・・・・・・ですが・・・この状況で続行しろというのは無茶というものですよ・・・
あのサイズで現在のナデシコを上回る機体を相手に・・・
いえ・・・それ以前にこっちは動けません・・・
彼の話が正しいならイルイさんとギリアムさんは動けそうですが・・・
現在のイルイさんでは無理でしょうし・・・
ギリアムさんだけでは・・・」
「確かに・・・あいつもはやエルザムの料理の実験体でMキャラ的な立場だもんな・・・
期待するだけ無理というもの・・・・」
「・・・・・・・・・」
「で、Mキャラは置いといて・・・
他の者はどうだ?」
「あたしは反対だぜ!!」
「俺もだ!!」
「私は・・・降伏・・・」
「抗う力もなく、ここで降伏してもまだ次があるというのなら・・・この場は降伏しかないな・・・」
「私は中立・・・」
他「同じく」
「・・・フム・・・中立が多すぎますな・・・
これでは纏まりませんな・・・
では・・・
逆らうよりは降伏を選ぶという方とどちらかといえば徹底抗戦の方とに別れてください。
なお、徹底抗戦の方は現状の打開策があるなら言ってください・・・
打開策がでない場合は降伏ということで・・・」
「何でだよ!?」
「理由も勝算もなしに徹底抗戦するくらいなら降伏するほうがマシと言うもの・・・」
「私の知り合いも相当無茶したことばかりやる者がいたが、
それも偶然が重なったおかげだ・・・
だが、今回はその偶然も起こりそうにない・・・
ならば偶然に任せていくのは犠牲を出すだけというもの・・・」
「だがっ!!」
「リョーコ・・・打開策があるの?
徹底抗戦派として発言するならそれを言ってからにしなさい・・・」
「・・・・・・」
「イサム・・・」
「・・・わかってるよ・・・抑制能力の欠けてる俺が何か言ってもあれだしな・・・
自分の信じる道を行くって言うのならともかく・・・
それに自分の行く道って言うのを行くときは自分にとってどれが最善かも選らばねぇとな・・・
今の俺の発言は・・・」
「・・・スマン・・・」
「いいってことよ・・・」
「・・・・・・」
「・・・では・・・降伏ということでよろしいですかな?」
「それ以外ないじゃろう・・・」
「言っておくが・・・あたしは怖いからこっちにしたんじゃねぇぞ・・・
これしかマシな選択肢がなかったからだからな・・・」
「・・・う゛・・・気が緩んだらまたエルザムの料理が腹で暴れ始めやがった・・・
クソ・・・コックピットなのに・・・」
「・・・はいはい・・・」
「やっぱMキャラだな・・・」
「では・・・」
「その前に・・・ヤツラに関してまとめておこう・・・
本当に無事でいられるかはわからんがな・・・
あと15分ある・・・
・・・何もしないよりはマシだ・・・」
「・・・そうですな・・・
では、エルザムさん・・・ここからはお願いします。
敵の機体に関しては知っているようですし・・・」
「わかった・・・
まずは敵自体についてだ・・・
これに関しては現状の情報で分析するしかないが・・・
今回の戦闘でそれなりに情報が得られた・・・
まず・・・敵はアインストではなく、
我々が以前交戦及び撃退した存在を欠点まで完全にコピーしたものをコマに使っているだけだった・・・
そして、空間さえも支配する技術を持っていること・・・
ヤツラが何者かに作られた存在であること・・・
おそらくチューリップについて何か知ってるということ・・・」
「じゃあ、トカゲ?」
「我々の機体の動きを現在止めていることから推測するにチューリップも支配しているんでしょう・・・」
「しかし・・・敵のあの機体を支配する力・・・何とかなりませんかな?
現実に言ってもそうですし、科学的に言っても説明がつきませんよ・・・」
「・・・前に私も別のものに似たようなことをされたことがあるが・・・
そのときは同系列の力で強制的に押し返しましたし・・・
具体的な対策は・・・・・・」
「・・・・・・そうですか・・・」
「現状ではこれくらいです・・・
では次に今回出してきた機体ですが・・・
まず現在イルイが支配「下僕」・・・にしているクストースについてです・・・
これは本来ガンエデンと呼ばれる存在の部下と言えるものです。
ガンエデンというのは特殊な超能力者の人格と力が移植されており、
自らを地球の守護者と自らを言う存在ですが・・・
実際は、地球を封印したり地球の周りにある居住施設を破壊しようとしたため破壊しました・・・
これに関しては機密事項ですのでそれ以上はいえません・・・」
「なるほど・・・」
「・・・地球の封印?
・・・・・・周りの施設の破壊?
・・・・・・」
「それであの三機は機械なのか生物なのか微妙です・・・
生態兵器といったほうがいいかもしれません・・・
これが今言えるクストースのデータです。
アンティノラはいいでしょう?」
「ええ・・・」
「・・・バルマーとかユーゼス・ゴッツォってのは何?」
ミナトが言う・・・
「・・・・・・」
「・・・あれだけの兵器を持っているような勢力・・・
どうなの?」
(さすがですね・・・ミナトさん・・・
その失言には気がつきませんでしたよ・・・)
「・・・バルマーの正式名称はゼ=バルマリィ帝国・・・
ユーゼス・ゴッツォはその勢力の帝国監察軍という軍隊のの第7艦隊副司令官・・・
もっとも・・・実質上の司令官ですが・・・
これ以上は・・・」
「・・・ルリルリ・・・データベースにそれに関するものと思われるデータはある?」
「・・・・・・・・・
・・・・・・ないですね・・・
あ・・・アンティノラなら聖書の地獄の最下層コキュートスをさらに4つに分けた中にありましたよ・・・」
「・・・・・・関係なさそうねぇ・・・
・・・まあ・・・これからは私に注意したほうがいいわよ・・・
エルザムさん・・・」
「・・・そうさせてもらおう・・・」
「・・・・・・」
(・・・オモイカネでも調べられないとなると・・・
ミナトさんのように直接うまく聞きだすしかありませんね・・・)
「・・・・・・時間だ・・・・・・返答は・・・・・・」
「・・・降伏だ・・・」
「・・・・・・いいだろう・・・すみやかに機体を艦に戻しチューリップへ入れ・・・」
「・・・個人的条件がある・・・」
「イルイ?」
「・・・クストース・・・せっかく捕獲したんだ・・・
こちらによこせ・・・」
「・・・・・・・・・
・・・・・・かまわん・・・ガラクタはくれてやる・・・
・・・・・・艦について行くようにしておこう・・・」
(・・・少し考えていたとはいえあっさり承諾するとは・・・
ある意味危険だな・・・
目的を遂行するためにはハイリスクなこともする・・・
いや・・・ヤツラにとってあれがハイリスクかどうか・・・
仮にハイリスクな場合もそれは逆に言えば目的の遂行には徹底的に手段を選ばんという裏返し・・・)
「・・・・・・よし・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
ふう・・・
ツ・・・」
「・・・イルイ・・・後は俺がやろう・・・
状況は理解している・・・心配するな・・・」
「・・・ゼンガー・・・ツ・・・」
「・・・いつの間に復活したんだ・・・お前・・・」
「・・・無理するな・・・
早く治療したほうがいい・・・」
「・・・うん・・・」
一同(見事に猫かぶってる・・・)
それから10分後・・・ナデシコはチューリップに入り火星から姿を消した・・・
―マオ社―
―セニアのラボ―
マサキはセニアに呼び出されていた・・・
「待ってたわよ、マサキ・・・」
「ったく・・・何のようなんだよセニア・・・
俺さっき迷ってるところ拾われて帰ってきたばかりなんだが・・・」
「ちょっと頼みたいことがあるんだけど・・・」
「何だ?」
「実験体。ちょっとこのコントローラーの実験体を・・・」
「・・・・・・・・・そ、そうか・・・ま、まあ・・・いいや・・・実験台になってやるから・・・
(断ったらそのほうが恐ろしいしな・・・前なんか死ぬ一歩手前までプラーナ吸われたし・・・)」
「サンキュー、マサキ。じゃ早速・・・ポチッとな」
そういってセニアはマサキにコントローラーを向けてボタンを押す・・・
すると・・・
「グゥゥゥ・・・ガッ・・・」
ガク
「え!?
・・・あれ・・・なんかあたしのときとリアクションが・・・もしかして・・・」
っと・・・その時マサキが口を開いた・・・
「・・・・・・余は・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・・・・余はマスターテリオン・・・・・・魔術の真理を求道する者なり・・・」
・・・・・・
「マ、マサキ!?どうしたにゃ!?」
「セ、セニア!?」
「・・・やっぱり・・・間違って隣のボタン押しちゃった・・・
・・・と、とりあえず・・・こうしてこうしてと・・・よし・・・」
ピ
「ンで・・・こっちのボタン押して・・・」
ピ
「ヌォォォ・・・・・・
・・・・・・あれ?俺なにしてたんだ?
なんか俺さっきまで宙に浮いていたような・・・」
「・・・・・・」
「ゴメン・・・マサキ・・・間違って隣のボタン押しちゃって、マサキの体に霊、憑依させちゃった・・・」
「・・・おい・・・追っ払ったんだろうな?」
「・・・・・・ええ・・・」
「で・・・なんなんだ、そのコントローラーは?」
「秘密・・・
まあ、オカルト関係だけどね」
「・・・ほんとにやばいぞ・・・それ・・・ていうかそれなんに使うんだよ・・・」
「考え中。ただ単に作れたから作った」
「・・・おい・・・てか、他にどんな機能があるんだよ!?」
「秘密・・・」
ちなみにこのとき別の世界でマスターテリオンとか言う人物が戦闘中に短時間だが気絶して
その隙に攻撃食らっていたりする・・・
「しっかし・・・メカフェチなお前がいつオカルト系の研究してたんだ?
だいたい・・・こんだけとなると資料集めるのも楽じゃないはずだぜ?」
「これの開発自体はイングラム少佐に頼まれちゃってね・・・(既製のティプラーシリンダーと引き換えで・・・)
ちなみに資料等はイングラム少佐にもらった物とデュラクシールとは別に何か作ろうかなと思って集めててね・・・
まあ・・・あんま集めてなかったんだけど・・・イージス計画のときにリュウセイと安西博士に
地上の資料集めて欲しいって頼んどいたのよ・・・」
「おいおい・・・安西博士はともかくリュウセイにあんな物集められるわけねぇだろ?」
「いいものが集まったらそれ使ってリュウセイ専用のスーパーな魔装機か錬金術によるR−1の強化
してあげるって言っておいたら・・・」
「なるほど・・・あいつみたいなタイプは物で釣ると化けるからな・・・」
「マサキも人のこと言えにゃあと思うにゃ・・・」
「でも、最高クラスの魔法書とか経文とか5冊も見つけてくるとは思わなかったわ・・・
メルキセデクの書とか魔天経文とか・・・」
「「マ、マジかにゃ!?
・・・っていうかリュウセイのやつ絶対泥棒かなんかやったにゃ・・・」」
「あっそ・・・」
「マサキ・・・こういうときは驚くのが普通にゃぁよ」
「学習力がないにゃ・・・」
「まあ・・・シロとクロは主人より頭がいいしね・・・」
「・・・悪かったな・・・」
「順番的にはクロ>シロ>マサキよね。ツッコミも」
「・・・・・・それはそうとリュウセイってその時投獄されてたんじゃなかったのか?」
「必要に応じて借り出されてたみたいね・・・そのときに見つけてたみたいね・・・」
「・・・でもそのわりには多すぎるぜ・・・どうやったら短時間で仕事中に集められるんだよ・・・」
「案外、たまにこっそり脱獄して集めたんじゃ・・・」
「ありえる・・・」
―隣のカークのラボ―
「ハックション!!誰か俺のうわさしたのか?」
「フ・・・どうせ、ろくな話題じゃないだろ」
「おいおい・・・ライ・・・そりゃねえだろ・・・」
「お前ら・・・喋るのはいいがちゃんと本気でそのシュミレーターやれよ・・・
それのデータを下にお前ら専用の機体を作るんだからな・・・」
「・・・・・・ははは!まさかな・・・」
・・・・・・
一同「はははははは!」
「ん?なんだ、このコンピューター?」
「ああ、これ?クロスゲートパラダイムシステムの因果操作に必要な因果傍観用のコンピューター」
「何だそれ?」
「まあ、ラプラスデモンの延長だけど未来過去現在別世界の因果を特定圏内まで見ることができるの」
「何でセニアの部屋にそんなのがあるんだ?あるとすれば普通イングラムの部屋だろ?」
「これは便利だからね・・・M.A.Dの組員には無償提供されてるの・・・
別世界の技術とか参考にしたり・・・
あ、そういえば剛博士たちがこれ使ってマキシンガル合金と超弾性金属の精製法を調べてるらしいけど・・・」
「ふ〜ん・・・あのバケモノみたいな金属を・・・」
「ちなみ・・・エロスな男性陣は風呂覗きに使ってたりもするわね・・・
兜博士なんか鉄也や甲児と取り合っているし・・・」
「・・・・・・・・・ちなみにお前は?」
「私は前者。異世界の技術盗んでます。リシュウさんとか獅子王博士も・・・」
「・・・そんなことよりシステム本体作れよ・・・」
「やだ」
・・・・・・
あとがき
遅くなりました・・・すいません・・・
で・・・MXやる気なんで次も遅れるかも・・・