あの時の流れを君らと
プロローグ
「しかし、良く食べるね〜
そんなにお腹が空いてたのかい?」
そんなことを言ってきた
コックに適当に返答した
無視しようと思ったが
何故か出来なかった
一皿空けまた何か注文した
その時
俺は胸騒ぎがした。
何とも言えない感覚が俺を襲った。
(何だこの感じは何かいやな予感がする)
「ホウメイとやら、今の注文は無しだ。」
そう言い残し俺は
食堂を後にした。
(北ちゃん、やっぱり何かいやな感じがするよ、何か起こりそうな)
(それぐらい分かっている、だから今こうして格納庫に向かっているんだろう)
そう今、俺は今格納庫に向かっている
そう今アキトとの戦いで傷ついたダリアが置いてある
十字路で俺達の足は止まった
(北ちゃん格納庫はこっちだよ)
(こっちのはずだろう、枝織)
(え〜、こっちだよ)
(え〜い、ラチがあかん。どうしたらいいんだ。
んっ、あそこにいるのは)
「零夜、格納庫はどっちだ」
「北ちゃん!」
「いいからどっちだ」
「あっちだよ」
指した指は俺達が来た道を指していた
(北ちゃん変わって)
「おい、枝織何をす……。」
「零ちゃん!」
「枝織ちゃんなの?」
「そうだよ、格納庫に行きたいんだけど
行き方分からないから連れていって」
(逆の方向に行ってるくらいだから
二人をそのままにしたら、この中で迷子になる。
私が連れていったほうが良いわね)
「分かったわ、連れていってあげる」
「ありがとう。じゃあ走るね、零ちゃん」
「走るって、ちょっと待って枝織ちゃん。いやぁぁぁぁぁ〜〜〜」
私は零ちゃんを抱えて
格納庫に走っていった
「ありがとう、零ちゃん」
「どういたしまして、次はゆっくり走ろうね」
何故か零ちゃんはふらふらだった。
(どうしてだろう?
ちょっと人がいたから
壁を使った三角飛びを連発してよけたぐらいなのに)
(あー、エレベターくるの遅いから
扉壊して飛び降りたっけ
昂気で体重消したから大丈夫なはずなのに)
格納庫に入ると私は
格納庫の様子を見た
そして、ダリアを見つけた
(北ちゃんあとよろしく)
(わかった)
俺は格納庫にいる整備の人間に
ダリアの状態を聞いた
「ダリアはどうなっている?」
「北斗か、まあ小型相転移エンジンを応急修理して、スラスター関係を
直したぐらいだな。他の細かい調整はしてないからな、まず戦闘は無理だな。
せいぜい通常の半分、よくても四分の三くらいの速度しかでねぇな。」
「そんだけあれば上等だ」
「おいおいまだ整備は終わってねえゾ。早く降りて来い。」
俺はそんなことを叫ぶあいつを無視して
ダリアに乗りこんだ。
これから起きることが
何かは分からないが
ただ乗らないと気がすまなかった
「どうしたんですか?班長」
「北斗が整備中のダリアに乗りやがった」
「じゃあ、ダリアは後回しですね。」
「せっかくバラせると思ったのによ。もったいねー」
(ウリバタケとかいったな。そんなことしたら、あとで俺がお前をバラすぞ)
そんなことをしている時
館内放送が聞こえた
皆さん衝撃に備えて下さい!!』
どうやら時限跳躍したらしい
その時、またあのいやな感じがした
(ちっ、またか)
(北ちゃん)
(分かっている)
「おい、出るぞ。ハッチ開けろ。
開けないと力ずくで開けるぞ。」
「ちょっと待て、何考えてやがる。ダリアはまだ整備中だぞ、
出れる状態じゃないんだぞ。」
「はやくしろ、貴様と話す暇などない」
「くそ、オモイカネハッチ開放」
「すまんな」
そう言い残し俺は
ナデシコから発艦した
そこで見たものは
目を疑うものだった
遺跡がブローディアを囲むように
まとわりついていた
(アー君が、助けなくちゃ)
(わかってる、
なに丸腰!
くそ整備のヤツらはずしやがったな)
俺はあると思っていた
DFSがないことに苛立った
(仕方ない、丸腰でもつっこむか)
そう思いながら
俺はダリアをあいつのもとに向かわせた
(しかし、何だこの感じは
この言い表せない焦燥感は
この嫌な心の乱れは
この俺が不安を覚えているのか
奴がいなくなるかも知れないことに)
全ての迷いを振りきるように
俺はあいつに声をかけた
「アキト無事か」
ヤツは俺の問いかけに答えた
「無事は無事だが。どうやら遺跡は俺を逃がすつもりはないらしい。
ナデシコとならジャンプできたが、今はイメージをキャンセルされている。
俺から早く離れろ!
ランダムジャンプに巻き込まれるぞ。」
その時あいつらの声が聞こえた
「一緒に・・・連れて行ってよ・・・アキト。」
「そうですよアキトさん、また私を置いていくのですか。」
「アキト、ずっと一緒に居るって言ってくれたじゃない!!」
そういったあいつらに
アキトはこう答えた
「知ってるだろ?
ウリバタケさんが、何時も家族の写真を持っているのをさ・・・
ユリカにも親父さんが、ルリちゃんにも御両親がいる。
他の皆も地球で待ってる人が居るんだ。
だから、離れろ。ランダムだから何処に飛ばされるか分からんぞ」
通信機を通じてあいつらが
泣き言を言っているのが聞こえた
その時俺は
(くそ、なにか方法はないのか
DFSでもあれば切り刻めるが
しかし、何だこの言い表せない
この気持ちは
クソッ)
(北ちゃん、私やだよ。アーくんと離ればれになるなんてやだよ。
何とかできないの?
アー君いなくなったら私だれと遊べばいいの?
アー君じゃなきゃ嫌だよ。
アー君のこと好きなのに
アー君いなくなったら私………)
(それは俺も同じだ。
ヤツ以外だれが俺と戦える
ヤツ以外だれが俺の渇きを癒してくれる
ヤツ以外だれが俺を満足させられる
だれが………だれが………
俺以外だれがヤツを止められる
俺以外のだれがあいつを満足させらる)
「どうやらジャンプが最終段階に入ったようだな」
そうヤツがつぶやいた時
俺は決心した
(いいな、枝織)
(もちろんだよ、北ちゃん)
(フッ………)
俺はダリアを加速させ
取りこまれかけている
ヤツのブローディアに
しがみついた
「北斗、何を考えている。
おまえこれはランダムジャンプになるんだぞ!」
「承知の事よ。」
「何処に飛ばされるかわからない
下手すればそのまま太陽に突っ込むかもしれないんだぞ。
そしたら死ぬぞ!」
どうやらブリッジの連中が騒ぎ出したらしい
連中の声がブローディアの装甲板ごしに
聞こえてきた
「おい、北斗。おまえ何やってんだ!」
「リョウコさん、私達もエステで出ましょう」
「おう、行こうぜ。アリサ」
「駄目です!アキトはそれを望んでません。
これより一切別命あるまでは
艦の外に出ることは許しません。
これは艦長命令です。」
「「………」」
アキトの声が聞こえた
「それでいいユリカ。
誰も巻き込ませるな。
北斗も聞こえるな。
おまえも早く戻れ。
今なら間に合う」
俺はそれを聞き
こう答えた
「ふざけるなよ、貴様勝ち逃げが許されるとでも思ってるのか。
それに貴様がいなくなったら、おれはどうすればいい?
貴様がいたからこそ、今おれはここにいれる。
貴様がいなければ座敷牢で今ごろ
くたばっているわ」
「しかし、………」
「それに、あいつは………
アー君!」
「枝織ちゃん!」
「アー君がいなくなったら
私泣くからね!
アー君のこと私は
好きなんだからね。
私を置いてなんか行かせないからね」
「………」
「貴様がいない世界に未練はない。
おれは貴様の影になる
と誓ったのでな」
「勝手にしろ!」
あのやかましい声が聞こえた
「どういうことアキト?
北斗はよくてなんで私達は駄目なの?
どうして?どうして?」
「それは………」
「俺には家族はいない
あの外道は自分達で
処理した。
俺達にはアキト以外に
失うものはなにもないんでな。」
「北ちゃん!」
突然零夜の声が聞こえた
「零夜か。
聞いての通りだ、俺達は
こいつと共に行く。
今まで世話になったな。」
「北ちゃん」
「零ちゃん
みんなに元気でいてねって
伝えてね」
「枝織ちゃん」
もう、次元跳躍場はあらかた完成されていた
機器類がボース粒子の発生を知らせる
警告音が聞こえた
「安心しろ、俺達は
必ず帰ってくる。
俺達が帰ってくるべき場所は
ナデシコだ」
「じゃあな、零夜」
「バイバイ、零ちゃん」
そう言い残して俺達は
その宙域から消えた
後書きのようなもの
はじめまして、RAVENです。名前の由来はおそらく簡単にわかりますよね。
これが初めての作品になります。しかも、自力でHTML化もです。うまくいっていると幸いです。
他の皆様のように長くて面白いものを書きたいと思っているのですが、中学中間考査 0点、
高校時代 テストの平均点 50点代前半の国語力ではこれが限界かもしれない。
他の方のモノを読んで日々精進しなければ。
これを作った動機は緑麗さんの『紅の戦神』を読んでおもしろい、と思ったからですね。
私も緑麗さんのように少し羽目をはずしてみたいと思ってます。
さて、北斗が『北ちゃん』になるか、もしくは『北斗ちゃん』になるか『北斗』のままでいられるか、
それはまだ決めてませんが。しかし、『北ちゃん』か『北斗ちゃん』になる可能性が極めて高いです。
なぜなら、緑麗さんの『紅の戦神』の第五話にある、アキトがメイド服を着た北斗を妄想している
ところ、あれを何とか実現してみたい、もとい実現させてあげたいアキト君のためにも!(笑)
では、次回あいましょう。
代理人の感想
まぁ・・・・筆力に関しては自覚があるようだから何も言いません。
ただ、精進せぇよ!とは言っておきましょう(爆)。