機動戦艦ナデシコ <黒>
西欧編第三話 日々の終わりを告げる音。
それは、一体なんだったのか。
気の迷いと言うには余りに明確な思い。
しかし、意識したことではない。
遊園地の「トリ」の定番と言うか、パレードが目の前を通過していく。
「はぁ……フミ姉、サブロウタさんどうする? 流石にあそこに置いておいたら事務所の人に迷惑かかるよ」
「それに僕たち、今日のところはサブロウタさんの姿見たくないんですけど」
昼間の発言に対し、根に持っているらしい。
『それなら大丈夫。ダッシュに迎えに行かせたから』
何となく、情けない気持ちになりながら。
「その……もう帰って良いかな? いい加減着替えたいから」
『あ、今日いい天気だったからハーリー君とトウヤの着替え全部洗っちゃったわよ? あ、ご免、干すの忘れてた。乾燥機も今壊れてるわ。どうしようかしら』
「……」
「……」
二人はその時心の中で全くの同時に「油断したッス」と大声で叫んでいた。
デートと言えば、別れ際のエスコートも大切だ。
という事で、彼女たち二人を家まで送り……あと50メートルほどになった時だったろうか。
アキトに僅かに遅れてナオが、抑止の手を上げ姉妹の足を止めさせた。
そして零れ落ちた言葉は。
「これは……血臭?」
だった。
「10人か?」
「いや、11人だ。僅かに奥にもう一人居る」
そう言い、油断せずに周りを見つめる二人。
気づくとは思っていなかったのだろう……一つ向こうの通りよりは僅かにここに近い場所を人が動く気配がする。
「アキト……武器は?」
「無手……ナオさんは二人を。俺は……周りの雑魚を片付ける……いや、この匂いの元に行く。ミリアさん、メティちゃん……ナオさんの言うことを守ってください」
「うん、わかった!」
「一体、何が……何が起こっているんですか?!」
しかしその言葉に答える事無く、アキトは言葉どおり消えてしまった。
「ナオさん?!」
「今はまだ……」
まだ、なんとも言うことは出来ない。答えに窮する彼の口は開かれること無く、代わりに音が響いた。
たんっ。
とても……単純な音だった。
「きゃああっ!」
「メティ!」
「チッ!」
悲鳴をあげるメティと、かばうミリア。射線上に重なるようにして立ちふさがるナオ。
真実、絶体絶命の危機。
10を超える男たちの向こうに一人の女。……香水などかき消すような、濃密な、血のにおい。緊張が、体を支配する。その緊張をねじ伏せ、支配し返し、場の空気を読み取らなければ、この場に死が訪れる。
だからナオは声を上げた。
「……一体何の用だ?」
「英雄クンのスカウトよ。あなた方にはそのカードになってもらうの。いいアイデアでしょ?」
艶を含んだ声は背筋を震え上がらせる。
ただ、その吐息に「死」が紛れ込んでいなければの話だが。
「(お姉ちゃん……)」
「(大丈夫よメティ。……ヤガミさん)」
「(すまない、今は黙っていてくれ)……あいつを、か? やめておけ。あいつは俺たちと引き換えに自分を売るような奴じゃない。無駄の一言さ。見れば分かるだろう? あいつは俺たちをほっぽといてどっかに行っちまった」
やけのように、憤るように。自分自身をだますかのようにナオは口から言葉を漏らす。
「それはあなたが判断することではないわ、ヤガミ・ナオ。かつては一匹狼気取りでクリムゾンのガードのトップに立ったあなたでも、後ろの二人をかばいながらこの包囲網を突破することは出来ないでしょう?」
いやらしい笑みだ、そうとしか思えない笑みを浮かべた女。
「……アンタ、何者だ?」
「アタシの名はライザ。……それ以上は秘密よ。女を魅力的に見せるのは秘密の多さなのだから」
まさに……毒の花。
一息香りを吸い込めば、人はたちまち永遠(とわ)の眠りにつく。
そして、さらに後方。
路地に隠れている人影は。
「トウヤさん、どうしたら…どうしたら良いんでしょうか?!」
「……後を追う。ハーリー君は店に戻ってフミ姉を呼んでくれ。いや、そのまえに警察と救急車を」
「分かりました。…でも、トウヤさんは……」
心配するハーリー。確かに筋肉の殆ど無い(体質のため)トウヤに荒事が出来るのかと言う不安がある。しかしトウヤは何かを言うではなく、ただ、左腕を覆う手袋を取り、それをハーリーに渡した。
「それをフミ姉に渡して。それだけで通じるから」
「? ……分かりました」
ハーリーが離れるのを――この一体の監視機構は麻痺している――確認してからトウヤは気配を消した。消したといっても、あえて言うのなら「匂いを消した」と言う所だ。存在していても感じようとしなければ気にとめることは無い。
彼は今、道路に転がる石ころと同じだった。
時間は、過ぎてしまった。過ぎてしまった時間は戻すことが出来ない。そう、過ぎ去ってしまった命もまた。
疲れを体に巻きつけて、老人は首を左右に振った。
目の前には一人の男の遺体が。たった今まで、暖かかった……男の。ミリアとメティの、父親。
「すまぬ……」
「爺さんの所為じゃない。俺が蘇生に手間取ったからだ……」
「いや、お主の所為ではない。奴らがそうなるように、お前の足止めのためにゆっくり死ぬようにしたのだ……あやつらは医術を何だと思っておるのだ……人を殺める為に使うなどとは……」
時は、僅かに流れた。
店の主は、娘の帰りを待っていた男はただ、優しい日の中で、殺されてしまった。
「……フミカ……ナオさんたちは?」
いつものアキトではない。
フミカ、と呼び捨てたこともだが、それ以上に……目の光が違った。氷よりも冷たいものが、炎よりも激しく荒れ狂っている。
彼女も目をそらし、遺体に目を向ける。自慢の娘だ、と嬉しそうに言いながら毎日店に配達にきていた男。……悔しいのだ。
「今、トウヤ達が追ってるわ。……もうちょっと……待ってて」
「……少し、席をはずすよ」
アキトの去った後、ここには追いかける事も、声をかける事も出来なかった者達が残された。
「……アキト、怖い」
そう言い、フミカに抱きつくラピス。
「あんなアキト、見たこと無いわ……」
「私も……」
双子も、鳥肌のたった肌を気づかずに震える手でなでる。
そして……フミカが言葉を漏らした。
誰もがその言葉に凍りついた。
「犯人が誰だか知らないけど、もしナオさん達に何かあれば。必ず……殺されるわ」
「アキトが……人を殺すって言うのか?」
「今のアキ君……昔の目をしていた……目に映る全てが敵だった頃の……」
シュンの驚愕に彩られた言葉も、届くことは無かった……ただ、フミカの独白が響いた。
「ハーリ−君がトウヤから手袋預かったでしょ? 頼みの綱はあの子だけね……」
余りに皮肉な、満天の星空の下。
アキとはただ……自らの中に居る獣を……10年前の空港で目覚めたそれを……己自身の意思で目覚めさせていた。
そして最後に残った理性で、聞こえることの無い声を虚空へと紡いだ。またその声に、冷たく硬い声が返ってくる。
「……ナオさん、せめて二人を守ってくれ……」
「アイツらは単なるカード。……どうする、英雄?」
そこに居たのは、銃を構えたテツヤだった。銃口の先にあるのは、言うまでも無くアキトの心臓。瞳をそらす事無く、しかし不思議と透明な目で見返した。
「俺は戦うこと以外に道を切り開く方法を知らない。ずっと……探し続けていると言うのにな」
そして。
「だから守るために戦う。俺は英雄じゃない、ただの一人の人間だ。どれほど無様で、惨めで、下らなくともだ」
「……一人の人間、か。見誤っていたのは……俺の方か」
銃の構えは解かない。
「ある組織がお前をスカウトしたがっている。話に乗れば、人質は無事解放する」
「……獣は飼いならせない。例え一時、餌を与えて従順な動きを見せても、次の瞬間、喉笛を噛み千切らないとは限らない」
「歯車は回る。それが巨大であればあるほど、近づいたものを巻き込み容赦なく噛み砕きながら回り続ける」
会話に接点は無いが、意味は互いに納得している。
「歯車など、錆付けば終わりだ」
「獣など、首輪をつけ、鎖に繋げばそれで済む」
それは挑発の言葉だったか?
それとも、その向こう側に何らかの意思が介在するのか?
「……連れて行け」
「……ついて来い」
その二人の会話は、誰にも聞かれることは無かった。
姿が消えたことも、誰も気づくことは無かった。
牢獄、と呼ぶべきものか?
どことも知れないビルの中で、その地下に彼らは監禁されていた。
メティは泣き疲れ、気を失ってミリアに抱きかかえられている。ミリアは壁に背を預けながら、防寒着代わりにと借り受けたナオのスーツを肩からかけている。
「ヤガミさん、これは一体、どういうことなんですか? 何で、父さんが殺されなくちゃ、私たちが捕まらなくちゃいけないんですか?!」
「……どこまで本当かは分からない。それで良いかい?」
ミリアの目を見るように、ナオは声を紡いだ。その声は、彼女の真実を知る勇気を問うものだった。
「……はい」
涙で腫れ上がった彼女はやつれ、しかし決意を秘めた顔は美しく、だからこそナオは語った。
「あいつらの狙いは、アキト達だ」
「アキトさんの……所為なんですか?」
僅かに憎悪の見える目に、言葉を選んで慎重に言い返す。
「所為、ってのは違う。……企業ってのは、表と裏がある。裏といってもニュースで聞くような甘いものじゃない。本当に、人間の尊厳を侮辱するようなものまで。……あいつ等は、それなんだ。アキトがやったのは、人を助けただけ。それで被害をこうむった奴。アキトを殺すか取り込むかのどっちかだ……あいつらの頭の中にあるのは……」
「人を助けたのに?」
「町が壊れれば土建会社や建築会社。人が傷つけば医療福祉。生まれたり死んだり、それだって経済の一部になる。あいつらが何で狙ったのかは分からないが、ろくな事じゃない」
「あらあら。監視しているくらい分かってると思ったけど……ああ、分かってて言ってるのね。流石、と言うべきかしら」
監視室でライザはその光景を見ていた。
勝利の笑みを浮かべていたのか?
そんな彼女に声がかかった。
聞き覚えの無い声だった。
「流石、と言うべきでしょう」
振り返ったライザの目に映ったのは、一人の少女。に見える少年の姿だった。
「発信機ぐらいついてますよ、ナオさんは軍のガードなんですから。これはあなたが聞いてる事を見越しての時間稼ぎです」
「あなた、どこから入ってきたの?」
ちゃり、という音を立てながら、銃がライザの手に。
「真正面から力押しで」
チリン。
ガラスのコップを指ではじくような、そんな音だった。
ただそれだけで、銃は数え切れないほどバラバラになって床に落ちた。ライザの手に銃把だけがそこにあると言う事が、事の異常さを示している。
トウヤは、にこりとして笑顔のまま解説を始めた。
「鋼線という技に、粉末ダイヤを塗したワイヤ、リニアモーターを仕込んだ義手を組み合わせました。鉄だってこの通りですよ」
そして、その指先が霞んだ。
嫌がらせか?
床や壁が丸や四角、星型に瞬時に滑らかに切り抜かれる。
「…あなたには二つの選択肢が在ります。ひとつは法廷へ出向き罪を裁かれること。もうひとつは」
「どちらもごめんよ」
その言葉が引き金だった。
「KYUGOOOOOO!!!!」
ドドドドド!!
降り注ぐそれは、人など一瞬にして命を絶たれるであろう鋼鉄の驟雨。ニードルガン。
ニードルガン。
短針銃とも呼ばれるそれは圧縮空気、または電磁加速によって高速で針を打ち出す兵器。
射程距離が短いと言う欠点があるものの、射程内の全てを破壊しうる力がある。
「小型のサソリ?! こんな物まで!」
怯んだ一瞬の隙、しかし武器を破壊されたことに――自分の手で殺せないことに――舌打ちして逃げ出すライザ!
「それじゃあね、かわいこちゃん」
ドドドドド!!
「クッ…!! ふざけた物を、使わないでくださいっ!!」
だが。無人兵器という「計算」によって動くだけのそれは、逆に言えばある一定以上の能力をもつ人間にとってかわす事は難しくは無い。
ただ、遊び半分でデートの監視をしただけ。武器など無い。
常にある義手のみ。
「隊長やフミ姉なら……何とか、出来るのにっ!」
その目は、牽制で投げた椅子が粉微塵となる瞬間を捕らえていた。
ズズン……
頭上から響いてきたそれを、ナオは感じた。
「……状況が変わったらしい……逃げるぞ」
「お姉ちゃん…怖いよ……」
「逃げたって……何が変わるんですか? 父が死んで……私たちが、アキトさん達の近くに居るからって狙われて……私たちはどうしたら良いんですか!!」
「……どうしたら良いかなんて俺だって分からない。だが、それを探す手伝いならできる。ミリアも、メティも必ず守る。今は俺を、……信じてくれ」
「……はい」
カタ……
足音がした。だからナオはミリアをかばう様に体の位置を変える。
そして、やがて足音の主が現れた。
足音の主は、カタオカ・テツヤ。
「テツヤ?!」
「……既に奴らは無効化した。出るぞ」
「その前に聞くことがある。テツヤ……お前の所属は『真紅の牙』か?」
「もう、それは俺にとって意味は無い。……悪夢が俺を放さない限りな」
否定せず、行動で語ると言うのか、背を向け歩き始めた。
砕け散った椅子の、木屑が漂う空間の向こうに両手にナイフを構えたアキトが立っていた。
「…隊長!」
「トウヤ、戻れ。テツヤがナオたちを助けに行った。これは俺が破壊する」
声は、かつてのそれを取り戻している。
戦慄が体を走り抜け、従うことのできない命令に従ってしまった。
「!! ……はい!」
走り去ろうとし、トウヤが後ろを向いた瞬間サソリは尾を向け、その尾を投げつけられたナイフによって切り落とされた。超振動ナイフ、それは尾を切り裂きそのまま後方の壁に突き刺さり、突き刺さったままコンクリートを温められたバターのように滑らかに切り裂きながら床まで落ちていった。
「GYHHHHHHAA」
「うるさい」
尾を破壊され、アークを飛ばしながらのた打ち回るサソリ。ただアキトは何の感慨も無く、足で踏みつけ、シャッターを開けられないようにし、残るもう一本のナイフで頭部を貫き、そのまま解体する。
「あいつ等は、世界を滅ぼしたいのか……俺は、あの時に戻らなければならないのか……」
「テツヤ、一体なぜ俺たちを助けた? お前はクリムゾンの人間、今の俺達とは敵のはず!」
その声に、ミリアがまるで敵を――彼女にとってはまさにその物なのだが――見るような目で見、一歩下がる。
「テツヤ、お兄ちゃん?」
そのメティの声が引き金になったのか、合流までの時間をそう使うつもりなのか、彼は独白を始めた。
「俺には家族が居た……親父とお袋、それと妹だ。親父はジャーナリストで、ある企業を追っていた。その企業の何を追っていたのか、当時の俺は知らなかった。何があったのかは分からない……ただ俺が知っているのは……親父がお袋と妹を殺したこと」
言葉を切り、空を見る。
月が明るい。星が見えないほどだ。
「親父にはもう一つ家族が居て、妹と同じ年の娘が居たこと。……そして、親父がもう一つの家族を持ち始めた――後で知ったんだが、親父は多重人格だったらしい――もう一つの心を持ち始めた――その頃、親父がその企業を追い始めていたって事だ」
「どう言う、事だ?」
「それも、今はどうでもいいことだ。妹をもう一度死なせる気は無い」
そう言って、今までに一度もしたことの無いような、やわらかい笑みを浮かべた。
だが。
それは、断片の記憶。
地上の、月明かりの下。
構えるライザ。破裂音。そして遅れて、吹き出す血。
「飼い主の手を噛む狂犬は、ちゃんと処分しなくちゃね」
血が、べたりと顔を濡らした。
「誘蛾灯に群がるムシケラみたいなものか……この事態は……」
事態がこじれ、自分の裁量の埒外にあるとシュンがグラシスに連絡をとろうと自室に戻った時だった。慌てふためいたサラが、機械を使うことも忘れて自分の足で執務室に駆け込んできたのは。
「シュン隊長、大変です!!!」
「どうした、サラ君」
「欧州全土から無人兵器がここへ向かって……三日後、ここに……」
「……どういう、事だ?」
「分かりません。20分ほどまえに、休止中だったチューリップも含めて70以上……歩調を合わせるようにゆっくりと進軍してきます!」
悩み。
そして、決断した。
「……街に情報を流してくれ。ここは、戦場になる、逃げろと」
そしてナデシコ艦内、その一室。
「……本気かい?」
『……ああ。これが、俺が自分に課したルール……それにタイムリミットは3日後……頼む』
ルール。
戦乱を望む者は、全て滅ぼす。平穏を乱すものは、破壊する。
その対象は、自らをさえ含む。
「損なルールだね……分かった。秘書殿は何とか誤魔化しとくよ」
『恩に着る』
「……借りはそのうちに返してもらうからね〜〜♪」
それきり、言葉は途絶えた。
しばらくして彼は声を出した。
「これって渡りに船なのかなぁ?」
と。
「いやそれ以前に。……どうやってエリナ君を説得しようか」
トホホという言葉が非常に似合いそうなアカツキだった。
手には刀を持ち、アオキ・シュウエイは人の居ない第二格納庫に居た。
赤い瞳を輝かせる蛇が漏れ出し、鎌首をもたげ威嚇する繭の中……だがいまだ眠り続ける<龍皇>。
扱える者無く、しかし火星時代の完全体にまで再改修されたEX01。
完全に現代技術のみで組み上げられたEX級5番機<デュアル>。
そしてEX04<ジェノサイダー>。
その気になれば、確かにパイロットの能力、それも天分のそれを要求する機体ではあるが、使いこなせば武力による一国の制圧も無理ではない、いやむしろ容易でさえあろう機体が四体。
「……夢は、夢のまま。それでいい」
シュウエイはその声に答えた。
「ではこれは、夢を叶える魔法の杖ですか?」
「ははっ……それはちょっと違うかな。だが……紅鳳が発動した。龍皇はもうすぐ俺の意思を噛み砕く。時間は……もう無い」
手に、刀の冷たさが心地よかった。何十年と持ち続けたそれのもたらす感触が、辛うじて心を押さえつけた。
「猶予期間はあと一月。それまでに『鎧』と『心』を龍皇に与えられなければ……全てが終わる」
「…分かりました」
それで、ここで起きたことは終わりだった。
シュウエイがきびすを返したとき、そこにあるのは崩れかけた、かつての友の幻だけだった。
そして、ここから一体の機影が消えた。
ナデシコはいまだ動けず。
カグヤは、初陣を迎える事となる。
あとがき
実はとっくに復活していた北辰。
最近の風潮としてある壊れ系とは違います。純粋な必要悪(過剰の嫌いはあるが)として書くつもりです。ちなみにこのパワーアップはコウ・カルナギやX-ARMY(ARMS)が加味されています。
今回は「漆黒の戦神」においてネルガルが秘匿した情報。それがもし民間に流出していたら? 軍側ではなく、一市民として人々を守っている人間を軍が強制徴兵をした事が知れたら?
デート風景と、それを邪魔しに行き損ねた彼女たちは何を思うのか?
てな感じです。
ハーリーいと……訂正。サイトウ「も」いとあわれ。
まあ、いくらパワーアップするとは言っても、長年自分の命を預けてきた相棒を無断で改造されれば……アリサでも切れるよな……。
ちなみに今回、テツヤではなく、ライザを悪役にしてみました。「時の流れに」のテツヤの上を行く悪党に見えましたかね?
それなら成功です。
カグヤにはオモイカネ直系のスーパーコンピュータおよびAIが搭載されています。別にルリを連れて行かなくても十分に性能が発揮できるように対話型のインターフェースを備えているのですが、今回はまだ試験運用中であることと、あわよくばそのまま連れて行こうという連合の裏側の事情が介在しています。もっともそれはネルガルの持つ交渉カードが既に無効化しましたが。
さて、ようやく……第二主役メカEX01が主力投入となります。
設定上、最大の広域破壊力を持つ<アニヒレイター>と、近接戦用のDFSで死角なし、となるわけですが敵もさるもの。後半戦最大の戦術兵器を投入します。
もっとも、北斗&紅鳳はまだ先、違いますよ。
代理人の感想
「紅鳳」が正式名称ですか?
「龍皇」と対をなしているっぽかったんでてっきり「鳳帝」とかそんな名前だと思ってました・・・
あ、「帝」じゃどこぞの聖帝とかぶるか(爆)。
しかしまぁ、引く引く(笑)。
ライザといい、アカツキといいアオキさんと龍さん(データ)といい、
別の意味で人の道を踏み外しそうなテツヤといい(爆)。