「さあ、テンカワさん。これが『ナデシコ』です!」
プロスペクターは意気揚々と語りだす。
「どうです?従来とは全く異なる形が目に付いたかと思いますがこれは・・・?テンカワさん?」
と、アキトの返事が無いのに気づき辺りを見回すプロス。
「何処に言ったのでしょうか?まさか迷子ですか?しょうがないですね〜」
やれやれといった風だ。
プロスがアキトの手錠を解くのをスッカリ忘れていたことに気づいたのは20分後のことだった。
伝説の3号機
その2
「はっはっはっ、いや〜すみません。ウッカリしてました。」
「ウッカリであんなとこに放置するなよ」
恨みがましい目でプロスを睨みつけるアキトだが当の本人は全く臆していない。
「さて、余計な時間を食ってしまったことですし、急ぎますか」
「誰のせいだ、誰の」
アキトの抗議は当然届いていない。
プロスの案内で最初に来たのはナデシコのデッキだった。
「さあご覧ください!アレこそが我が社が開発した近接戦闘用人型ロボット、『エステバリス』です!」
ここでもプロスが妙に嬉しそうに語りだす。
「ふ〜ん、でアレがその『エショゥリックサロンVH098+ヴォイ』か?」
何時の間に改名されたのだろうか?
「『エステバリス』です!何処をどう取ったらそんな名前になるんですか!」
「いや雰囲気で」
「雰囲気で勝手に名前を変えないで下さい!」
全くだ。
「しかしあの動きだとソレっぽいぞ?」
「何処がソレっぽいんですか!・・・って動き?」
プロスが振り向いた視線の先には不可思議なポーズで踊り狂うエステバリスが居た。
「な・・・だっ誰ですか!?勝手に動かしているのは!」
その踊るエステバリスのすぐ近くにメガホンを持ったツナギのおっさんが何か叫んでいる。
「くおらああぁぁぁっ!!降りてこおおぉぉっいい!!!ソレはまだ調整中なんだぞおおおぉぉっ!!!!」
「ウリバタケさん!一体何事ですか!」
「お、プロスの旦那。いや〜何だか知らんが何処かのバカが勝手にオレのエステちゃんに乗り込んじまったみたいなんだよ」
「な、なんですって?!一体誰ですか!エステバリスに乗っているのは!?ソレはオモチャじゃないんですよ!」
「甘いな・・・」
「ん、お前だれだ?」
「ふっオレなら、フラメンコとランバダと盆踊りを同時に踊ることも可能だぜ」
人の話聞いちゃいねえ上に訳の解らんことを呟くアキト。
「何言ってんだお前・・・?つーかオレのエステちゃんでそんなことするんじゃねー!!」
「いや、遠慮するな」
「違うはわあああぁぁっ!!」
「うるさいぞ」
「・・・ってそんなことより、おい!オレのエステちゃんに乗ってるヤツ!さっさと降りて来い!!さっさと降りてこないと改造するぞ!!!」
何気に物騒な事を言っているがソレが幸をそうしたのか搭乗者から声が聞こえてきた。
「ぶあっはっはっはっ!サァイコー!すげぇよなあ。ロボットだぜ?!ロボット!!これぞ正にゲキガンガー!!」
でも全然こっちの話聞いちゃいなかった。
「さあ、いっくぜぇぇっっ!!オレ様のスーパー・ウルトラ・ハイパー・メガトン・・・・・・・・・・・・ハイ・
トロピカーナ・マキシマム・グレート必殺技!」
やけに前置きが長い必殺技である。
「ガァイ!スゥパァー・ナァッパアアァァァッッ!!!」
掛け声と共に片足のままアッパーをかますロボット。
が、当然そんなことしたら・・・。
ずがっしゃあああぁぁんん!!!
倒れるにきまってる。
「うわあああぁぁ!!」
「ひいいいいーー!!」
「ずず・・・」
ウリバタケと呼ばれた男とプロスは悲鳴を上げながらギリギリで回避したようだ。
ちなみにアキトは何時の間にか遥か遠くで静観している。片手には何故か湯飲みが握られていた。
と、倒れたエステバリスから男が這い出てきた。
「いやー失敗失敗。しかぁし!ヒーローはこの程度では挫けないのだー!!」
勝手に騒いで勝手に自己完結させている。中々ナイスな人物だ。
「ヤ、ヤマダさん?『ヤマダ・ジロウ』さんですね!」
「『ダイゴウジ ガイ』!それがオレの名、魂の名前だ!『ヤマダ ジロウ』は世を忍ぶ仮の名に過ぎない!そこの所よろしく!」
「ヤマダさん!一体どういうつもりですか!それにパイロットの着任は3日後ですよ!?」
「いや〜ロボットに乗れるって聞いたもんだから居ても立ってもいられなくてよー、ちょいと早めにきたって寸法さぁ」
お前は江戸っ子か?
「とにかく!壊した分はお給料から引かせてもらいますからね!」
「え!ちょっとそれは・・・いやいいです。好きにしてください。どうぞご自由に」
この時プロスの右手には木刀が握られていた。
相変わらずである。しかも何故かその木刀は妙に黒ずんでいた。愛用品だろうか?
ちなみにアキトはプロスが木刀を持ち出した辺りでコンテナの陰に隠れていた。
「あ〜あ、全くオレのエステちゃんをこんなにしやがって・・・」
「博士!常に犠牲というものは付物だ、元気を出せ!!」
「オレは博士じゃねえ!それにコレはお前のせいだろうが!」
バコ!!
「べぶ!」
ウリバタケに特性巨大スパナで殴られそのまま気を失うヤマ・・・もといガイ。
「仕方ないですねー誰かこの人を医務室に運んでくださーい!」
プロスが手の空いている整備員に声をかけていると、
「ぐう、お、おおーそこの少年」
「ん、オレか?」
「そうお前!すまないがコックピットにオレの宝が置いてある。取ってきてくれないか?頼んだ・・ぞ・・・・・・ぐふ」
一瞬復活したようだがすぐに力尽きたようだ。合掌。
「やれやれ、仕方ない。ココは一発オレの芸を見せる時が来たかな?」
コイツも人の話聞かねーし。
「何かするつもりですか?テンカワさん」
「ぬお!?何時の間に!?」
背後には何故か気配を消したプロスが立っていた!
「で、何をするつもりだったのでしょうか?」
「いやだなあ『プ』さんオレがそんなやっちゃいけないようなコトすると思うかい?」
「あなたココに来る前にどんなコトをしたか忘れたんですか?というより何ですかその『プ』さんって?」
「ははは〜いや〜そんなコトも有ったような無かったような。まあソレは置いといて、呼び名のこと?まあ俗に言うあだ名ってヤツだね」
「全く。それよりあだ名って・・・何故私の名が『プ』のみになるんですか!」
「う〜ん、話せば短いんだけど・・・・解りましたからその丸太は何処かに置いてください。話しますから!」
「で、何故です?」
「なんとなく」
本当に短かった。
「・・・そ、それだけの理由で私の名前を省略しないでください!せめて『プロス』!いいですね!?『プロス』ですよ!」
「わかりました、『プ』さん」
全然わかっちゃいなかった。
「はああぁぁぁっ、もういいです」
「うぃ」
「はぁ、プさんなんて何処かの都市みたいな名前になるとは・・・」
「そうそう、何処かの焼肉店みたいな名前になるとは・・・」
何でそんなの知ってるアキト?それ以前にお前が付けたんだろうが。
「・・・はあ、私はブリッジに戻りますから後は好きにしてください」
もうなげやりだ。
「さてと、一発芸の1つでも見せてオレの存在をアッピールしたいとこだが今日はもう疲れたしな。頼まれたものを回収してさっさと休むか」
覚えていたのか。意外と律儀である。
ビーッ!!ビーッ!!ビーッ!!
「む?何事だ?・・・・・・・・・おお!そうか!これからオレのオンステージが始まる開始ブザーか!」
それは絶対無い。
「こうしちゃいらんねぇ!よっし待ってろ全世界3957人のオレファンよ!!」
全世界なのに微妙な数字だ。
「あぁー!お前さっきのヤツ!何やってんだー!!降りてこーい!!」
「悪いな!ちょっと拝借するぞ!何せオレのファン2911人が待ってるんだからな!!」
減ってないか?
「何言ってんだー!さっさと降りろー!!改造するぞ、こんちくしょおおおぉぉっっ!!!」
ウリバタケはもう涙目だった。
「テンカワアキト、一世一代の晴れ舞台、逝くぜ!」
実は帰って来ない気か?
「さぁーて、どうしてくれるか・・・」
ちょっと目がヤバ気なアキトだった。
『誰だお前は?』
「うお!?」
突然目の前にゴツイ男が出てきた。
しかし、それだけではあきたらず、
『何してんのアンタ!まだ命令出してないわよ!』
『アレ?あんな子いたっけ?』
『ああ・・・・・・・・・・・・彼は先ほど雇ったコックです』
『何でコックがオレのエステに乗ってんだよ!』
あれ?コイツいつの間に復活した?
『もしもーし、外は危険だから逃げた方がいいですよー?』
『君、そんな所でなにを・・・?』
『ソレは危ないですよー?外も危ないですよー?降りてくださーい』
『・・・・・・・・・・』
「な、な、なん、何なんだお前ら?・・・・・・・って、ああ!」
『ん?どうした?』
ユリカの存在に気づいたか?
「ベ、ベン師匠!」
『『『『『『『『ベン師匠?!』』』』』』』』』
『お前か』
全員がその声に振り返った。
そこには提督たる『フクベ・ジン』が鎮座していた。
ユリカはいいのか?
「お久しぶりです、師匠!」
『ああ、久しぶりだな、『テンカワ・アキト』』
『『テンカワ・アキト』?テンカワ・・・?アキト・・・?アキト・・・』
感動(?)の再開をはたしている横で何やら考え込んでいるものが1人。
『え?え?師匠って何?』
『おやおや、テンカワさん、フクベ提督とお知りあいでしたか』
『むう』
『あら〜師弟愛?』
『し、師匠って・・・』
『なんなのよアンタは!?』
『オレのゲキガンガー返せー!!』
『<師匠>:職人・一道の達人の意、『先生』の老人語、日本的な芸能で身を立てている人の敬称。って所でしょうか』
『アキト・・・アキト・・・アキト・・・アキト・・・アキト・・・アキト・・・!!』
みんな、好き勝手に言っているがその中の1人が唐突に叫んだ!
『アキトだーーーーー!!!!!』
『『『『『『『『『!!!』』』』』』』』
「で、ですね師匠」
でもアキトは聞いちゃいなかった。
『アキト!アキトなんでしょ!もーうなんでさっき会った時知らん振りしちゃったのー?もう、照れ屋さん!』
「もう何年位になりますかねー師匠」
『流石は私の王子様!ちゃーんと私のピンチに駆けつけてくれたね!』
「もうずいぶんオレの料理の腕も上がりましたよ」
『何も言わなくても解るよ?もうユリカ照れちゃうなー』
「火星の空が懐かしいっすねー」
全然会話が噛み合っていない上にブリッジの面々は先ほどの声でアッチの世界に逝きかけていた。
と、その中でいち早く復活したヤツが一人。
『と、とにかく囮を頼む、作戦時間は10分、健闘を祈る』
何か問答無用だ。
とその映像が切れたと同時にエステバリスを載せたエレベーターが地上へ到着した。
「そういや何度か死にかけましたねー」
でもアキトはそれに気づかなかった!
ある意味コイツもユリカと同類なのでは?
「アレ?ココ何処だ?」
やっと気づいた。
「確か師匠を見かけた後、大音量の奇声が聞こえて、頭が真っ白になって・・・・・・ってそうか!マイステージ!!」
アキトはやっぱりアキトのようだ。しかし奇声って・・・。
「・・・・って、なんじゃこりゃああぁぁぁっっ!!!」
周りは木製蜥蜴のロボット『バッタ』と『ジョロ』でいっぱいだった。
しかしさっさと気づけよこの現状。
「だ、大丈夫なんでしょうか?」
心配気に呟く少しソバカスの残った可愛い系の女の子。
「だーいじょぶでしょう?ね、ねえ?」
制服を大胆に着込んでいる大人の女性が答える。
「う、うむ、囮としては良いと思おうぞ。囮としては、な」
作戦を伝えたゴツイ男が戸惑いながら答える。
「・・・はぁっ」
プロスはもうどうにでもしてくれといった風だ。
「な、何なのアイツ?」
キノコカットの軍人(?)も呆然としている。
「オレのゲキガンガー・・・」
ガイと名乗る男はひたすら愛機の心配をしていた。
「囮の意味解ってるのか?あの男?」
ハンドルを握ると性格が激変する男も戸惑っている。
「アッキトーアッキトー待っててねー!」
ユリカは相変わらずだ。
「ほっほっほっ」
フクベは楽しそうにモニターを見ている。
「・・・・・」
正面に座る子・・・少女はただ一人仕事をしている。
反応はそれぞれだ。
何故かというと、
『いっくぞー!でえりゃー!!』
ガコーン!!
『ストライーク!』
『もういっちょー!!どぅえりゃあぁぁっ!!!』
ジョロとバッタでボウリングをしていた・・・。
ちなみにピンがジョロでボールがバッタだ・・・・どちらでもいいか。
『よっし次は・・・』
ガコン!ガコン!ガコン!
『はっはっはっー!そりゃそりゃそりゃ!!』
バコ!ベキ!グシャ!ドカ!
『よーしどんどんこーい!』
楽しそうだな・・・。
「「「「「「・・・・・・・・・」」」」」」
「まっだかなーまっだかなー」
「・・・」
「ふおっふおっふおっ」
ユリカと正面の少女、フクベ以外はもう呆れて言葉も出ない。
「・・・・普通、コサックダンスで敵を蹴り飛ばすか?」
何とか声を出したガイもどうしていいのかわからない。
と、ここでようやく、
「注水ほぼ完了、ゲート開きます」
「よーし!いっきましょー!機動戦艦ナデシコはっしーん!!」
お約束の一言を叫ぶユリカ・・・だが、
「「「「「「「・・・・」」」」」」」
反応が無かった。
「アレ?はっしーん!発進だってばー!!ミナトさーん!!!」
「・・・っは!はっしーん!」
何とか正気に戻ったミナトと呼ばれた女性はエンジンを始動させナデシコを動かし始める。
まあ、この状況じゃ無理も無い。
「ふーむ?そろそろ時間かな?」
ちゃんと聞いてたのか。
「んじゃ行きますか」
ローラーを使い一気に目的のポイントまで行こうとする。
だが何故かバッタやジョロは追いかけてこない。
「あれ?何で?・・・さてはオレの恐ろしさに今頃気づいたか。ふっ哀れなヤツラだ」
まあ恐らくアイツらも呆れているのだろう。
機械にも呆れられるヤツって・・・。
そんなことをしている内に目的のポイントへ差し掛かった。
『アッキトーおっ待たせー』
「で、どうするんだ?」
『そのまま真っ直ぐいっちゃってー』
「アホ、真っ直ぐって前、海じゃねーか」
『いいからいいから遠慮せずに』
「・・・まあ沈んでも何とかなるだろ。このロボットオレのじゃねーし」
何気に酷いことを言いながら海へ向かってジャンプするアキト。
と、そこへ海中より浮上してきたナデシコが現れる!が、
「どわーーー!!!!!」
ベシ!
ジャンプしたとたん目の前にナデシコが浮上してきたのでアキトは交わすことも乗ることも出来ずにナデシコのブレードの端っこにぶつかった。
「敵残存兵器、グラビティ・ブラスト有効射程内に全て入ってます・・・・・・と言うより何故か止まってます」
それは恐らく一生わからないであろう。
「よーし!目標、敵まとめてぜぇーんぶ!!はっしゃぁー−!!!」
号令と共に黒い奔流が敵を包み込む!
ついでにアキトも飲まれそうになる!!
「うぎゃあああぁぁぁっ!!!!
た、たぁすけてぇーー!!!!!」
「敵の殲滅を確認。軍の被害は甚大、だが奇跡的に戦死者ゼロ」
「やったやったー!見てくれたアキトー?」
「ま、まあとりあえず何とかなりましたな」
「う、うむ」
「ぐ、偶然よ偶然!」
「ほっほっほっ見事見事」
「こ、これからどうなちゃうんでしょーか・・・」
「ははは・・・た、楽しそうでいいんじゃない」
「お、オレのゲキガンガーが・・・」
まあ反応はそれぞれ(大半は呆れているが)
で、当の呆れられている本人のアキトはというと、
「あ、危なかった・・・」
無事だった。ちなみに涙目だ。
「まあ主人公は死なないっていう宇宙的な法則があるからな」
どんな法則だ。
でもこんなとこで死んだらまず浮かばれないだろう。
「さぁーてと!はーやく回収してくれー!おーい聞こえてるかー?やっほー!もしもーし!ねえ!聞こえてるー!?」
で、ブリッジはというと、
「とりあえず勝ったことには変わりないし」
「うむ、過程はどうあれ勝ちは勝ちだ」
「やっぱり辞めようかなー?」
「まあまあ」
「ユリカー・・・」
「話は終わってないわよ!」
「ふぉっふぉっふぉっ」
「アッキトーアッキトー何をおっはししようかっなー」
「オレのゲキガンガー返せぇー!!」
アキトそっちのけで勝利を祝って(?)いた。
『助けてぇー ベン師匠ー』
唯一アキトの通信を聞いていた少女は、
「・・・・・バカばっか」
の捨て台詞を残したとかの残さなかったとか。
アキト運命はどっちだ!?続くような続かないような思わなくも無きにしも非ず。
あとがきです
こんにちは、彼の狽ナす。
感想を下さった方々ありがとうございました!とっても嬉しゅうございました!
さてさて何とかできました『その2』のお話。
しかし参った、前半はガイのお陰(せい?)でアキトの出番を殆ど取られてしまった・・・。
まあ後半で盛り返せたかな・・・?
・・・・うん!きっと盛り返した!信じよう!信じるものはきっと救われる!!
それはさて置き、なんだかんだで2つ書いてやっとTV版1話分。
先は長いです(汗)
でもガンバッテ続けます!
では、ここまで読んでいただいた方に感謝をしつつそれではー!
補足:作中のアキトが言った師匠について、『フクベ ジン』提督 = 略して『ベン』師匠になります。
・・・まんま、捻りもなにも無いですね(大汗)
管理人様ごめんなさい・・・。
管理人の感想
彼の狽ウんからの投稿です。
初期状態のアキトのくせに、強いですねぇ(苦笑)
ボーリングとコサックで初期戦闘を乗り切ったアキトを、初めて見ましたよ(笑)
あのガイですら呆れさすとは・・・ツワモノだな、アキトよ
・・・・そんな略すんなよ(苦笑)