機動戦艦ナデシコSS 二人のテンカワ

 

第四話  旅立ち

 

 

 

 

 

 

 

「おいおい、本当にそんな事で、信用するのかよ。」

 

『全然大丈夫だって、だけど、兄貴にはそれなりに、演技してもらわないと行けないけど。』

 

「え…演技?」

 

『そうだよ、だってちゃんとした演技しないと、敵に気付かれるだろ?』

 

「…………は〜、しなければ行けない訳ね。」

 

『そうゆうこと、あっ、だけど、生まれや名前だけは、覚えてる事にしないと、

 反対に怪しまれるからね。』

 

「生まれや名前を言ったら、あちらさんは受け入れるのか?」

 

『う〜ん、始めの方は、疑われるかもしれないけど、徐々に打ち解けられるよ。』

 

「そんなもんかね?」

 

『根は良い人達だから、大丈夫だよ。』

 

「で、何時行くんだ?」

 

『そうだな〜、後、一週間ぐらいかな?』

 

「一週間か…………、それまでに、ある程度、済ませておかないとな。」

 

『済ませる?』

 

「お前、今俺達は、何を作ろうとしてるんだ?」

 

『あっそうだった。』

 

「しっかりしてくれよ、お前が言い出した事なんだから。」

 

『ごめん、ごめん。』

 

「とりあえず、ヒマワリの基礎だけは、完成させないとな。」

 

『そうだね、エステの方は、あれだけ出来ていれば、問題ないからね。』

 

「ヒマワリは、どうしても、エステの様には、行かないからな。」

 

『そうだね。エステは、俺達の専門だけど、戦艦となると、少し違うからね。』

 

「そう言えばアキト、お前、別の世界から来たと言うのは、解ったが、

 どうしてエステの事が解るんだ?」

 

『ああそれは、別の世界の俺と、この世界の俺は、同じ人物だからさ。』

 

「同じ人物?……、つまり、この世界で学んだ事も、覚えているわけ?」

 

『ま〜そうゆうことだね、だからマリ先輩の事も、覚えていたわけ。』

 

「なるほど……、だから、ヒマワリの用な形が、思いついたわけだ、

 あれは、お前のいた世界に、実在する機体だな?」

 

『ご名答、そうあれは、俺が元いた世界に、ある機体をモチーフにしたやつだよ。』

 

「モチーフ?そのものじゃないのか?」

 

『ああ、ほとんどは同じだけど、この世界での記憶があるから、少し手を加えたんだ。』

 

「少し手を加えた?何処をだ?」

 

『う〜ん、話すと長くなるから、ヒマワリが完成した時にでも教えるよ。』

 

「そうか、わかった。」

 

『兄貴……、いきなり、こんな事を話して、驚いたろ?』

 

「ああ、かなりな、でも、お前の事信用するよ。」

 

『ありがとう、兄貴。』

 

「なーに言ってるんだよ、水臭いぞ、俺達兄弟だろ。」

 

『そうだね、あっ、言い忘れてたけど、白鳥九十九と仲良くなったら、出きるだけ、

 彼に協力してあげてくれ。』

 

「協力?……そいつ等を、強くしろと言うことか?」

 

『……そうゆう事になるかな?』

 

「う〜ん、お前の考えてる事が、いまいち解らないんだよな?」

 

『敵全体を、強くするんじゃなくて、ほんの少し、あの三人に、力を貸してあげるだけで良いんだ、

 後、白鳥九十九を守ってほしい。』

 

「その三人に、力を貸すだけで良いのか?だけど、白鳥九十九を守るってどうゆう事だ?」

 

『それは、その時が来れば、自然に解るよ。』

 

「………自然に解るね〜。」

 

『ま〜そうゆう事だけど、よろしく頼むよ兄貴。』

 

「ああ……、解った。」

 

 

それから、三日後。

 

 

「お〜い、アキト、ここはこんな感じで良いのか?」

 

『う〜んと、どれどれ、ああ、そこはもう少し広げてくれるかい。』

 

「わかった、そうしてみるよ。」

 

【どう、進んでる?】

 

『あっイネスさん、ええ、大体のディティールは、出来ましたよ。』

 

【そう……、とゆうことは、後は、メインの中身の方になる訳ね?】

 

「ええ、そうゆう事になりますね。」

 

【戦艦は、良しとして、エステの方は、どうなってるの?】

 

『エステの方は、外観、エンジン、伴に出来あがっています。』

 

「後は、武装の事だけです。」

 

【そう言えば、何故この二つの機体は、武装が各々違うの?】

 

『ああ、それは、近距離戦闘と、遠距離戦闘にそれぞれ対応した、機体を作るためです。』

 

「アキトの乗る機体は、接近戦主体で、僕が乗るのは、遠距離戦主体なんです。」

 

【なるほど、メインと、バックアップと言う訳ね。】

 

[あっ…でも、この二つの機体、何で相転移エンジンを、二つずつ付ける、必要があるの?]

 

【それは、私も気になるわね。】

 

『イネスさんとマリ先輩が、言いたい事は解ります。』

 

「だけど、これは出来た時に、その答えが解りますよ。」

 

【[出来た時に?]】

 

『ええ、そうゆう事、出来た時のお楽しみです。』

 

【………そうゆう事ね。】

 

[えっ!イネスさん、解ったんですか?]

 

【ええ、なんとなくだけどね、アキトくん、カイトくん、私に説明させたい訳ね。】

 

「『[えっ!!]』」

 

【そう、そんなに私に説明して欲しい訳ね。】

 

「いっ!いえ、そうゆう訳じゃ無いんですけど……。(汗)」

 

[カイトくんアキトくん、また、読んでしっまったわね、あの人格を……。(汗)]

 

『いや(汗)そうゆうつもりじゃ無かったんですけど……。』

 

「おい、アキト、今イネスさんの、暴走を止められるのは、お前だけだ、頑張ってくれ。」

 

[アキトくん、ファイト!!]

 

『え゛っ!!また俺っすか!!』

 

「[うん!!]」

 

『おいおい、また俺が、イネスさんの、暴走を止めるのかよ。』

 

【さ〜早く、こっちに来なさい、なにそんな所で、三人して、かたっまているの?

 私が、優しく、詳しく、コンパクトに、説明してあげるから。】

 

「『[え゛!!]』」

 

「おい、アキト早く行け!!」

 

[そうよ、アキトくん早く早く!!]

 

『は〜あ、わかりました。(涙)』

 

『あの〜、イっイネスさん、ちょっとこっちに来てもらっていいですか?』

 

【あら、アキトくん、何?こんな時に……?】

 

「[よし!!]」

 

「いいぞ、アキト!!その調子だ!!」

 

[アキトくん後少し、頑張れ!!]

 

 

 

………五分後………。

 

 

【あら、私、どうしたのかしら?】

 

「[たっ、たすかった〜。(汗)]」

 

『ほんと勘弁してくれよ(汗)』

 

「いや〜本当に、アキト、助かったよ。」

 

[アキトくん、ありがとう。]

 

『何で、何時も何時も俺が(涙)俺ばっか……。』

 

「しょうがないだろ、お前しか、イネスさんの暴走の止め方、知ってる奴いないんだから。」

 

[でも、アキトくん、何でイネスさんの、暴走の止め方なんて知ってるの?]

 

『まっ(汗)まあ、企業秘密って、ゆう奴ですよ。』

 

〔ふ〜ん]

 

「まっまあ、とりあえず助かったんだから、良しとしましょうよ。マリ先輩。(汗)」

 

[そうね、あのままだったら、ゆうに、二〜三時間は、掛かっただろうからね。]

 

 

 

それから、二日後………。

 

 

「よ〜し、今日は、これで終わりっと。」

 

[あら、もうそんな時間?]

 

『は〜あ、今日も何事も無く、終わりましたね。』

 

「ああ、この前の暴走以来、とりあえず何も起きてないからな。」

 

[ええ、あれだけは、何をしてでも、止めないとね。]

 

『でも今日は、イネスさんが、朝、来たきり、顔出さなくて、よかったですね。』

 

「ああ、そうだな。」

 

[そうね。]

 

『そろそろ、上に行きますか?。』

 

「さてと、行きますか?」

 

[ちょっと!!二人とも待ってよ。]

 

        ・

        ・

        ・

        ・

 

「それじゃ、マリ先輩、また明日。」

 

『お先に失礼します。』

 

[ええ、また明日。]

 

トコトコトコ

 

二人が、研究所の門まで来た時に、不意にアキトが真剣な面持ちで、

カイトに話し掛けて来た。

 

『なあ……、兄貴。』

 

「ん?何だアキト?」

 

『もうそろそろ、いいか?』

 

「例の計画の事か?」

 

『………ああ。』

 

「俺は、何時でも良いぞ。」

 

『………そうか。』

 

「何だ、今更止めようとでも、言うのか?」

 

『いっ、いや、そうじゃないが……。いいのか?』

 

「良いも何も、話を聞いちまったんだ、しょうがないだろ。」

 

『マリ先輩の事もか?』

 

「なんだ……、気が付いてたのか……。」

 

『……ああ、兄貴もマリ先輩も、お互いに……。』

 

「それより先は、言うな!!」

 

『でも、兄貴!!』

 

「良いんだ……、今は、これで……。」

 

『本当に……、良いのか?』

 

「……ああ、……それに、もう会えない訳じゃないだろ。」

 

『ああ……本当にすまん……、兄貴。』

 

「な〜に、世界を救う為だ、ど〜って事ないさ。」

 

『…………』

 

「その代わり、彼女とイネスさんは、お前が、守ってやってくれ。」

 

『わかった、……俺が守るよ。』

 

(兄貴には、言えないよな、マリ先輩も、イネスさんも、火星に置いて行くなんて……。)

 

「………アキト?」

 

『ん?なに兄貴?』

 

「あの話以外に、俺に、隠してる事、あるだろ?」

 

『…………』

 

「言えない……か。」

 

『すまん……。』

 

「ま〜いっか、向こうに行っちまったら、わからね〜もんな。」

 

『…………』

 

「まっ、とりあえず、家に戻ろうや。」

 

『……ああ。』

 

 

アキト、カイトの部屋

 

 

「おい、アキト、お前あいつ等の、本拠地って、イメージできるのか?」

 

『ああ、それは、問題無い、前に一度、行った事があるから。』

 

「そうなのか?」

 

『………ああ。』

 

(あまり、いい思い出は、無いけどね。)

 

「あっ、それと、この手紙、マリ先輩に、渡してくれ。」

 

『……手紙?』

 

「安心しろ、まずい事は、何一つ書いちゃいないから。」

 

『え!!、そう……。』

 

「ただ……、いつか、迎えに行くって……、それまで君の隣、開けといてくれってね。」

 

『そうか……、わかった、必ずわたすよ。』

 

「絶対だぞ!!もし渡さなかったら……わかっているよな、ア・キ・ト(怒)」

 

『あっ、ああ絶対渡すよ。(汗)』

 

(兄貴を怒らすと、北辰より強いかもしれん、兄貴だけは、

 本当は、敵に回さない方が良かったかもしれない。)

 

「よし、それならよろしい、ん?どうしたアキト?」

 

『いっ!!いや、なんでもないよ、兄貴。』

 

「そうか……。」

 

『それより兄貴、覚悟はいいか?』

 

「ああ、行くか?」

 

『よし、それじゃあ、行くぞ!!』

 

「…………。」(コク)

 

無言で、頷くカイト。

 

『イメージ……、目標、木蓮都市部、現在と同時刻……。』

 

「…………。」

 

『………。』

 

「……。」

 

『ジャンプ』

 

その声と伴に、アキト、カイトの姿は、その部屋から消えていた。

 

 

 

つづく

 

 

 

 

 

あとがき

 

ど〜も〜、TAKAです。

今回も二人のテンカワを、読んで頂いて、ありがとうございます。

前回の投稿から、そんなに、日を置かずに、四話を書き上げました。

今度からは、マメに書いていって、二話、三話の様に、間があまり開かない様にしますね。

読んで下さる方々も、なが〜い目で、見守ってください。

感想をお待ちしております。

それでは、第五話の、あとがきで、お会いしましょう。

 

 

 

 

 

 

管理人の感想

 

 

TAKAさんからの連載投稿第五話です!!

おお、カイト×マリさんでしたか!!

・・・イネスさんは?(笑)

それにしてもとうとうカイト君は木連に跳びました。

今後はどういった活躍をしてくれるのでしょうか?

 

それでは、TAKAさん投稿有難うございました!!

 

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