『漆黒の戦神』テンカワ アキトが『跳んだ』先は、西暦2178年の火星。
そこで『天枷親子』に出会った。
アキトは博士の助言により、天枷家の養子『天枷明人』として初音島に住んでいる。
そして『朝倉純一』を始めとするいろいろな人物と出会った。
まぁ、こんなドタバタメンバーと毎日を過ごしている訳だ・・・・・・
今回は風見祭の最終日。
これが終わればアキトは某同盟の魔の手に堕ちていく・・・・・・
さてさて、今回はどうなる事やら・・・・・・
これは3会目の逆行をした『漆黒の戦神 テンカワアキト』とその仲間達のマイソロジーである。
FULLMETAL SOLDIER
第7話 風見祭 後編
−風見学園 校門
――パンッ パンッ パパンッ
景気よく無駄金の花火が上がっている。
何故に花火を上げる必要があるのだ? 音だけなのに・・・・・・
そう、今日は2日目。 最終日だ・・・・・・
そして今、俺は校門の屋台街を歩いている。
何故、俺がこんな所にいるかって?
答えは簡単だ。 『とある人物』を待っているのだ。
そういう理由で待ち合わせ場所の校門に歩いている訳で・・・・・・
純一「何ぶつぶつ言ってんだ? お前は」
アキト「何で付いてくるんだよ」
俺の横には懲りずに未完全物体を喰っている純一がいる。
純一「だって暇なんだもん」
アキト「音夢ちゃんと回ればいいじゃん」
純一「昨日、無理やり回された。 今日はミスコンと劇の準備が忙しいから追い出されたんだ」
かなりの邪魔者扱いだな・・・・・・( J J J)
アキト「だったら、杉並とつるんでろよ」
純一「奴は今朝のSHR以来、行方不明だ」
アキト「そういえばMIBらしき人達がSHRが終わり次第に突入してきたっけ・・・・・・」
純一「その時には既に杉並は消えていたがな・・・・・・」
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・
・・・・
・・
・
本当に奴は何者だ?
純一「まぁ昔から『ああ』だったしな・・・・・」
――ひゅるるるるるるるる
アキト「それもそーか・・・・・・ところで何か聞こえないか?」
純一「何か聞こえないか・・・・・・って、お前の超人的な聴力に俺が適うはずないだろ?」
やれやれといった感じで呆れる純一。
しかし、確かに聞こえた。
――ひゅるるるるるるるる
まただ!!
純一「確かに・・・・・・聞こえた。 少しだけだが」
アキト「何の音だ?」
――ひゅるるるるるるるるる
俺の疑問も空しく音は大きくなる。
純一「なぁ・・・・・・」
アキト「何だ? 純一」
純一「昔、漫画で読んだ事があるんだが・・・・・・」
――ひゅるるるるるるるるるる
アキト「言うな・・・・・・俺も何となく分かって来たから」
とココで一息置いて振り向く俺と純一。
そこにあったのは・・・・・・校舎から発射したミサイルだった。
――ひゅるるるるるるるるる
アキト・純一「「やっぱりか!! ジャムゥゥッ!!」」
何故、ジャム?
ちゅどぉぉぉぉぉぉぉぉん
???「相変わらず派手ね〜あんたらのパフォーマンスは」
3m吹っ飛んで、ずっこけている俺達の目の前に現れたのは中国系の女性―――メリッサ・マオだった。
アキト「これがパフォーマンスに見えるか?」
制服のホコリを落としながら立ち上がる俺と純一。
マオ「見える」
即答かよ!!
純一「だが、こんな事がそう簡単に起こってたまるか・・・・・・かったりぃ」
???「まぁ私達の学校では日常茶飯事だし・・・・・・」
純一が呟いた言葉に呆れ半分で答えたのはロングヘアーの女子高生だった。
そして彼女は俺達の顔見知りだった。
アキト「だろうね・・・・・・」
彼女の正体を知ったら納得するだろう。
彼女の名前は『千鳥かなめ』。 ウルズ7こと『相良宗介』の護衛対象だ。
まぁ詳しい事は元ネタを見てくれ・・・・・・
純一「大変だろ? 宗介の奴がどっかん、どっかんやるから」
かなめ「ええ。 修繕費が週に50万近いからね・・・・・・処分を受けないのが奇跡よ」
アキト「あははははは」
苦笑いの俺。 理由は、まさか裏取引で億単位の金が動いているなんて言えないからである。
そこまでして宗介に護衛させなくても・・・・・・と思うのだが宗介自信の成長のためでもあるのだと上は言う。
かなめ「それにしても久しぶりね、2人とも」
純一「ん、ああ・・・・・・確か夏休み以来か・・・・・・」
アキト「本当に久しぶりだね」
ごたごたしてたから挨拶もおろそかだったな・・・・・・
マオ「おーい。 私を忘れてる?」
少し忘れてた。
純一「喋らないからですよマオさん。 所で・・・・・・宗介は? まさか置いてきてないだろ?」
かなめ「それなら・・・・・・」
何か言おうとしたかなめちゃんが一旦、言葉を止める。 そして・・・・・・
かなめ「これから分かるわ」
純一「?」
ちゅどぉぉぉぉぉぉん
男子生徒「ひぇぇぇぇぇぇぇ。 お助けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
嫌な予感・・・・・・
かなめ「ま〜た!! あ〜い〜つ〜は〜!!!!」
ハリセンを何処からか取り出したかなめちゃんが人ごみを掻き分けて行く。
凄い野次馬根性だ・・・・・・( J J J)
純一「俺らも行くか・・・・・・」
やれやれといった感じで動き出す純一に俺とマオもかなめちゃんを追いかけるのだった。
――スパーン
おお・・・・・・景気の言い音が鳴ったなぁ・・・・・・
宗介「痛いぞ。 千鳥」
相変わらず無表情で答える宗介。
かなめ「あんたは!! 一体、何をしでかしたの!!」
到着した現場―――爆破場所はとある屋台前だった。
見事に屋台が吹っ飛んで跡形無いのが痛々しい。
宗介「うむ。 実は射撃場があったのでな、最近新しく入手したグレネード銃の試し撃ちをしただけで問題な」
――スパーン
かなめ「十分あるわ!!」
宗介が「問題ない」と言い終わらない内に激しい突っ込みと怒鳴るかなめちゃん。
周りの野次馬からは恐怖の目で見られているが今のところ問題ない。
純一「射撃場なんてあったか?」
純一が俺に聞いてきた。
アキト「どうせ射的の事だろ?」
純一「なるほど」
つーか誰か止める奴はいなかったのか?
かなめ「もー前に射的で銃は駄目って仕付けたでしょ?」
仕付けるって・・・・・・宗介はあんたの犬か?
・・・・・・確かに犬かもしれないが・・・・・・
宗介「校庭だ―――じゃなくて、肯定だ。 だから訓練弾を使用したつもりだった・・・・・・」
かなめ「訓練弾って・・・・・・あんたねぇ、そういう問題じゃないのよ!!」
ガーっと怒鳴るかなめちゃん。
マオ「ちょっと待って。 つもりだったって、どういう事?」
嫌な予感・・・・・・
宗介「うむ。 訓練弾を間違えて実弾を撃ってしまった」
――スパーン スパーン げしっ
上段から振り下ろす用に1発目、次に燕返しの要領で2発目。 トドメは宗介が宙に少し浮いた所にヤクザ蹴りで吹っ飛ぶ宗介。
流石、「ツッコミクイーン」の異名を持つかなめちゃんだ・・・・・・( J J J)
かなめ「あんたは人様の学校に来て、射的を射撃場と間違え実銃を撃つのもままならず!!
実弾を訓練弾と間違えたですって!? ふざけるんじゃないわよ!! それでも軍曹なの!?
それで良く「スペシャリストだ」なんて臭い台詞を言えるわね!!
マデューカス中佐にもう一回訓練してもらう? ああっん!!」
最後の「ああっん!!」ではメンチ切ってるし・・・・・・周りの人が怯えてるから止めようよ・・・・・・( J J J)
宗介「怖いぞ、千鳥」
マオ「まぁまぁ、かなめも落ち着いて。 今日は楽しい祭りなんだから」
かなめ「まったく・・・・・・」
ふーっとため息ついて腕組みしているかなめちゃん。
アキト「そういえば、かなめちゃん達はどうやって風見祭の事を?」
俺が呼んだのはマオだけだったはずだが・・・・・・
かなめ「水臭いわねぇ〜 マオさんからアキト君が面白い事するからって聞いてね、ちょうど学校が休校だったから来たの」
そういえば木星蜥蜴の攻撃で何校かは休校にしているんだっけ・・・・・・
―――って、マズイじゃん!!
アキト「ああああああ、あの〜もしかして・・・・・・聞いてる?」
俺と純一の対ミスコン策略を。
かなめ「バッチリ。 私も協力しようと思ってね。 こう見えても私、上手なんだよ〜」
にやにやしながら肘で軽く「このこの」って感じで突付くかなめちゃん。
宗介「何が何だか分からんが俺は千鳥の護衛だ」
純一「つーか、おまけだろ」
宗介「・・・・・・・・・・」
純一・・・・・・ナイス。
ちなみに純一達と宗介達とは何回か面識がある。
一緒に旅行したまでだ。 かなりの交友関係である。
純一「ところでもう1人のおまけは?」
宗介「もう1人?」
おまけって所にツッコマないのか? 宗介よ。
純一「パツキンの」
マオ「ああ、あいつなら・・・・・・」
親指で後ろをクイッっと指すマオ。 そこにいたのは・・・・・・
クルツ「はぁ〜い、お嬢さん。 これから俺とすうぃーとなお茶しない?」
ナンパしているバカがいた。
しかも声掛けられている女子生徒は怖がっているし。
アキト「・・・・・・・かなめちゃん」
白い目で見ている一行を代表して俺が指をパチンと鳴らして彼女を呼ぶ。
かなめ「任務了解」
グーサインを出した後、バカに向かって進むかなめちゃん。
そして・・・・・・
――パシーン ドガァッ!! バキッ!! ゴスッ!! ベキッ!!
そして・・・・・・
クルツ「ゴメンナサイ・・・・・・」
分かればよろしい。
なんせまともなツッコミがハリセンのみだったからな・・・・・・( J J J)
あの宗介も恐怖で震えているし・・・・・・
宗介「彼女を怒らせないようにしよう・・・・・・」
アキト・純一・マオ「「「いや、無理だろ」」」
こいつの行動パターンからして無理だな。
かなめ「まったく・・・・・・時と場所を考えてよね」
クルツ「はい・・・・・・」
マオ「ご苦労さん。 ほら、もたもたしない!!」
マオからも叱責を喰らうクルツ。 もうボロボロだな・・・・・・身も心も。
マオ「それにしてもココの学校は凄いわね〜 世間じゃあドンパチやっているっていうのに」
アキト「辛うじてな。 まぁそろそろ疎開が酷くなっているから休校も近いだろうし」
事実、人材不足で二束わらじならぬ三束わらじの先生だっているぐらいだ。
純一「そんな中、皆の心を明るくしようとして風見祭が開催されたって音夢も言ってたしな」
かなめ「今年は例年にくらべて派手なのはそこだったか・・・・・・」
ちなみにかなめちゃん達は学校が休みの時とかは良くイベントに来てくれている。
音夢「兄さ〜ん、アキトく〜ん」
アキト・純一「「ん?」」
俺達が話していると後ろから音夢ちゃんが俺達の名前を呼びながら走ってきた。
音夢「はぁはぁはぁ・・・・・・こんな所にいたんですか?」
純一「なんだよ、音夢。 劇の時間はまだだろ? 第一、追い出したのはお前達じゃないか」
確かに俺達の劇は1時からだ。 今は・・・・・・10時、時間はまだある。
音夢「杉並君を探しているんです」
杉並? 何故にあいつが?
確かにMIBに狙われていたが音夢ちゃん達も追っているのか・・・・・・
純一「杉並の奴が何をやったんだ?」
音夢「実は科学部と結託して花火の変わりに昨日の騎馬戦で余ったミサイルを使用したんです。
しかも、事もあろうに生徒会の花火代をそのまま懐に入れたという情報が入ったので・・・・・・」
あのヤロウ・・・・・・あのミサイルは奴の仕業だったのか・・・・・・
しかも花火代を横領するつもりだったのか!!
音夢「何やら照準が狂ったみたいで屋台街に1発撃ち込まれた事でミサイルの事が分かったんです―――って何で2人が怒っているんですか?」
音夢ちゃんの言葉通り、俺と純一の額には血管が少し浮き出ている。
純一「気にするな音夢。 目の錯覚だ・・・・・・」
音夢「そ、そうですか・・・・・・ それで杉並君が兄さん達と接触すると思って来てみたんですけど・・・・・・」
ナイスの読みだ・・・・・・
宗介「うむ、良い読みだ」
顎に手を当てて音夢ちゃんを褒める宗介。
音夢「あれ? 今年も来てくれたんですか!?」
今になって気付いたのか音夢ちゃんがかなめちゃん達の姿を確認するなり喜びだす。
かなめ「当たり前じゃないの。 それに休校で暇していたし」
音夢「あっそうでしたね・・・・・・」
シュンと縮こまる音夢ちゃん。
かなめ「気にしないで音夢。 どうせ一時期だけだし・・・・・・」
マオ「そうそう。 いつまでも休校なんてしないと思うよ」
音夢「マオさん・・・・・・」
マオの言葉に少しだけ落ち込んでいた音夢ちゃんが立ち直った。
宗介「それよりも杉並を捕獲するのではなかったのか?」
捕獲って・・・・・・
音夢「あっそうでした!! じゃあ、みなさんは楽しんでいって下さいね。 また後で!!」
それだけ言うと即急に走り去って行った。
アキト「音夢ちゃん、探すアテがあるのかな?」
純一「伊達に杉並と長い間対決しているんだ。 大丈夫だろ」
そういうものか?
マオ「そういうものよ。 それより案内してくれない?」
アキト「それはいいが、いいのか?」
マオ「何が?」
だって・・・・・・
アキト「バカ――クルツ――が既に居ないが」
マオ・かなめ「「あっ!?」」
キョロキョロ見回す2人。 しかしクルツの姿は見えなかった。
あいつも杉並同様に反省しても直ぐに忘れるな・・・・・・
女子生徒「きゃぁぁぁぁぁっ 痴漢!!」
早速かよ・・・・・
マオ「ま〜た、あいつは!!」
ズンズンと現場(?)に歩き始めるマオ。
マオ「かなめはいいわ。 後は私が始末するから、2人は楽しんで」
かなめ「マオさん・・・・・・」
マオがウインクするとそのまま走っていった。
南無・・・・・・
宗介「ふむ、奴を連れて来た事自体間違いだったか?」
いまさら・・・・・・(笑)
アキト「さてと、行きますか?」
かなめ「そうね」
そのまま現場とは反対方向に歩き出す俺達だった。
−風見学園 廊下
かなめ「あ〜面白かった〜♪」
背伸びしているかなめちゃん。
俺達が出てきた教室はゲームセンターだった。
純一「まさかパンチングマシンで500kを出すとは・・・・・・」
アキト「ああ・・・・・・」
かなめ「いや〜それほどじゃないって」
いや凄いよ。 普通に・・・・・・
純一「いつもああなのか?」
宗介「ああ。 千鳥は周辺のゲームセンターとやらでは記録保持者となっている」
マジかよ・・・・・・( J J J)
宗介「あの『ハリセン』とやらを使えばさらに(攻撃力が)上がるぞ」
絶句の純一。 まぁ確かに宗介やクルツが簡単に殺られるぐらいだからな・・・・・・
アキト「そろそろ時間だな・・・・・・」
腕時計を見ると12時半を指しかけていた。
かなめ「なら早く行ったら? 私達は観客席で見ているから」
アキト「場所分かる?」
宗介「問題ない。 マッピングしている」
マッピングするほど広くないぞ、この学校は。
純一「じゃあな!!」
アキト「また後で!!」
こうして俺達は劇の待合室に向かって走り出した。
−お詫び−
ここから劇の話になりますが、この話では書きません。
いずれ外伝として書きたいと思いますので飛ばします。
ご了承下さい。
−風見学園 2階 レストラン
かなめ「なんか見た気がしなかったのは私の気のせいかしら?」
純一「絶対に作為的な物を感じるぞ」
一応劇が終わりミスコンまで時間があるので美春のレストランにて集合していた。
音夢「とりあえず無事に終わりましたね」
ことり「途中で杉並君の演出があったけどね」
その張本人はミスコンの用意があるらしくここに居ない。
美春「美春も見たかったです〜」
眞子「そういえば昨日の件――服の偽装――で今日は店番だったんだね」
美咲「ご愁傷様です〜」
手を合わせる美咲。
ことり「だいじょうぶ♪ たしかお姉ちゃんがビデオで撮影していたから」
美春「ありがと〜です〜 白河先輩〜(ToT)」
滝のように涙を流している美春がことりを仏のようにしがみついている。
マオ「それよりもミスコンに出るんだって?」
ミスコンという言葉に反応する音夢ちゃん達。
音夢「そ、そうですけど・・・・・・」
音夢ちゃんとことりと美咲がお互い軽く牽制しながら答えた。
つーか、ここで牽制しなくてもいいだろ?
マオ「なんでまた? ミスコンは嫌いって言うか苦手だったんじゃないの?」
かなめ「そういえばそーね。 音夢達が自分から参加するなんて・・・・・・」
そのために俺と純一と連合委員会で撲滅したのだ。
宗介「千鳥、何か問題があるのか?」
かなめ「あんなのが増えたり、付きまとったりするからよ」
顎で指した先にはボロボロのクルツがいた。
クルツ「何か言ったか?」
必死にカメラを弄っているクルツが顔を上げる。
話ぐらい聞いていろよバカ。
宗介「納得した」
納得したし・・・・・・しかもあの宗介が・・・・・・
完全にソッチ系だと認定されたようなものだぞクルツよ・・・・・・
ことり「ち、ちょっとね・・・・・・」
あははと苦笑いのことり。 そういえば俺も詳しく聞いていなかったな。
アキト「俺も知りたいな」
美咲「あははは、アキト君達には関係あるけど関係ないんだよ」
アキト・純一「「?」」
そこに音夢ちゃんがかなめちゃんに何かを耳打ちしていた。
宗介「何こそこそ話しているんだ? 千鳥」
宗介の言葉も無視して音夢ちゃんが話し終えたのかかなめちゃんから離れるとかなめちゃんは何やらにやにやと含み笑いをし始めた。
かなめ「んふふふふふふふ」
アキト「どうしたんだ? かなめちゃん」
宗介「気をつけろアキト」
アキト「? どうしてだ?」
宗介「あの時の千鳥に手を出すと痛い目にあうぞ」
アキト「・・・・・・・・・・」
宗介「どうした?」
成長したな、宗介。 伊達に1年以上警護はしていないか・・・・・・
かなめ「なんか私が危険人物みたいな事を言わないでよ」
十分、俺の中では(ある意味)危険人物です。
純一「アキト・・・・・・心で思っている事は口に出さない方が身の為だぞ」
アキト「え゛・・・・・・口に出していた?」
俺の言葉に頷く一同。 そして・・・・・・
かなめ「ア〜キ〜ト〜く〜ん〜 私のどこが危険人物かな〜?」
何やら笑顔で俺に詰め寄るかなめちゃん。
俺も必死に後退しているがかなめちゃんからのプレッシャーで中々後退できていない。
アキト「え、え〜っと・・・・・・ 全部?」
かなめ「あはっはっはっはっ ・・・・・・・・・・遺言ある?」
豪快に笑った後のその言葉はマジで怖いって・・・・・・
アキト「遺言は・・・・・・『ボクのことを忘れてください』」
――スパーン
景気の言い音と共に天国に逝きました。
かなめ「まったく・・・・・・訳の分からんネタを言うな!!」
確かに・・・・・・3回目の願いじゃないんだし・・・・・・
宗介「千鳥、アキトの奴は既にノックアウトしているが・・・・・・( J J J)」
ピクピクと動く俺を横に話は進んでいく。
つーか、誰か介抱ぐらいしてくれ・・・・・・
放送『えー ミス風見学園コンテストに出場の皆様は集合してください。 これより最終打ち合わせと準備に入ります』
音夢「あっ行かなきゃ」
ことり「それじゃあ、朝倉君 アキト君を頼んだよ」
せめて頼む前に床にめり込んでいる頭を抜いてくれないか?
美咲「ごめんねアキト君。 でも、アキト君のためにも優勝するからね♪」
いや・・・・・・俺のためを思うなら抜いてくれ・・・・・・
眞子「私達も着替えの手伝いするよ。 どうせ豪華なドレスなんでしょ?」
ことり「さぁ? なんか手芸部の人達がヤケに気合入っていたから・・・・・・( J J J)」
他にする事はないのか? 手芸部よ
美春「確かに学園のTOP3の御三方が出場となると誰でもテンション上がりますよ〜 美春も手伝いますよ音夢先輩♪」
音夢「ありがと、美春♪」
う〜ん。 もうちょっとで抜けるかな。 微妙な角度でめり込んでるし・・・・・・
美咲「それじゃあ、行きましょ♪」
かなめ「頑張ってね〜」
マオ「ありゃあ、会場の男どもはメロメロ決定ね」
クルツ「姐さん。 それは死語だぜ。 まっ、確かにあの3人なら高く売れるかもな♪」
何やら言っている側で宗介達による俺の救出が始まった。
宗介「純一、そっちを持て」
俺の左足を持つ宗介。
純一「分かった」
そう言って俺の右足を持つ純一。
宗介「せーのっ!!」
――スポン♪
と何とか抜けた。 その時には既に音夢ちゃん達の姿はいなかった。
マオ「音夢達は行ったよ。 クルツの奴も特等席を取って置くという事で行かせたけど・・・・・・正直、不安」
アキト「クルツはこの事についてはプロだ。 きっと良い席を取ってくるって」
どういうプロだとかはツッコミは無しね。
純一「それよりも『あの計画』マジでやるのか?」
そう、残った俺と純一を始めとするマオ、かなめちゃん、宗介(おまけ)はミスコン攻略のメンバーなのだ。
アキト「やらなければ犯られるだけだぞ?」
少なくとも優勝の『拒否権無しで命令権』なんて、そんな人権を無視した事が許されるものか!!
注:アキトは既に『時の流れに』にてミスコンの優勝景品にされた経験が有り散々な目に会った。
何としてでも阻止しなければ・・・・・・
と、その時だった
男子生徒「朝倉純一さんと天枷アキトさんですね?」
数名の男子生徒が突入して来た。 既に宗介だけは戦闘態勢に入っているがかなめちゃんが止めている。
アキト「そうだ。 キミ達は?」
男子生徒「我々はミスコン実行委員会です。 お2人を連行させていただきます」
と言いつつ俺と純一を囲む男子生徒達。
純一「杉並の手の者か!?」
しかし男子生徒達は何も答えない。 恐らく純一の言っている事はビンゴだろう。
男子生徒「さぁ来てもらいます」
純一「くっ・・・・・・たぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
――ドンッ
男子生徒「うわっ」
純一が突然に叫び出し俺を囲っていた一部の生徒に体当たりで俺に道を作ってくれた。
アキト「純一!!」
純一「アキト! 行けっ!! 俺の事は気にするな」
純一に数人の男子生徒が圧し掛かる。
おまえの犠牲は無駄にしないぞ!!
アキト「マオ、宗介、かなめちゃん!!」
その言葉をキッカケに教室から飛び出す俺達4人。
かなめ「やっぱり、この学校も何処か変だわ」
言うな。
−風見学園 ???
俺達は追っ手から逃げきりとある場所に身を隠していた。
宗介「純一が捕まってしまったか・・・・・・」
アキト「ああ。 こうなったら我々だけでやらなければならない」
犠牲になって奴のためにも!!
かなめ「何か違う感じがする・・・・・・」
細かい事は言いっこ無しだよ。
マオ「所で・・・・・・本当にやるの?」
アキト「ああ。 純一は俺の代わりに犠牲になった。
それに俺は答えなければならない!! そして、これは純一の弔い合戦だ!!」
グッと拳を握って燃える俺。
かなめ「つーか、純一君は死亡決定なの?」
冷たいツッコミは入れないで・・・・・・
宗介「仲間の犠牲で燃えるとは・・・・・・素晴らしい事だ」
マオ「素晴らしいかどうかは分からないけど早くしないとミスコンが始まるわよ」
おっとそうだった。
アキト「そんじゃ、さっさとやってくれ」
今、俺と今は亡き純一の作戦が始まった!!
純一『俺は死んでねぇ!!』
−風見学園 ???
純一「ん、ん・・・・・・」
強い光を目が覚めた。 そこは・・・・・・
純一「ここは何処だ?」
杉並「ミスコンのステージだ」
純一「うわっ」
隣に杉並が椅子に座っているのに驚く純一。
純一が見回すとそこはステージの上だった。
ステージの上って言ってもステージに向かって左側だ。
そこに机と椅子があり審査員席と書いてある札が机には貼られていた。
純一は1番左側に座っていて右横に杉並、教頭、校長、学園長が順番に座っていた。
純一「これは何の真似だ杉並」
杉並「審査員だよ」
純一「審査員? 何故、俺が?」
杉並「生徒代表だ。 本来ならアキトがココに座るんだったが無理だったので我輩が座る事になったのだ」
純一「そういう意味じゃない。 なんで俺が生徒代表に選ばれたんだ?」
ドンっと机を叩いて杉並に言い寄る純一。
杉並「公平に審査するためだ。 今回の審査方法は一般投票と審査員による公平な審査によって決定する」
だから何で俺がと思いつつ純一は続きを黙って聞く。
杉並「この学園は多くて何分割かの属性に分かれている」
純一「属性?」
杉並「そうだ。 1番多いのが『ことり派』、わずかの差で『音夢派』『サギー派』に分かれている」
純一「・・・・・・・・・・・」
何も言えない純一。 あまりにも答えがバカらしくて頭を抱える純一。
ちなみに『サギー』とは杉並の美咲の呼び方だ。
杉並「隠れた中には『眞子派』や『美春派』までもがある。 そんな連中に審査などさせたら公平ではなくなるだろ」
純一「確かに・・・・・・」
杉並「その中でも我輩と朝倉とアキトはどの属性にも属していないのだ」
純一「なるほど・・・・・・それで拉致して審査員に? つーか、拉致る必要あるのか? どっかの独裁者じゃあるまいし」
杉並「少しぐらいスリルがあるほうがいいだろう」
そういう問題か?
やはりこいつ―――杉並は不思議な人物だ。
こうして純一は少々乗り気ではないがミスコンが始まった。
to be continued
この作品はフィクションです。実在の原作・人物・団体・事件なとには、一切関係ありません。
−後書きコーナー
拝啓
やっとの事で第7話をお届けしました。
今回、更新に1ヶ月以上離れました。
これには聞くも涙、語るも涙の長い長い物語があったのです!!
ぢつは・・・・・・
−回想 2月上旬 某所
持病に特発性間質性肺炎を患っている私は、最近になって咳が酷くなり主治医の先生に診断してもらったんです。
そしたら・・・・・・
「よかったねー。 丁度、ベットが空いていたんだよ」
作者「はい?」
「入院手続きは何時もの通りにね」
作者「マジ?」
「大マジ」
この後、両親は手馴れた手つきで書類申請をして荷物を持ってきたのです。
私はそのまま外界から離されたのです・・・・・・
ああ、なんて恐ろしい入院生活だった事か・・・・・・
そういう訳で今回のは復帰第一回目という訳でした♪
注:回想の先生と私の会話は大体が実話です。
さあさあ、暗い話はここまでしにして・・・・・・
今回の話のテーマはフルメタメンバーとの合流が主だったと思います。
相変わらずのドタバタメンバーでしたけど・・・・・・
本当は今回で風見祭編を終わらしたかったのですが次回に持ち越しになりました。
理由は・・・・・・書く量が多いんです。
入院生活でグーダラしていたせいかキーボードを打つ手が慣れなくなったんです。
と、言う事でここらで切っとくのが得策だと思いました。
『ボクのことを忘れてください』のネタ、分かる人います?
多分これで合っていると思うんですけどね・・・・・・
−劇の話は?−
今回書けなかった劇の話はいずれ外伝として書きたいと思います。
まぁ余裕があったらですが・・・・・・
早くナデシコ編に移りたいので切りました。
ゴメンナサイ
−ミスコンは?−
劇の話を切るぐらいならミスコンは?と思いの方もいると思いますが、
ミスコンを切ると風見祭の意味が無くなります。
『ナデシコ=時の流れに=ミスコンは必須』
まぁこんなとこですww
−ミサイルと杉並の正体−
ミサイルネタは元ネタが本当はあります。
もし良ければ探してみるのも一驚でしょう。 ヒントは綾波風科学教師。
もう分かりますよねwww
杉並の正体は・・・・・・作者も知らない謎の多いキャラです。
とにかく何かに追われているのは確かwww
彼に対等できるのは音夢達だけでしょう。
しかし、花火代を横領とは・・・・・・結構な額ですよ。 マジで・・・・・・
−祝・フルメタメンバー合流−
アキト繋がりで純一達と宗介達は面識有りにしました。
流れ的にそっちの方が良いと思ったからです。
それよりも・・・・・・他の学校に来ても暴れまくりだなウルズ6とウルズ7は・・・・・・
まぁツッコミクイーンの方も暴れてますけど・・・・・・
−次回は・・・・・・−
<スーパー戦隊シリーズのように>
いよいよ杉並の策略が始まった!
人の人権を無視した計画を阻止すべく立ち上がったACTION戦隊 アフレンジャー
・・・・・・・のファンのアキトと純一!!
しかし、純一は杉並の手に堕ちてしまった!!
何もかも失ったアキト。
しかし、アキトの奥の手があった!!
アキトの奥の手とは、そして純一を無事、奪還できるのか!!
戦えアキト!! アフレンジャーがキミを見ている限り!!
こんな次回予告ってありですか?
2004年03月01日
敬具
管理人の感想
TAKUMAさんからの投稿です。
えー、まず最初に退院おめでとう御座います。
どうやら何度も入院をされているようなので、健康には気を付けてくださいね。
さて、感想ですが・・・ナデシコクルーは、次回こそ登場するのでしょうかね?(苦笑)
何だか宗介達まで、ナデシコに乗り込んできそうな勢いですが。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ところで、カナメってそんなに戦闘力高かったっけ?(笑)