「どうしたの、ダッシュ！？」



『スプラッタはぁ、スプラッタだけはイヤアアァァァァ！！！』ブツンッ！



「ダッシュ！

　駄目、自閉モードに入った！」



「オモイカネ、ダッシュはどうしたのですか！？」



『そ、それがアカツキ達の様子が気になって確認を頼んだら・・・』



「それじゃあモニターにその映像を出してください！」



『分かったよ、ルリ！』



ブウン・・・



『ゴ、ゴート君、落ち着きたまえ！

　僕は君の上司なんだぞ！？』



シャ〜コ・・・シャ〜コ・・・



『そ、そうだぞ、ゴートの旦那。

　俺達は話し合えば分かり合えるんだ！

　だからその馬鹿でかい斧を磨ぐのはやめてくれ！！』



・・・ピタリ



『ふ、我が神は貴様らを異教徒だと言っている。

　上司だろうが何だろうが例外は許されん！

　我が神の領域、〔Ｇｏｔ　an earthly paradise　ｉｎ　竹島〕を侵した事その血で償って貰おう！！』



『か、神の楽園　イン　竹島！？

　・・・と言う事は他にもあるのかい！？』



『うむ、愚民の言うバミューダトライアングルと言うところだ。

　さあ、命乞いはそろそろ良いだろう？

　我が神の元に召されよ！！！』













――――某国某所



「誰なんですか、ゴートさんをあそこに行かせたのは？」



「だ、だってぇ・・・。

　何か切羽詰った顔で来られたら断れないもん」



「ユ、ユリカさん！

　貴方はなんて事をしたんですか！？」



「ルリ、今はそんな事を話している暇はないわよ。

　ウリバタケさんには家族があるし、アカツキ君にも千沙さんがいるのよ！

　もしもの事があったら私達、ただじゃすまないわよ・・・」



　その一言で室温が下がるような感じがしたのは言うまでもない。

　でも貴方達がしている事は何なんですか？



「イネスさん、アレの使用許可を！」



「ええ、何時でも動かせるわよ！」



「オモイカネ、アレの起動をお願いします。

　攻撃命令を！」



『ＯＫ、ルリ！』













――――衛星軌道上のアレ（笑）



「はいはい、人使いがあらいねぇ。

　ま、アカツキさん達に比べれば楽なもんだけど」



ポチッ♪



「やっぱ一人だと結構寂しいな。

　三姫ちゃん、来ないかなあ・・・」（泣）



　木連出身者、Ｓ・Ｔさんの呟きであった。（笑）













――――神の楽園（爆）



「うむ、愚民の言うバミューダトライアングルと言うところだ。

　さあ、命乞いはそろそろ良いだろう？

　我が神の元に召されよ！！！」



ヒュゥゥゥゥウウウウウン！



「むっ！？」



ズドオオォォォォン！



「な、なんだ・・・。

　こ、これは！？」



「ああ、俺達に使った奴と同じ奴らしいな・・・。

　これじゃあゴートの旦那も動けんだろう」



　いや、普通の人間なら永遠に動けないと思うけど・・・。

　だが、その煙の中から一人の人物が！



「ククククク・・・・・、我が神の意に反する愚かな者が居たとはな・・・。

　ならば貴様から我が神の元に召してくれるわぁっ！」



ブオオォォォォォォォン！！！



　ゴートの振りかぶって投げられた馬鹿でかい斧が綺麗な放物線を描き空に向かって消えていった・・・。













――――また衛星軌道上のアレ（笑）



「さて、流石にゴートさんもこれじゃきついだろうな。

　・・・ん、またゴミでも飛んできたのか？

　な、　お、斧ォ！？」



スパアァァァァァァァァァァン！



「ステーションが斧で真っ二つに・・・。

　・・・このステーションって捨てーション？」



・・・・・ズドオォォォォォォン！



　Ｓ・Ｔさんが精神錯乱を引き起こし、イズミ以下のギャグを言ってしまった。

　そのためメインコンピュータが暴走、大気圏突入後に偶然にも竹島付近に落下。

　木連出身者、Ｓ・Ｔさん殉職（？）・・・と言いたい所だが奇跡的にも助かったらしい。













――――某国某所



「な・・・、斧で『はっきり落し前つけて殺る君ＤＸ』の攻撃を避けたうえに落とすなんて！

　人間離れにも程があるわよ！？」



「イネスさん、今はそんな事を考えている場合じゃありません！

　早くゴートさんの暴走を止めないと私達の身が危険です！！」



　この時点で誰もアカツキ、ウリバタケの心配をしているものはいない。



「リョウコさん、アリサさん、エステバリスの発進をお願いします！

　準備が出来るまでネルガルＳＳで時間を稼ぎます、いいですね！？」



「「了解！」」



「エリナさん、近くにいるＳＳを急遽派遣してください。

　少なくても７０いえ、１００人近くは必要です！」



「分かったわ！」



「残った私達はナデシコＢの出港させますので持ち場についてください！」



　ちなみにＳ・Ｔさんは存在すら忘れられている様だ。













――――翌日、アキト自宅



「あ、そういえばディア達がニュースを見ろって言ったよな」



ピッ



『それでは次のニュースをお知らせします。

　昨夜十時頃、島根県沖竹島にネルガル製の無人小型宇宙ステーションが落下しました。

　奇跡的にも大気圏でほぼ燃え尽きた為に被害は皆無だった様です。

　この事により、昨夜未明に統合軍が東　舞歌少将を中心とした強制視察団を派遣することが決まりました。。

　それと、偶然にも同時刻に現地で不法入国者と見られる男性が斧を振り回し暴れている事が確認されました。

　男は二名の男性を人質に取り、その男性はどちらも日本人男性だったと確認されています。

　自衛隊が防衛に向かった様ですが７５％が壊滅させられ、急遽統合軍所属のナデシコＢが出撃し、不法入国者を確保しました。

　幸運にも死者は出なかったと報告されています。

　男は取調べで『私は神に選ばれた戦士であり、神罰の地上代行人だ』と、訳の分からない事を言っており現在精神鑑定を行っている模様です。

　人質にされた二人の身柄も保護され、軍付属病院で治療を行っているそうですが、現在も意識不明の重態です。

　それではＣＭの後は全国の天気予報です』



ピッ



「・・・今日も良い天気だなぁ。

　さて、学校に行くか・・・・・」



　アカツキ、ウリバタケさん、貴方達の犠牲は一生忘れません！

　それとこの事は忘れよう・・・、いや、忘れなければならない！










　アキトは心の中で矛盾した事を考えながら学校へ向かった。

　だがアキトは二つの事を忘れていた。

　一つ、某同盟が地球に集合してしまっているという事。

　そして二つ、あの夢が下手をすると現実になるかも知れないという事をだ・・・。