やあ、みんな!!

俺が2人もいてゴチャゴチャしていて困っているね。

でも大丈夫!!

今回からもっとわかりやすいようになったから。

 

 

 

 

機動戦艦ナデシコ

『影(シャドウ)』

 

 

 

 

 

今、ナデシコは火星に落下中だった。

つい先程の戦闘(暴走)で重力制御装置がぶっ壊れてしまったので

ナデシコの乗組員は、落下時のGに一生懸命耐えていた。

 

「くっそーーー!!

 ちゃんと重力制御しろーーーーー!!」

 

そういっているアキトは、女の子抱えてウハウハ(?)状態である。

ブリッジにいなくてはならないユリカがいるのは、気のせいだろう。

リョーコが急に顔色を変えてアキトに突っかかっていった。

 

「コラッ!!テンカワ、どこ触ってんだ!!」

 

「お、落ちついて!!

 だいたいどこを触ったって言うの!?」

 

無言で放ったパンチがアキトの顔面に思いっきり当たる。

そこにヒカルが申し訳なさそうに(別になんとも思ってない)言ってきた。

 

「ゴメ〜ン、リョーコ、

 私の手が滑っちゃったの(ニヤリ)」

 

「リョーコはなんでテンカワを真っ先に疑ったのかな?(ニヤリ)」

 

「う…うるさいっ!!うるさいっ!!」

 

頭を両手で掻きむしりながら近寄ってくるイズミとヒカルに怒鳴った。

アキトは自動販売機に顔を突っ込ませて沈黙している。

なんだか少しヤバめの方向に首が曲がっているように見える。

 

「アキト!!

 もう!!浮気なんかしないでよ!!」

 

ユリカは相変わらず人の話を聞いてなかった。

しかし、アキトはもう意識が遠のいているので聞いてはいないだろう。

 

 

 

 

その後、火星の表面を削ってなんとか火星に着陸したナデシコは、

今後の事についての話し合いをしていた。

 

「火星にある我が社の研究所を調べましょう

 そこが一番生存確立が高いですから、移動手段は……」

 

「揚陸艇ヒナギクで火星に下りる」

 

今日のボケ老人の仕事は終わった。

変わってプロスがホワイトボードと共に後を続ける。

 

「それでは、どうやって決めますか?」

 

「アミダくじ、推薦、ジャンケン、立候補、

 ナデシコにとって必要でない人が行くとか」

 

ユリカが言うとジュンが後ろで肩をビクッ!!と震わせた。

 

「そうですね〜、

 適当な人を選んでとりあえず出発しますか」

 

プロスがメンバーの名前をホワイトボードに書き込んでいる横で

アキトが領収書を本社に送るために袋に入れているゴートに頼んでいる。

アキトの首は傾いて固定されてしまっている。

 

「あ、あの〜、

 俺、別行動とっていいですか?」

 

「何故だ?」

 

「ユートピアコロニーを見てこようかと思いまして」

 

「ダメだ、敵地で単独行動を見とめるわけにはいかない

 それにこの状態のナデシコが敵に攻められたら落とされる」

 

「行きたまえ!!」

 

黙り込んでいたボケ老人がいきなり大声を上げる。

おそらくこのタイミングを狙っていたのだろう。

ゴートはその声を聞いて慌てている。

 

「て、提督」

 

「ゴート君、私にはお飾りだが指揮権があった筈だね」

 

「はあ」

 

「生まれ故郷を見る権利は誰にでもある」

 

「あ、あ、ありがとうございます!!」

 

テンカワが感激して感涙の涙を流しつつ感謝している。

こうしてボケ老人の残業は終わった。

 

「テンカワさんは別行動っと」

 

プロスはアキトの感動振りにあきれていた。

そして捜索隊のメンバーも決まってきた。

 

「まあ、後は適当に加えていきますか?」

 

そういってプロスは、手近にいた整備班のメカニックを捕まえてヒナギクへと向かう。

他の捜索隊のメンバーは、もうヒナギクに乗りこんでいる。

ちなみに影の薄いある人物が手を上げて立候補していたが無視されていた。

 

「ど、どうしてなんだ(涙)」

 

やっぱりいらないんじゃない?」

 

ミナトがジュンを見てそうつぶやいた。

 

 

 

 

 

アキトがエステバリスに乗って行こうとしたときだ。

 

「待ってください!!」

 

「メ、メグミちゃん……と、ユリカ?」

 

「え!?

 か、艦長!?」

 

メグミが振り向くとユリカがピースしながら立っていた。

 

「なんで艦長がここにいるんですか?」

 

「もちろん、アキトに付いて行くからだよ」

 

「艦長がナデシコを離れたらさすがにまずいだろ」

 

「え〜!?

 だって提督が故郷を見る権利は誰にでもあるって言ってたじゃない」

 

どうやら自分に都合の良い様に解釈したらしい。

 

「でも1人用だぞ?

 どうやって3人で行くんだ?」

 

アキトがエステバリスの方を向いたときだ。

メグミがユリカの背中を思いっきり蹴飛ばして艦橋から蹴落とした。

 

うひゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜〜…………!!!!!」

 

「う〜ん……って、ユリカはどこ行ったの?」

 

「え!さ、さあ?

 やっぱりブリッジに戻ったんじゃないんですか?(ニヤリ)」

 

「……――ちょっとぉぉっと待ったああああああ!!!!!

 

ビヨ〜〜〜〜〜ン!!

                 ゴロゴロゴロ!!!

                                 スタッ!!

 

どこかに引っかかって助かっていたのか、

突然ボロボロで飛び出してきたユリカにアキトはビックリして呆然とした。

 

「……メグちゃん、やってくれるね」

 

「何の事ですか?」

 

(ここで頑張らないでいつ頑張るの!!)

 

「私が行っても別に良いじゃない!!」

 

(なんでそんなにメグちゃんはアキトにかまうのよ!!

 はっ、もしかしてアキトが浮気をしているんじゃ!!)

 

「……(ブツブツ)……」

 

急に座り込んで考え始めたユリカを見てテンカワが言った。

 

「……どうもユリカは行かないみたいだから行こうか」

 

「はい!!」

 

 

 

 

 

「そうだ!!

 アキトに聞けば良いんじゃない!!」

 

ようやくその考えにいきついた時には、2人は出発した後だった。

 

 

 

 

 

無事にイズミのギャグで凍え死ぬこともなく

研究所に到着した捜索隊は、生存者がいないか調べていた。

 

「やっぱりみんな避難しちゃったんじゃないの」

 

「しっかしここで何を作っていたんだ」

 

「ナデシコですよ」

 

「エッ!」

 

リョーコが驚いた瞬間に持っていたほこりが一杯乗った蓋を落としてしまい

ほこりが舞い上がって全員咳き込んだ。

プロスも咳き込んだのでそれを代弁するように

ミユキが物陰から登場して続きを喋り始めた。

 

「それじゅあ、話してもらいましょうか

 ナデシコが生まれた時のお話を」

 

「あれ、捜索隊には名前が無かったのにどうしているの?」

 

「……間違って乗りこんじゃったのよ、アハハハハハ……」

 

捜索隊が全員1箇所に集まってボソボソ喋っている。

 

「そんな事じゃないかと思ってたんだよねぇ」

 

「見るからにそそっかしそうだからな」

 

「でもパイロットが全員、ナデシコ留守にしていいの?」

 

イズミがそう言った瞬間、捜索隊の時は一瞬止まった。

 

「「「「「……アアアアアアアアァ!!」」」」」

 

大声を上げた瞬間またほこりを吸い込んでしまって全員また咳き込んでいる。

 

 

 

 

 

 

アキトとメグミはユートピアコロニーの跡地にとやって来た。

 

「……ここがアキトさんの故郷ですか」

 

「でも横から見ると違う景色に見えるよ」

 

そういってテンカワは回りのユートピアコロニーの跡地を見まわした。

首が曲がっているので感動もへったくれもなかった。

あたりには、慌てて逃げた所為なのかブルドーザー等が放置されている。

テンカワが急に真面目な顔になって跡地を眺めているので

メグミもその雰囲気に飲まれて黙り込んでしまった。

 

「……あそこに人がいる」

 

そう言ったメグミの指差す方に顔を向けると

まるで占領下とは思えない余裕でコーヒーを飲んでいる人がいた。

 

「おーーーーい!!」

 

そうテンカワが呼びかけると向こうも気付いたみたいで

テンカワ達の方へと走ってきた。

 

タタタタタタッ!! ピタッ!!

 

「はい、こんにちは」

 

「こ、こんにちは……じゃなくて!!

 火星の人なんですね!!」

 

「ええ、確かに私は火星の生き残りだけど?」

 

「良かった!!

 私達あなたを迎えに来たんですよ!!」

 

「私はイネス・フレサンジュ、これからお世話になるわね、

 そうそう、荷物をエステバリスに持たせて、必要な物だから」

 

あらかじめ用意していた旅行鞄にショルダーケースをたくさん積み重ねる。

なんでこんな用意をしていたのか、

分からないアキトとメグミは混乱している。

 

「あ、あれもね」

 

そして指差した方を見るとGBの残骸があった。

 

「あ、あれは木星蜥蜴の?」

 

「どこを見て言ってるの!?

 あれこそ私が考案する最強のメカの試作品よ!!……壊れてるけど」

 

「他に人はいないんですか?」

 

「…だいたい(ブツブツ)……性能差が……

 あの技術……(ブツブツ)手に入れようかしら(ブツブツ)」

 

「あ、あの?」

 

「あら?

 どうしたの?」

 

「他に生き残った人はいないんですか?」

 

「みんな宇宙の屑になったわ」

 

「ええぇぇ!?

 みんな死んだんですか!?」

 

「違うわよ……、

 そう、そうね、変態に攫われたのよ」

 

「「はあ!?」」

 

「とりあえず貴方達の船に案内してもらいましょうか」

 

「あのぅ……」

 

「え、どうかしたの?」

 

「すでに定員オーバーしているんです」

 

「大丈夫よ

 ちょっと詰めれば若い女性が2人ぐらい増えた内に入らないわよ」

 

「そ、そうですか(若いのかな?)」

 

口に出していたら実験台にされていただろう。

 

 

 

 

ユリカが帰って来たアキトを見てこう言った。

 

「アキト!!

 一体、何で知らない人を膝の上に乗せているの!!」

 

「ま、待て!!

 ユリカ、生存者を見つけたら連れてくるのが普通だろうが!!」

 

そうアキトは、イネスを膝の上に乗せてナデシコへと帰還したのだった。

メグミもそっちの方が良かったのだが、メグミはじゃんけんに弱かった。

 

そのユリカとアキトの痴話ゲンカの原因は呆然としていた。

 

「な、何でこんなにボロボロなのよ!!」

 

この前の戦いでナデシコはボロボロになったままだったのだ。

そのイネスにナデシコにパイロットはいなくてもどうにかなるだろうと

じっくり生存者がいないか調べて来たプロスが答えた。

 

「はあ、そんな事を言われましても」

 

「私もナデシコの開発に関わっていたのよ

 だから火星に来るまでだったらこんな事にはならない筈よ」

 

「そんな事を言われましても火星に来たときに艦隊に出くわしてしまいまして」

 

見るとイネスは目の焦点があわなくなってきた。

そのままブリッジの角に行って体育座りをしてブツブツ何かを言っている。

 

「な、なんて事なの!?

 もう人体実験や大量殺戮兵器

 満足する程作ると言う夢を叶える事はできなくなってしまうの!?」

 

「……フ、フレサンジュ博士?」

 

そんなイネスを見て冷や汗をハンカチで

ふいているプロスにゴートが声を掛けた。

 

「ミスター、どうも相転移エンジンは、

 丸ごと変えないといけないみたいだ」

 

「う〜〜〜〜ん、そうすると

 

「この近くのネルガルの研究所に行って

 予備のエンジンを取ってこないといけないですな」

 

「良し、研究所に向かってくれ」

 

「はい、分かりました」

 

そう言ったのは、ミナトではなくルリだった

何故、ミナトではなくルリがナデシコを動かしているかというと

この前の戦い(暴走?)でナデシコは、ボロボロになりすぎて

オモイカネに直接働きかけて動かさないと動かなくなっているのからだった。

おまけにミナトは、部屋で昼寝(ふて寝?)をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

メグミ:「執筆速度がドンドン落ちてますよ」

 

はっはっは、落ちて、落ちて、落ちまくりさ!!

 

メグミ:「なに、開き直ってるんです?

     もっと早く書かないと完結できませんよ」

 

そうは言ってもね〜、全然考えずに勢いで書いてるしな〜〜。

 

メグミ:「それじゃあ、考えて書いて下さい」

 

ふぅ〜、人間無理なことがたくさんあるんだよ?

 

メグミ:「だいたいあとがきに私が登場したのも久しぶりじゃないですか?」

 

うん、随分前にに登場したっきり出さなかったから。

 

メグミ:「今度からは毎回出すように」

 

もう出さないかもよ。

 

メグミ:「そ、それでは、次話で会いましょう!!」

 

無理やりだな……。

 

 

 

 

 

 

管理人の感想

 

 

Sakanaさんからの投稿第十四弾です!!

今回もアキト君は被害者ですね(笑)

それにしてもイネスさん・・・余裕だな〜

地下で待つよりは効率はいいかもしれないけど、地上で珈琲を飲んでるとは。

流石っすね!!

今後もそのマッド振りに期待大ですね!!(爆笑)

 

ではSakanaさん、投稿有り難う御座いました!!

次の投稿を楽しみに待ってますね!!

 

感想のメールを出す時には、この Sakanaさん の名前をクリックして下さいね!!

後、もしメールが事情により出せ無い方は、掲示板にでも感想をお願いします!!

出来れば、この掲示板に感想を書き込んで下さいね!!